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YAIBA

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YAIBA』(ヤイバ)は、青山剛昌による少年漫画。1988年から1993年まで『週刊少年サンデー』で連載されていた。1993年、第38回小学館漫画賞児童部門受賞。

1993年には『剣勇伝説YAIBA』(けんゆうでんせつヤイバ)としてテレビアニメ化された。同タイトルでゲーム化も展開している。

単行本は全24巻のほかワイド版、文庫版、新装版が発売された。累計部数は1700万部を突破している。

概要[編集]

現代の日本を舞台に、天下一のサムライを目指す少年・と剣の魔力で鬼になった鬼丸との戦いを描いたコメディタッチの格闘漫画。宮本武蔵や佐々木小次郎や柳生十兵衛といった実在した剣豪をモデルとしたキャラクターや、カエル男やナマコ男など動物を擬人化したキャラクターが数多く登場するのが特徴。

最初期(単行本1巻時点)においては、破天荒ではあっても極端に現実から乖離しておらず、ジャングル帰りの少年を主人公とした変わり種の学園剣道漫画という体だった。しかし、鬼丸が風神の剣により鬼となって以降は伝説の魔剣や魔力により動物が変身させられた魔物の登場等の超常的な要素が多くなっていき、現代的な冒険ファンタジー風に物語が展開されていった。ヤマタノオロチ編終了後は超常的な要素は少なくなり、剣術漫画としての側面が強く出されるようになった。

青山剛昌は本作のインスピレーション元になった作品として1981年の映画『魔界転生』を挙げている。

なお、「YAIBA」のロゴは全作品「Y∀IBA」と「A」が上下逆に表記されるが、文字による表記は小学館コミック -少年サンデー-の公式ウェブサイトで使われているように「YAIBA」となっており、本項でも同様に従う。

あらすじ[編集]

天下一の侍を目指す少年剣士・鉄 刃は、父である剣十郎とともにジャングルで修行の日々を送っていたが、ひょんなことから日本に舞い戻り、剣十郎の親友の峰家に居候することになる。刃は峰家の娘のさやかと同じ中学校に通うことになるが、中学校では剣道の実力者である鬼丸 猛が覇権を握っていた。果し合いの末に互いを剣のライバルと認め合った刃と鬼丸は、さらなる強さを求めて競い合う日々が始まる。

あるとき鬼丸は、実家の道場の地下に眠っていた魔剣「風神剣」を手にし、その力に溺れた結果「鬼」に変貌してしまう。強大な鬼の力を手にし、世界を支配する野望に憑りつかれた鬼丸に対抗し、刃は風神剣と対を成す「雷神剣」を手にする。打倒・鬼丸を掲げ日本中に散らばった伝説の玉を探す旅に出た刃は、各地で様々な強者たちと激戦を繰り広げる。

鬼丸との決戦や二人の因縁に起因した歴史上の強者・月からの来訪者。そして刃自らの血に起因する壮大な戦いを経て、刃は「真の侍」がどのような存在であるかを見極め、体得していく。

アニメ(令和版)[編集]

2024年に「『YAIBA』完全アニメ化」が決定した。

スタッフ[編集]

  • 原作 - 青山剛昌
  • シナリオ完全監修 - 青山剛昌

ゲーム[編集]

スーパーファミコン、ゲームボーイ、ゲームギアでそれぞれ発売されている。タイトルはすべて『剣勇伝説YAIBA』。

スーパーファミコン版
プレイヤーは鉄刃を操作しオリジナルキャラクターである「雷(らい)」とその妹の「風(ふう)」を含めたパートナーキャラクターと共にフィールドを攻略していく。アクションRPG形式のゲーム。「龍神の玉編」までのストーリーをベースにしており、龍神の玉入手後は鬼丸との戦闘となりこれを打ち倒すことでゲームクリアとなる。
魔法や特殊技術に相当するものとしてオリジナルの「伝説の玉」が複数存在している。また1ステージ1ボスの形式であるため石川五右衛門のように複数の伝説の玉に関わるボスの場合はゲームオリジナルの鬼丸軍団の怪人がボスを務める。
ゲームボーイ版
上記の通り「ピラミッド編」と「地底世界編」をベースにした横スクロールアクションゲームで体力ゲージが無くなるとワンミスとなる。必殺技を使うには「きあい」ゲージを溜め行って一定量を消費することで技を繰り出すことが出来る。
ステージ3の雪だるまソルジャー撃破時に覇王剣を入手するなど細かな部分でストーリーの差異がある。会話パートのキャラクターの顔グラフィックは原作の絵柄に忠実な仕上がりとなっている。
ゲームギア版
32色カラーに対応したアニメーションが売りの横スクロールアクションゲーム。「八鬼編」から「地底世界編」までのシナリオになっており会話グラフィックだけでなくドット絵も原作に忠実な仕上がりとなっている。

青山作品との共演[編集]

名探偵コナン[編集]

登場人物関連
登場人物のうち数名は、『名探偵コナン』にも登場している。その多くは、剣道をするレギュラーキャラクターの服部平次およびその親族の関係者となっている。一方で、「信長御前試合編」では、鬼丸猛の準決勝の相手として、H.HATTORIという服部平次と同じ名字とイニシャルのキャラクターが名前のみ登場している。
沖田総司
服部平次が剣道で耳の裏を傷付けられた相手として登場。京都泉心高校の生徒で、第93巻から本格的に登場して江戸川コナンたちとも対面する。
鬼丸とともに、映画『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』でも登場している。この映画では、後述の『まじっく快斗』のキャラクターも登場している。
鬼丸猛
沖田総司の登場回に、鬼丸も1シーンのみ登場し、毛利蘭と対面している。沖田とともに映画『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』にも登場している。
椿美智子
服部静華が中学の頃出場した剣道の大会の優勝者。同じ話で「剣勇伝説」という時代劇がトリックに利用される。
鉄諸刃
沖田の思い人として登場。なお、灰原哀のキャラクター原型ともなっている。
鉄刃
沖田が超えるべき相手として、姿のみ登場。
剣技・魔剣関連
  • 少年探偵団と阿笠博士が訪れた回転寿司屋の名前が「旋風剣」。
  • 作中のゲーム「タイタン・ハンター」に、覇王剣と名前も形も全く同じ剣が登場する。
  • 作中の沖野ヨーコ主演のゾンビパニックアクション映画「ゾンビブレイド・死霊の晩餐会」およびその続編の作中に登場する、触れたゾンビを灰燼に帰す魔剣ゾンビブレイドの見た目が魔王剣。作中、映画のエキストラ達に襲われた際に服部がゾンビブレイド(魔王剣)を振るう場面がある。
    • 原作933話扉絵をゾンビブレイド(魔王剣)を持つ服部と覇王剣を背負うコナンが務めている。どちらも鬼丸・刃の担当声優が演じている。
  • モンスターハンター10周年記念の際にお祝いの色紙で作者の青山氏は『覇王剣を持つコナン』を描いた色紙を添えて祝っている。
    • モンスターハンター作品の中にはコラボ企画としてプレイヤー武器として覇王剣、オトモアイルー武器として魔王剣(ネコ魔王剣)を入手できるものがあり、その縁によるもの。
その他関連
  • アニメ『剣勇伝説YAIBA』の最終回で、峰家のテレビに江戸川コナンと毛利蘭が映っている。コナンの方でも、第2巻の52ページ、第75巻の62ページに出ているテレビアニメが『YAIBA』である。
  • 毛利蘭の携帯電話のストラップにはナマコ男のフィギュアが付いている。
  • 少年探偵団と阿笠博士がマツタケ狩りに行った山に十兵衛という名で知られた隻眼のツキノワグマが登場。名前の由来を説明する際、YAIBAの十兵衛がイメージ図で登場。
  • 単行本42巻『黒の組織と真っ向勝負 満月の夜の二元ミステリー』のエピソード内ハロウィンパーティーの参加者の中にクモ男、鬼丸、ゲロ左衛門、カッパのケロ吉がいる。
  • コナンたちが「ヤイバの大冒険」や「鬼丸クエスト」というゲームソフトで遊んでいるシーンがある。
  • 後述のOVA作品でコナンが円谷光彦から『YAIBA』のコミックス全24巻を借りている。
  • 「仮面ヤイバー」が子供に人気のヒーローキャラクターとして登場。『YAIBA』にも一応「仮面ヤイバー」は登場するが、スギ花粉ソルジャーと戦った時に、花粉症になった刃がマスク代わりにさやかの水着を顔に被っただけのもの。
  • コナンたちが観に行った映画「スターブレイドVI」のキャラクターがそれぞれ、ダーク・サシム(二刀流)→ムサシ、ベイ・ジュウ(隻眼)→十兵衛、キササ(長剣の使い手)→佐々木、ダーク・タキオ→沖田(外見は闇の鬼神ダーク)と『YAIBA』のキャラクターを捩ったものになっている。

まじっく快斗[編集]

  • 『まじっく快斗』本編にて、怪盗キッドと峰家の先祖伝来の宝刀を巡って対決している。ただし、刃は「怪盗キッド」を「かんちょーキッド」と間違っている。
    • 刃以外にもさやか、武蔵、ゲロ左衛門、庄之介、カゲトラ、ナマコ男といった共に冒険をするメンバー以外にも、サブキャラクターであるさやかの父の雷蔵、さやかの母の静香、さやかの祖母の富士、剣十郎、鬼丸までもが登場する。
    • 原作『YAIBA』の最終話でさやかと友人の会話の中で黒羽と中森という名前が出ている。ただし苗字のみなので快斗と青子かは不明。

OVA作品[編集]

OVA『名探偵コナン コナンvsキッドvsヤイバ 宝刀争奪大決戦!!』
  • 上記の『まじっく快斗』単行本3巻に収載されている、峰家の先祖伝来の宝刀を巡る戦いに『名探偵コナン』のキャラクターを付け加え、アレンジしたもの。
  • 『名探偵コナン』を制作している東京ムービー(現トムス・エンタテインメント)がアニメーション制作を担当。『週刊少年サンデー』で応募者全員サービスで販売されていた。応募者全員サービス終了後は2006年3月17日に東宝から発売されたDVD『名探偵コナン SECRET FILE 1』に収録されている。
    • この作品では『名探偵コナン』の江戸川コナン、『まじっく快斗』の黒羽快斗(怪盗キッド)といった、他の青山漫画の主役との共演を成し遂げている。


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