クラウディオ・アラウ
クラウディオ・アラウ（Claudio Arrau, 1903年[1]2月6日[2][3] - 1991年[4]6月9日[5]）は、チリ出身のピアノ奏者。[6]本名はクラウディオ・アラウ・レオン(Claudio Arrau León)。[7]
チヤン出身。父カルロス[8]は眼科医[9]であったが、1904年に落馬事故で急逝している。母ルクレシア[10]はピアノ教師であり[11]、幼いクラウディオに音楽の手解きを施した。結果、３歳で楽譜を読みこなすようになり、[12]５歳の時にはチヤン市立劇場で初リサイタルを行っている。[13]６歳の時にはペドロ・モント大統領の前で演奏している。[14]また、同時期にサンティアゴ音楽院の試験を受け、1910年までビンド・パオリのレッスンを受けた。また、チリ議会から奨学金が支給され、1911年にベルリンに留学し、録音活動も行うようになった。ベルリンでは、ヴァルデマール・リュチュクに師事したが、1913年に同郷の先輩ピアノ奏者のロジータ・レナルドに紹介されてマルティン・クラウゼの門下となった。[15]1914年にはザクセン王フリードリヒ・アウグスト3世の御前で演奏を行っている。以後、ヨーロッパ各地で演奏会を開き、1919年にはイギリス、1921年からはアメリカ大陸への演奏旅行も行った。1921年の故郷のチリでの凱旋帰国を受けて、チリ議会からの奨学金が終了。翌年からはヨーロッパを中心に演奏活動を行った。1924年から1940年までシュテルン音楽院のピアノ科教授を務める。1927年にはジュネーヴ国際コンクールで優勝。[16]1933年にはメキシコでの初演奏を成功させ、1935年に発表されたホセ・ボーア監督の映画『愛の夢』でフランツ・リストの役を演じている。1937年にはメゾソプラノ歌手のルース・シュナイダーと結婚。第二次世界大戦の影響から1940年にドイツを離れ、一時的に祖国に戻る。1941年には故郷のチヤンから「輝かしき子」の称号、1944年にチリ国民議会から金メダル、1949年にチリ大学から名誉博士号を授与される。1941年からアメリカを活動の中心とし、1954年まではドイツで演奏しなかった。[17]1965年に初来日。[18]1983年には、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの作品解釈及び長年の音楽への貢献から、ニューヨークのベートーヴェン協会より、ベートーヴェン・メダルを贈呈された。また、フランス政府からレジオン・ドヌール勲章のコマンドゥール、チリ政府から国家芸術賞を贈られている。[19]
オーストリアのミュルツツーシュラークにて腸閉塞の手術の合併症により死去。[20]
脚注[編集]
- ↑ アーカイブ 2022年5月27日 - ウェイバックマシン
- ↑ Gramaglia, Eduardo (2017). “Developing Creativiti in Musical Performance: An Analysis of Famous Musicians' Autobiographies”. Astrologia hermetica: Recobrando el sistema helenistico. Editorial Kier. p. 349. モジュール:Citation/CS1/styles.cssページに内容がありません。ISBN 9789501741131
- ↑ 2月7日生まれとする資料もある。(アーカイブ 2023年2月14日 - ウェイバックマシン)
- ↑ アーカイブ 2023年2月14日 - ウェイバックマシン
- ↑ アーカイブ 2021年7月25日 - ウェイバックマシン
- ↑ クラウディオ・アラウ - Discogs
- ↑ Mito, Hiromichi (2019). “Developing Creativiti in Musical Performance: An Analysis of Famous Musicians' Autobiographies”. In Tsubonou, Yukiko; Tan, Ai-Girl; Mayumi, Oie. Creativity in music education. Springer. p. 234. モジュール:Citation/CS1/styles.cssページに内容がありません。ISBN 9789811327476
- ↑ “Carlos Arrau Ojeda (1857 - 1904) - Genealogy”. 2022年11月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月12日閲覧。
- ↑ アーカイブ 2022年11月6日 - ウェイバックマシン
- ↑ “Lucrecia León Bravo de Villalba (1859 - 1959) - Genealogy”. 2022年11月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年11月12日閲覧。
- ↑ アーカイブ 2021年12月6日 - ウェイバックマシン
- ↑ “Claudio Arrau actuó en Tucumán”. La Gaceta Tucumán. (2017年6月19日). オリジナルの2022年11月12日時点におけるアーカイブ。 2022年11月12日閲覧。
- ↑ “El pianista Claudio Arrau León heredó un vasto legado musical”. 20 minutos. (2016年8月6日). オリジナルの2022年11月12日時点におけるアーカイブ。 2022年11月12日閲覧。
- ↑ Falcón, Elías Meza (2017年6月19日). “Claudio Arrau: de niño prodigio a referente mundial del piano”. La Fontana. オリジナルの2022年11月12日時点におけるアーカイブ。 2022年11月12日閲覧。
- ↑ アーカイブ 2022年5月17日 - ウェイバックマシン
- ↑ 岩井, 宏之 (1993). “クラウディオ・アラウ 地味ではあったが スケールが大きく 底力を感じさせた”. クラシック不滅の巨匠たち. 音楽之友社. p. 142. モジュール:Citation/CS1/styles.cssページに内容がありません。ISBN 9784276960039. モジュール:Citation/CS1/styles.cssページに内容がありません。OCLC 834215979
- ↑ アーカイブ 2022年6月6日 - ウェイバックマシン
- ↑ アーカイブ 2023年2月14日 - ウェイバックマシン
- ↑ アーカイブ 2021年12月6日 - ウェイバックマシン
- ↑ “Claudio Arrau, Chilean Pianist, Dead at 88”. AP News. (1991年6月9日). オリジナルの2022年11月13日時点におけるアーカイブ。 2022年11月13日閲覧。
 
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