東京大学
東京大学(とうきょうだいがく、The University of Tokyo)は、東京都文京区に本部を置く日本の国立大学である。略称は東大(とうだい)。
概観[編集]
東京大学全体[編集]
東京大学は欧米諸国の諸制度に倣った、日本国内で初の近代的な大学として設立された。
憲章[編集]
東京大学には、特に創立時に明文化された建学の精神はない。しかし、国立大学法人化に伴い、現在は「東京大学憲章」が定められている。東京大学憲章は、大学としての使命を公に明らかにすることと、目指すべき道を明らかにすることを目的として学内有識者会議によって制定されたものである。学部教育の基礎としてリベラル・アーツ教育(教養教育)を重視することを謳っている。
教育および研究の概略[編集]
教育研究とキャンパス[編集]
東京大学は、主な3つのキャンパスごとに教育内容・研究内容を異にする。教育内容の面では、主に教養課程を実施する駒場キャンパス、専門教育を行う本郷キャンパス、主に大学院課程の教育を行う柏キャンパスに分けられる。また研究内容の面では、学際的な研究を行う駒場キャンパス、伝統的な学問領域の研究を行う本郷キャンパス、新しい学問領域の研究を行う柏キャンパスに分けられる。こうしたキャンパス分立体制は、学部ごとにキャンパスを分立することの多い他の大学と比べると珍しい形態である。さらに、現在でも学部入学時の教養課程を分化して設置していることも、日本国内の大学では珍しい存在となっている。
リベラル・アーツ教育[編集]
上述した通り、リベラル・アーツ教育を重視しているのが東京大学の教育の大きな特徴である。教養学部前期課程において教養教育科目が開講されており、その実施には東京大学の全ての学部・研究科・研究所が参加している。主に担当する教養学部では、各大学が1件ずつしか応募できない特色ある大学教育支援プログラムに「教養教育と大学院先端研究との創造的連携の推進」で応募したことが、大学として教養教育を重視していることの現れであるとしている。
教養教育内容の詳細については「東京大学大学院総合文化研究科・教養学部#前期課程教育」を参照
受賞[編集]
2021年12月時点、東京大学が公式に認めたノーベル賞受賞者は13名、東京大学に関連する受賞者は18名(英語版)で、そのうち12名が学位を授与されている(学士の学位を授与した卒業生は8名、博士の学位を授与した者は7名)。
大学評価[編集]
大学評価の世界的指標の一つである、クアクアレリ・シモンズによる「QS世界大学ランキング 2024」における総合評点の世界順位は、同点26位の香港大学に0.2ポイント後れを取って28位であった(国内大学中は第1位)。評価指標別では、Academic Reputation(学術関係者からの世評)で満点を達成した世界の8校のうちの一つであり、アジアでは唯一である。Employer Reputation(雇用者からの世評)では世界第9位等を獲得した(なお、国際化に関する留学生比率と外国人教員比率のスコアは依然として低い)。
タイムズ・ハイアー・エデュケーションによる『THE世界大学ランキング 2023-2024』(2023年度)では世界順位は29位、アジア第4位である。また、タイムズ・ハイヤー・エデュケーションがベネッセと連携して日本の大学の評価を発表している『THE世界大学ランキング日本版2023』では、3位・4位の大阪大学・東京工業大学の両大学に追い上げられながらも、辛うじて前回と同じ順位の総合第2位であった。
分野別ランキングはU.S. Newsにおいて、以下の通りであった。
- 物理学:6位
- 化学:28位
- 生物学:36位
- 数学:62位
- 材料工学:65位
- 農学:167位
- 化学工学:133位
- 電気工学:258位