中村泰
| 中村 泰 | |
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| 生誕 | スクリプトエラー: モジュール「Separated entries」はありません。 |
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| 死没 | スクリプトエラー: モジュール「Separated entries」はありません。 |
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| 教育 | 東京大学中退 |
| 職業 | 自称・革命家 |
中村 泰（なかむら ひろし、1930年4月24日 - ）は、日本の無期懲役囚。岐阜刑務所在監。1995年3月30日に発生した警察庁長官狙撃事件の実行犯であると自称し、警察当局も重要人物として捜査を行ったが、後述のような事情もあり中村は起訴されないまま事件は時効を迎えている。
経歴[編集]
南満州鉄道の職員の家庭に生まれる。旧満州の大連で幼年期を過ごし、少年時代は貧困に苦んだ。戦争に突き進む国家を嫌悪し、帰国後は旧制水戸高等学校を経て東京大学理科二類に入学したが、学生運動にのめり込む[1]。在学中に麻薬の不法所持が発覚し[2]、1951年に最終的には革命を志して自主退学[1]。
その後は革命資金獲得のためとして金融機関などに侵入し金庫破りや強盗を繰り返すなかで、26歳のある日、東京都武蔵野市の路上で職務質問してきた当時22歳の警察官の胸や頭に3発発砲して殺害し、その場から逃走したものの指名手配の末に3カ月後に出頭して逮捕され、殺人罪で約18年間、千葉刑務所に服役した[2]。
キューバ革命を指揮したチェ・ゲバラに憧れ、獄中で習得したスペイン語で彼の原著をあたり、武装組織の結成を目論んでいた。服役中には河野一郎邸焼き討ち事件を起こし服役していた右翼の大物、野村秋介に出会っている。中村は野村の知名度を利用し組織を作ろうと目論んだが野村は協力を拒否している[1]。
1976年に仮釈放。中村の実弟によれば釈放後、会うたびに警察長官を射殺する考えを口にしており、そのたびに止めたという。中村自身によれば、1995年に明るみとなったオウム真理教事件を受け、オウム真理教を早急に制圧するために教団の仕業と見せかけて警察組織のトップを殺害し、警察を奮起させる意図があったとされる[1]。
2002年11月には愛知県名古屋市でUFJ銀行押切支店の現金輸送車を襲撃し、拳銃で警備員を狙撃した殺人未遂容疑で愛知県警に現行犯逮捕された。同様の襲撃事件が大阪市でも発生していたため両県警が合同で捜査したところ2003年夏に中村が当時生活拠点としていた三重県内の知人名義のアジトから、拳銃や1995年に発生し未解決事件となっていた警察庁長官狙撃事件をほのめかすフロッピーディスクなど4,000点にも及ぶ証拠品が発見されたほか、アジトで発見されたメモからは中村の貸金庫の存在も発覚し、拳銃やライフル銃合計14丁、また1000発以上の実弾も押収された[1][2]。
警察は事件に使われていたものと同型の拳銃を中村が1987年にアメリカ合衆国で購入していたことを突き止め、中村自身も狙撃事件への関与をほのめかす自供を行った。複数の裏付けが取れていったことから警察内部でも中村による犯行ではないかとの見方も強まったものの、供述と矛盾する情報があったこともあり、捜査当局としてはオウム犯行説支持に傾いた（中村はオウム真理教との接点はなかった）[3]。しかし中村を真犯人と考える捜査関係者は根強く、捜査本部内ではイニシャルをとって『N』と呼ばれ[2]、中村が長官を狙撃した後に逃走を手助けしたとされる元自衛官を特定していたほか、時効直前まで事情聴取が行われたという。ただ愉快犯である可能性も否定できず、中村は起訴されることはなかった。事件は真相がわからないまま、2010年3月30日に時効を迎えた[1][4]。
時効後、2018年9月2日にNHKが未解決事件シリーズ第7弾として長官狙撃事件を取り上げ、別の狙撃事件で岐阜刑務所に収監されていた中村よりNHKに届けられた、長官狙撃事件の詳細が書かれた手紙を紹介。取材によって2,000ページに及ぶ警察の捜査資料を入手し報道した[1]。このほか毎日新聞が逃走を手助けしたとされる元自衛官への取材を行い、900ページに及ぶ捜査資料を入手した上で、地下鉄サリン事件より28年が経過した2023年3月20日に詳報している。
2020年8月に元自衛官が中村より受け取った手紙によれば、パーキンソン病と白内障が進行し満足に字が書けない状況となっているという[3]。
脚注[編集]
- ↑ 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 1.6 “NHKスペシャル 未解決事件 Ｆｉｌｅ．０７ 警察庁長官狙撃事件 【前編】”. NHK. 2023年3月20日閲覧。
- ↑ 2.0 2.1 2.2 2.3 “警察庁長官狙撃事件 900ページの捜査文書入手 新証言と矛盾も”. 毎日新聞. (2023年3月20日) 2023年3月20日閲覧。
- ↑ 3.0 3.1 “警察庁長官狙撃事件「実行犯逃走手助け」 当時参考人の元自衛官新証言”. 毎日新聞. (2023年3月20日) 2023年3月20日閲覧。
- ↑ “NHKスペシャル 未解決事件 Ｆｉｌｅ．０７ 警察庁長官狙撃事件 【後編】”. NHK. 2023年3月20日閲覧。
外部リンク[編集]
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