K-1
K-1(ケイ-ワン)は、空手団体・正道会館の石井和義が1993年に創設した打撃系格闘技イベント。基本的にはキックボクシングで、ヘビー級を中心とし、世界的に知名度が高い。2014年5月よりK-1実行委員会が主催し、日本国内各地で大会が開催されている。
名称の由来[編集]
「K」は「空手」、「キックボクシング」、「カンフー」、「拳法」などの立ち技格闘技あるいは「格闘技」そのもの、そして「KING」の頭文字を意味し、1はナンバーワンを意味しており、空手やキックボクシングなどの打撃系立ち技格闘技の世界一の最強の格闘者を決める大会を行うというのが設立のコンセプトである。命名者は全日本新空手道連盟創師の神村榮一。
「K-1」の商標権は元々は創設者である石井和義が所有していたが、2011年7月に不動産デベロッパーのバルビゾンに移管。2012年1月にEMCOMホールディングスがバルビゾンの持つ商標権を買収することを発表し、最終的には当時EMCOMの子会社だったK-1 Global Holdings Limitedが諸権利を取得するに至っている。
ルール[編集]
- 6メートル以上四方のリングで試合を行う。ロープは4本
- パンチ、キック、膝蹴りなどの打撃技のみ使用が許される一方、肘打ち、頭突きなどは反則となる。また、バックハンドブローにも制約がある。もちろん投げ技、寝技も反則である
- 首相撲からの膝蹴りは禁止(石井和義体制の頃は無制限。それから規制ができ2009年までは1回のみ認められた)。ただし、片手のみで相手を押さえての膝蹴りは1回のみ可。K-1 WORLD GP JAPAN(いわゆる新生K-1)では組んだ状態での攻撃が完全に禁止となり、片手のみで相手を押さえての膝蹴りも禁止となった。
- 通常のワンマッチは、当初は3分5ラウンド最大延長2Rだったが、2004年以降は3分3ラウンド延長2R。トーナメントは決勝戦を除き3分3ラウンドで延長1R。ただし、選手育成を目的とした試合では引き分け裁定を取る場合もある
- 勝敗は以下の要素で決定する
- ダウンして10カウント以内に立ち上がれない、もしくは立ち上がれても続行が不能である(ノックアウト)
- 1ラウンド内に2回ダウンした場合(「2ノックダウンシステム」、トーナメント戦の決勝以外で採用される)、もしくは3回ダウンした場合(「3ノックダウンシステム」、ワンマッチやトーナメント戦の決勝試合)はKO決着で試合終了となる
- レフェリー、医師が続行不能と判断した、もしくはセコンドによってタオルが投げ入れられた場合(テクニカルノックアウト)
- 決着がつかずに試合が終了した場合は、ジャッジ3名による判定(ラウンドマストシステムは延長戦最終ラウンドを除き不採用)
- 悪質な反則行為(失格)
- 偶然のバッティングにより試合続行が不可能となった場合、1R終了前は無効試合、2R以降なら負傷判定(引き分け裁定あり)に入る。ただし、トーナメントまたはトーナメント開幕戦においては負傷していない選手のTKO勝ちとして扱う。
- リングシューズの着用は許可されているが、代わりに(膝から下を使う)足技の使用が禁止される(着用例としては、ボクシング出身の西島洋介)
- 欠場、負傷者が出た場合
- トーナメントを勝ち上がった選手が負傷した場合、原則は選手に意思確認を行い選手の意思を尊重するが、怪我の程度によってはリングドクターの判断で棄権せざるを得ずその試合の敗者が復活することになる。しかし2003年以降は本戦前に行われたリザーブファイトの勝者が準決勝に繰り上がり出場することもある。
これらはあくまでK-1のオフィシャルルールに過ぎず、実際の興行では、異なるルール、例えば総合格闘技ルールやそれとの折衷ルールの試合も行われている。
試合中継[編集]
K-1 WORLD GPシリーズ[編集]
無差別級トーナメント、スーパーヘビー級(100kg超)・ヘビー級(100kg以下)のワンマッチを中心とした大会。
1993年の第1回からフジテレビで放送され、1996年の大会から全国ネットおよびゴールデンタイム放送に格上げされた。旗揚げ当初から『K-1 GRAND PRIX』という名称だったが、本格的な世界進出を開始した2000年に現在の『K-1 WORLD GP』シリーズへと改称された。また、CS放送・フジテレビNEXTでも2009年まで放送されていた(CS放送はステレオ2音声の放送となり、第1音声は通常の実況放送。第2音声はリングノイズ=実況音声なしで会場内音声のみの放送となる)が、2010年からはスカチャンでのPPV生中継に移行した。
同局の格闘技情報番組『SRS』(2008年9月終了)と連動しており、同番組の歴代「格闘ビジュアル・クイーン」がリポーターを務めていた。
ハーフタイムショーでは、話題となっているグループのパフォーマンスが行われる。K-1 WORLD GP 2009 FINALではAKB48が、K-1 WORLD GP 2010 FINALではももいろクローバーが出演した。
- 司会進行
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- 藤原紀香・長嶋一茂・優木まおみ
- 解説
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- 石井和義(ケイ・ワン体制時代)
- 谷川貞治
- リングアナウンサー
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- ボンバー森尾(メイン)
- マイケル・バッファー(WORLD GP決勝トーナメントおよびInLas Vegas予選トーナメント)
- ジミー・レノン・Jr.
- 関根勤(ゲスト)
- 宮田充
- パトリック・ハーラン(パックンマックン)
- ナレーター(テレビ放送)
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- 武居“M”征吾(初回-2006年3月5日放送分(ニュージーランド大会)
- 鈴木英一郎(2006年4月30日放送分(ラスベガス大会)-2007年12月8日)
- 立木文彦(2008年4月13日放送分(横浜大会)-)
- VHS・DVD版
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- 青嶋達也(フジテレビアナウンサー)
- 奥寺健(同)
- 竹下陽平(同) など
K-1 WORLD MAXシリーズ[編集]
ミドル級(-70kg契約)およびライト級(-63kg契約)のトーナメントおよびワンマッチの大会。
2002年の第1回からTBS系列で放送されており、日本代表決定トーナメントを皮切りに、年4回開催された。地上波放送から数週間後以降にTBSチャンネルやBS-TBS(旧BS-i)でも放送、試合をピックアップしてJ SPORTSでも放送されていたが、2010年5月のライト級トーナメントからはスカチャンのPPVにてMAXでは初となる生中継を行った。
TBSによる編成上の都合からか、平日と祝日に開催された。2009年以降は、内藤大助や亀田興毅・大毅兄弟のボクシング世界タイトルマッチとセットで中継される機会が多くなった(ボクシング中継が1時間程度、K-1が2時間程度)。
- 司会進行
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- 井上和香(2008年まで)
- 佐々木希(2009年 - 2010年)
- 解説
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- 畑山隆則
- 前田憲作
- リングアナウンサー
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- ボンバー森尾(メイン)
- パトリック・ハーラン
- 渡辺いっけい(ゲスト)
- ナレーター
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- 田子千尋
- 根岸朗(2005年 - 2006年)