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食品

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食品(しょくひん)またはフード(英: food)とは、人が食べるために直接使用できる、食用可能な状態のもの。人間が日常的に食物として摂取するものの総称である。食物(しょくもつ)、食料品(しょくりょうひん)とも呼ばれる。

概説[編集]

「食糧」と「食品」と「食物」といった近接した意味の用語があるが、おおむね、「食糧」は食品よりも材料寄りの概念で、食物は食品が調理されたものとされる。例えばイネから収穫した米(イネの実)はそのままでは「食糧」であるが、それを精米すると「食品」という位置づけになり、精米された米を炊飯すると「ご飯」(米飯)という「食物」になる。ただし「食物」という表現は、指す範囲がはっきりせず、漠然と用いられる傾向がある。

食品には、さまざまな分類法がある。植物性食品・動物性食品といった大分類以外にも、タンパク質性食品・デンプン性食品・脂肪性食品といった栄養学的分類、生鮮食品・加工食品という加工状態による分類、醸造品・缶詰食品・レトルト食品・冷凍食品といった加工法による分類法などがある。

食品は安全・栄養・経済・実用・嗜好などの価値で評価・分析できる。食品は、品質低下の防止、輸送・供給の安定、食の安全、栄養価の保持などのために保存が行われている。食品をそのまま保存する方法には、冷蔵、冷凍、包装、乾燥などの方法があり、加工した上で保存する方法としては塩蔵、砂糖漬け、酢漬け、醤油・味噌づけ、瓶詰・缶詰などがある。

食品の定義[編集]

日本[編集]

日本食品衛生法第4条は「この法律で食品とは、全ての飲食物をいう。ただし、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(昭和三十五年法律第百四十五号)に規定する医薬品、医薬部外品及び再生医療等製品は、これを含まない。」と規定する。食品安全基本法2条における「食品」の定義も同様である。

米国[編集]

米国の制度上の分類では「食品及び栄養摂取の目的で口から入るもの」について主に保健福祉省(Department of Health and Human Services、HHS)のアメリカ食品医薬品局(Food and Drug Administration、FDA)の食品安全・応用栄養センター(Center for Food Safety and Applied Nutrition、CFSAN)の所管としている。

食品の分類[編集]

主な分類に以下のようなものがある。

  • 大別的分類:植物性食品 / 動物性食品 / 合成食品
  • 細分的分類(植物・動物などの細分):穀類 / 種・実類 / 芋類 / 豆類 / キノコ類、また野菜類 / 果実類。魚介類 / 鳥獣肉類 / 卵類 / 乳類 。海藻類 等
  • 栄養学的分類:タンパク質性食品 / デンプン性食品 / 脂肪性食品...
  • 加工の有無による分類 : 生鮮食品 / 加工食品
  • 食習慣上の分類:主食品 / 副食品 / 嗜好品 / 調味料
  • 生産形態による分類:農産食品 / 畜産食品 / 水産食品。 また「天然品 / 養殖品」
  • 加工法とパッケージングによる分類:醸造品 / 缶詰食品 / レトルト食品 / 冷凍食品 / フリーズドライ食品
  • 調理形態による分類 : インスタント食品 / チルド食品 / キット食品 / 調理済み食品

法制度上の分類[編集]

日本[編集]

日本の制度では食品は医薬品などと区別され、食品はさらに一般食品と保健機能食品(特定保健用食品及び栄養機能食品)に分けられる。

米国[編集]

米国の制度では食品は一般食品、添加物、栄養補助食品、医療食に分類される。

コーデックス食品分類システム[編集]

国際食品規格委員会のコーデックス食品分類システム(Food Category System: FCS)では16種類の食品に分類される。

  1. 乳製品及び類似製品
    牛、羊、山羊、水牛等の乳に由来する乳製品。乳及び乳飲料(牛乳など)、発酵乳、練乳、チーズ、乳を主原料とするデザート(プリン、フルーツヨーグルト、フレーバーヨーグルト等のヨーグルト)などを含む。類似製品は乳脂肪を植物油脂で部分的又は完全に置き換えた製品。
  2. 油脂及び脂肪エマルジョン
    植物、動物、又は海産物源、あるいはその混合物に由来する脂肪を主原料とする製品。バターオイル、ギー、植物性油脂(オリーブオイル、綿実油など)、動物性油脂(ラード、魚油など)を含む。
  3. シャーベット及びソルベを含む食用氷
    シャーベットやソルベなど水を主原料とする冷凍されたデザート。
  4. 果実及び野菜(キノコ類、根・塊茎、豆類・マメ科植物、及びアロエを含む)、海藻、並びに種実類
    さらに大分類で果実(04.1)と野菜、海藻、並びに種実類(04.2)の2つに分類される。果実には生鮮果実と加工果実(冷凍果実、レーズンやプルーンなどの乾燥果実、ピクルス、缶詰、瓶詰、ジャム、マーマレード、チャツネなど)がある。野菜も生鮮野菜と加工野菜(冷凍野菜、乾燥野菜、ピクルス、漬物など)がある。
  5. 菓子類
    ココア及びチョコレートを主原料とするココア及びチョコレート製品(05.1)、ハードキャンディやソフトキャンディなどその他の菓子製品(05.2)、チューインガム(05.3)など。
  6. ベーカリー製品を除く穀粒、根・塊茎、豆類、マメ科植物及びヤシの中果皮又は柔らかい芯に由来する穀物及び穀物製品
    穀物及び穀物を主原料とする未加工製品(大麦、トウモロコシ、米などの未加工の穀物及び穀粒)と加工製品(小麦粉やきな粉等の穀物粉、シリアル製品、パスタ、麺類、団子、餅、大豆製品(豆乳、豆腐、納豆など))を含む。
  7. ベーカリー製品
    パン、クラッカー、ベーグル、マフィン、ケーキ、クッキーなどを含む。
  8. 家禽肉及び猟鳥獣肉を含む食肉及び食肉製品
    食肉、家禽肉、及び猟鳥獣肉の生鮮製品や加工製品(ベーコン、コンビーフ、ハム、ソーセージなど)。
  9. 軟体動物、甲殻類、及び棘皮動物を含む魚類・水産製品
    さらに大分類で生鮮魚類と加工水産製品(佃煮、蒲鉾、干物、鰹節など)に分類される。
  10. 卵及び卵製品
    殻付きの生卵(10.1)、生卵の代わりになる製品(10.2)、その他の卵製品(10.3及び10.4)など。
  11. ハチミツを含む甘味料
    規格化された砂糖(白砂糖、三温糖など)、規格化されていない製品(糖蜜など)、天然甘味料(蜂蜜など)からなる。
  12. 食塩、香辛料、スープ、ソース、サラダ、タンパク質製品
    食品の芳香と風味を高めるために添加される物質(食塩、香辛料、香味料、調味料、酢、マスタード、ソースなど)、特定の調理済み食品、主に大豆などの原料に由来するタンパク質で構成される製品(味噌、醤油、麩など)などを含む。
  13. 特殊栄養用途食品
    コーデックス食品分類システムでは「特定の身体的又は生理的状態及び/又は特定の疾患又は障害を持つことによる特殊な食事上の要件を満たす ために、特別に加工又は調整された特殊用途食品」を「特殊栄養用途食品」という。
  14. 乳製品を除く飲料
    さらに大分類でノンアルコール飲料(14.1)とアルコール飲料(14.2)に分けられる。
  15. そのまま食べられる香味製品
    ジャガイモ、穀物、穀物粉又はデンプンを主原料とするスナック(15.1)、ナッツ及びナッツミックスなどの加工ナッツ(15.2)、魚類を主原料とするスナック(15.3)など。
  16. 調理済み食品
    他の食品分類に含まれない食品。

栄養学上の分類[編集]

日本では、栄養による食品の6つの基礎食品群による分類がしばしば使われる。

6つの基礎食品群による分類
食品 備考
第1群 魚、肉、卵、大豆、大豆食品 主にたんぱく質の供給源。筋肉やさまざまな組織をつくるもの。
第2群 牛乳、乳製品、海藻、小魚類 主にカルシウムの供給源。骨や歯をつくり、体の各機能を調節するもの。
第3群 緑黄色野菜 主にカロチンの供給源。皮膚や粘膜を保護し、体の各機能を調節するもの。
第4群 淡色野菜、果物 主にビタミンCの供給源。体の各機能を調節するもの。
第5群 砂糖、穀類、芋類 主に炭水化物の供給源。エネルギー源となるもの。
第6群 油脂類、脂肪の多い食品 主に脂肪の供給源。エネルギー源となるもの。

食品の価値[編集]

食品は、以下のような価値を有する。

  1. 安全的価値 - 飲食物は摂取する者の健康に大きな影響を与えるため、最も重要となる
  2. 栄養的価値 - さまざまな栄養素が含まれ、容易に消化、吸収されることが求められる
  3. 経済的価値 - 日常食品として常用することの容易性に関わる
  4. 実用的価値 - 保存・調理・貯蔵・運搬などの簡易性
  5. 嗜好的価値 - 美感や美味感など。嗜好品だけでなく、すべての食品が嗜好性を有する

つまり食品は一般に、安全性という見地、栄養素(栄養価)という見地、経済性(価格)という見地、実用性という見地、嗜好性という見地 から評価し分析することができる。このうち最も重要なのは「安全的価値」である。食品は摂取する人の健康や生命に影響を与えるからである。

食品と栄養[編集]

人間は基本的に食品を摂取することにより活動するエネルギーや生存に必要な物質を獲得する。このため、さまざまな栄養素を含む食品を過不足なく摂取することが健康には不可欠である。例えば、穀物やイモ類といった炭水化物を供給する主食だけでは栄養が偏るため、多くの文化圏において穀物はタンパク質を補うための豆類とセットで栽培され、消費されてきた。こうした栄養素を適切に摂取するための指針も定められており、例えば日本では2005年に農林水産省が食事バランスガイドを公表して、1日に摂取すべき栄養素が得られる食品の種類・量の目安を示している。

通常の食事以外に、主に健康維持を目的として摂取される、いわゆる健康食品も広く販売されている。各種栄養素を強化して栄養補給による健康増進をうたった機能性食品は世界で広く販売され急速に売上を伸ばしているが、日本を含めどの国でも明確な基準はなく、医薬品と食品の中間程度の扱いとなっている。ただし、その健康機能の表示に関してはどの国でも厳しい規制が敷かれている。

主食の不作などで食糧難が起こったときの代替食料として、世界各地に主にデンプンを供給するための救荒食物が分布している。こうした救荒食物は普段は味や食用とするための手間などの面で劣っていたり、有毒で特殊な処理をしないと食用とできないものなどが多く、通常時には食用とされないことがほとんどである。



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