交響曲第5番 (グラス)
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交響曲第5番『レクイエム、バルド、ニルマナカヤ』 (Requiem, Bardo, Nirmanakaya) は、アメリカ合衆国の作曲家フィリップ・グラスが1999年に作曲した、合唱とオーケストラのための交響曲である。
作曲の経緯と初演[編集]
作品はオーストリアのザルツブルク音楽祭からの委嘱を受け制作され、初演は1999年8月28日にデニス・ラッセル・デイヴィスの指揮で行われた[1]。
編成[編集]
ソプラノ、メゾソプラノ、テノール、バリトン、バスバリトン、混声合唱、ピッコロ、フルート2、オーボエ2、小クラリネット、クラリネット2、バスクラリネット、ファゴット2、ホルン4、トランペット3、トロンボーン2、バストロンボーン、チューバ、ティンパニ、パーカッション、ハープ、ピアノ、弦楽合奏
楽曲構成[編集]
作品は全12楽章からなり、演奏時間は約1時間40分。
- Before the Creation
- The Creation of the Cosmos
- The Creation of Sentient Beings
- The Creation of Human Beings
- Joy and Love
- Evil and Ignorance
- Suffering
- Compassion
- Death
- Judgement and Apocalypse
- Paradise
- Dedication
評価[編集]
『ニューヨーク・タイムズ』紙のポール・グリフィスは、アメリカでの初演を評して、この作品の繰り返しを「12の楽章からなるこの交響曲が、天地創造と人間の生活のすべてを要約したものであることを考えると、音楽的な工夫にも同質性が見られることに戸惑いを覚える。最終楽章の「Dedication of Merit」は、徳から平和が生まれることを祈る仏教的な内容であるが、「The Creation of Sentient Beings」(第4楽章)やその他の楽章のほとんどと、それほど違和感はなかった。しかし、そのどれもが重要な瞬間ではなかったのである。重要なのは、最後の最後で、強調された結論を目の前にして、グラスが一歩引いて、音楽をより暗く、より半音階的な領域に持っていき、聖歌隊にうめき声のような不協和音を再入力させて、初めて終わりに向かって進んだことだ。アイロニーは彼の得意とするところではないが、ここでは、彼自身の作品の中で、そのとんでもない気取りを削っているように見えた。」と批評している[2]。
脚注[編集]
- ↑ Glass (1999年). “Symphony No. 5 "Requiem, Bardo, Nirmanakaya"”. G. Schirmer Inc.. 2016年6月1日閲覧。
- ↑ Griffiths (2000年10月9日). “MUSIC REVIEW; Philip Glass Takes on a History of the Cosmos”. The New York Times. 2017年2月2日閲覧。
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