ケロッグ (企業)
ケロッグ(英: Kellogg Company)は、アメリカ合衆国ミシガン州南部に位置するバトルクリークに本社を置くシリアル食品や菓子、加工食品の製造を行う企業。
概要[編集]
コーンフレーク、穀類加工食品製造業において世界でトップクラスの規模である。
創業地であり現在も本社があるバトルクリークは、ケロッグの寄付金で設立されたケロッグ大学などの関連施設が多くある企業城下町であるため、「シリアル・シティ」(The Cereal City)とも呼ばれている。
歴史[編集]
1906年2月19日、バトルクリーク出身の兄弟、ウィル・キース・ケロッグとジョン・ハーヴェイ・ケロッグがバトルクリークトーストコーンフレークを設立。同社はフレークを販売し大成功を収め、1922年にケロッグと改称された。
1962年に100%出資の日本法人である日本ケロッグを設立。
2012年、プロクター・アンド・ギャンブルの食品事業撤退による売却にともない、プリングルズの商標権を取得。
日本法人[編集]
日本では、日本ケロッグ合同会社(にほんケロッグ)が展開を行っている。
米国ケロッグ社(NYSE: K)が100%出資の日本法人として1962年に日本ケロッグ株式会社として設立。翌1963年に日本オリジナルパッケージでシリアルの発売を開始。このとき発売されたのは、「コーンフレーク」と、砂糖でコーティングされた「コーンフロスト」(現コーンフロスティ)の2製品。その後15種類以上のシリアル製品を製造。コーンフレークやコーンフロスティのほか、シュガーポン、ハニーポン、フルーツポン、ライスクリスピー、チョコワ、チョコクリスピー、玄米フレーク、オールブラン、ブランフレーク・プレーン、フルーツグラノラ、スペシャルK、コンボなどを製造。オールブランとブランフレーク・プレーンは、高食物繊維の特定保健用食品である。
味の素とは日本法人を設立した当時から販売契約を結んでいたが、2020年3月31日の契約満了をもって総販売元契約解消が発表された。また、P&Gから買収した成形ポテトスナック「プリングルズ」については、2013年1月より森永製菓と販売契約を結んでいたが、こちらも同じく2020年3月31日で契約解消している。
2015年4月には、サントリー食品インターナショナルとの提携商品として「ケロッグ 飲む朝食 フルーツグラノーラ」 を発売した。この商品はサントリー食品インターナショナルの製品として扱われている。
長らく紙箱で売られていたが、2018年よりアルミニウムの袋入りパッケージに変わった。
キャラクター[編集]
- 現在
- コーンフレーク - ニワトリの「コーニー(コーネリアス)」日本での発売開始時は「チャーリー」と呼ばれていた。
- コーンフロスティ (以前はコーンフロスト)- トラの「トニー・ザ・タイガー」。日本での発売開始時は「とらチャン」と呼ばれていた。
- チョコクリスピー(英語版)・チョコワ - サルの「ココくん」
- 過去
- コンボ - ゴリラの「コンボくん(キングコンボ)」 - 日本オリジナル。北米では「ブルー・ヌー」(Blue Gnu)を使用。
- シュガーポン - リスの「ピーターくん」
- チョコワ - ゾウの「メルビン」 - ラテンアメリカではチョコクリスピーのキャラクターとして現役使用。
- チョコクリスピー - サルの「チョコくん」
- ハニースマック(英語版) - クマの「ハニーベアー」
- ハニーポン - ミツバチの「ハニーちゃん」
- フルーツループ(以前はフルーツポン) - オオハシの「サム(トゥカン・サム)」
- ライスクリスピー(英語版) - 三人組の「ピッチー、パッチー、プッチー(ポップ、スナップ、クラックル)」 - 北米ではチョコクリスピーのキャラクターとしても使用。
など。
広告戦略[編集]
- かつては、朝日放送テレビ制作日曜朝8時30分枠のアニメでは番組スポンサーにも関わっていた。番組休止時には、全日本大学駅伝のスポンサーを振替提供する時期があった。
- スーパー戦隊シリーズ(1986年10月から2005年3月まで、毎年10月から翌年3月まで。)、メタルヒーローシリーズ(時空戦士スピルバンからビーロボカブタックまで)
- テレビ東京系では、前述したように裏番組にあたるテレビ東京系列日曜朝8時30分におけるテレビアニメのカウキャッチャー(番組開始前)やヒッチハイク(番組終了後)を流すこともある。2011年の『クロスファイト ビーダマン』よりヒッチハイク(8:58ごろ)を流すこともあったが、2013年は前述の『クロスファイト ビーダマン eS』よりカウキャッチャー(7:29ごろ)に放送されるようになった。また同時に『ビーストサーガ』のヒッチハイク(8:58ごろ)に放送される時期もあった。
- 日米問わず、子供番組やアニメを中心にテレビ番組のスポンサーとして広告を流している。中でもテレビせとうちにて放送されていたアニメ『アイドル伝説えり子』では、作中にケロッグ製品を食べるシーンが登場していた。
- 1963年の発売当初から、製品におまけが封入されている。パッケージ裏を切り抜いて作るペーパークラフトや、ミニカー、フィギュア、DVDなど様々なものがある。「ドラえもん」など前述のスポンサーとなったアニメのキャラクターグッズが封入されることもある。
- 1970年代までは、これらのおまけを当時オーストラリアにあった「Rosenhain & Lipmann (R&L) 社」(1959年 - 1977年)製が製造しており、世界的にケロッグやほかのシリアルのおまけとして採用され輸出されていた。ただし、封入されていた時期は商品により異なる。
- 著名人やタレントがメディアでケロッグ製品について触れると、御礼として製品を送ることがある。例としてはM-1グランプリ2019で、優勝したミルクボーイがコーンフレークを題材にしたネタを披露し、「腕組みしてる虎」「赤いスカーフの虎」とトニー・ザ・タイガーにも言及したところ、翌日にはミルクボーイに優勝祝いとして「コーンフロスティ」1年分を贈呈することが日本ケロッグ公式ツイッターで発表された。その1カ月後にはミルクボーイが「ケロッグ公式応援サポーター」に任命され、就任式では先述のネタ中で「コーンフレークは生産者の顔が浮かばへん」と発言していたことに絡め、同社の工場長と対面する演出がなされた。
関連項目[編集]
- サンボウル
- シスコーン
- ケロッグ経営大学院
- 高崎市 - 日本のケロッグ・コーンフレークを作る唯一の工場が高崎市にある。