杏仁豆腐
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杏仁豆腐 | |
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杏仁豆腐 | |
各種表記 | |
繁体字: | 杏仁豆腐 |
簡体字: | 杏仁豆腐 |
拼音: | xìngrén dòufu |
発音: | シィンレェン ドォゥフゥー |
広東語発音: | hang6 jan4 dau6 fu6 |
日本語慣用読み: | あんにんどうふ |
英文: | Almond Jelly |
杏仁豆腐(きょうにんどうふ、あんにんどうふ)は、中国発祥のデザート。またの名を「杏仁羹」(キョウニンカン)ともいい、「あんにんどうふ」(唐音)の呼び方が最も一般的である。
概要[編集]
薬膳料理の一種で、喘息、乾性咳嗽の治療薬であるアンズ類の種の中の「仁(じん)」杏仁 (きょうにん)を粉末にしたもの(杏仁霜)を、苦味を消すために甘くして服用しやすくした料理である。杏仁には薬品用の苦みの強い苦杏仁と食品用の苦みの弱い甜杏仁があり、杏仁豆腐に使用されるのは後者である。
杏仁を細かく砕き、さらにすりつぶして搾り取った白い汁を寒天で冷やし固めてから、菱形に切り、甘いシロップに浮かせて作るとあるほか、杏仁霜(杏仁の粉末)やミルク・アーモンドエッセンスなどで白い色や香りをつけた簡便な作り方の方がより一般には多く広まり、果物を混ぜ込んでフルーツポンチ風に華やかにしたものも多く、この様な香港式の物が日本人になじみ深い。
中国の歴史[編集]
日本の歴史[編集]
戦国時代、多くのポルトガル人が宣教師として日本に渡ってきた際、布教活動に先立って自分たちが日本語を習得することが先決であると考え、「日葡辞書」という日本語・ポルトガル語の辞書を作った。その辞書で「杏仁」を引いてみると「Annnin」(アンニン)と「Qionin」(キョウニン)の2つの発音が認められる。ところが「Annnin」と「Qionin」は微妙に意味が異なっており、「Annnin」はアンズの核の中の仁(ジン)を指すが、「Qionin」はアンズの核の髄から作られる薬の一種としている。つまり、「Annnin」はアンズの実の中にある植物組織の一部をいうが、「Qionin」は薬用としての材料の名前をいう[1]。
そもそも「杏仁」が日本の歴史上にその名を見せるのは室町時代から、貞治六年(1367年)に眼阿という僧侶が書いた「新札往来」上巻には「杏仁」が茶請けとして使われるのが当時の流儀と書かれている[2]。
室町時代の半ばに書かれた「大草殿より相伝之聞書」には炒った「杏仁」は香辛料の一種として用いられていたとともに、食用としての「杏仁」は「アンニン」と言っていたことが分かる。室町時代の終わりごろ、山科言継が著した『言継卿記』の永禄十二年正月一日(ユリウス暦1569年1月17日)の条[3]には、「杏仁」が咳止めの薬として使われていたと書かれている[4]。
近代では、1921年の新聞紙上にて杏仁豆腐の枝豆和えの作り方が紹介されており[5]、大正時代には日本で杏仁豆腐が認知されていたことがうかがえる。また、1971年の新聞紙上では杏仁豆腐の作り方が紹介されており[6]、1970年代(昭和40年代)にはデザートとしての杏仁豆腐が日本に浸透していたことが分かる。
従来日本では「杏仁豆腐」といえば固めに作りひし形に切りフルーツと共にシロップに浮かべたフルーツポンチかみつまめに近いものが多かったが、2000年代以降、本格的な中華菓子の普及に伴って柔らかめに作ったプリン状のものも多く見られるようになった。
日本における杏仁豆腐の製品[編集]
森永乳業[編集]
1998年または1999年から発売開始。2000年まではカップ容器のソース入り(桃、みかん、パインアップル)杏仁豆腐を発売していた。その後2004年からはミルクリッチなカップ入り杏仁豆腐(ソース無しのタイプ)「濃いリッチ杏仁豆腐」を他社に先駆けて発売した。3連タイプの「コクと香りのとろける杏仁豆腐」は2007年から発売されている[7]。
雪印メグミルク[編集]
2006年3月21日から発売開始。亜細亜デザートの市場拡大時期に合わせて、2006年にLL大口径デザートとして杏仁豆腐を発売したのがスタートである[8]。
中国と日本の共通点[編集]
杏仁豆腐に使われている「杏仁」は日本でも中国でも食用としてだけではなく、薬としての効能も見出されていた。
中国と日本の相違点[編集]
中国の杏仁豆腐[編集]
「杏仁」を細かく砕き、さらにすりつぶして搾り取った白い汁を寒天で冷やし固めてから、菱形に切り、甘いシロップに浮かせて作るほか、杏仁霜(杏仁の粉末)やミルク・アーモンドエッセンスなどで白い色や香りをつけた簡便な作り方である。
日本の杏仁豆腐[編集]
牛乳寒天を元に果物を混ぜ込んでフルーツポンチ風に華やかにしたものが多い。杏仁豆腐風の香り付けにアーモンドエッセンスやバニラエッセンスが使われるが、本格的な場合には甜杏仁(てんあんにん)や杏仁霜(きょうにんそう)を使う場合もある。
例えば、餃子の王将では杏仁豆腐に添えられる果物も地域によって異なるが、北陸・東海・関西・四国・中国・九州では上記のフルーツポンチ風である。 付け加えると果物はなんでも良いが、カクテルフルーツの大きい缶詰を使うと、簡単で取り合わせが綺麗になる。汁をたっぷり欲しいときは、砂糖で作ったシロップを冷たくして加える。アーモンドエッセンスは大人には好まれるが、子どもにはバニラエッセンスの方がなじめる。
ちなみに他の地域(北海道・東北・関東・信越)では、プリン状の杏仁豆腐が主流である。
原材料[編集]
中国の一般的な杏仁豆腐[編集]
杏仁、ゼラチン
日本の一般的な杏仁豆腐[編集]
砂糖、乳製品、植物油脂、粉あめ、ゼラチン、杏仁霜、糊料(増粘多糖類)、香料、乳化剤、メタリン酸Na
参考文献[編集]
- 王者悦(主編)、難波恒雄(監訳)『中国食文化事典』(エム・イー・ケイ、 1997年)
- 久保田陽子(文)、江上佳奈美(監修)『世界のおかし』(小峰書店、2001年)
- 勝木言一郎『アジア遊学』(勉誠出版、2000年)
- 嶋典雄・孫成順 ・市川友茂『よくわかる点心と中国スイーツ』(柴田書店 、2009年)
- 劉向・葛洪、沢田瑞穂(訳)『神仙伝』巻六「董奉」(平凡社ライブラリー、1993年)
脚注[編集]
出典[編集]
関連項目[編集]
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