リチャード・ボニング

リチャード・アラン・ボニング（Richard Alan Bonynge, 1930年 9月29日^[1] - ）は、オーストラリアの指揮者、ピアノ奏者。^[2]^[3]

シドニー出身。６歳からピアノを始める。^[4]シドニー男子高等学校を経て、12歳でシドニー音楽院の奨学金を得てリンドレー・エヴァンスにピアノを学ぶ。14歳でシドニー交響楽団と共演してエドヴァルド・グリーグのピアノ協奏曲を演奏してデビューを飾った。^[5]在学中より、ユージン・グーセンスの依頼でオペラ上演の練習にピアノ伴奏で参加し、オペラへの興味を深めていった。^[6]1950年にロンドンに行き、ハーバート・フライヤーにピアノを学んだ^[7]。ロンドンではピアノ伴奏と歌唱コーチとして生計を立てつつ、楽譜の蒐集をしていたが、シドニーにいた頃から付き合いのあったジョーン・サザーランドと1954年に結婚。かねてより蒐集していた楽譜を基に、フランスやイタリアのオペラやバレエ音楽の研究に勤しみ、サザーランドにそれらのレパートリーを教えて、サザーランドのキャリアに影響を与えた。1962年にはローマ聖チェチーリア音楽院管弦楽団を指揮して指揮活動を始め^[8]、翌年にバンクーバーでシャルル・グノーの《ファウスト》の上演を指揮して、オペラ指揮者として頭角を現した。1964年にはコヴェントガーデン王立歌劇場に指揮者として初登場。1965年にはサザーランド＝ウィリアムソン・グランド・オペラ・カンパニーの音楽監督となった。1966年からメトロポリタン歌劇場を指揮^[9]し、1975年のメトロポリタン歌劇場の日本公演に帯同した。^[10]1974年から1978年までバンクーバー歌劇場の芸術監督、1975年から1986年までオーストラリア歌劇場の音楽監督を歴任。1977年にはイギリスからCBE、1983年にオーストラリア政府からオーストラリア勲章をそれぞれ授与されている。