橋下徹
橋下 徹(はしもと とおる、1969年〈昭和44年〉6月29日 - )は、日本の弁護士(大阪弁護士会所属・登録番号25196)、政治評論家、タレント、政治家。東京都渋谷区幡ヶ谷出身。大阪府豊中市在住。
大阪府知事(公選第17代)、大阪市長(第19代)、総務省顧問(鳩山由紀夫内閣)、大阪維新の会代表(初代)、日本維新の会代表、同共同代表、維新の党共同代表、おおさか維新の会代表(初代)、同法律政策顧問、ダボス会議(世界経済フォーラム)2009年度ヤング・グローバル・リーダーなどを歴任した。
人物[編集]
- 家族
- 妻と7人の子供がいる(男の子3人、女の子4人)。三男の環(たまき)は2020年(令和2年)4月、橋下の母校の府立北野高校に入学し、同じくラグビー部に入部している。
来歴[編集]
東京都渋谷区出身。自宅は京王線沿線の幡ヶ谷にあり、六号坂通り商店街の近くの質店の3階を間借りしていた。実父が急逝し、母と妹と一緒に小学5年の時に大阪府吹田市に引っ越し、1年後には大阪市東淀川区東中島へ移り住む。いずれも、手狭な府営住宅から地元の公立学校に通う。大阪市立中島中学校入学。中1の頃、母が再婚。同校卒業後大阪府立北野高等学校入学。高校では、名前の字から「ハシゲ」と呼ばれた。ラグビー高校日本代表候補に選ばれ東西対抗にも出場する。高校在学中に、日本テレビの『全国高等学校クイズ選手権』に出場。地方予選で敗退したが、放送には映っていた。学校での成績は芳しくなく、現役時代には早稲田大学を2学部受験するも、不合格に終わった。その後一念発起し、1年間の浪人生活を経て、早稲田大学政治経済学部経済学科に入学。
大学時代に、学生ビジネスで不渡手形をつかまされ、訴訟を起こすといった経験をきっかけに、法律家を目指すようになった。木村草太との共著『憲法問答』によれば、司法試験対策として伊藤真の授業を受けており、改憲派の橋下徹の憲法観の基礎は護憲派の伊藤真の授業にあるという。1994年(平成6年)同大学卒業後、司法試験に合格。
弁護士として[編集]
司法修習を経て1997年(平成9年)に弁護士登録し弁護士になった橋下は、大阪市北区西天満の「樺島法律事務所」(樺島正法弁護士)に入る。樺島事務所に入った後、「同和地区に住んでいたけど私は同和じゃなかった。だから、私は同和問題はやりません」と言い、部落解放同盟の朝田善之助派が起こした京都市営住宅の家賃値上げ反対訴訟に参加することを拒否した。
1998年、大阪市北区西天満に自前の「橋下綜合法律事務所」を設立して独立。示談交渉による解決を看板にする。飛び込み営業なども行い顧客を集め、弁護士としての主な担当業務は企業コンプライアンス、M&A、エンターテインメント法、スポーツビジネスなど。大正時代に築かれた日本最大級の遊廓と言われ、最後の色街ともいわれる飛田新地の料飲組合の顧問などもしていた。かつ消費者金融(商工ローン)大手アイフルの子会社シティズの顧問弁護士を1999年から2004年まで務めていたとされる。
マスメディア出演[編集]
大阪で弁護士活動の傍ら、朝日放送『ワイドABCDE〜す』に、デーブ・スペクターと共に出演するようになる。
2003年(平成15年)4月から、久保田紀昭の後任として日本テレビ系全国ネットの『行列のできる法律相談所』にレギュラー出演するようになる。同年7月には『たかじんのそこまで言って委員会』(読売テレビ)でもレギュラーを務めた。
しばしばタレント・文化人批判や下ネタ発言をする一方、ワイドショーなどでは事故・事件・時事問題について自分の意見を強く述べていた。また、司法問題や法曹界全般、弁護士・裁判官の資質に至るまで幅広く批判していた。このため自身の発言で物議を醸すことも多かった。
詳細は「#話題となった発言」を参照
政治家として[編集]
2007年(平成19年)12月12日、大阪府知事選挙に出馬することを表明。2008年(平成20年)1月27日投開票の大阪府知事選挙で183万2857票を獲得し当選した。同年2月6日に大阪府知事に就任した。
2009年(平成21年)に、世界経済フォーラム(ダボス会議)のYoung Global Leadersの1人に選出された。同年10月には総務省顧問に就任。
2010年(平成22年)4月、地域政党大阪維新の会を結党し代表に就任。2012年(平成24年)9月、国政政党日本維新の会代表。同年11月、日本維新の会代表代行。2013年(平成25年)1月、日本維新の会共同代表に任命された。
2011年(平成23年)11月、自らが掲げる大阪都構想などの政策実現を目的として、任期を3ヶ月余り残して大阪府知事を辞職、任期満了に伴う大阪市長選挙に立候補。40年ぶりとなる府知事選とのダブル選挙であることや、現職の平松邦夫(12月19日任期満了)との一騎討ちなどが注目されたが、結果は750,813票と平松に20万票以上の差をつけて初当選。選挙戦の街頭演説の際は大阪府警の私服警官が多数、SPとして橋下の警護にあたっていた。同年12月19日、第19代(公選制では9代目)大阪市長に就任した。知事経験者が政令市長に就任したのは史上初であった。
2014年(平成26年)3月23日、出直し選挙を図り、2番手候補に30万票以上の差をつけて再選。9月21日、維新の党共同代表に就任したが、12月23日に辞任した。
2015年(平成27年)5月17日、大阪都構想の賛否を問う住民投票である大阪市特別区設置住民投票が行われ、結果は否決された。投開票後の初の定例会見において、次期大阪市長選は維新での候補擁立にこだわらないとする個人的な見解を示した。
2015年8月27日、維新の党を、役職辞任すると共に離党。同時に松井一郎も顧問を辞任・離党した。ただし、両者ともに大阪維新の会の代表・幹事長は続けた。同年10月2日、国政政党・おおさか維新の会を結党し、初代代表に就任。同年12月12日、おおさか維新の会代表を退任し、法律政策顧問に就任(同日に大阪維新の会代表も退任)。
同年12月18日、大阪市長の任期を満了し、政界から引退した。
出演[編集]
政治家引退後の出演[編集]
テレビ番組[編集]
- みんなのJAPAN MOVE(2019年10月14日 - 現在、サンテレビ・BS12) - MC
- 情報ライブミヤネ屋 (読売テレビ) - 不定期ゲスト出演
- ウェークアップ!ぷらす (読売テレビ) - 不定期ゲスト出演
- 朝生ワイド す・またん!(読売テレビ)- (金曜) 不定期ゲスト出演
- 日曜報道 THE PRIME (フジテレビ) - 月イチレギュラーゲスト→レギュラーコメンテーター
- Mr.サンデー (フジテレビ・関西テレビ) -不定期ゲスト出演
- Live News イット! (フジテレビ)
- 2020年8月17日(月曜) - ゲストコメンテーター
- 2020年10月12日 - 月イチ月曜コメンテーター
- バイキングMORE (フジテレビ) - 不定期ゲスト出演
- ゴゴスマ -GO GO!Smile!-(CBCテレビ) - 不定期ゲスト出演
- めざまし8 (フジテレビ - 2021年3月29日 - )月・木曜日に総合解説としてレギュラー出演 ※木曜日は当初はリモートで出演していたが番組途中まで出演。
インターネット配信番組[編集]
- NewsBAR橋下(2017年10月26日 - 現在、AbemaTV)- MC
- 橋下徹のニッポン改造論(2018年1月1日・3月30日、AbemaTV)- MC
- 橋下徹の即リプ! - MC
ラジオ番組[編集]
- WELFARE group presents それU.K.!! ミライbridge(2021年4月18日、25日。FM大阪)
府知事就任後(報道・ワイドショー番組を除く)出演[編集]
テレビ番組[編集]
- ムハハnoたかじん (関西テレビ)
- 立候補前まではローテーションで月2回間隔で出演。当選・就任後は2ヶ月に一度のペースで、平松邦夫大阪市長(当時)と共にゲスト出演し、トップ会談が行なわれた。
府知事選立候補表明前までの出演[編集]
テレビ番組[編集]
- 水野真紀の魔法のレストラン(毎日放送)- レギュラー
- 六人の悩めるオッサン(関西テレビ)
- ド短期ツメコミ教育!豪腕!コーチング!!(テレビ東京)- レギュラー
- 行列のできる法律相談所(日本テレビ)- 元レギュラー(降板後、2回出演し、1回目は本村弁護士の2回目は大渕弁護士の席に座った。)
- 森田一義アワー 笑っていいとも!(フジテレビ) - 月曜日レギュラー
- 笑っていいとも!増刊号
- 笑っていいとも!特大号
- スーパーモーニング(テレビ朝日) - 月曜日レギュラー
- 情報満載 ひるまで!すっぴん!(読売テレビ)- 火曜日レギュラー
- ムーブ!(朝日放送)- 木曜日レギュラー
- 2時ワクッ!(関西テレビ)- 隔週火曜日出演
- 爆笑問題のバク天! (TBS)- 隔週出演
- たかじんのそこまで言って委員会→そこまで言って委員会NP(読売テレビ)- 元・準レギュラー。政治家引退後も不定期で出演することがある。
- スタ☆メン(フジテレビ・関西テレビ)- 準レギュラー
- あさパラ!(読売テレビ)- 準レギュラー
- なるトモ!火曜日(読売テレビ)- 準レギュラー
- サンデージャポン(TBS)- 不定期
- 太田光の私が総理大臣になったら…秘書田中。(日本テレビ) - 不定期
- ワイドABCDE〜す(朝日放送)
- 大笑点(日本テレビ)- 2006年に『行列のできる法律相談所』の出演者として出演。
- 爆笑!2006年こうなる宣言(関西テレビ)
- 24時間テレビ 「愛は地球を救う」(日本テレビ)
- めちゃ2イケてるッ!(フジテレビ)
政治家引退後 (過去)[編集]
- 橋下×羽鳥の番組 (2016年4月11日 - 2017年9月25日、テレビ朝日) - MC
- 林先生の初耳学 (2019年10月19日、2020年6月21日。毎日放送・TBSテレビ) - ※「東大卒高学歴ニート」企画にてVTR出演。
・ グッとラック(TBSテレビ2020年9月28日-2021年3月22日)月曜コメンテーター
その他多数
ラジオ番組[編集]
- ズバリ快答!テレフォン身の上相談(TBSラジオなど)
その他多数
CM[編集]
- 大塚製薬 - オロナミンC
著書[編集]
単著[編集]
- 『最後に思わずYESと言わせる最強の交渉術 ―かけひきで絶対負けない実戦テクニック72―』(日本文芸社 2003年6月) ISBN 978-4537251500
- 『図説 心理戦で絶対負けない交渉術』(上記のリメイク本)(日本文芸社 2005年11月) ISBN 978-4537253290
- 『まっとう勝負!』(小学館 2006年11月8日) ISBN 978-4093797436
- 『どうして君は友だちがいないのか (14歳の世渡り術)』(河出書房新社 2007年7月) ISBN 978-4309616445
- 『橋下徹の問題解決の授業 ―大炎上知事編―』(プレジデント社 2017年11月) ISBN 978-4833451260 有料メルマガの内容のまとめ
- 『政権奪取論 ―強い野党の作り方―』(朝日新書 2018年9月) ISBN 978-4022737878
- 『沖縄問題、解決策はこれだ! ―これで沖縄は再生する。―』(朝日出版社 2019年1月) ISBN 978-4255010953
- 『トランプに学ぶ現状打破の鉄則』(プレジデント社 2019年8月)ISBN 978-4833451482
- 『異端のすすめ ―強みを武器にする生き方―』(ソフトバンククリエイティブ 2020年2月)ISBN 978-4815604097
- 「力」シリーズ(PHP研究所)
- 実行力 ―結果を出す「仕組み」の作りかた―(2019年5月)ISBN 978-4569842974
- 交渉力 ―結果が変わる伝え方・考え方―(2020年3月)ISBN 978-4569846620
- 決断力 ―誰もが納得する結論の導き方―(2021年7月)ISBN 978-4569849775
共著[編集]
- (堺屋太一)『体制維新 大阪都』(文春新書 2011年1月) ISBN 978-4166608270
- (木村草太)『憲法問答』(徳間書店 2018年10月) ISBN 978-4198647063
- (堀江貴文)『生き方革命 ―未知なる新時代の攻略法―』(徳間書店 2021年3月)ISBN 978-4198652586