北野妙子
北野 妙子(きたの たえこ、1959年<昭和34年>10月29日 - )は、日本の政治家。女性。政令指定都市である大阪市の市会議員。2005年11月の大阪市淀川区の補欠選挙において自民党の候補として初当選。以降、文教経済委員長などを歴任。自民党では、大阪府連淀川支部長、広報委員長、市会議員団政調会長、市会議員団幹事長などを歴任している。
2023年現在、日本ホッケー協会副会長[1]、大阪ホッケー協会会長[2]。
来歴[編集]
大阪市淀川区生まれ。大阪市会議員だった父・北野禎三(当選8回、第85代議長、2014年12月4日死去)と、中学時代の初恋の相手だった母との間に、3人姉妹の次女として誕生。料理研究家の若林三弥子は実姉で長女である。
大阪市立塚本小学校、大阪市立新北野中学校をへて、大阪府が最初に設置したナンバースクールである名門・大阪府立北野高等学校を卒業した(90期)。なお、父・禎三(66期)も北野高の卒業生。3人姉妹も全員が北野高を卒業しており、北野3姉妹と呼ばれていたという。
1982年、国立大阪大学人間科学部を卒業。商社マンの夫の転勤に伴って、1986~88年に中国・北京、1997~2002年には中国・上海で暮らしていた。上海日本商工会クラブの2000年度の婦人会会長を務めていたこともあり、中国語が話せる。
大阪市会[編集]
2005年11月27日に、大阪市淀川区補欠選挙において大阪市会議員に初当選した。2003年4月に淀川区で当選していた父親と1年半、同じ市会議員を務める珍しい状態だった。2007年4月8日、統一地方選挙において2期目の当選を果たす。2010年9月には文教経済委員長に就いた。2011年4月10日、統一地方選挙において3期目の当選となる。2012年6月には、自民党大阪市会議員団の政調会長に就いた。2014年4月、同じく市会議員団の副幹事長という要職に就いて迎えた2015年の統一地方選では4期目の当選を決めた。大阪維新の会が29人から36人へ大きく伸ばす中、自民は1増の19人だった。2015年5月には大阪都構想の是非を問う第一次住民投票が行われ、僅差で反対が上回った。2019年には統一地方選で5回目の当選とした。大阪市会に占める自民議員は2減の17人となった。2019年~2021年5月まで自民党・市民クラブ大阪市会議員団幹事長を務め、都構想の是非を問う第二次住民投票をめぐる難しい舵取りをとり、僅差での勝利に導いた(後述)。
自民党大阪府連[編集]
2011年10月、自民党大阪府連の淀川支部長に就任した。衆議院選挙では大阪市淀川区を含む大阪5区には公明党の国会議員が常に当選する状態となっており、支部長といえど国政選挙に出たことはない。2011年11月、自民党大阪府連の広報委員長となった。2022年6月、自民党大阪府連の女性局長に就任した。
大阪都構想[編集]
大阪維新の会はかねて大阪市を廃止し、大阪府知事に権限を一元化するため、「大阪都構想」の実現をめざしてきた。そのため2度にわたり住民投票が行われたが、いずれも大阪市民は否決を選択した。
第一次住民投票[編集]
2015年5月、大阪市を廃止して5つの特別区を設置する「大阪都構想」の是非を問う住民投票が行われた。反対70万5585票、賛成69万4844票で、1万741票上回った。これを受けて、当時大阪市長だった橋下徹は2015年12月の任期を終えて引退した。当時、維新側は「大阪がひとつになるラストチャンス」「今回が大阪の問題を解決する最後のチャンスです。二度目の住民投票の予定はありません」
第二次住民投票[編集]
大阪維新の会は再び住民投票をすると宣言した。前回と異なり、特別区の数は4つにするという案だった。2019年4月の大阪府知事・市長選で維新に大敗した自民府連の渡嘉敷奈緒美会長は「今回の民意を受けて住民投票の実施に賛成したい」と表明。これに対し、市議団幹事長だった北野は「(これまでの姿勢から)1ミリたりともぶれるつもりはありません」と述べ、都構想反対の姿勢を鮮明化させた。当時、維新は市議会定数の過半数を占めていなかったため、公明党にアプローチ。公明側は衆院選挙における関西6小選挙区で維新が候補者を出してくることを避けるため、第一次住民投票のときと真逆のスタンスである「賛成」に回った。
前回の住民投票とは大きく異なる構図となったが、北野は都構想に反対の論陣を張り、「4つの自治体に分けることで行政コストが増加するが、その分は補填される仕組みになっていないため、徐々に大阪市民の生活に影響を及ぼすことになり、最終的には大阪市民であった時のサービスが受けられなくなる」と訴えた。市議会では代表質問に立ち、「今、二重行政はなにがあるんですか?」と松井一郎市長を追い詰め、松井氏から「今はありません」という答弁を引き出した。またテレビ討論会にも連日出演。鋭い追求を繰り返し、都構想が間違っていることを指摘し続けた。「非維新」勢力の中心人物であったとも表現されている。
2020年11月1日の投開票では反対69万2996票、賛成69万2996票となり、1万7167票差で反対が上回った。これを受けて、松井市長は2023年3月の任期をもって引退すると宣言した。北野は「前回と同様、今回の住民投票でも大阪市民は賛成と反対で激しく対立した。この分断された市民感情を一つにまとめることが大切」と述べた。
大阪市長選[編集]
2023年2月頭ごろ、引退を決めた松井市長の任期満了にともなう大阪市長選(2023年4月9日投開票)に、自身が出馬する方針を後援会に伝えたと報じられた。2023年2月8日、さくらクレパス会長で大阪商工会議所の元副会頭、西村貞一氏を代表とする政治団体「アップデートおおさか」が会見を開き、その場に出席した北野が大阪市長選に出馬することを正式に表明した。
さらに北野は2023年2月26日、自民党に離党届を提出。「本当の意味で市民の代表として戦いたい」とマスコミに述べ、無所属で立候補する意向を示している。
脚注[編集]
- ↑ [理事会役員・監事 日本ホッケー協会ホームページ2023年3月10日閲覧
- ↑ 大阪ホッケー協会 概略 大阪ホッケー協会2023年3月10日閲覧
- 本人HPのプロフィール https://taecom.jp/profile/
- 父親が85代目議長 https://www.city.osaka.lg.jp/shikai/page/0000001333.html
- 中学時代の初恋の相手云々 https://www.facebook.com/kitanotaeko/posts/pfbid028Fnfn7XP9UxhczYRd6ALWz74N23PnqUC6SvAE7knXBBSj1TvBovN6XXzwM17cmVFl
- 父の北野高校の期数、三姉妹について https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8B%A5%E6%9E%97%E4%B8%89%E5%BC%A5%E5%AD%90
- ナンバースクールhttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8A%E3%83%B3%E3%83%90%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%BC%E3%83%AB_(%E6%97%A7%E5%88%B6%E4%B8%AD%E7%AD%89%E6%95%99%E8%82%B2%E5%AD%A6%E6%A0%A1%E3%83%BB%E6%96%B0%E5%88%B6%E9%AB%98%E6%A0%A1)
- 北野高校の沿革 https://www2.osaka-c.ed.jp/kitano/2019/08/19-025557.html
- 議員としての経歴 https://www.osaka-jimin.jp/profile/49
- 父親は2003年4月の選挙で8回目の当選なので、娘の妙子とは1年半同じ市会議員だったhttps://www.city.osaka.lg.jp/senkyo/page/0000001531.html
- 夫は商社マン https://gogotamu2019.blog.fc2.com/blog-entry-17276.html?sp
- 北野妙子初当選 https://www.city.osaka.lg.jp/senkyo/page/0000001518.html
- 2007年の大阪市議選の結果について https://www.city.osaka.lg.jp/senkyo/page/0000001430.html
- 2011年の大阪市議選の結果について https://www.city.osaka.lg.jp/senkyo/cmsfiles/contents/0000293/293744/8(2).pdf
- 2015年の大阪市議選の結果について http://www.asahi.com/senkyo/local2015/news_images/osaka0412.htmlhttps://www.city.osaka.lg.jp/contents/wdu240/sokuhoukekka/kaihyo_data_11_h27.4.12.html
- 2019年の大阪市議選の結果について https://www.city.osaka.lg.jp/contents/wdu240/sokuhoukekka/kaihyo_data_11_h31.html
- 第一次住民投票で維新が言っていたラストチャンス https://twitter.com/aomurasaki_ll/status/1208224532017770497?s=20https://www.jcp-osaka.jp/pages/hendayo-ishinnokai/osakatokousou-qa/otqa202007/otqa202007_02 http://www.eda-k.net/column/week/2015/05/20150511a.html
- 第一次住民投票の結果 https://seijiyama.jp/article/news/nws20150518-001.html
- 第二次住民投票で公明が賛成に回ったわけ https://www.asahi.com/articles/ASNBJ54YGNB9PTIL02X.html
- 一ミリたりとも https://www.asahi.com/articles/ASM5G5F86M5GPTIL01X.html
- 二重行政は今はないという答弁を引き出す、テレビ討論会にも出る https://www.dailyshincho.jp/article/2020/11041702/?all=1
- 第二次住民投票の結果 https://www.nhk.or.jp/senkyo/database/local/osaka/16878/skh49484.html https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/osaka-metropolis-plan_review/
- 非維新勢力の中心人物 https://www.asahi.co.jp/webnews/pages/abc_18252.html
- 出馬方針の報道 https://mainichi.jp/articles/20230131/k00/00m/010/362000c
- 出馬会見の報道 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF0743H0X00C23A2000000/
- 本当の意味で市民の代表として戦いたい https://www.sankei.com/article/20230226-5K5XMLQJANLBFB4QR6DDFBDXPU/
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