オーストラリア
オーストラリア連邦(オーストラリアれんぽう、英: Commonwealth of Australia)、通称オーストラリア(英: Australia)は、オセアニアに位置し、オーストラリア大陸本土、タスマニア島及び多数の小島から成る連邦立憲君主制国家。首都はキャンベラ。最大の都市はシドニー。他の主要都市としては、メルボルン、ブリスベン、パース、アデレードなどが存在する。日本での略称は豪州(ごうしゅう)である。
近隣諸国としては、北にパプアニューギニア・インドネシア・東ティモール、北東にソロモン諸島・バヌアツ、東はトンガ・ニューカレドニア・フィジー、南東2000キロメートル先にニュージーランドがある。
オーストラリアは、オセアニアで最大の国土面積を誇る国家であり、総面積は世界第6位として認知されている。同国はオセアニアの有人史において最も古い歴史を持ち、現在も肥沃な土壌が極少という過酷な環境を伴っているが、反面で国土は、中心部に砂漠、北東部に熱帯雨林、南東に山岳地帯など、多種多様な景観と気候を擁している。
1606年におけるオランダ人探検家によるヨーロッパのオーストラリア大陸発見後、1770年にイギリスが同大陸の東半分を領有主張し、1788年1月26日からニューサウスウェールズ州の植民地に初めて流刑を通じて定住が開始された。その後の数十年間で同大陸の調査が行われ、人口は着実に増加し、さらに5つの自治王領植民地が設立されていた。イギリスは無地と見做した土地を植民地化していったが、その政策は辺境戦争(英語版、フランス語版)の原因となり、入植以前は30万人から100万人を数えていた先住民の人口激減へと繋がることともなった。
1901年1月1日、6つの植民地が連合しイギリス自治領として連邦を形成、事実上独立した。以後、6つの州及びその他特別地域から成る連邦議院内閣制及び立憲君主制の役割を果たす安定した自由民主主義の政治体制を維持してきた。2360万の人口は、高度に都市化された東部の州及び沿岸部にかなり集中している。
18世紀末期における最初のイギリスの植民までの少なくとも4万年の間、およそ250の言語グループに分類される言語話者の先住民が居住してきた。彼らの食文化ブッシュ・タッカーは1970年代から注目された。
オーストラリアは、生活の質、健康、教育、市民の自由、民主主義指数、経済的自由権、世界平和度指数、および政治的権利において世界最高値の順位に立っており、さらに国内すべての主要都市が、国際的な居住性の順位(英語版)において高い確率で挙げられており、どれも例外的に機能を果たしている面を持つ。
また、オーストラリアは高度に発展した高所得経済国家(英語版)であり、2014年時点での一人当たりの国民所得は世界第5位であった。2022年の時点で、経済規模は世界14位であり、 1人当たりの所得は9位となっている。2021年時点の人間開発指数では5位にランクされている。一方で同国は地域大国であり、軍事費が世界13位(英語版、フランス語版)という高さを誇っている。
国際連合、G20、経済協力開発機構 (OECD)、世界貿易機関、アジア太平洋経済協力及び太平洋諸島フォーラム加盟国である。2013年9月MIKTAにも参加した。また、イギリス連邦加盟国で英連邦王国の一国となっており、その傍ら太平洋共同体の創設国で日米豪印戦略対話の当事国家の一国かつANZUS、UKUSA協定、AUKUS締結国の一国ともなっている。