奈良長女薬殺未遂事件
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奈良長女薬殺未遂事件(ならちょうじょやくさつみすいじけん)とは、2000年7月16日に発覚した事件で、「奈良県奈良市の准看護師が、保険金目当てに15歳(当時)の長女に硫酸サルブタモールを飲ませ薬殺しようとした」殺人未遂事件である。また、一連の事件も浮き彫りとなり、「保険金目当てに多くの家族を殺害した疑惑」で論争となった。
事件の経過[編集]
まず、加害者の略歴と、事件の経緯を時系列順に示す。
- 1957年
- 奈良県天川村で、4人姉妹の次女として生まれる。
- 父親はアルコール依存症で、加害者はその父親から近親姦を受けていた。また、複数の男性からも性的虐待を受けていた。
- 1981年
- 看護師の男性と結婚。以後、3人の子供(長男、長女、次女)を儲けた。
- 1993年
- 夫と離婚。その後は両親と子供3人とともに、奈良市内の団地に住んでいた。
- 1997年
- 長男と次女が相次いで死亡。
- その直後、彼女は自殺を図るが未遂に終わる。
- 2000年
- 父親が不審死。その後、母親も不審死。
- 長女の件で7月16日に逮捕。長女には3000万円の保険金がかけられていた。
- 硫酸サルブタモールとは気管支拡張剤であり、長女は3月頃から連日服用させ続けられていたと考えられている。
加害者には解離性障害の疑いが持たれ、責任能力の有無が問われた。
2002年3月15日、精神鑑定では「代理ミュンヒハウゼン症候群の疑いで、責任能力は認められる」とされたが、家庭環境による情状酌量の余地があるとして減刑された。長女殺人未遂のみで裁かれ、懲役3年の実刑判決を受け、刑は確定した。その他の件に関しては証拠不十分となった。
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