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続巷説百物語

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続巷説百物語
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著者 京極夏彦
発行日 2001年5月31日
発行元 角川書店
ジャンル 妖怪時代小説
日本の旗 日本
言語 日本語
形態 四六判
ページ数 761
前作 巷説百物語
次作 後巷説百物語
コード ISBN 4-04-873300-1
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巷説百物語シリーズ > 続巷説百物語

続巷説百物語』(ぞくこうせつひゃくものがたり)は、角川書店から刊行されている京極夏彦の妖怪時代小説集。

概要[編集]

『巷説百物語』の事件の間に起こった物語が収められており、それらに含まれる謎が全編にわたってつながっていく。

あらすじ[編集]

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主な登場人物[編集]

主要登場人物は巷説百物語シリーズを参照。

野鉄砲[編集]

八月半ば。兄の軍八郎によびだされ、武蔵国多摩郡八王子千人町を訪れた百介は、異様な死体を目撃する。百介は先日知り合った又市のもとへ相談に向かう。

登場人物[編集]

山岡 軍八郎
百介の実の兄。八王子千人同心。生真面目が取り柄。地道に精進して同心株を買い、八王子同心となった。ただ百介の持つ好事家の素質は軍八郎の中にも確実に巣喰っており、田舎同心とは思えぬ通人で、最新の医学事情にも博識。
浜田 毅十郎
軍八郎の同役。入山峠に向かう小津川縁で、額に小石が突き刺さり死亡しているのが発見された。
太助
独身の軍八郎の身辺雑事を熟す住込の下男。相当の老人で少々耳が遠い。若い頃は十手を預かったこともあるらしい。
島蔵(野鉄砲の島蔵)
事触れの治平が所属していた盗賊団・蝙蝠組の元頭領。齢八十になる。十二年前までは坂東一体を荒らし回っていた。壱岐出身で、若いころは玄界灘を荒らしていた。治平を一人前の引き込みに仕立てる。伝えられた石銃を野鍛治で改良を加え、下手な火縄銃より精度の高い野鉄砲を考案。抑止力として利用していた。
田上 兵部
八王子千人同心の1人で軍八郎の上役。毅十郎が殺害され、自らが先頭に立ち山狩りを行うが、事を荒だてるなと詮索をすると何か拙いことでもあるかのような狼狽振りで、軍八郎はまともな探索も詮議も出来ずにいる。
佐野有斎
軍八郎や兵部のいる同心の組頭。千人同心のうち百人を束ねる三十俵一人扶持。

狐者異[編集]

十一月半ば。無類の不思議話好きの山岡百介は、殺しても殺しても生き返るという極悪人の噂を聞く。その男は、斬首される度に蘇り、今、三度目のお仕置きを受けたというのだ。ふとした好奇心から、男の生首が晒されている小塚原縄手の刑場へ出かけた百介は、山猫廻しのおぎんと出会う。おぎんは祇右衛門に遺恨があると言うのだ。

登場人物[編集]

祇右衛門(稲荷坂の祇右衛門)
斬首されるたびよみがえるといわれる極悪人。当年五十五歳。南北両奉行所、火盗改メ、弾左衛門まで敵に回してものうのうと悪事をしていた。香具師の元締めで浅草新町の公事宿世話役だった。髑髏を頭に乗せた狐の刺青が腹にあるのが特徴。15年前、10年前、そして今回の計3回首を斬られている。又市やおぎんと過去に関わりがあった。
笹森 欣蔵
北町奉行所吟味方筆頭与力。額に大きな福徳痣があるのが特徴。一ヶ月前に祇右衛門を召し捕えた。北町でも5本の指に入る凄腕だったが、祇右衛門を名乗る者の配下の不逞の輩に誘拐される。
田所 真兵衛
北町奉行所定町廻り同心。百介の兄・軍八郎と熊沢道場の同門。一度見たらわすれぬご面相で、粋なはずの着流し姿もどうにもみすぼらしく見えてしまう。役人には珍しいほどの正義感であるため、定廻りの鼻抓みと言われている。筋金入りの石部金吉のため、四十を過ぎて未だ嫁も来ず、小物も雇えない。

飛縁魔[編集]

五月半ば、初夏。百介のもとに友人の平八が訪ねてくる。平八は又市に人探しをしてもらうように百介に口利きを頼む。

登場人物[編集]

平八(誉転ばしの平八)
神田鍛冶町に住む貸本屋。丸顔で人のよさそうな童顔。全国各地を回って商売をしている。百介に丹後と若狭の端境にある北林藩で起きている七人みさきの祟りの話や、北林領内で起きた白無垢の狐の嫁入りの話などをする中で、尾張の廻船問屋の主人が女性を捜しており、その手助けのため又市に渡りをつけてほしいと百介に頼む。
金城屋亨右衛門
名古屋の廻船問屋の主。手代からの叩き上げで一粒万倍の財を成した傑物。勤勉だったが、後妻に入れようとしていた白菊が突然姿を消してから自堕落な生活を送るようになり、なぜか白菊御殿という立派な屋敷を立ててしまった。
おろく
又市が世話をした女郎たちが働く岡場所の女郎屋主。百介に白菊の過去を語る。
良順
泉州堺に住む隠遁僧。不精髭で覆われた貧相な顔をしており、元は侍だった。思うところあって得度出家するものの、長続きはせず隠遁生活を送る。十二年前に大阪新町の小路にいた頃に会った、白菊の生い立ちを語る。
栄吉
亨右衛門の息子。謙虚な性格をしている。平八の友人で、白菊の捜索を彼に依頼する。
白菊
公家の出身だったが、遊女に身を落としている。色は白く肌も艶艶で顔立ちも品が良い。男を駄目にするといわれる。行く先々で小火が絶えず、それが彼女の生まれが丙午という根拠の無い理由にされるとおう、不幸な目に何度もあっている。十年前に彼女に入れあげていた亨右衛門との祝言でも火事が起きた後姿を消すが、一昨年に金城屋の奉公人が江戸に商談で来た折に目撃される。

船幽霊[編集]

冬の始め。淡路島の狸騒動ののち、おぎんと共に四国へ向かった百介。そこで、何者かにつけられていることに気付く。

登場人物[編集]

窪田 桓三
おぎんと百介に襲いかかってきた男。実は、かつて千代の方のお付から楓姫のお世話役になり、関山兵五の右腕になっている。
東雲 右近
浪人。妻が懐妊し、若狭の外れにある北林藩に棲み着く。そこで仕官するため、ある人物を捜している。腕は相当立つ。
文作(祭文語りの文作)
土佐の逃散百姓という。百介たちの会話を聞き、協力する。得体のしれない老人で、国境の番所も刀も持ったまま難なく超えている。
太郎丸
阿波と土佐の国境、剣山あたりに棲まう川久保党の党首。平家の落人である年老いた末裔。すさまじい火薬技である、飛火槍という技術を持っているため諸藩から狙われている。娘の千代は小右衛門の妻になるはずだったが、小松城の殿様に見初められてしまう。
関山 兵五
土佐藩御船手奉行。小松城藩次席家老・関山将監の息子。

死神 或は七人みさき[編集]

Lua エラー package.lua 内、80 行目: module 'Module:Message box/configuration' not found 六月を過ぎた頃。加賀国小塩ヶ浦から戻った山岡百介達の前に、東雲右近が訪ねてくる。北林藩で起こる連続辻斬り事件に、妻も犠牲になってしまったというのだ。果たして犯人は誰なのか?

登場人物[編集]

東雲 右近
『船幽霊』で百介らと行動を共にしていた浪人。楓姫の弟君である志郎丸を探し出し北林藩に仕官しようとしていた。が、北林藩で妻を殺され、その罪をなすりつけられてしまい江戸に逃げてくる。
平八(誉転ばしの平八)
『飛縁魔』で又市に人探しを頼んだ神田鍛冶町の貸本屋。北林藩の藩屋敷への出入りを許されており、様々な情報を仕入れてくる中で『飛閻魔』の尾張豪商を虜にした白菊との関連に気づく。
田所 真兵衛
『狐者異』で稲荷坂の祇右衛門を退治した北町奉行所の鼻抓み同心。九年前に小右衛門が作った両国の生き人形見世物興行に感化され殺人を犯した下手人を捕らえるも、大名の子息であったため上からの圧力で釈放せざるを得なかったことや、その後下手人は徒党を組み四神党を名乗って悪行の限りを尽くし、五六年前に姿を消したことなどを百介に話す。
楓姫
北林藩先代藩主の正室。景亘が藩主になることを認めず、そのために地下牢に幽閉され、その後天守閣から身を投げたという。最近七人みさきを従えた「みさき御前」となって家老のもとへ現れたと噂が立っている。
北林弾正景亘
現在の北林藩主。先代藩主の弟で五年前に後を継いだ。幼名・虎之進。藩主になる前は部屋住みで、「四神党」なるものを作り、無頼の限りを尽くしていた。
楠 伝蔵
藩主側近の近習で四神党の1人。亀甲紋の袴をはいている。
鏑木 十内
徒士組頭の番頭で四神党の1人。昇り龍の陣羽織をまとっている。
桔梗(白虎のおきょう)
お小姓代わりの側女。男に絡み生き血をすするという悪女。
白菊(朱雀のおきく)
お小姓代わりの側女。本名は龍田。男を手玉に取り、最後には焼き殺してしまうという悪女。優美というより妖艶という印象で鳳凰柄の小袿を羽織っている。
玉泉坊(無動寺の玉泉坊)
又市の昔の仲間の荒法師。又市に頼まれて北林藩国境の辺りで直訴状を探していた。
樫村 兵衛(かしむら ひょうえ)
北林藩家老。切腹しようとしていたところを百介と又市に止められる。弾正が殺人鬼になったのは自分のせいだと思っている。

老人火[編集]

北林領内で起こった事件から6年後、百介は、樫村の容体が悪いと知らされる又市につなぎを取ってもらうよう半紙に頼まれるが、御行一味とは連絡がつかなくなったいたため、百介は単身北林へ向かう。

登場人物[編集]

近藤 玄蕃
北林藩藩士。生駒屋を訪れ、百介に又市を北林につれてくるように頼む。
北林 義景
現北林藩藩主。元北林藩藩士・久保小弥太で、実は楓姫の弟の小松城志郎丸。名君であるといわれている。
樫村 兵衛
北林藩家老。現在は病に臥せっており、前藩主の幻覚を見るようになる。
木島 善次郎
樫村の面倒を見ている。

書誌情報[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]


テンプレート:巷説百物語シリーズ

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