野性爆弾
野性爆弾(やせいばくだん)は、吉本興業東京本社に所属する日本のお笑いコンビ。NSC大阪校13期出身。略称は野爆(やばく)。「野生爆弾」は誤り。
メンバー[編集]
- くっきー!(1976年3月12日- )主にボケ・ネタ作り担当、立ち位置は向かって左。
- 滋賀県守山市出身。血液型AB型。当初の芸名及び本名、川島 邦裕(かわしま くにひろ)。
- 後に「くっきー」へ改名し、現在の芸名に再改名した。「くーちゃん」という愛称で呼ばれることもある。音楽・絵画・小道具制作を得意とし、いずれも独創的で常軌を逸した作品が多い。
- ロッシー(1975年4月6日 - )主にツッコミ担当、立ち位置は向かって右。
- 滋賀県守山市出身。血液型O型。旧芸名及び本名、城野 克弥(しろの かつや)。
- ツッコミ担当だが滑舌が悪く、天然ボケとも取れる常識外の言動あるいは行動が数多いため、ボケ・ツッコミが明確でなくなることもある。並外れて心優しい性格で、優しさに持ち前の天然も加わり奇人扱いされる事も多い。野性爆弾の本当にヤバい方とも称されている。
来歴[編集]
2人は幼稚園からの幼馴染であり、守山市立河西小学校・守山市立守山北中学校・滋賀県立守山北高等学校と学生時代を共に過ごす。高校時代はくっきー!とロッシーの他に同級生2人を加え、バンドやお笑い活動をしていた4人でNSCへ入る運びとなるも、1人は就職してもう1人も入学して1週間ほどで就職したため2人だけ残ったことで1994年4月1日にコンビ結成。主に若手芸人が出演する吉本興業の劇場の心斎橋筋2丁目劇場、うめだ花月、baseよしもとなどを中心に活動後、2003年8月を以て当時の主要メンバーと共にbaseよしもとを卒業。その後はうめだ花月を中心に活動。「うめだ新喜劇」では川畑組へ出演。2006年から初の冠番組『野爆うめだFandango!』(ヨシモトファンダンゴTV)で開始。 2006年12月1日より、大阪HEP HALLにて展覧会『野性爆弾EXHIBITION〜とりあえずこの犬についてきましょか〜』を開催。コントで使用する小道具をアート作品として展示する初の展覧会でシャンプーハット・なだぎ武・バッファロー吾郎、そしてヨーロッパ企画などのゲストを呼び、合同コントなどのイベントも行う『ヤバクテンLIVE』も同時開催。芸人だけでなく他ジャンルのクリエイターも登場する、内容の濃いイベントとなった。
2008年2月20日、『野爆テレビ』(ヨシモトファンダンゴTV)の集大成的DVD『野爆テレビDVDinDVD』を発売。同年10月のうめだ花月閉館及び『野爆テレビ』終了をきっかけに、活動拠点を東京中心へと移す。2009年1月1日放送の『今年も生だよ芸人集合 笑いっぱなし伝説』(テレビ東京)では、小笠原まさやの占いによる『最も売れる吉本No.1芸人』にくっきー!が選ばれる。東京では劇場・ルミネtheよしもとを中心に、2009年2月には『やりすぎコージー』(テレビ東京)のレギュラーなどテレビへの出演機会を増やしていく。2012年から2015年まで『オールザッツ漫才』(毎日放送)にてネタ組の大トリを務めた。
2017年頃から『ネタパレ』(フジテレビ)などをきっかけにくっきー!がブレイク、2018年からはコンビでの露出も増えブレイクタレントランキングでは10位へランクインした。
お笑い以外での活動[編集]
後藤輝基(フットボールアワー)、漫画家のカネシゲタカシとパンクバンド・盆地で一位を組んでおり、2008年2月20日にアルバム『一枚目』でメジャーデビュー。
芸風[編集]
勢いだけで乗り切るような、とても大胆なコントを行うため好みが分かれる。特徴として、
- くっきー!自作の小道具を多用する
- くっきー!が舞台袖にハケて声だけでコントを展開させる
- まず、ロッシーが状況を説明してコントを開始させる
- 敢えて1分間ほど沈黙
- スベった空気から逃げるようにしてコントを終了させるオチ
など。ネタの始めに、
- ロッシー:「野性爆弾」
- くっきー!:「爆弾コント」
- ロッシー:「(コントタイトル)」
と言った後に、くっきー!が「これはええネタや」「これはめっちゃおもろいやつや」「むっちゃカッコええタイトルやないか」など短評をしつこく述べ、ロッシーが「もうええから!」などと軽くツッコむのがお決まりとなっている。
同期の井上聡(次長課長)からは、芸風やネタが結成当初から変わっていないと指摘されている。
評価[編集]
『アメトーーク!』(テレビ朝日)に数回ほど出演、発言やボケが空回りする事が多いため「東京にハマってない芸人」にも登場した。同企画の一般人アンケートでハマってない理由として「時代が追いついてない」と挙げられた。同番組の演出兼プロデューサーの加地倫三は、2人の実力や魅力は認めつつも「今のテレビ界にはハマる番組がない」、当時MCの雨上がり決死隊(解散)は「急に訳の分からないボケをしだすから、それを許してくれる司会者がいない」と評した。 千原ジュニア(千原兄弟)には「本当にただの野生の爆弾ですからね」とイジられるのがお約束となっており、東野幸治は「イギリスのアホ」と形容した。
実はロッシーの方が大喜利・発想力を高く評価される事もあり、度を越した天然っぷりなどから野性爆弾の本当にヤバい方はロッシーという説もある。
エピソード[編集]
- バッファロー吾郎に可愛がられており、彼らのイベントにもよく参加している。
- 同期のシャンプーハットとは特に親交が厚く、プライベートではくっきー!とてつじ、ロッシーと恋さんがそれぞれ仲が良い。
- 井上聡とくっきー!で非常にシュールかつブラックなネタを作ることがある。2人の間だけにしか伝わらないようなマイナーなネタに仕上がり、お笑いイベント『圧力団体』などで披露される。
- 青い上履きを新幹線に見立てるネタがあるが、『笑いの金メダル』(朝日放送)で同期の吉田敬(ブラックマヨネーズ)にパクられた。
- 「フェギョマン」というコントがある。まずロッシーだけが舞台に登場し、悪者が出てきたという設定でお客さんに「みんなでフェギョマンを呼ぼう! せーの!」と呼びかけロッシーのみ「フェギョ!」と呼ぶ。もちろん最初は何も起こらないが次第にお客さんも呼び始める。ロッシーが「もっと出るよ!」と何度か呼びかけるが突然ロッシーのテンションが下がり「お前らちゃんとせえや! フェギョマン出てこうへんやろ!!」とキレて、お客さんも「フェギョ!」と何度も呼ぶ。するとフェギョマンに扮した、ちょっと変わった格好をしたくっきー!が「フェギョ!?」と鳴きながら登場し終わるコント。2人曰く「ドッキリ」らしい。
- 某お嬢様大学の学園祭にて鍾乳石を男性の陰部に見立てたネタを披露したのが原因で、大学が吉本の芸人をオファーする事がなくなった。
出演[編集]
テレビ[編集][編集]
- 現在の出演
- カスタム野郎Cチーム(フジテレビONE)
- 野性爆弾のヴィンテージ王国(フジテレビONE、2020年8月16日 - )
- 音楽爆弾(2022年2月2日 - 、テレビ大阪)
- 過去の出演
- 野爆うめだFandango!(ヨシモトファンダンゴTV、2006年 - 2007年)
- 野爆テレビ(ヨシモトファンダンゴTV、2007年 - 2008年)
- ブラマヨ・チュートのまる金TV(読売テレビ、2007年 - 2008年)
- マヨブラ流(読売テレビ、2008年 - 2009年)
- やりすぎコージー(テレビ東京、2009年4月 - 2011年9月)
- マヨブラジオ(読売テレビ、2009年4月 - 2011年12月)
- 関西バンザイTV まぶしいチカラ→千原ジュニアのまぶしいチカラ(毎日放送、2011年11月 - 2012年10月)
- おはスタ・ムッシータウン(テレビ東京)
- ハッピーMusic(日本テレビ、2010年10月 - 2013年3月)
- 爆裂バラエティー シャバダバの空に(関西テレビ、2011年4月 - 2013年3月)
- E-Girlsが! モンクの叫び(TBS、2011年10月 - 2012年9月)
- 野性の爆走王国(フジテレビONE)
- 冠特番
- チュー次課ブラ爆弾よしもとNEXT4(ABC朝日放送)
映画[編集]
- 岸和田少年愚連隊
- 日常(2006年)
- 日常〜恋の声〜(2007年)※川島のみ
- オレたちコンバインボーイズ(2008年)
CM[編集]
- フロム・エー(リクルート)
- ハドソン「桃太郎電鉄DS TOKYO&JAPAN」(2007年)※ロッシーのみ
- バイク王 (2008年)
- ハドソン「桃太郎電鉄タッグマッチ 友情・努力・勝利の巻!」(2010年)※川島のみ
- エイチ・アイ・エス 「初夢フェア」 (2010年12月-)
- 任天堂「ラストストーリー」(2011年1月)
- ジョージア・エメラルドマウンテンブレンド「エメマンバトル」(2011年・松本率いる「スッキリ派」のメンバー)
- Indeed(2019年)
Web[編集]
- モノボケBATTLE(2010年、エイチ・アイ・エス関西)
- 濡れまんじゅう(2011年 - 、GyaO!)
- 野性爆弾のザ・ワールド チャネリング(2017年 - 、Amazonプライム)
- ドラゴンクエストウォーク(2021年 - 、ドラゴンクエストのYouTube番組、ロッシーのみ)
ラジオ[編集]
過去のレギュラー番組[編集]
- またまたゴチャ・まぜっ!→ゴチャ・まぜっ!水曜日(MBSラジオ)
作品[編集]
- DVD
- 野爆DVD in DVD(2008年2月20日)
- 当時、出演していた「野爆テレビ」の世界観をそのまま収録した作品。
- 詳細は「野爆テレビ#DVD」を参照
- 野性爆弾 20周年記念単独ライブDVD「野性爆弾 初! ネタのみGIG」(2015年11月11日)
- 2015年8月22日のルミネtheよしもとでのライブを収録
単独ライブ[編集]
単独ライブ以外では、2008年よりルミネtheよしもとにて月1回、プライムタイムにソロイベントを開催している。
日程 | タイトル | 会場 |
---|---|---|
2001年10月4日 | さよならロッシー 森のくーちゃん² | baseよしもと |
2003年1月8日 | ロッシーNGK裏のくーちゃん仕事あるからくーちゃん仕事あるから | baseよしもと |
2004年2月7日 | 「我、肉獣トナリテ貴様ヲ喰ラフ。」 | うめだ花月 |
2004年5月29日 | 「右ムケ右夫トHOT夏子」 | うめだ花月 |
2007年1月27日 | 「パジャマ出ネル夫のカカトでトーン」〜右夫と夏子の春、そして門出〜 | うめだ花月 |
2007年4月18日 | 「朝起き先生の10分/100円」 | うめだ花月 |
2007年10月12日 | 野爆DVDinDVD〜種なし父さん羽根羽根羽根〜 | うめだ花月 |
2008年3月14日 | 野性リンゴ爆弾 | うめだ花月 |
2015年8月22日・9月12日 | 野性爆弾20周年記念単独ライブ「野性爆弾 初!ネタのみGIG」 | ルミネtheよしもと、よしもと祇園花月 |
単独ライブ以外では2008年よりルミネtheよしもとにて月1回、プライムタイムの時間帯にソロイベントを開催している。
脚注[編集]
注釈[編集]
- ^ 本人はずっとA型と思っていたが2009年の人間ドックでAB型と判明
- ^ 2007年4月4日に『野爆テレビ』と番組名を変更
- ^ ヨーロッパ企画主宰・上田誠は個人としても参加
- ^ 2020年8月25日放送では「明日をつくろう」の合唱企画に参加のため、VTR出演。
出典[編集]
- ^ “野性爆弾くっきー、再び改名 「!」付き「くっきー!」として活動”. オリコンニュース (2019年8月18日). 2019年8月18日閲覧。
- ^ ボクらの時代 2018年12月16日放送回
- ^ “野性爆弾がアーティストと好き放題する新番組「音楽爆弾」テレビ大阪2月2日(水)深夜0時から放送決定!”. プレスリリース・ニュースリリース配信シェアNo.1|PR TIMES. 2022年1月12日閲覧。