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朝日アルミ産業爆発事故

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朝日アルミ産業爆発事故
爆発前の朝日アルミ産業の航空写真(2007年10月10日撮影)
場所 日本の旗 岡山県総社市
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朝日アルミ産業爆発事故(あさひあるみさんぎょうばくはつじこ)とは、2018年7月に発生した事故。

朝日アルミ産業について[編集]

朝日アルミ産業(あさひあるみさんぎょう)は、岡山県総社市下原のアルミリサイクル業者[1]アルミニウム二次合金メーカーのアサヒセイレンの子会社であり[2]、総社市にあるアサヒセイレンの岡山工場の管理、運営を担っている[2]。製鉄用のアルミ脱酸剤を製造する[2][3]。アルミ脱酸剤はアルミスクラップを原料として製造され、高品位な製鉄に必須の材料であり[注釈 1]、その需要は粗鋼生産量に強い影響を受ける[2][3]。製鉄用としての用途だけでなく、化学分野で触媒用としても販売される[3][注釈 2]。脱酸剤の生産能力は毎月2300トンで、2015年時点の生産実績は毎月1800トンであった[3][注釈 3]。社風として、挨拶時には必ず対象者と握手をすることを取り決めている[3][注釈 4]

立地[編集]

2つの川に挟まれて立地する朝日アルミ産業(2007年10月10日撮影)

山陽自動車道倉敷インターチェンジから車で20分、JR総社駅から車で10分の場所に工場がある[3]。工場のすぐ東側に高梁川が流れ、西側には新本川(しんぽん)が流れ、2つの河川の間に工場を構える形となっている[3]。アサヒセイレングループの中では、最も西側に位置する拠点となり、中国・四国・九州地方のスクラップの集荷拠点としても機能している[4]。(北緯34度39分24.3秒 東経133度43分25.7秒 / 北緯34.656750度 東経133.723806度 / 34.656750; 133.723806 (朝日アルミ産業)座標: 北緯34度39分24.3秒 東経133度43分25.7秒 / 北緯34.656750度 東経133.723806度 / 34.656750; 133.723806 (朝日アルミ産業)

設備[編集]

敷地面積は5000平方メートル[3]、工場を鉄骨平屋約1800平方メートルである[1][3]。33人が作業に従事する[3]。40トンと13トンの溶解炉を備え、鋳造機は4基保有する。その他の主要設備としては、集じん機5基にダライ粉用乾燥ライン1ライン、ドロス絞り機1基が挙げられる[3]。溶解炉はオープンゲート式反射炉である[3]。建物や設備は1980年9月に操業開始当時のままである[3]。場内のレイアウトは、南側に原料ヤードと製品検査・出荷エリア、北側にダライ粉用乾燥ライン、中央に溶解設備を配置している[3]。まずスクラップを溶解炉に投入して溶解し、溶湯の成分の分析が行われる。溶けたアルミを主体とした溶湯は、鋳造設備で型に注入され、冷却後ベルトコンベヤーのラインに乗せ、手選別や篩(ふるい)で不良品を取り除く工程となる[3]

原料[編集]

朝日アルミ産業ではプレス加工やパレット積みされたアルミスクラップを主原料としてきたが[4]、2014年頃より原料価格が急騰して原料確保に苦労するようになり、収益も悪化傾向となった[4]。そのため、原料として「バラ積みのスクラップ」も取り扱うようにしたが、既存の設備では「バラ積みスクラップ」の施設内運搬が困難であったため,2015年に2000万円を投資して「バラ積みスクラップ」を把持可能なツカミのアタッチメントを装備した能力0.8立方メートルの油圧ショベル機を導入した[4]。同時にヤード内における原料の移動や選別方法を見直し、生産効率を従来比15%改善している[4]

製品[編集]

アルミ脱酸剤には、ブロックやショット、ペレット、ブリケットなど様々な形態があるが[3]、朝日アルミ産業で製造される製品は、ブロックとおはじきを小さくしたようなショットの2種類である[3]。重量は1つあたり1グラムから130グラムまであり、アルミ含有率も90-94%、97%、99%、99.7%以上と細かく製品が分けられている[3]。出荷も、ダンプ車によるバラ積みやフレキシブルコンテナバッグ、5-20kgの袋詰めなど、納入先の状況に応じて複数用意される[3]。取り扱われる最少ロットは5kgからとなっており、大手鉄鋼メーカーのみならず中小鋳物メーカーの注文にも対応している[3]

2011年の重油流出[編集]

2011年8月20日、敷地内の地下重油タンク(容量3万リットル)に、タンクローリーから「A重油」を補充する作業中に重油が溢出し、新本川に約1600リットルが流入する事故が起きた[5]。重油は高梁川にも流れ、総社市と倉敷市の消防隊がオイルフェンスを張るなどして対処したが[5][6]、油膜が5km下流にある倉敷市の酒津浄水場付近まで広がった[6]

2017年の火災[編集]

2017年4月5日、工場内の機械上部より出火して天井や壁など30平方メートルを焼く火事があった[1]。ダクトが高温になり、堆積していたアルミ粉末が燃えたのが原因だった[1]。従業員6人が作業中であったが、負傷者はなし[1]

2018年の爆発事故[編集]

平成30年7月豪雨によって周囲が冠水し、溶解炉が水に漬かったために大爆発を起こした[7]。爆発は7月6日午後11時30-35分頃で、爆発によって周囲の多数の店舗や建物の窓ガラスが割れ、火災で付近の民家や倉庫など4棟が全焼した[7]。職員は豪雨のために午後10頃に作業を切り上げて退避済みであったが[8]、吹き飛んだガラス片などによって十数人の住民が負傷し、5人が救急搬送された[7][9][10][11][12][13]。爆発は翌日の午前3時ごろまで断続的に続いた[14]。溶解炉の中のアルミと水が化学反応を起こして爆発したと考えられた。

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. 銑鉄の酸素および非金属不純物の除去を目的に転炉または電気炉に投入される
  2. 化学触媒用としては、重量1グラムないしそれ以下の粒の小さな製品が使用される
  3. 2018年7月9日現在の会社広報には1500トンとある
  4. この社風は、アサヒレイレングループ全体で行われている

出典[編集]

  1. 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 県内 火災相次ぐ 真庭 2日連続死者 今年5人目=岡山 2017.04.07 読売新聞 大阪朝刊 27頁 写有 (全1,339字)
  2. 2.0 2.1 2.2 2.3 アサヒセイレン/合金3工場を休止/需要不振 RSIは増産継続 2011.04.27 日刊産業新聞 11頁 非鉄 (全572字)
  3. 3.00 3.01 3.02 3.03 3.04 3.05 3.06 3.07 3.08 3.09 3.10 3.11 3.12 3.13 3.14 3.15 3.16 3.17 3.18 3.19 工場ルポ/朝日アルミ産業/アサヒセイレンの脱酸剤拠点/幅広い製品、5キロから/2015.07.07 日刊産業新聞 11頁 非鉄 (全1,611字)
  4. 4.0 4.1 4.2 4.3 4.4 朝日アルミ産業/生産効率15%引上げ/移動・選別方法見直しで/バラ積みスクラップ強化 2015.07.02 日刊産業新聞 19頁 非鉄 (全734字)
  5. 5.0 5.1 高梁川に重油流出 事業所タンクに注入中=岡山 2011.08.21 読売新聞 大阪朝刊 35頁 (全222字)
  6. 6.0 6.1 重油流出:総社・高梁川に1600リットル/岡山 2011.08.21 毎日新聞 地方版/岡山 21頁 (全237字)
  7. 7.0 7.1 7.2 岡山・総社の工場が爆発 「二次爆発」の恐れで避難指示:朝日新聞デジタル
  8. アルミ工場爆発:浸水漏電原因か 岡山・3棟全焼 - 毎日新聞
  9. 岡山の工場で爆発、十数人けが 付近の3棟全焼|【西日本新聞】
  10. アルミ工場で爆発=浸水影響か、土砂崩れも-岡山:時事ドットコム
  11. 総社工場爆発 溶解炉冠水が原因か 民家に延焼、住民十数人けが:山陽新聞デジタル|さんデジ
  12. アルミ工場爆発 周辺数百メートルで被害判明 岡山 | NHKニュース
  13. 工場:アルミ溶解炉が爆発 3棟全焼 十数人けが 岡山 - 毎日新聞
  14. 爆発の工場跡、無残な光景広がる 総社で避難中の住民「隕石か」:山陽新聞デジタル|さんデジ

関連項目[編集]


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