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高橋由伸

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高橋 由伸(たかはし よしのぶ、1975年4月3日 - )は、千葉県千葉市中央区出身の元プロ野球選手(外野手・内野手、右投左打)・コーチ・監督。

野球解説者、野球評論家。

読売ジャイアンツの球団特別顧問を務める。

概要[編集]

シーズン先頭打者本塁打NPB記録保持者(2023年シーズン終了時点)。アテネオリンピック野球の銅メダリスト。

妻は元日本テレビのアナウンサーの小野寺麻衣で、2児(2人姉妹)の父である。義妹に小野寺結衣がいる。

経歴[編集]

左打ちに関しては、3歳の頃から誰に言われるでもなく自然と出来たとのこと。小学校4年生で地元少年野球チームへ入団すると同時に、6年生ばかりのレギュラーに唯一抜擢される。入団以前から同じグラウンドで練習していた高橋を見ていた監督が、動きやスイングの速さなどに卓越したセンスを感じたためであった。5年生時には3番・ショートとしてチームの県大会初優勝、6年生時には4番・エースとして2連覇に貢献。

高橋は幼少期よりお父さんっ子であり、少年野球チーム在籍時から高校の寮に入るまで、常に父親との二人三脚で自主トレをしていた。その内容の一つとして、身長の倍ほどの竹で素振りをするという日課もあった。プロを目指して挫折してほしくないという父親の配慮により、練習時以外では野球に触れることがほとんど無く、プロを志すことも無ければ憧れの選手もいなかった。野球そのものはあまり好きでもなく、父や兄弟など周囲が喜んでくれるので続けていた面もあったと後に語っている。また現実的で冷めた子供だったといい、プロ野球選手にはなりたいともなれるとも全く思わず、プロ入りを考え始めたのも大学2年生頃になってからであった。当時から人前に出るのが苦手であり、目立つことを嫌っていた。

中学のポニーリーグ時代は4番・エースとしてチームを全国大会2連覇に導いた。途中、「野球を辞めたい」と言っては父親と兄の2人に力ずくでグラウンドまでひきずって連れていかれたり、嫌だと騒いでは兄の暴力を受け、よく泣きながら練習に向かっていたという。中学3年時の成績は26試合の出場で打率.559、17本塁打、65打点。ここで野球を辞め、将来を見据えて学業に集中しようと考えたが、「あと3年だけお父さんを楽しませてくれ」という父の要望で甲子園を目指すことに決める。勉強と両立できるという理由、特に憧れであった慶應義塾大学入学への近道として、数あったスカウトの中から神奈川の名門・桐蔭学園高等学校(以下、桐蔭学園)を選択し入学。

桐蔭学園野球部には期待の投手として入部したが、間もなく監督の土屋恵三郎から打撃と強肩を活かす右翼手への転向を薦められる。高橋は渋ったものの、転向すればすぐにレギュラーで3番を打たせるという言葉で決断。1年生時から3番・右翼手のレギュラーの座を掴む。第73回全国高等学校野球選手権大会で3回戦に進出するも鹿児島実と当たり、最後はサヨナラ負けを喫した。

4番打者となり、投手を兼任するようになった2年時の1992年にも第74回全国高等学校野球選手権大会に出場。沖縄尚学とあたり、本塁でのクロスプレーで左太股の肉離れを起こしたが、8回からリリーフ投手として登板した。結果は延長12回でまたもサヨナラ負けを喫し、1回戦敗退となった。最後は足の痛みで歩けなくなり、チームメイトに担がれながらマウンドを下りた。その後、怪我と腰痛治療のために2週間の入院を余儀なくされたが、退院後にはチームメイトからの厚い人望により翌年の主将に任命される。「自分はチームを引っ張っていけるようなタイプではない」と最初は断ったものの、監督命令と聞いて引き受けたという。高橋の先輩でもある副島は「口で引っ張っていくのではなく、日常の自然な練習態度や言動から気がつけば周囲に人が集まっている、という独特の雰囲気を持っていた」としている。

3年時には強打者を1番に据えるという土屋監督の方針により1番打者を務めるも、甲子園には出られなかった。1,2年時の甲子園通算打率は.400。高校通算30本塁打。ヤクルトなど複数のプロ球団からスカウトされていたが、慶應進学という入学当初からの目標は変わらず、慶應義塾大学(法学部政治学科)へ指定校推薦で進学する。「非凡なセンスを持ちながら根っからの野球好きでない高橋には、自由で伸び伸びとしたチームがいい」と考えた土屋監督の助言もあった。

慶應義塾大学野球部で1年時からレギュラー。春季リーグ戦の開幕1試合目から5番・三塁手として出場、ルーキー新記録の3本塁打を放った。3年時の東京六大学野球1996年春季リーグ戦では打率.512、5本塁打を記録して三冠王を獲得。4年時の1997年には主将に就いた。相手が勝負を避けるようになり、2試合で7四球など敬遠も目立つ中、春季リーグ戦ではチームを9季ぶりのリーグ優勝に導くなど貢献する。秋季リーグでは法政大学の安藤優也から本塁打を放ち、田淵幸一の持つ東京六大学リーグ本塁打記録を更新した。リーグ通算102試合出場(4年間全試合フルイニング出場)し、通算打率.325、119安打(当時歴代4位)、23本塁打(歴代1位)、62打点(当時歴代12位)、219塁打(歴代1位)と記録的な成績を残す。日米大学野球においても日本代表の4番打者として3試合連続本塁打を打つなど活躍。インターコンチネンタルカップでも大学生ながら日本代表の4番打者として出場し、上原浩治(大阪体育大学)が先発した国際大会151連勝中のキューバとの決勝戦で1回裏に先制点かつ決勝点となる3点本塁打を放ち、その後も2点三塁打を打つなど優勝に貢献した。同年に大学を卒業し、甘いマスクと走攻守を兼ね揃えた六大学のスターとして高い人気を誇っていた。ちなみに、リーグ戦では1度だけリリーフ投手として登板し無失点で切り抜け、球速149km/hを記録したことがある。当時慶大の後藤寿彦監督は高橋のことを「試合の勝敗にはすごくこだわるのに、自分の記録や賞についてはギラギラしていない」と語った。

ドラフトに際しては中日ドラゴンズ、日本ハムファイターズ、広島東洋カープを除く9球団の激しい争奪戦が繰り広げられる。高橋の出身地である千葉市を本拠地とする千葉ロッテマリーンズのファンが「高橋君にロッテへの逆指名入団を」との署名運動を繰り広げ、数万人の署名を集めたが高橋は志望球団をヤクルトスワローズ、西武ライオンズ、読売ジャイアンツの3球団に絞り、11月4日に巨人を1位で逆指名し入団した。

表彰[編集]

  • ベストナイン:2回(1999年、2007年)
  • ゴールデングラブ賞:7回(1998年 - 2003年、2007年)
  • セ・リーグ連盟特別表彰:1回(新人特別賞:1998年)
  • 月間MVP:5回(1999年4月、2000年8月、2001年8月、2003年6月、2007年6月)
  • セ・リーグ会長特別表彰(1998年)
  • オールスターゲームMVP:1回(2003年 第1戦)
  • オールスターゲーム優秀選手賞:1回(2004年 第1戦)
  • 東京ドームMVP:1回(1998年)
  • 優秀JCB・MEP賞:1回(2003年)
  • JA全農Go・Go賞:1回(好走塁賞:2007年3・4月)
  • 「ジョージア魂」賞:1回(2011年度第8回)
  • ヤナセ・ジャイアンツMVP賞:2回(2003年、2015年)
  • アットホームヒーロー・オブ・ザ・イヤー:1回(2014年)
  • 月間アットホームヒーロー賞:1回(2014年7月)

記録[編集]

初記録
  • 初出場・初先発出場:1998年4月3日、対ヤクルトスワローズ1回戦(明治神宮野球場)、7番・右翼手で先発出場、2打数1安打
  • 初打席:同上、2回表に石井一久から中飛
  • 初安打:同上、7回表に高木晃次から右前安打
  • 初打点:1998年4月5日、対ヤクルトスワローズ3回戦(明治神宮野球場)、6回表に川崎憲次郎から左中間へ適時二塁打
  • 初本塁打:1998年4月7日、対広島東洋カープ1回戦(東京ドーム)、4回裏に山内泰幸から右越ソロ
  • 初盗塁:1998年4月15日、対中日ドラゴンズ2回戦(東京ドーム)、2回裏に二盗(投手:門倉健、捕手:光山英和)
節目の記録
  • 100本塁打:2001年8月1日、対中日ドラゴンズ19回戦(東京ドーム)、4回裏に川上憲伸から中越2ラン ※史上214人目
  • 150本塁打:2003年9月27日、対広島東洋カープ26回戦(広島市民球場)、6回表に河内貴哉から右中間へソロ ※史上129人目
  • 1000安打:2004年9月29日、対広島東洋カープ27回戦(東京ドーム)、6回裏にジョン・ベイルから右前安打 ※史上227人目(850試合目での達成は歴代8位)
  • 200本塁打:2006年4月4日、対東京ヤクルトスワローズ1回戦(明治神宮野球場)、4回表に石井一久から中越2ラン ※史上86人目
  • 1000試合出場:2006年8月18日、対中日ドラゴンズ16回戦(東京ドーム)、3番・右翼手で先発出場 ※史上412人目
  • 250本塁打:2008年4月6日、対阪神タイガース3回戦(東京ドーム)、3回裏に福原忍から右中間へ2ラン ※史上52人目
  • 1500安打:2011年7月10日、対広島東洋カープ9回戦(東京ドーム)、5回裏にブライアン・バリントンから左翼線へ安打 ※史上108人目
  • 1000三振:2012年4月8日、対阪神タイガース3回戦(阪神甲子園球場)、3回表に岩田稔の前に空振り三振 ※史上53人目
  • 1500試合出場:2012年5月4日、対阪神タイガース7回戦(阪神甲子園球場)、5番・右翼手で先発出場 ※史上175人目
  • 100死球:2012年7月14日、対中日ドラゴンズ11回戦(ナゴヤドーム)、6回表にエンジェルベルト・ソトから ※史上19人目
  • 300本塁打:2012年8月17日、対広島東洋カープ16回戦(東京ドーム)、5回裏にブライアン・バリントンから左越2ラン ※史上37人目
  • 3000塁打:2015年6月11日、対北海道日本ハムファイターズ3回戦(札幌ドーム)、4回表に上沢直之から右中間二塁打を放ち達成 ※史上55人目
その他の記録
  • 入団から2年連続で打率3割以上(1998 - 1999年)※史上4人目
  • 入団から6年連続ゴールデングラブ賞受賞(1998年 - 2003年)※日本記録
  • 11打数連続安打(2003年6月7日 - 6月11日 3四球挟む)※日本タイ記録
  • 14打席連続出塁(2003年6月7日 - 6月11日)※日本2位タイ記録
  • シーズン初回先頭打者本塁打:9本(2007年)※日本記録
  • オールスターゲーム選出:9回(1998年 - 2004年、2007年、2012年)

背番号[編集]

  • 24(1998年 - 2018年)

登場曲[編集]

  • 2001 - 2002年:小室哲哉「SPEED TK RE-MIX」
  • 2002 - 2004年、2006年:THE BLUE HEARTS「夢」
  • 2004年:Eminem「Without Me」
  • 2004年:TUBE「夢の翼ひろげて」
  • 2005年:Sean Callery&Armin van Buuren「24 Theme」
  • 2006年:Kevin Lyttle「Turn Me On」
  • 2007 - 2009年:SEAMO「ルパン・ザ・ファイヤー」
  • 2008年:湘南乃風「晴伝説」
  • 2010年:FUNKY MONKEY BABYS「ヒーロー」
  • 2011年:米米CLUB「浪漫飛行」
  • 2012 - 2013年:SMAP「オリジナル スマイル」
  • 2014年 - 2015年:ケリー・クラークソン「Stronger (What Doesn't Kill You)」

国際大会出場歴[編集]

  • 第34回IBAFワールドカップ日本代表:4位
  • 第22回アジア野球選手権大会日本代表:優勝 ※自身は同大会首位打者
  • アテネオリンピック日本代表:銅メダル

関連情報[編集]

野球以外での表彰[編集]

ファッション関連
  • 日本ジュエリーベストドレッサー賞(男性部門:2000年)
その他
  • 千葉市市民栄誉賞(2004年)
  • イクメン オブ ザ イヤー(イクメンスポーツ部門:2019年)

出演[編集]

テレビ番組[編集]

  • 筋肉番付シリーズ(TBS)
  • ZONE(TBS)
  • ウチくる!?(フジテレビ)
  • NONFIX高橋由伸 300日の肖像 〜巨人の理由〜(1998年1月27日、フジテレビ)
  • とんねるずの生でダラダラいかせて!!(2000年11月22日、日本テレビ)
  • SMAP×SMAP(2000年1月17日、フジテレビ)
  • 夢対決!とんねるずのスポーツ王は俺だ!スペシャル(2001年、テレビ朝日)
  • 関口宏の東京フレンドパークII(2001年2月10日、TBS)
  • 逮捕しちゃうぞ(2002年12月12日、テレビ朝日) - 最終話にゲストで出演。
  • とんねるずのみなさんのおかげでした 食わず嫌い王決定戦(2002年12月12日、フジテレビ)
  • 第53回NHK紅白歌合戦(2002年12月31日、NHK) - 審査員として出演。
  • お正月だよ!クイズ・ドレミファドン!(2003年1月03日、フジテレビ)
  • 24時間テレビ(2003年・2005年、日本テレビ)
  • 第17回全国おもしろニュースグランプリ2004(2004年12月31日、テレビ朝日)
  • 『ぷっ』すまスペシャル(2005年2月08日、テレビ朝日)
  • 水曜プレミア 人類史上最高のトップアスリート頂上決戦!!筋肉王国スペシャル(2005年2月9日、TBS)
  • スタジオパークからこんにちは(2006年1月10日、NHK)
  • バース・デイ(2006年4月25日、TBS)
  • 日経スペシャル ガイアの夜明け(2008年7月29日、テレビ東京)
  • おはスタ(2010年9月1日、テレビ東京)
  • 石川遼スペシャル RESPECT 〜ゴルフを愛する人々へ〜(2011年2月13日~3月6日、テレビ東京)
  • Going!Sports&News(2022年1月8日-)土曜レギュラー

CM[編集]

  • サントリー
    • 「ペプシコーラ」
    • 「マグナムドライ〈爽快仕込〉」
  • ダイハツ
    • 「アトレー」 - CMソングも歌っている。
    • 「アトレー・ワゴン・エアロダウンビレット」
    • 「アトレー7」 - 巨人の星の星飛雄馬との対決という演出だった。「大リーグシート 完成篇」と「感動編」の2種類。
  • 明治製菓
    • 「明治アーモンドチョコレート」
    • 「カールスティック」 - 広末涼子と共演。
    • 「プッカ」 - ナインティナインと共演。


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