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茨城県

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茨城県(いばらきけん)は、日本の関東地方に位置する県。県庁所在地は水戸市。

首都圏を構成し、都道府県人口は全国11位、面積は全国24位である。

概要[編集]

関東地方の北東部に位置し、元の常陸国全域と、明治期に千葉県から移管された下総国猿島郡・結城郡・豊田郡・岡田郡の全域および相馬郡・葛飾郡・香取郡の一部から成り立っている。県の人口は2,826,569人(2023年9月1日)で、日本の総人口の約2.3%を占めており、静岡県に次いで全国11位である。面積は6,094km2(霞ヶ浦・北浦・牛久沼・涸沼などを含めない場合は5,874.20km2)で、国土の約1.6%を占める。県内の市町村数は44で、うち市は32、郡は7で、その下に10の町と2の村がある。2008年度における県内総生産は11兆5157億円。

県内各地域の繋がりは薄く、県北部は日立市で工業化が進み、太平洋や八溝山地のある緑豊かな地域を形成する。県中央部は水戸市に県庁が置かれ、小美玉市に茨城空港が置かれており、ひたちなか市で工業化が進んでいる。県東部の鹿嶋市・神栖市では鹿島臨海工業地帯を形成し、工業化が進んでいる。県西部は関東平野の中央部にあたる農業を中心とした内陸の地域となっている。県南部は、筑波研究学園都市が整備され、東京都区部のベッドタウンとしてのニュータウン開発も進められた地域となっている。

名称[編集]

由来[編集]

県名に使用される「茨城」は、国郡里制時代に置かれた茨城郡に由来するものである。「茨城」の名称自体は『常陸国風土記』まで遡るもので、同記序文には常陸国成立以前に置かれた6つのクニ(新治・筑波・茨城・那賀・久慈・多珂)の1つとして見える。常陸国成立に際して、この茨城国を踏襲して成立したのが茨城郡であるとされる。

『常陸国風土記』の茨城郡条では、「茨城」の名称の由来として次の2つの説話が挙げられている。1つは、朝廷から派遣された大臣(多氏)一族の黒坂命が、先住民の賊を茨棘を用いて滅ぼしたというものである。またもう1つの説話では、黒坂命が人々を悪賊から守るため、茨で城を築いたという。これらは、いずれもヤマト政権の勢力拡大を英雄に仮託した起源説話としてよく見られるものであり、実際の起源については詳らかでない。以上の説話を別として「茨(いばら/うばら)の生えた地域」を指した呼称と見る説もある。

『和名抄』によれば、この茨城郡内には特に「茨城郷」が存在している。この茨城郷の比定地は石岡市茨城(ばらき)とする説が有力で、同地は常陸国の古国府や茨城郡の郡家も置かれたと推定される政治的中心地でもある。また付近の茨城廃寺跡(ばらきはいじあと)からは「茨木寺」の墨書を持つ土器が出土しており、「茨城」が古くは「茨木」とも記されたことが知られる。

明治維新後、藩県併置時代や廃藩置県の当初の段階では「茨城県」は設置されていなかった。その後すぐ行われた諸県の統合に際して、水戸・松岡・宍戸・笠間・下館・下妻の6県を主体として茨城県が成立したのが県名としての始まりとなる。これは水戸の属した茨城郡を県名に採用したことによるが、「水戸県」とならなかったのは水戸藩の新政府への貢献度が認められなかったためとされる。水戸周辺は律令制時代には茨城郡でなく那珂郡に属したが、太閤検地の時に茨城郡に移管されている。「茨城県」の「茨」の字は都道府県としては唯一、表外漢字字体であった(「茨」の脚部分は「次」ではなく「二欠」が正しい)が、2010年の常用漢字改訂により常用漢字となっている。

読み[編集]

県名の「茨城」は、現在は「いばらき」と読まれる。大阪府茨木市も同じく「いばらき」であるが、どちらも同様にしばしば「いばらぎ」と誤読されがちである。一方、同じく県名に「城」が含まれる宮城県においては、連濁により濁音となる点が本県と異なる。歴史的な読みとしては、前身の茨城郡について『和名抄』では「牟波良岐」、『常陸国風土記』の天保10年(1839年)刊本では「うばらき」と読み仮名が振られる。現在の読み「いばらき」は、この「うばらき」が転訛したものになる。

地理・地域[編集]

八溝山地と久慈川(大子町)

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/9/9b/Lake_Kasumigaura_from_Namegata_City_04.jpg/220px-Lake_Kasumigaura_from_Namegata_City_04.jpg

霞ヶ浦と筑波連山(行方市)

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/4/4c/Oarai_Coast_09.jpg/220px-Oarai_Coast_09.jpg

大洗海岸・神磯鳥居(大洗町)

地方区分としては、関東地方、首都圏、北関東、東関東、東京圏などに分類される。東は太平洋となっており、北は福島県(東北地方)、西は栃木県および埼玉県、南は千葉県と接する。

県の面積は全国24位だが、関東平野を含む平地に富むことから、可住地面積では全国4位となる。

大地形[編集]

山岳地形
県の北側3分の1は山岳地帯になっている。ここは東北地方から茨城県北部にかけての太平洋側に連なる阿武隈山地(阿武隈高地)の南端に相当する。一帯は那珂川や久慈川などの河川による開析が進んでおり、那珂川と久慈川に挟まれた地域を八溝山地、久慈川と里川(久慈川支流)に挟まれた地域を久慈山地、里川の東側を多賀山地と呼んでいる。
八溝山地は県の北西部を南北に縦走し、栃木県との県境になっている。この北西端には県内最高峰の八溝山(標高1022メートル)は福島県・茨城県・栃木県の県境になっている。八溝山地を侵食して東西に流れる河川を境にして、いくつかの山塊に区別することもあり、押川(久慈川支流)を南限とする八溝山塊、那珂川を南限とする鷲ノ子(とりのこ)山塊、JR東日本水戸線が走る低地を南限とする鶏足(とりあし)山塊などと呼ばれる。これに筑波山や加波山を中心とする筑波山地(筑波山塊、筑波連山)を八溝山地に含める場合もある。
久慈山地は西の久慈川、東の里川(久慈川の支流)に挟まれている。この山地は北へいくほど東西の幅が狭くて標高が高いので、険しい。その北部を東西に短絡する月居峠は古くから交通の要衝とみなされていた。この峠下には袋田の滝があり、県を代表する観光地になっている。この山地の主峰は男体山(標高653.7メートル)。
多賀山地は北へ行くほど幅が広く、なだらかな高原地形になっている。分水嶺は西側の里川に寄って偏っており、東側には大北川、花貫川、十王川(梁津川)などが入り込んで渓谷を作っている。
「Category:茨城県の山」も参照
水系
県内を流れる一級河川には利根川那珂川久慈川があり、いずれも太平洋(鹿島灘)に注いでいる。
主要な河川として、利根川水系の支流鬼怒川小貝川が県西部を北から南へ流れている。これらが合流する利根川の下流域は、古代には香取海と呼ばれる内海が形成されており、霞ヶ浦などはその名残と考えられている。霞ヶ浦は西浦、北浦、外浪逆浦などに区分される場合もある。このほか県内には牛久沼、涸沼などの淡水湖沼がある。
利根川水系の主な支流には、鬼怒川、小貝川のほか、新利根川、桜川。このほか江戸川や中川、権現堂川は茨城県と千葉県・埼玉県の県境の一部に、渡良瀬川は茨城県と栃木県の県境の一部になっている。
二級河川としては、大北川、十王川などがある。詳細は茨城県の二級水系一覧参照。
平野部
県の中部から南部は関東平野の一部になっている。一帯を常総平野と呼ぶ場合もある。また、阿武隈山地よりも南側の茨城全域を常陸台地と呼び、千葉県北部の下総台地も含めて常総台地と総称することもある。久慈川、那珂川、利根川の各支流など、常総台地を流れる河川を境としてさらに細かい台地に区分する場合もある。
このほか、筑波山地の東部を八郷盆地(旧八郷町、現在の石岡市の一部)と呼ぶ場合もある。
その他の主要地形
  • 千波湖、涸沼、牛久沼、菅生沼、渡良瀬遊水地、常陸川水門、霞ヶ浦用水
  • 海浜:波崎海岸、下津海岸、大竹海岸、大洗海岸、阿字ヶ浦海岸、河原子海岸、伊師浜海岸、五浦海岸
  • :袋田の滝(日本三名瀑)

気候[編集]

太平洋側気候を呈し、冬季は少雨乾燥、夏季は多雨多湿となる。また、太平洋沿岸部は海洋性気候、内陸部は内陸性気候となる。全般に冬季は朝晩は沿岸部を除き放射冷却により気温が下がり、夏季は埼玉県に近接する一部地域を除き北東気流の影響を受けやすく比較的冷涼である。豪雪地帯に指定されている地域は存在しないが、南東部を除く地域、特に北西部山間部は南岸低気圧や北東気流の影響で局地的に大雪となることもある。豪雪地帯に指定されている地域を持たない県としては最北端に位置する。

  • 北部沿岸部:北茨城市や日立市、高萩市などが該当。海に面するため県内では比較的温暖な地方であり、日立の冬季の気温は北部にありながらも南部に位置する鹿嶋と共に県内で最も高く、1月の平均最低気温は0.1°Cである。一方、夏季は冷涼であり、北茨城では8月の平均気温が23.5°Cと県内で最も低く、年間通して海洋性の気候の特色が出ている。
  • 北部山間部:常陸大宮市や常陸太田市、大子町などが該当。冬季の冷え込みは筑波山を除くと県内では最も厳しく、時に-10°C前後の冷え込みとなることもある。大子では1月の平均最低気温が-5.5°Cだが、夏の日中は猛暑日になるほど暑くなる。しかし、熱帯夜は稀であるなど内陸性の気候となっている。
  • 南東端部:鹿嶋市や神栖市などが該当。海洋性の気候であり、冬は冷え込みの少ない県内で最も温暖な地域である。特に、銚子に隣接する神栖市沿岸部は関東地方全体で見ても温暖な地域となっている。また、積雪となることは非常に少なく、夏は冷涼である。
  • 南西端部:古河市などが該当。県内では最も夏の暑さが厳しい地域であり、しばしば猛暑日を記録する。埼玉県や群馬県の平野部に近い気候特性で、冬季はからっ風の影響を受けやすい。朝晩の冷え込みは県内他地域に比べると幾分弱く、1月の平均最低気温は-1.7°Cと、太平洋沿岸部を除くと、内陸では霞ケ浦に隣接する土浦に次いで高くなっている。夏季の最低気温も古河は県内では最も高く、熱帯夜になることも珍しくない。
  • 中央部・南部平野部:水戸市からつくば市・龍ケ崎市にかけての県内の大部分が該当。冬季の気温は関東平野部では最も低い部類に入り、1月の最低気温平年値は、つくばで-3.2°C、鉾田で-3.1°C、最南部の龍ケ崎でさえ-2.4°Cなどと低くなっており、過去にはつくばで-17.0°C(1952年2月5日)、龍ケ崎で-15.5°C(1984年1月20日)を記録した。このように、平野部でも-10°C以下まで下がることがあり、21世紀に入ってからも下妻、筑西、鉾田では-10°C以下を観測している。しかし、霞ケ浦の影響を受ける地域では冷え込みが弱い。一方、夏季も北東気流の影響を受けやすいために、熱帯夜は少ない。水戸周辺などの東部地域では北東風により時に、突発的なゲリラ降雪をもたらす。また、晩春から初秋にかけて、まれに竜巻が発生する。


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