ルパン三世 炎の記憶〜TOKYO CRISIS〜
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『ルパン三世 炎の記憶〜TOKYO CRISIS〜』(ルパンさんせい ほのおのきおく トーキョー クライシス)は、モンキー・パンチ原作のアニメ『ルパン三世』のTVスペシャルシリーズ第10作。1998年7月24日に日本テレビ系の『金曜ロードショー』で放送された。
概要[編集]
時価数億円といわれる徳川幕府の埋蔵金の鍵を握る徳川慶喜の2枚の肖像画をめぐって、ルパンとマイケル・スズキとの争奪戦を描く。
本作はTVスペシャルでは初となる全編日本が舞台となり[1]、当時新しい観光スポットとして注目を浴びていたお台場周辺が登場する。架空の遊園地である人工島『アクアポリス』のほか、レインボーブリッジやフジテレビ社屋、東京国際展示場やゆりかもめといった建物が描かれている。財宝のキーパーソンである徳川慶喜も、同時期に大河ドラマが放送されていたこともあり、こちらも当時注目を浴びる存在であった。
TVスペシャルとしては銭形警部がストーリーの主軸に置かれた初めての作品でもある。機転を利かせてルパンの犯行を阻止するなど、鋭い敏腕警部としての銭形が描かれる。一方でルパン一味はルパンや不二子は詰めの甘さ、次元は虫歯、五ェ門は斬鉄剣を奪われるなどで本領発揮できずに失敗続きをするという珍しい展開となっており、中盤以降から銭形と手を組んでいる。ストーリーは1週間の時間軸で展開されており、本編は月曜日をオープニング、土曜日にクライマックスを迎える構成となっている。
骨董品鑑定人として知られる中島誠之助がタイトルロゴの一部をデザインし、本人役でも出演した[2]。
あらすじ[編集]
時価二千億とも言われる徳川家の財宝。それは今でも東京のどこかに眠っており、その在処は徳川慶喜を写した2枚のガラス乾板、通称「巽の慶喜」と「乾の慶喜」に記されているという。そのガラス乾板は今、人工島にテーマパーク「アクアポリス」を建設した若き実業家であるマイケル・スズキが所有していた。
月曜日、さっそくルパンは、スズキの依頼で銭形が運搬担当している「巽の慶喜」を狙う。いつものように作戦成功したと思われたが、この事を予測した銭形の機転で計画は失敗し、逃走する。
火曜日、仲間に協力を求めようとするルパンであったが、不二子と五ェ門の行方はつかめず、次元に至っては虫歯のために銃を撃つのもままならない。結局次元からも協力を断られたルパンは、仕方なく単独で行動を開始した。一方、銭形のもとには雑誌記者の一色まりやが取材に押しかけてくる。取材攻勢にあいながらもガラス乾板を届けた銭形は、アクアポリスの警備を任命されてはりきっていた。銭形の警備のもと、残る「乾の慶喜」をトレーラーで輸送することを知ったルパンは、輸送中にガラス乾板を盗む作戦を実行する。ルパンが既に来ていることに気づいた銭形はルパンを逮捕すべく銭形を助けに来たまりやとともにルパンを追うが突如、トレーラーが銭形の命令なしにルパンを襲い始める。一度、首都高速道路から落とされたルパンであったが途中で次元を巻き込み、いざトラックに乗り込む。そこで待っていたのは、スズキの部下であるゴンドウだった。だが、ゴンドウにルパンが苦戦している目の前で、ヘリコプターで現れた不二子と五ェ門に「乾の慶喜」を奪われてしまい、仕方なく退散する。銭形もルパンの追跡を図るが道路交通法違反の現行犯で逮捕されてしまう。
水曜日、死者こそ出さずに済んだものの、トレーラーが引き起こした首都高速道路での負傷者77名、被害車両48台にも及ぶ大惨事の責任を取らされた銭形は、その責任としてアクアポリスの警備を外され、休職命令を出される。「自分以外にルパンは逮捕できない」と銭形は食って掛かるが、道路交通法違反の現行犯を特別に取り下げてもらった事実を警視総監に釘刺された事で、仕方なく引きさがる。その夜、まりやを連れ新橋のガード下の屋台で自棄酒をする銭形は昨日、トレーラーが勝手に動き出し、ルパンを攻撃してきた時のことを話し、そのトレーラーの運転手はマイケル・スズキが用意したもので何か裏があるのではと勘付く。一方、ルパンと次元は、不二子と五ェ門に接触。次元が「なぜ、不二子なんかについているんだ」と五ェ門を問いただすと、斬鉄剣を盗まれてしまい、今度完成するアクアポリス内に保管されているため、仕方なく不二子に協力していると真相を話す。不二子と話し合ったルパンは不二子と手を組み、4人全員でアクアポリス内にあるガラス乾板を盗み出すことにする。
木曜日、銭形は命令違反を承知で独自にルパンとスズキの捜査を開始する。その夜、アクアポリスにパーティーの来客として潜入したルパンは、不二子がスズキの注意を惹き付けている内にプライベート・オフィスに潜入。巽の慶喜を盗もうとするが、とっくに正体がばれていた不二子がスズキ自らに捕まったことで、またもや計画は失敗。同じ頃、別行動で斬鉄剣を探していた次元と五ェ門は地下の倉庫で斬鉄剣を発見するも、スズキの手下に見つかって退却する羽目になった。何とか隙を見て逃亡し、1人アクアポリス内に取り残されたルパンは、巨大なラボラトリーを発見する。ルパンを追ってきた銭形・まりやに遭遇したルパンは、3人で行動を開始。このラボラトリーは世界中の有名人や犯罪者たちの遺伝子を採取して、遺伝子の研究や人体改造を行う秘密施設であり、まりやの父親がその施設に関係していた可能性が出始める。そしてまりや自身も幼いころにこの施設で手術を受けて予想外の能力を身に付けることになったのである。3人で施設からの脱出を試みるが、スズキに追い込まれた末、ルパンと銭形は駆けつけてきた警察に捕まってしまうのだった。
金曜日、先にまりやは釈放され、ルパンと銭形は警視庁の牢屋の中にいた。ルパンからまりやがマイケル・スズキに狙われていることを聞かされた銭形は、ルパンに頼んで牢屋からの脱走の手助けをしてもらい、急いでまりやの住むマンションへ向かうが、すでにゴンドウによってまりやは連れ去られた後だった。同じくルパンのアジトである新宿のボロアパートも、ゴンドウ率いる部隊の襲撃を受けた後で、不二子の所有していた「乾の慶喜」は、奪い返されてしまう。
そして土曜日、アパートへ帰宅する銭形であったが彼のアパートもゴンドウ一味により燃やされ崩壊していたが、その中で先祖の十手を見つけ、まりやを助け出すことを決意。アクアポリスがついにオープンとなり、スズキによってある計画が実行に移されようとしていた。自らの野望を着々と進めていくスズキと、ガラス乾板を狙うルパン一味、そしてまりやを救い出そうと孤軍奮闘する銭形の、アクアポリスを舞台とした最後の対決の幕が上がる。
ゲストキャラクター[編集]
- 一色まりや
- 声 - 林原めぐみ
- 本作のゲストヒロイン。クニトー出版の雑誌「TOKYO LIFE」の記者。
- 「アクアポリス」の特集記事を書くために銭形を取材する。最初は銭形をだらしない性格などから、情けない刑事にしか思えなかったが、彼と行動を共にする内に好意を抱いて慕うようになる。
- 過去に何者か(後にマイケル・スズキと判明)に父親を殺されている。
- 父親に施された遺伝子治療の副作用により、予知能力が備わっている(本人は当初は「勘がよく当たる」程度にしか思っていなかった)。その能力を狙うマイケル・スズキに捕らわれるが、銭形の尽力によって無事救出された。
- ラストで銭形に告白めいた言葉を掛けられるが、自身は父親のような人としか考えていなかった。
- 主題歌『あこがれ』のクレジットにも本名称が使われている[3]。これは、林原がキングレコードの専属歌手であるのに対しこの曲はバップからの発売であるため、名義上アーティスト名を「まりや」としたためである。
- マイケル・スズキ
- 声 - 山寺宏一
- 人工島アクアポリスのオーナーで、日系ハーフの青年実業家。
- しかしその本性は、クローン技術などの最新鋭バイオテクノロジーを利用した生物兵器で荒稼ぎを目論む死の商人。まりやの父を殺した張本人である。命令を無視する部下は容赦なく切り捨てる冷酷な性格で、生け捕りにするべきまりやを射殺しようとした部下を自らの手で射殺している。
- 予知能力を起こす遺伝子の組み合わせの記された慶喜像を狙い、遺伝子治療を施した戦士を世界各国の軍隊やテロ組織に売り込もうと画策し、予知能力を持つまりやを狙う。
- ルパン一味や銭形を苦しめ、アクアポリスのオープン式典で遺伝子改造戦士達のデモンストレーションも兼ねた狂言誘拐を実行。日本政府から大量の身代金をせしめることに成功したが、ルパンと組んだ銭形によって狂言計画は失敗し、飛行機上でルパンと戦う。ルパンたちを寸前まで追い詰めたが、次元の狙撃を食らって飛行機から転落し、海中に消えた。しかし、実は影武者だったことが判明する(外見だけでなく生体認証も一致していた事から、クローンだったと思われる)。
- ゴンドウ
- 声 - 山寺宏一
- スズキの秘書兼ボディーガードを務める怪力の大男。
- 影でトレーラーを操り、ルパンを襲うよう指示し、なんとか潜入したルパンと戦った際は後一歩まで追い詰めている(当初、銭形はルパン逮捕に協力してくれたと思っていたが、結果的にゴンドウによって道路交通法違反の罪を着せられる形になった)。その後、五ェ門が脱出用ジェット機を切断した際に、数名の部下と海に落ちていったが生き延びており、実は真のマイケル・スズキの変装した姿だった事が判明する。最終的に顧客と取引を行っていた際にルパンに慶喜像を盗まれ、アジトに突撃してきた銭形に電撃的に逮捕される。なお、取引中に乱入したルパンと対峙した際の様子から、変装していた時の格闘術や常人離れした怪力は本物であり、自分自身にも遺伝子改造を施していた模様。
- 警視総監
- 声 - 藤本譲
- 警視庁の総監で、銭形の活動をまるで自分の活躍のように喜んでいる。
- 首都高速道路での大事故の責任を銭形に取らせて休職処分にする。しかし、それにめげずに単独でマイケル・スズキの捜査を行い、逮捕に大きく貢献した銭形の警官としての熱意を認め、銭形を復帰させる。
用語解説[編集]
- 慶喜像
- 徳川慶喜を撮したガラス乾板で、「巽の慶喜」と「乾の慶喜」の二枚がある。この二つを集めることで時価2000億円の徳川埋蔵金の隠し場所がわかるというが、実際にはまりやの父によって予知能力をおこす遺伝子構造が記されたものであり、徳川埋蔵金は銭形ら警視庁が仕組んだ偽情報に過ぎなかった[4]。
- 二枚のガラス乾板の写真のからくりの先に指定された場所は、警視庁の地下牢である。
- アクアポリス
- 世界初の海底コースターをはじめとして、78のアトラクションが備えられた架空のテーマパークで、アクアタワーとアクアランドから構成される。東京湾岸に建設され、8月1日にオープン。アクアタワーにはマイケル・スズキのプライベート・ルームもある。地下部分にはラボラトリーが建設されており、スズキらの組織の生物兵器研究・実験はここで秘密裏に進められていた。このラボラトリーへの入口はセキュリティカードで部外者の侵入を阻んでいるが、何故か銭形名義の消費者金融のカードでドアが開いてしまった[5]。本編でオーナーは逮捕されたが、その後のパークの扱いについては明らかにされていない。
- 江戸東京美術展
- 「東京の歴史を問い直す」という目的で、アクアポリス内で開催された。東京にまつわる美術品の展示を行っている。
- 安本亀八の雛人形
- 銭形が壊してしまった小さな雛人形の骨董品。かなりの高価な物であったらしく、変わり果てた様を見た中島誠之助は酷いショックを受けていた。
- 坂上デンタルクリニック
- 東京都内の湾岸付近にある歯医者。歯医者嫌いの次元がさんざん悩んだあげくに虫歯治療に行くが、ルパンの突然の乱入で結局虫歯は治さずじまいになってしまう(後にマイケル・スズキの部下と格闘中に抜け落ちている)。
- アルピーヌ・A110
- 本作でのルパン三世の愛車として登場。首都高速横羽線で乾の慶喜を運搬するトラックや、一色まりやのプジョー106とカーチェイスを繰り広げる。後方から小さな球を撒き散らして追っ手を妨害した他、フォグランプの代わりにヤリのような仕掛けも用意されていたが、後者は実際には使用することがなかった。トラックから激突され、ドアが吹き飛ぶ、高架上から押し出される、坂上デンタルクリニックに突入するなど散々な目に遭いボロボロになりながらも走っていたが、最後はアジトの襲撃に巻き込まれて炎上・消失する。
- G.H nine
- 上野に実在するジャズ・パブで、不二子がルパンとの打ち合わせに使っていた。このシーンにはルパンシリーズの音楽を手がける大野雄二も出演していた。現在は休業中。
- TOKYO LIFE
- クニトー出版の雑誌。一色まりやはこの雑誌の記者であり、不二子がその編集長になりすましている。
- 黒い彗星
- アクアポリス開場記念祝賀会に突如現れた謎の集団で、各国の要人を人質にして多額の身代金を要求する。しかし実際は全てマイケル・スズキの仕組んだ自作自演で、日本政府から身代金を巻き上げ、更には遺伝子改造を施した改造人間のデモンストレーションも兼ねていた。人質となっていた要人のほとんどは、単なる被害者ではなく、改造人間の新商売の取引相手でもあった。
声の出演[編集]
- ルパン三世 - 栗田貫一
- 銭形警部 - 納谷悟朗
- 次元大介 - 小林清志
- 石川五ェ門 - 井上真樹夫
- 峰不二子 - 増山江威子
- 一色まりや - 林原めぐみ
- マイケル・スズキ / ゴンドウ - 山寺宏一
- 警視総監 - 藤本譲
- 鑑定士 - 中島誠之助
- キャスター - 鷹西美佳(当時日本テレビアナウンサー)
- アナウンサー - 古市幸子(同上)
- レポーター - 河本香織(同上)
- 土方優人
- 田中正彦
- 田口昂
- 青山穣
- 小形満
- 鈴木紀子
- 小野美幸
- 吉田孝
スタッフ[編集]
(トムス・エンタテインメント公式サイト[6]とバンダイチャンネル公式サイト[7]にて)
- 原作 - モンキー・パンチ(中央公論社刊)
- 監督 - 篠原俊哉
- 脚本 - 藤田伸三
- 音楽 - 大野雄二
- キャラクターデザイン - 平山智
- 作画監督 - 平山智、清水義治、佐野隆史
- 演出 - 雄谷将仁
- 撮影監督 - 長谷川肇
- 音楽監督 - 鈴木清司
- 録音監督 - 加藤敏
- 美術監督 - 宮野隆
- 編集 - 鶴渕允寿
- プロデューサー - 中谷敏夫(日本テレビ)、山下洋(日本テレビ)、尾崎穏通(東京ムービー)
- アシスタント・プロデューサー - 大石祐道
- タイトル題字 - 中島誠之助
- 主題歌『あこがれ』
- 作詞 - 戸沢暢美
- 作曲/編曲 - 大野雄二
- 唄 - まりや(林原めぐみ)
- オリジナルサウンドトラック - 『ルパン三世 炎の記憶〜TOKYO CRISIS〜』
- 連載誌 - 週刊Weekly漫画アクション
- 企画・製作 - 日本テレビ
- 製作 - キョクイチ東京ムービー
備考[編集]
- オープニングで風船配りの人から風船を受けとる子どもは、『名探偵コナン』の主人公・江戸川コナンである。また、その隣にはヒロインの毛利蘭と、蘭の父親・毛利小五郎もいる(蘭と小五郎の髪の色はコナン本編と若干異なる)。
- 本作に登場する、警察関連の書類に書かれている警視総監の名前は、スタッフの浄園祐(現テレコム・アニメーションフィルム社長、『制作進行』としてクレジット)となっている。
- 本作の視聴率(24.1%)はTVスペシャル作品の中では1994年の『ルパン三世 燃えよ斬鉄剣』(24.9%)に次ぐ高い数字であり、山田康雄に替わって栗田貫一がルパンを演じた物では歴代最高視聴率を記録している(共に2019年現在)。
注釈[編集]
- ↑ 本作以前にテレビスペシャルで日本が部分的に舞台となった作品には『ルパン三世 燃えよ斬鉄剣』がある。
- ↑ ルパン三世 炎の記憶〜TOKYO CRISIS〜バップ公式サイト
- ↑ あこがれバップ公式サイト
- ↑ ルパンや不二子は実業家のスズキが関わっていたことからこの情報を信じた。
- ↑ これにはまりやも驚いており、銭形は呆気な顔で「便利な世の中になったもんだ」と呟いた。
- ↑ “ルパン三世 炎の記憶〜TOKYO CRISIS〜”. トムス・エンタテインメント 2019年8月26日閲覧。
- ↑ ルパン三世 炎の記憶〜TOKYO CRISIS〜バンダイチャンネル公式サイト
外部リンク[編集]
スクリプトエラー: モジュール「navbox/former」はありません。 テンプレート:篠原俊哉監督作品
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