Clubhouse (アプリケーション)
作者 | ポール・デイヴィソン、ローハン・セス[1] |
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開発元 | Alpha Exploration Co. |
初版 | 2020年4月 |
リポジトリ | スクリプトエラー: モジュール「URL」はありません。 |
対応OS | iOS |
ライセンス | {{#property:P275}} |
公式サイト | スクリプトエラー: モジュール「URL」はありません。Lua エラー モジュール:EditAtWikidata 内、36 行目: attempt to index field 'wikibase' (a nil value) |
Clubhouse(クラブハウス)は、アメリカ合衆国の企業であるアルファ・エクスプロレーションが開発している招待制の音声SNSアプリケーション[2]。
沿革[編集]
Clubhouseを開発したのは、元Google社員のポール・ダヴィソンとローハン・セスで、2020年2月に「アルファエクスプロレーション(Alpha Exploration)」を共同で創業[3]。上海の中国企業「Agora(アゴラ・声網)」社からAPIの提供受けて[4]、同アプリケーションを開発した。ダヴィソンはサンフランシスコ出身の企業家で、セスはシリコンバレーで働く連続起業家(シリアルアントレプレナー)であった。
Clubhouseは2020年4月からサービスを開始した[5]。ローンチ後、Appleのテストフライトサイトにて、同年4月から8月位迄の間に5000人限定のサービスで開始され[6]、元ソフトバンク社員で、起業家としてサンフランシスコ・ベイエリアでRemotehour創業した山田俊輔がデイビソンから人づてにリンクが届いた日本人として同アプリの使用の始祖とされ、この時点でもInvite(招待)枠を募るDMが寄せられたとしている[7]。その後、同年8月以降にAppleのアメリカ合衆国向けのApp Storeに登録された[7]
このアプリは新型コロナウイルス感染症の世界的流行の初期に人気を博し、特に2020年5月にベンチャー企業アンドリーセン・ホロウィッツから1,200万ドルのシリーズA投資(1,000万ドルの自己資本と200万ドルの既存株式の購入)を受けた後に、さらに人気を博した[8][9]。
2021年2月現在、β版のためiOSのみの対応しており、Android用アプリは開発中である。アプリの登録者数は60万人で、招待制を継続している[10]。また週間のユニークユーザーは200万人以上となっている[11]。
日本[編集]
日本では2021年1月23日よりβ版の運用が開始された。ただしインターフェースは日本語に対応しておらず英語のみであったが、開始以来爆発的なユーザー数の伸びを見せており、各界の著名人が続々と開始し、1月28日にはAppStoreの「無料アプリ」ランキングのトップになった[11]。LINEリサーチが同年1月30日から3回に渡り「Clubhouse」に関する調査の実施し、日本全国の15歳から59歳の男女1050前後サンプルの内「認知しているが、登録して無い」と回答したユーザーは1回目は全体の17%であったが、3回目は60%迄増加した。しかし、サービスの継続利用について10代、20代が減少し、30代の利用意向者が増加している結果となった[12]。
中華人民共和国[編集]
2021年2月8日、中国でClubhouseが利用できなくなった。台湾や香港などの政治的問題、ウイグル自治区やチベット自治区などの人権問題が自由に議論されており、これを危惧した中国政府が他のSNSと同様に規制したとみられる[13][14]。
特徴[編集]
「世界中の人が気軽に話し合える場所を提供する」をコンセプトに、友人や見知らぬ人とラジオのような会話を楽しんだり[15]、気軽に飛び入りで参加したりができるサービスとなっている[16]。アプリには、多様なトピックに関する会話、トークショー、音楽、ネットワーキング、デート、パフォーマンス、政治的な議論など、様々なクラブやバーチャルルームが用意されている[10]。
利用規約[編集]
利用規約では、18歳以上であり、かつ本名(実名)を登録することが義務付けられている[17]。芸能人や著名人などに限り芸名を追記できる。知的財産権などを侵害するコンテンツは配信禁止。「ルーム」内での会話の記録は録音だけでなく書き起こしやメモも禁止で、どうしても記録したい場合は全員に書面で許可を取る必要がある。いやがらせ、差別、脅迫行為、ポルノなど公序良俗に反する行為は禁止等が書かれている[18]。
導入予定の機能[編集]
クリエイター助成プログラム[編集]
Clubhouseはクリエイター助成プログラム(サブスクリプション、チップ支払い、チケット販売)を計画しており、数か月以内に最初のテストを開始すると発表している[19]。
廃止予定の機能[編集]
招待制[編集]
CEOであるポール・ダヴィソンは「わたしたちはできるだけ早く、全ての人々にオープンにするために取り組んでいます」と招待制をなくす趣旨をCNBCで語っている[20]。
アイコンの人物[編集]
Clubhouseのアイコンは実在する人物であり利用者から選んでいる。2021年2月6日現在でアイコンは6代目(アメリカで音楽活動をしてるボマーニX)であり運営側から突然オファーがあったという[21]。
評価[編集]
ソーシャル・デザイン・エージェンシーのサラ・サラヴィッツは「これほど中毒性があり、急進的なアプリには出会ったことがない」と表現し、物議を醸した[22]。自由に話せるゆえに、発言が過激になったり、内輪のノリが起きやすいという構造上の問題点も挙げられている[23]。
セキュリティやプライバシー[編集]
2021年2月2日、独ハンブルクのデータ保護当局はクラブハウスの個人情報の扱いに関して、個人情報の収集方法や録音データの扱いなど複数の問題があると指摘する文書を公表した[24]。
2月15日、Clubhouseは上海のソフトウェアプロバイダーAgora社のAPIを使用しているが、スタンフォード大学はClubhouseのデータの一部がAgora社からアクセスできる可能性があること指摘した[25]。こうした指摘について運営は中国国内のサーバーに情報を送信しないように、サードパーティーの企業に依頼し暗号化措置を追加しセキュリティ強化は72時間ほどで完了すると発表した[26]。
規約違反[編集]
Youtubeに違法アップロードなど規約違反のユーザーが出てきており問題になっている。
海外の事例[編集]
反ユダヤ主義、同性愛嫌悪、トランスジェンダー嫌悪、女性差別(ミソジニー)、人種差別などヘイトスピーチの拡散に利用されており、さらにアプリ側の対応が不十分であると多数の専門家やジャーナリストから指摘されている[27][28][29]。ただし、Clubhouseには通報機能が備えられており、運営側が一定期間音声を録音しているため、通報があった場合は規約違反をしていないか確認できるようになっている。
日本の事例[編集]
前述の日本導入以後、FOMO(Fear Of Missing Out)が指摘される事例や[30]、招待枠をフリマアプリなどで高値で出品するケースも出現した[31]。メルカリなどで不正に招待枠の権利売買がされているが、招待には電話番号が必ず必要なため問題となっている[31]。
また、2021年2月上旬に藤田ニコル(モデル、タレント)のトークルーム内で池田美優(モデル)等との会話を写真週刊誌「FLASH」2021年2月23日号にて再構成したコタツ記事を出稿し[32]、その後ニコルが自身のTwitterアカウントのツイートでClubhouseの規約で禁じられている書き起こしの記事化に疑義を呈し、反駁した事[33][34]により、スポーツ紙のコタツ記事化に拍車を掛け[35]、結果としてTwitterユーザーからのリプライの内容がバッシングへ曲解された事を、自身のラジオ番組である『アットホームpresents 藤田ニコルのあしたはにちようび』(TBSラジオ)2021年2月13日放送分にて告白している[36]。
その他に、元旧皇族家系の作家で実業家でもある竹田恒泰が同年1月31日からアプリの使用を開始したが、中国の項目にある記述の様にウィグル人の人権弾圧を行う習近平国家主席の批判を連呼したら、2月18日にアカウント凍結された事を明かしている[37][38][39]。
脚注[編集]
- ↑ “Subair”. Vogue UK. 2021年1月10日閲覧。
- ↑ “音声SNSのClubhouse、拡大続く 招待制巡り詐欺も” (日本語). 日本経済新聞 (2021年2月6日). 2021年2月11日閲覧。
- ↑ “文字ではなく“声“で人間味のある交流を Clubhouseが生まれたワケ”. ITmedia NEWS (2021年2月1日). 2021年2月1日閲覧。
- ↑ “「Clubhouse」に音声技術提供、中国「Agora」の株価が高騰、IM系API大手も買収”. 36Kr Japan (2021年2月4日). 2021年2月17日閲覧。
- ↑ “Behind Clubhouse, the Invite-Only App Connecting Hollywood and Silicon Valley During the Pandemic”. The Wrap. 2021年1月10日閲覧。
- ↑ “限定5000人の枠は初日で埋まった Clubhouseを最初に使った日本人起業家に聞く「初期の熱狂」と「日本で流行るまで」”. COURRiER Japon (2021年1月30日). 2021年1月30日閲覧。
- ↑ 7.0 7.1 「clubhouse」シリコンバレーから日本の始祖とミッチリ聞いた - YouTube
- ↑ Konrad, Alex. “Andreessen Horowitz Wins VC Sweepstakes To Back Clubhouse, Voice App Still In Beta, At $100 Million Valuation” (英語). Forbes. 2021年1月6日閲覧。
- ↑ Griffith, Erin; Lorenz, Taylor (2020年5月19日). “The Hot New Thing in Clubby Silicon Valley? An App Called Clubhouse” (英語). The New York Times. モジュール:Citation/CS1/styles.cssページに内容がありません。ISSN 0362-4331 2021年1月6日閲覧。
- ↑ 10.0 10.1 Lorenz, Taylor (2020年12月23日). “Clubhouse Makes Way for Influencers” (英語). The New York Times. モジュール:Citation/CS1/styles.cssページに内容がありません。ISSN 0362-4331 2021年1月6日閲覧。
- ↑ 11.0 11.1 “無料アプリトップに躍り出た「Clubhouse」、ブームは一過性?──今後の成長の鍵を識者に聞く”. DIAMOND SIGNAL (2021年1月29日). 2021年2月3日閲覧。
- ↑ “「Clubhouse」認知の上昇は緩やかに。利用者が興味のあるルームジャンルは「知識・教養・教育」”. LINEアンケート by LINEリサーチ(LINE) (2021年2月16日). 2021年2月22日閲覧。
- ↑ “音声SNSのクラブハウス、中国で利用規制か”. 日本経済新聞 (2021年2月9日). 2021年2月9日閲覧。
- ↑ “中国政府、「クラブハウス」規制か 台湾などの議論警戒”. 朝日新聞 (2021年2月9日). 2021年2月9日閲覧。
- ↑ “「Clubhouseがわからないので…」招待不要のアプリを3日で開発! 投稿主を取材 【ABEMA TIMES】” (日本語). ABEMA TIMES. 2021年2月20日閲覧。
- ↑ 株式会社インプレス (2021年2月12日). “話題の招待制SNS「Clubhouse」の気軽さが生み出すオンライン音声コミュニケーションの魅力” (日本語). INTERNET Watch. 2021年2月22日閲覧。
- ↑ “Clubhouseの規約をチェック 実名を使用、音声は記録されている”. ITmedia NEWS (2021年2月1日). 2021年2月1日閲覧。
- ↑ “中毒者が続出の「クラブハウス」に潜む大問題”. 東洋経済 (2021年2月6日). 2021年2月8日閲覧。
- ↑ “人気の次世代音声SNS「Clubhouse」がクリエイターへの支払い計画を発表、Andreessen Horowitz主導の新ラウンド準備中”. TechCrunch Japan (2021年1月25日). 2021年2月3日閲覧。
- ↑ “「できるだけ早く、全ての人にオープンに」招待制チャットアプリのクラブハウスCEOが明かす”. businessinsider japan (2021年2月). 2021年2月7日閲覧。
- ↑ “音声SNS「Clubhouse」 謎のアイコンは誰?”. テレ朝NEWS (2021年2月6日). 2021年2月20日閲覧。
- ↑ “Invite-Only Social App Clubhouse Is Slowly Getting Pried Open”. Bloomberg (2021年1月26日). 2021年1月28日閲覧。
- ↑ “「Clubhouse(クラブハウス)」が広まっている理由とは。新しいSNSは「不安の時代」に生まれる”. ハフポスト (2021年1月31日). 2021年2月1日閲覧。
- ↑ “「クラブハウス」運営側は録音 急拡大の音声SNS” (日本語). 日本経済新聞 (2021年2月14日). 2021年2月14日閲覧。
- ↑ “Clubhouseの一部データ、中国企業からアクセスできる可能性。スタンフォード大調査”. INTERNET Watch (2021年2月17日). 2021年2月17日閲覧。
- ↑ “話題の「Clubhouse」に中国当局へ情報が漏れる恐れ。開発元はセキュリティ強化を実施”. engadget (2021年2月15日). 2021年2月17日閲覧。
- ↑ “Hyped audio-networking app Clubhouse thrives in Germany”. DW.COM (2021年1月20日). 2021年1月28日閲覧。
- ↑ “「Clubhouse(クラブハウス)」とは? 音声SNSが人気沸騰。アメリカではヘイトスピーチを懸念する声も”. ハフポスト (2021年1月28日). 2021年1月28日閲覧。
- ↑ “音声SNS「Clubhouse」で起きた女性への中傷を巡る激論と、プラットフォームの責務”. WIRED (2021年1月29日). 2021年2月1日閲覧。
- ↑ “注目の音声SNS「Clubhouse」の問題・課題を考える”. 塚越健司(Yahoo!ニュース 個人) (2021年1月30日). 2021年2月1日閲覧。
- ↑ 31.0 31.1 “話題の音声SNS「Clubhouse」は日本でも流行する? 専門家が語る“招待枠”をフリマ購入しない方がいいワケ”. FNNプライムオンライン (2021年1月29日). 2021年2月1日閲覧。
- ↑ “話題のSNS「クラブハウス」に集う芸能人…藤田ニコルは大胆発言「みちょぱの裸が見たい」”. Smart FLASH(FLASH) 2021年2月23日号. (2021年2月10日) 2021年2月10日閲覧。
- ↑ 0220nicoleのツイート(1358653152048807936)
- ↑ 0220nicoleのツイート(1358657212407664641)
- ↑ “藤田ニコル「週刊誌にイラ」クラブハウス記事化で”. 日刊スポーツ. (2021年2月8日) 2021年2月10日閲覧。
- ↑ “藤田ニコル「なんか辛くなりました…」クラブハウスの記事化に〝警鐘〟も逆にバッシング浴びる”. 東京スポーツ. (2021年2月13日) 2021年2月13日閲覧。
- ↑ takenomaのツイート(1355787785609695233)
- ↑ takenomaのツイート(1362385268959977473)
- ↑ “竹田恒泰さん「clubhouseのアカウント凍結された」「習近平がジェノサイドをしていると連呼したのがまずかったかね」ツイートし話題に”. ガジェット通信 (2021年2月20日). 2021年2月20日閲覧。
関連項目[編集]
- チャット / インターネット電話#ボイスチャット
- ソーシャル・ネットワーキング・サービス (SNS)
- ソーシャルメディア
- Skype / LINE (アプリケーション) / Discord (ソフトウェア) - 類似の機能を備えたメッセンジャーアプリ。
- Yahoo!チャット - Yahoo!メッセンジャーを使用して音声チャットルームを作成することができた。サービス終了。
- mixi - かつて招待制を採用していたSNS。
- Facebook / Linkedin - 実名登録を義務付けているSNS。
- ニコニコ生放送 / TwitCasting - ライブストリーミング配信サービス。
- Zoom (アプリケーション) - Web会議用アプリケーション。
外部リンク[編集]
- スクリプトエラー: モジュール「Official website」はありません。(英語)
- Clubhouse - App StoreLua エラー モジュール:EditAtWikidata 内、36 行目: attempt to index field 'wikibase' (a nil value)スクリプトエラー: モジュール「WikidataCheck」はありません。(日本語)
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