有吉くんの正直さんぽ
『有吉くんの正直さんぽ』(ありよしくんのしょうじきさんぽ)は、2012年4月21日からフジテレビ系列で土曜日12:00 - 13:30に放送されている散策番組シリーズ『ぶらぶらサタデー』→『正直さんぽ』→『ぶらぶらサタデー』内で放送されているバラエティ番組。「芸人×散歩」の先駆けになった番組である。
概要[編集]
有吉弘行とフジテレビの生野陽子アナウンサーが、主に東京の下町や繁華街などを舞台に宣伝を兼ねた散策をする番組。他には毎回2組程度のゲストが登場し、2人とともに散歩を繰り広げる。細かい台本はない。生野アナが海外中継や産休で不在の場合は、代役アシスタントは立てずに有吉一人でゲストと番組を進行する。有吉&生野コンビは2022年今日まで10年続き、キャスト変更がない番組は珍しいとされる。
使用されているテーマ曲は両出演者によるオリジナルソングとなっている。
沿革[編集]
番組開始経緯[編集]
番組開始当時の有吉は尖った印象が強く、散歩番組の起用は意外にも思われたが、永盛健之プロデューサーは「散歩番組にある種の違和感を取り入れたかった。当時、旅番組や散歩番組というのは、どこかほんわりとしたものが結構多かった。そこに、対極な芸風の有吉さんを入れたら、どんなコメントを言うんだろう、どんなリアクションをするんだろう…そんな、予定調和ではない散歩番組を制作したくて企画した」と述べている。企画段階では、有吉が子どもたちと全国を回る旅番組のイメージだったという。当時、有吉は毒のあるあだ名で再ブレークしていた時期で、「いたずらっぽいところがある芸能界一子どもな有吉が、子どもを引率する旅は面白いのでは」というコンセプトだった。ところが編成側から「子どもに数字(視聴率)なし」と一蹴され、今の形に落ち着いた。
お笑いファン以外の視聴者層の多い時間帯で、有吉の素顔も垣間見える当番組は新たな支持層を広げ、これ以降、芸能界のトップに登り詰めた有吉を陰で支えた番組の1つである。開始当初は、有吉が店主に「まずい!」とはっきり言うこともあったが(2015年3月28日に放送されたイチゴカレーの店等)、近年は言うことはない。
以降[編集]
当初ランチからディナーまでの散歩だったが、開始2年後に生野陽子が夕方帯のニュース番組(「FNNスーパーニュース」→「みんなのニュース」→「プライムニュース イブニング」→「Live News イット!」)の担当になったため、2014年11月の放送より朝食からランチまでの散歩に変更された。朝ロケでは開いているお店が限られてくるため、この時、行けなかったお店をVTRで紹介する“あきらめ~店”のコーナーが生まれた。
2015年3月までは『ぶらぶらサタデー』内にて「タカトシ&温水が行く小さな旅シリーズ」と2回の放送毎に交互(有吉→有吉→タカトシ→タカトシ→有吉に戻る)パターンで放送していた。2015年3月28日をもって『ぶらぶらサタデー』が「タカトシ&温水が行く小さな旅シリーズ」のみで月1回の放送に移行、4月からはこれとは別に『正直さんぽ』を放送することになった。『正直さんぽ』では、当番組と2014年12月27日に当番組の特別編として放送された「正直女子さんぽ」を放送することになった。こちらも2回の放送毎に交互(有吉→有吉→女子→女子→有吉に戻る)パターンで放送している。
2016年3月26日をもって『正直さんぽ』が終了し、2016年4月2日から1年ぶりに『ぶらぶらサタデー』が放送されることになり、同時に、「タカトシ&温水が行く小さな旅シリーズ」が土曜12時枠に復活、「正直女子さんぽ」は事実上終了した。これにより、『正直さんぽ』で放送されていた当番組が1年ぶりに『ぶらぶらサタデー』で放送されることになった。ただし、放送パターンは以前と異なり、1回ずつ交互(有吉→タカトシ→有吉→タカトシ の繰り返し)パターンとなっている。
2019年4月6日から同年10月19日まで生野が産休に入り、その間は代役を立てずに有吉が一人でMC進行を行った。
2019年7月13日放送分からナレーションの増岡弘が休養するも9月7日放送分から復帰、復帰後の第一声で今後も続投していく旨を報告した。
2020年1月2日「新春さんぽ駅伝有吉くんの正直さんぽ」として、新作と傑作選のスペシャル特番を途中ニュースを挟みつつ、6時から15時30分まで、約9時間30分の長時間放送した。
2020年3月21日にナレーションの増岡が死去。同年1月25日放送分が生前最後の収録だった。同年4月4日放送分は実質的な総集編で増岡への追悼テロップと共に増岡がナレーションを担当した放送分を中心に特集し、番組終了後に改めて追悼テロップと増岡の生前の音声を放送し、故人となった増岡を偲んだ。
2020年4月より暫くは、新型コロナウイルス感染拡大防止による観点からロケを休止し、フジテレビ湾岸スタジオにて有吉・生野がゲストと共にこれまでの放送のVTRを見ながらトークを行う形式となった。4月18日放送分では放送200回突破を記念して「有吉くんの正直さんぽ200回記念特別企画 おさんぽサミット2020」を実施した。5月2日以降、毎回1名のゲストを迎えて「おさんぽアワード2020」を実施。なお、7月25日放送分よりロケを再開(「おさんぽアワード」は並行して継続)。飲食店はスタッフによる事前予約(取材許可取得)済の店舗貸切利用となり、「あきらめ〜店」のコーナーは自然消滅した。
2020年10月31日放送分より、増岡の後任ナレーターとして玄田哲章が担当することになった。
構成[編集]
- 朝からランチタイムまでの散歩を行う。場所はレギュラー放送では原則として東京都、神奈川県の一部を散歩する。なお新春スペシャルでは地方または海外でロケを行う場合がある。
出演者[編集]
レギュラー(MC)
- 有吉弘行
- 生野陽子(フジテレビアナウンサー)
- 2019年4月6日から同年10月19日放送分までと2021年6月26日放送分から2022年12月24日放送分まで産休。
ナレーション
- 玄田哲章
- 増岡の後任として2020年10月31日放送分より担当。
- 増岡弘
- 放送開始当初から2019年6月29日放送分まで全ての回を担当していた。同年7月13日から8月10日放送分までの4回を一時的に休演していたが、9月7日放送分から復帰し、生前最後の収録となった2020年1月25日放送分(同年1月23日収録)まで継続した。
- それから約2か月後の2020年3月21日に死去。4月4日の放送では番組の序盤に追悼テロップが流れた後、番組終了後に追悼VTRが放送された。
- 冨永みーな
- 増岡弘の代役。2019年7月27日、8月10日、8月24日放送分および、2020年2月、3月の全放送回を担当。
- おさんぽアワード2020エントリー
- 2020年7月25日から10月17日まで、「おさんぽアワード」で上位ゲストだった田中卓志・ビビる大木・井森美幸・吉村崇・カンニング竹山が週替わりで担当。
ゲスト
- 毎回、数組の芸能人が出演。
- 坂下千里子や髙田延彦、井森美幸、春日俊彰(オードリー)らはゲストの中でも10回以上出演しており、髙田、井森、春日はおさんぽファミリーとして、準レギュラー的な存在で紹介されている。
- 髙田、井森に至っては2回〜3回連続で出演している回もある。
- 井森は番組ゲスト史上最多となる36回の出演を記録している。
ネット局[編集]
放送対象地域 | 放送局 | 系列 | 放送日時 | 備考 |
---|---|---|---|---|
関東広域圏 | フジテレビ(CX) | フジテレビ系列 | 土曜 12:00 - 13:30 | 制作局 |
北海道 | 北海道文化放送(uhb) | 土曜 12:00 - 12:59 | 遅れネット | |
宮城県 | 仙台放送(OX) | 日曜 16:00 - 17:25 | ||
福島県 | 福島テレビ(FTV) | 不定期放送 | ||
新潟県 | NST新潟総合テレビ(NST) | 土曜 15:00 - 16:30 | ||
静岡県 | テレビ静岡(SUT) | 月曜 14:45 - 15:45 | ||
長野県 | 長野放送(NBS) | 不定期放送 | ||
石川県 | 石川テレビ(ITC) | |||
福井県 | 福井テレビ(FTB) | |||
広島県 | テレビ新広島(tss) | 日曜 16:00 - 17:25 | ||
青森県 | 青森朝日放送(ABA) | テレビ朝日系列 | 土曜 10:35 - 11:30 | |
日本全国 | フジテレビONE | CS放送 | リピート放送 |
- 過去のネット局
- 岡山放送(OHK)
- 関西テレビ(KTV)
- 東海テレビ(THK)
フジテレビONEでは視聴者プレゼントの代わりに地上波未公開映像を放送している。また、海外向けチャンネルのWakuWaku japanでも放送している。
スタッフ[編集]
- 編成:鈴木康平(フジテレビ)
- 構成:塩沢航
- 撮影:水谷奨
- VE:佐々木信哉、後藤恵大、鈴木博
- CA:池田祐介(以前はVE担当も)、川手麻緒、榮山健多呂、鈴木光輝、酒井亜邪、外岡力翔
- 照明:尾山隆之、徳竹邦彦、関根将志、入谷友規、草刈幸正
- CG:飯田仁、安居院一展、奥田真也
- イラスト:中村サトル
- 音楽:Laugh&Peace
- 音響効果:赤津裕明(一時離脱→復帰)
- EED:相原知美、田中沙映
- MA:船木優、宝積伸示(船木・宝積→一時離脱→復帰)
- デスク:島田幸世(一時離脱→復帰)
- TK:山本美衣
- 制作:佐野彩子
- 広報:井坂匠(フジテレビ)
- ヘアメイク:魚住真弓
- 車両:NASH INC.、近藤秋仁、稲上大輔
- 技術協力:キャミックス、フリーダム・オブ・ザック、Azabu Plaza
- AD:田村雄哉、荻原卓也、大角一真、山本隼太、瀧本美久、神谷奈穂
- アシスタントプロデューサー:普光院拓朗(以前はAD)
- 演出:河野幸信、神田真一(神田→一時離脱→復帰)、鈴木圭一朗(鈴木→以前はAD)、保阪彰史(保阪→一時離脱→復帰)
- プロデューサー:永盛健之(オフィスながも)
- チーフプロデューサー:朝妻一(フジテレビ、2019年6月1日 -、以前はプロデューサー)
- 制作協力:D:COMPLEX、オフィスながも
- 制作:フジテレビ編成制作局制作センター第二制作室(旧バラエティ制作センター→制作局第二制作センター→編成局制作センター第二制作室)
- 制作著作:フジテレビ
過去のスタッフ[編集]
- 編成:髙木由佳(フジテレビ)
- 制作統括:浜野貴敏(フジテレビ、2019年6月1日 - 2020年9月、以前はCP)
- 編成企画→編成:濱潤・林英美→赤池洋文→武田誠司→橋本英司→渡辺恒也(フジテレビ)
- VE:才沢誠二、朴昌根
- CA:松崎卓巳
- 音響効果:太田光則、小野史織、大谷匡範、絹野結花
- 編集:堀内雅也、今井敏明、竹村和佳奈、石川雅彦、田中友裕、山崎洋、後藤勝利、三谷光
- MA:橋本光平、松尾隆裕、指田高史、土屋由香、大野健志
- デスク:小笠原有莉、栗原弘美(実)、平野千菜美
- TK:松本曜子
- 広報:鈴木良子→川本洋平→太田真紀子→佐々木順子→小穴浩司(全員フジテレビ)
- 協力:e-naスタジオ
- 技術協力:IMAGICA
- アシスタントプロデューサー:鈴木美絵→大川幸子→鯉江舞→戸上美由紀
- AD:日野豪、井畑実香、植松正太、西川真里、松代詩央里、森翔生
- ディレクター:佐藤謙治、目黒隆志
- 演出:三木康一郎/有田武史、磯部修、後藤啓一、柴田琢朗、中原嘉仁
- プロデューサー:滝澤美衣奈(フジテレビ、途中から)
関連項目[編集]
- ヒルナンデス!(日本テレビ) - 2019年9月まで有吉がレギュラー出演しており、「御朱印巡りの旅」などの企画や情報を当番組に活用している。陣内智則や春日俊彰他、ヒルナンデスファミリーのゲスト出演も多く、有吉曰く「放送局を超えた姉妹番組」。
- なりゆき街道旅(フジテレビ) - 2018年4月から放送されている澤部佑が2023年3月まで初代MCを務めていた旅バラエティ番組。澤部は「なりゆき街道旅」が始まるまで、同じ散歩系の当番組の準レギュラー扱いだった。有吉曰く「のれん分け」。