筒描藍染
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筒描藍染(つつがきあいぞめ)は、藍染の技法の一つで、渋紙で作った筒袋の中に防染用の糊を入れて、糊を押し出しながら図柄を描いていく技法である[1]。 島根県ふるさと伝統工芸品の一つ[2]。
ギャラリー[編集]
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筒描藍染
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藍甕
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渋筒で描いた下絵
用途[編集]
出雲地方では、古くから、嫁入り支度の風呂敷、婚礼布団、夜着類、湯上げ、子負い帯などの木綿生地に、筒型藍染の技法で、鶴亀などの吉祥文様や家紋・屋号などを染め出し、用いた[3][4]。その始まりは、江戸時代とも明治時代とも言われている[3][2]。 現在出雲市内で創業している長田染工場では、伝統的な風呂敷や暖簾の他、コースター、ティーマット、テーブルランナーや、帽子、バンダナなども作っている[5]。
技法[編集]
- 1.円錐形の渋筒[6]。着色した糯米から作った防染糊を入れ、渋筒を絞りながら白地の布に図柄を描く。その上から糠を振り[7]。乾燥させる。
- 2.常温の水に浸し(地入れ)、藍甕に入れて繊維の中にインディカンが入り込むようによく振り染める。
- 3.藍甕から取り出し、空気に触れさせ(第1次酸化)、水にさらし(第2次酸化)、それを乾燥させる。
- 4.これを17~18回繰り返すことで、色を定着させるの濃淡をつける際には、淡い部分に糊をかけ、防染する。
- 5.高瀬川で糊を洗い流す。
- ↑ 『日本の伝統染織事典』『図説 出雲・雲南の歴史』
文様[編集]
図柄は伝統の文様である、鶴、亀、松、竹、梅などの吉祥文様が多用される[5]。
文献[編集]
- 「島根県大百科事典」下巻、島根県大百科事典編集委員会編、山陰中央新報社、1982年、122~123p
- 「日本の伝統染織事典」、中江克己著、東京堂出版 2013年1月25日、60~61p
- 「図説出雲・雲南の歴史」、和田貞夫監修、郷土出版社、2012年2月、119p
- 「出雲市三十年史」、森山繁樹他編、出雲市役所、1973年、990~991p
注釈[編集]
関連項目[編集]
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