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高等学校

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高等学校(こうとうがっこう)は、日本における後期中等教育段階の学校。略して高校(こうこう)と呼ばれている。その名称から誤解されることもあるが、高等教育(ISCEDレベル5)を行う学校ではなく、後期中等教育段階(ISCEDレベル3)に相当する学校である。

1948年に発足した新制の高等学校は旧制の中学校、高等女学校、実業学校を改組再編したものである。高等学校は中学校の教育を基礎とし、中学校の課程を修了した生徒に高度な普通教育および専門教育を施すことを目的とする。主に市民としての総合的な基礎教養、大学・専門学校など高等教育機関への進学準備、また就職に向けての技術・技能の習得の教育を行う。

新制の高等学校は小学区制・総合制・男女共学を原則としたものの前二者は実施には至らなかった。1990年代以降は中高一貫制の導入、単位制の実施、総合課程の導入など教育の多様化・柔軟化がみられる。

日本の新制の高等学校段階に於ける教育に対する制度上の正式な英語表記は Upper Secondary Education であり、新制の高等学校の正式な英語表記は High School である。一般には Senior High School との英語表記(中学校の Junior High School に対応した英語表記)もみられる。

なお、日本において学制改革後の1950年(昭和25年)まで存在した高等学校については、旧制高等学校を参照。

概要[編集]

日本の高等学校は中学校(義務教育学校を含む)における教育の基礎の上に、心身の発達に応じて、高度な普通教育および専門教育を施すことを目的とする。

義務教育の対象から外れるため、進学するかどうかは自由であるが、中学卒業からの就職は就労可能な職種が極めて限定的で仕事の幅が狭く、労働基準法により15歳から17歳の労働者は年少者として扱われるため労働の制約が多く、資格や免許の取得にも制約が多いなど、1970年代後半(昭和50年以降)からは中卒者の新卒採用に消極的になった企業が増加したことから今日では中卒での就職は一般的ではないこともあり、低学力・不登校・非行・経済的理由・障害などの特殊な事情で進学が困難な場合を除いてほとんどの中学卒業生が高校へ進学している。経済的な理由があっても、高等学校実質無償化および奨学金などの援助があることから、働きながら高等学校の定時制または通信制に進学するのが一般的である。障害がある生徒も特別支援学校の高等部に進学するのがほとんどである。

1998年(平成10年)の学校教育法(昭和22年法律第26号)の改正により、中高一貫教育(中学校における教育〔義務教育として行われる普通教育〕と高等学校における教育〔高度な普通教育および専門教育〕を一貫して施すこと)を行う6年制の学校である「中等教育学校(secondary school)」が新たに創設された。中高一貫教育を行う中学校・高等学校の一部は中等教育学校の前期課程・後期課程への改組がされ始めており、国立学校、公立学校、私立学校の全部で、中等教育学校が増えつつある。私立の多くは実質的に中高一貫教育を行い、高校からの入学者を受け入れないが、法律上は中学校と高等学校に分かれたままの態勢になっている。

修業年限(卒業までに教育を受ける期間)が3年又は3年以上の高等学校の一般的な課程を本科といい、この項目では主に本科について扱う。これ以外にも別科と専攻科があるが、専攻科については専攻科の項目で詳述している。ただし、通常は本科という言葉は使われない。



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