秩父鉄道
秩父鉄道株式会社(ちちぶてつどう)は、埼玉県の北部から秩父地方に鉄道路線(秩父本線など)を有する鉄道事業を中核に、観光・バス事業、不動産業を行う日本の会社である。本社は埼玉県熊谷市に所在する。
概要[編集]
埼玉県の北部を東西に横断して秩父地方と結ぶ秩父本線と、貨物線である三ヶ尻線の2路線を保有・運営している。長瀞渓谷や宝登山を中心とする長瀞の観光開発を行ってきた会社でもあり、直営の「長瀞ラインくだり」は大正時代からの歴史を有する。
太平洋セメントが筆頭株主であり、同社の前身である秩父セメント時代から行っている武甲山から産出される石灰石を運ぶ貨物輸送が盛んである(「諸井恒平」を参照)。
過去には、乗合バス・貸切バス事業、索道事業(三峰ロープウェイ)も行っていた。バス部門は秩父鉄道観光バスに分社している。三峰ロープウェイは廃止されたが、子会社の宝登興業では現在も索道事業(宝登山ロープウェイ)を行っている。
外食事業も営んでおり、埼玉県長瀞町で飲食店「有隣倶楽部」「ガーデンハウス有隣」「豚みそ丼専門店 有隣」を運営している。
東証スタンダード市場(旧JASDAQ市場)に株式上場している。2022年4月4日の東証再編までは鉄道事業者では唯一のJASDAQ上場企業(証券コード : 9012)であった。
会社の略称として「秩父」「秩鉄」「ちちてつ」「CTK」(C.T.K.)が用いられることがある。しかし、駅での案内表示では「秩父線」や「秩父鉄道」が使われており、略称はあまり使われていない。また、「秩父電鉄」という愛称を使用していたため、現在も「秩父電鉄」と呼ばれることがある。
社紋は「上」の文字6つを円形に並べたものであり、「上武」を意味するとされる。上武鉄道として設立された時に作られたもので、秩父鉄道に改称した後も引き続き使われていた。
歴史[編集]
- 1899年(明治32年) 上武鉄道株式会社設立。本社:東京市日本橋区(現在の東京都中央区)。
- 1901年(明治34年) 熊谷駅 - 寄居駅間を開業。
- 1916年(大正5年) 秩父鉄道株式会社に改称。
- 1921年(大正10年) 北武鉄道が羽生駅 - 行田駅(現在の行田市駅)間を開業。
- 1922年(大正11年) 熊谷駅 - 行田駅間が開業。その後に秩父鉄道が北武鉄道を合併。
- 1930年(昭和5年) 羽生駅 - 三峰口駅間が全線開通。
- 1936年(昭和11年) 寄居自動車株式会社を買収。
- 1939年(昭和14年) 三峰索道(三峰ロープウェイ・第一次)開業。
- 1949年(昭和24年) 秩父自然科学博物館を開館。
- 1954年(昭和29年) 東武東上本線から乗入れ列車運転開始。
- 1963年(昭和38年) 株式を店頭市場に登録(現在のJASDAQ市場)。
- 1964年(昭和39年) 三峰索道(第二次)開業。
- 1966年(昭和41年) 三峰索道(第一次)廃業。
- 1970年(昭和45年) 不動産業営業開始。
- 1979年(昭和54年) 貨物専用の三ヶ尻線(武川駅 - 熊谷貨物ターミナル駅間)開業。
- 1980年(昭和55年) 本社を埼玉県熊谷市に移転。秩父自然科学博物館を閉館。
- 1988年(昭和63年) SL列車「SLパレオエクスプレス」運転開始。
- 1989年(平成元年)
- 秩父鉄道創立90周年事業として、三峰口駅に秩父鉄道車両公園を開園。
- 西武鉄道からの乗入れ列車運転開始。
- 1992年(平成4年) 自動列車停止装置 (ATS) を設置。東武東上本線からの乗り入れ中止。
- 1997年(平成9年) バス部門を秩父鉄道観光バスに分社。
- 2006年(平成18年) セメント輸送廃止。
- 2007年(平成19年) 三峰索道(第二次)廃止。
- 2017年(平成29年) 全旅客駅でデジタルサイネージによる列車運行情報の提供を開始。
- 2019年(令和元年)
- ロゴマークを制定。
- 寄居駅 - 三峰口駅間と東武東上線・東武越生線が乗降自由の「東武鉄道×秩父鉄道SAITAMAプラチナルート乗車券」を発売(7月20日 - 11月30日)。
- 2020年(令和2年)
- 2月末をもって三ヶ尻線での石炭輸送廃止。
- 9月30日をもって三ヶ尻線熊谷貨物ターミナル駅 - 三ヶ尻駅間の貨物輸送終了。
- 12月31日をもって三ヶ尻線熊谷貨物ターミナル駅 - 三ヶ尻駅間を廃止。
- 2022年(令和4年)3月12日:旅客線全駅に交通系ICカード「PASMO」を導入し、交通系ICカード全国相互利用サービスに対応開始。
ロケ撮影など 鉄道線は、映画、テレビドラマ、CM撮影などで使用されることが多い。広瀬川原車両基地構内や熊谷駅構内、三峰口駅のプラットホームなどがロケーション撮影に使用されている。
- やしがにのウインク
- ブラタモリ
- 西村京太郎トラベルミステリー・鉄道捜査官
- ぶらり途中下車の旅・じゅん散歩など
- ロンドンハーツ:SLパレオエクスプレスを「ラブトレイン」で使用
- 東映の特撮ヒーロー番組には1970年代後半以降、多く登場している。
- 広瀬川原車庫
- 砂の器(テレビドラマ)
- 九死に一生スペシャル:再現ドラマで使用
- 新幹線大爆破(映画):ただし、設定は北海道夕張となっている。
- スーパー戦隊シリーズ
- 仮面ライダーシリーズ
- 武州荒木駅 - 鴉『列車』(PV)
- 行田市駅
- ローソン (CM) :「行田駅」として撮影
- 陸王
- ふるカフェ系 ハルさんの休日
- 熊谷駅 - 感染列島(映画)
- 上長瀞駅
- 恋するハニカミ、大塚愛『金魚花火』(PV)
- 烈車戦隊トッキュウジャー第5話:シャドーラインに侵略されているときは「腹ペコ駅」で、怪人を倒した後は「大盛駅」に看板が変わっていた。
- 野上駅 - 天体観測
- 皆野駅 - 黄泉がえり(映画)、ドラッグストア・ガール(映画)
- 秩父駅
- Gメン'75第337話
- ロボット8ちゃん第9話
- 武州中川駅 - ザ・スーパーガール第34話
- 武州日野駅 - 時効警察
- 三峰口駅 - トワイライト ささらさや:「ささら」駅として登場
索道事業(廃止)[編集]
- 三峰ロープウェイ : 三峰山頂駅 - 大輪駅 1898m(2006年5月19日休止、2007年12月1日廃止)
関連会社[編集]
- 宝登興業 - 宝登山ロープウェイ運営を中核とした宝登山観光事業
- 秩父鉄道観光バス - 観光バス(以前は路線バスも営業していた)
- 秩鉄商事 - 卸・販売・熊谷駅南口でのコンビニエンスストア(セブン-イレブン)経営。
- 秩父建設 - 建設・電気工事
- 長瀞不動寺奉賛会(非連結子会社)
- 秩父観光(非連結子会社)
過去の関連会社[編集]
- 秩鉄タクシー - 2020年3月31日を以て解散(清算結了は同年6月29日)。タクシー事業者。熊谷地区の秩鉄ハイヤーが秩父地区の(旧)秩鉄タクシーを吸収合併し、商号変更。
- 秩父地区は撤退済み(詳細不明)
- 熊谷地区は2018年9月末で熊谷構内タクシーに事業移管して廃業。
- 秩父観光興業 - 2023年10月1日付で秩父鉄道観光バスに合併され解散。