GTO (漫画)
『GTO』(ジーティーオー)は、藤沢とおるによる日本の漫画。講談社『週刊少年マガジン』において、1997年2号から2002年9号まで掲載されたのち、2009年28号より『GTO SHONAN 14DAYS』(ジーティーオー・ショウナン・フォーティーンデイズ)として復活し、2011年42号まで連載された。また、2011年49号から51号まで番外編『BLACK DIAMOND』が3号連続で掲載、2012年30号から44号まで番外編『GT-R』(ジーティー・アール)が連載された。『週刊ヤングマガジン』2014年20号から『GTO パラダイス・ロスト』が連載開始。 藤沢によるとこれが最終章だが、途中実質打ち切りにあい、現在は棚上げにされている状態であるとのことである。『コミプレ-Comiplex-』(ヒーローズ)にて2024年10月18日より内山田ひろしを描いた『GTU -怒りのDEATH山田-』が連載開始。
1998年に反町隆史主演で放送されたドラマが当時、社会現象を巻き起こし、最終話では視聴率35.7%という驚異的な数字を記録するほど大ヒットした。本作の大ヒットにより本誌の部数も上がり、同年の1998年には少年マガジン史上最高部数となる445万部を達成した。まさにマガジンの90年代後期〜00年代前期の黄金期を牽引した代表作の1つである。1999年から2000年にかけてフジテレビでアニメ放送もされた。 2014年12月時点で累計発行部数は5000万部を記録している。
概要[編集]
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- 東京都武蔵野市・吉祥寺を舞台に、学校法人・東京吉祥学苑の中学校教師に着任した元湘南の走り屋である鬼塚英吉が、学園全体に巣食う数々の問題を型破りな方法で解決し、活躍する姿を描いた学園漫画。
- 現代の社会問題や教育問題を多く取り扱っているのが特徴。教師の実態や本音、少年少女の心のうちなどが描かれ、学校というシステムの病巣に鋭く迫っている。一方で無茶苦茶なギャグや時事ネタ、オタク向け(『新世紀エヴァンゲリオン』や『機動戦士ガンダム』)のネタも多く、絵の丁寧さとギャグシーンとのギャップもある。
- 作品タイトルの「GTO」はGreat Teacher Onizuka(グレート ティーチャー オニヅカ)の頭文字を取ったもの。
- 不良時代の鬼塚を描いた『湘南純愛組!』の続編だが、特に物語が連続している部分は回想シーンなどで補強されており、前作を知らない読者にも読みやすくするための配慮がなされている。
- 1998年、第22回講談社漫画賞少年部門受賞。同年にテレビドラマ化・小説化、翌年にアニメ化・映画化された。さらに2012年には、1998年版テレビドラマのリメイクとして、再度テレビドラマ化された。
あらすじ[編集]
本編[編集]
かつて最強の不良「鬼爆」の一人として湘南に君臨した鬼塚英吉は、辻堂高校を中退後、(大検を経て)優羅志亜(ユーラシア)大学に替え玉試験で入学した。彼は持ち前の体力と度胸、純粋な一途さと若干の不純な動機で、教師を目指した。
無茶苦茶だが、目先の理屈よりも「ものの道理」を通そうとする鬼塚の行為に東京吉祥学苑理事長の桜井良子が目を付け、ある事情を隠して中等部の教員として採用する。学園内に蔓延する不正義や生徒内に淀むイジメの問題、そして何より体面や体裁に振り回され、臭いものに蓋をして見て見ぬ振りをしてしまう大人たち、それを信じられなくなって屈折してしまった子どもたち。この学園には様々な問題が山積していたのである。
桜井は、鬼塚が問題に真っ向からぶつかり、豪快な力技で解決してくれることに一縷の望みを託すようになる。
「SHONAN 14DAYS」編[編集]
あるテレビ番組に出演していた鬼塚は、そこでネタとして出した話題(神崎麗美を生き埋めにしかけたこと)が問題となり、騒ぎが収まるまで実家のある湘南に雲隠れすることにした。そこで出会った、冬月あずさの友人・白鳥あやめから自身が働いている養護施設「ホワイトスワン」の問題解決を依頼され、わけありの子供たちと共同生活を送ることになる。
本編の時代設定は1990年代後半から2000年代初期だが、当時は(本編でも)存在していなかったものが登場している。また、2000年代前半(後半)以降の時事ネタ(『14才の母』や『DEATH NOTE』など)も扱っている。前述のように実名で様々なネタが使用されているが、『涼宮ハルヒの憂鬱』だけは名前が一部変更され、パロディとして扱われている。設定が一部忘却、鬼塚は頭に爆弾を抱えていたが鼻血は出ず、阿久津は過去に少女監禁をしていたがなかったことになっている。
「GT-R」編
「井の頭ガーゴイル」編
「パラダイス・ロスト」編
鬼塚が刑務所に収監されているシーンから物語は始まる。生徒を誘拐し監禁したという彼は収監された理由を語りだす。吉祥学苑高等部に新設された芸能クラス(通称:「Gクラス」)の副担任となった鬼塚の活躍を描く。