相棒
『相棒』(あいぼう)は、テレビ朝日系列で放送されている日本の刑事ドラマシリーズ。
警視庁の変人刑事杉下右京とその相棒たちが数々の犯罪事件を解決していく様子を描く。
2000年からテレビ朝日・東映の制作で放送されている。2000年6月から2001年11月にかけてテレビ朝日系「土曜ワイド劇場」で単発ドラマとして放送され、2002年10月からテレビ連続ドラマとしてシリーズ放送されている。派生作品として劇場版4作とスピンオフ映画2作が公開されている。
テレビシリーズの単位は「season」(シーズン)と呼称している。本項での「PS」はpre season、「S」はseasonを表す。
21世紀を代表する刑事ドラマとして今なお高い人気と知名度を誇っている。
概要[編集]
きわめて優秀なキャリア警察官だが、正義感のために融通が利かず上から邪険にされている、警視庁の「特命係」に所属している杉下右京(演:水谷豊)。その彼が自身の下についた相棒 と共に活躍していく刑事ドラマ。いわゆるバディものであり、右京の推理で事件を解決していくストーリーである。
失態により捜査一課から左遷させられた亀山薫(演:寺脇康文)、元は右京を監視するスパイとして警察庁から送り込まれた神戸尊(演:及川光博)、右京の要望で所轄から引き抜かれた甲斐享(演:成宮寛貴)、法務省からキャリア官僚として警視庁へと出向してきた冠城亘(演:反町隆史)、移住先のサルウィンから帰国後に嘱託職員として復帰した亀山薫(演:寺脇康文)と右京の相棒は代替わりしている。
基本的に1話完結型のストーリー構成で、右京とその相棒が、右京の友人である鑑識の米沢守や、特命係の良き理解者である角田六郎などの協力者と協力しながら、難事件の捜査を展開し、謎を解き明かしていくミステリードラマを軸とする。併せて相棒や彼らを取り巻く刑事たちとの人間模様、警察組織との摩擦、社会的な問題、それらに複雑に絡み合う官僚・政治家の陰謀などが展開されている。 事件の複雑化等で1エピソードにつき2話完結の場合もあるが、以前の回で登場した登場人物と犯人や事件がのちの回で回想シーンとして言及されることも多い。
全シリーズでの最高視聴率は2011年2月23日放送のseason9 第16話「監察対象 杉下右京」で、23.7%を記録した(ビデオリサーチ関東地区調べ)。このseason9は全体的に視聴率が高く、平均視聴率が20%を超える(20.4%)という快挙を遂げている。
テレビ朝日が2012年4月から2015年3月まで、月曜 - 金曜の夕方の時間帯で行っていた再放送「相棒セレクション」枠 は高い視聴率を獲得し、同年4月クールでテレ朝開局以来初の視聴率4冠を獲得する要因になったと報じられた が、その後視聴率が低下し、枠自体が廃止された。2015年3月30日からは『ゴゴワイド』の第2部(不定期で第1部でも)にて科捜研の女などのほかの人気ドラマとランダムに再放送を行っている。
制作背景[編集]
制作の経緯[編集]
土曜ワイド劇場枠で、水谷豊が主演していた『探偵事務所』シリーズの原作が残り1本になった時点で、同作のプロデューサー松本基弘により、水谷主演の新シリーズというコンセプトで企画が立ち上がった。
その時点で松本に明確なアイディアは全く浮かんでいなかったが、たまたま目にした明石家さんま主演のテレビドラマ(『恋のバカンス』だったかと回想している)の面白さに感銘を受け、そのドラマの脚本を務めた輿水泰弘にコンタクトを取り、輿水も了承したが、輿水のスケジュールが1年先まで埋まっており、水谷も納得した上で撮影開始まで1年半待つことになった。
そしてまもなく土曜ワイド劇場枠で同じく松本がプロデュースしていたシリーズの主演を務めていた寺脇康文と松本が打ち合わせした際に寺脇が水谷に憧れている話をし、水谷との共演を希望したことから、まもなく水谷と寺脇のコンビものという企画に決定する。
当初は輿水が「名探偵もの」、松本が「警視庁の刑事もの」と基本設定の方向性が分かれ、素人探偵では事件に取り組むプロセスが必要となるため、ダイレクトに事件に関われるように設定を刑事にし、所轄と異なり扱う事件が多岐に渡るという点から所属を警視庁へと決定した。
なお、番組タイトルは当初「黄金刑事(ゴールデンコップス)」という候補があった。しかし、なかなかスタッフ全員が納得のいくタイトルがないがために仮タイトルという扱いになり、その後スタッフが中華料理屋で食事中に偶然出てきた『相棒』と言うフレーズがタイトルに決まった。
人物設定[編集]
- 特命係・杉下右京
- 特命係の設定は企画に今日性が欲しいという要望から、名探偵的な要素と警察ものを合わせて名前だけはかっこいい窓際部署でシリアスな裏設定があると、輿水が考えついて生まれたものである。そこに追いやられた右京もまた輿水により、切れ者すぎて嫌われているという人物像が設定された。
- 輿水は右京のキャラクターについて水谷が常に敬語の慇懃無礼なキャラを嫌味なく演じてくれたら面白そうだったからと語っている。また右京の造形にはシャーロック・ホームズやエルキュール・ポアロのような名探偵ものの線で構成し、ネチネチ犯人を追い詰めたり、回りくどい言い方をしたりする部分は『刑事コロンボ』からインスパイアされた。右京の名前の由来は『パパと呼ばないで』の石立鉄男演じる安武右京が由来となっており、作中での「右京さん」と言う呼び方の響きがとても良かったことから名前として採用され、名字に関してはパソコンであれこれ打ってしっくりきたものがあてられた。ちなみに水谷と石立は『夜明けの刑事』『赤い激流』で共演している。水谷の刑事役は刑事貴族2以来となる。
- 劇中のエピソードでは刑事部の所属となることに刑事部が反発したため、しかたなく本庁内でも(作中設定として)ランクが低い生活安全部に押し付けたということになっている(生活安全部は本来、被害予防が主な業務)。
- 右京の相棒
- 亀山薫は寺脇の明るい人柄が反映されたキャラ造形となっている。また須藤プロデューサーが薫の名付け親であり、ちょっと中性的でいいと拝借された。
- 薫の後任の相棒となる神戸尊は、薫と同じ性格の人物が入るのを避けるため対照的なキャラクター付けがなされた。そして薫同様に警視庁から左遷させられるのでは二番煎じになるため、輿水が警視庁の推薦組の存在から権力欲もある人物が特命係にくるのは面白そうとし、単に左遷させられるだけではつまらないとスパイの設定を付与し、及川のイメージを付与しながら尊の人物像を作り上げた。また名前についてはパッと見て何て読むのかわからない難しい名前にしたかったという。
- また、右京の相棒となる人物は四人共、全員「か」で始まり、「る」で終わる名前となっている。これは最初から意図したものではなく、及川光博演じる神戸尊が登場するS7のタイミングでスタッフがこの事に気付き、尊の後任として成宮寛貴演じる甲斐享と、反町隆史演じる冠城亘の名もこの法則を踏襲していく事となった。尚、亀山薫から甲斐享までは、名字全てが実在の地名となっている法則があったが、冠城亘が登場した後は、この法則は崩れた形となった。
- 小野田公顕
- 小野田は連続ドラマ化にあたり、右京と対等に話せる人物が必要であるという水谷の提案により考案され、小野田のキャラが生み出される事となり、岸部一徳が起用された。また小野田の登場はseason1の縦軸となる「特命係誕生の経緯」を明かすために配されたという意図もある。シーズンを通して人気の高いキャラクターであったが、相棒劇場版IIにて生活安全部長であった元警視長の三宅貞夫に刺され殉職。
キャスティング[編集]
脇を固める俳優達に従来のドラマのような人気俳優などではなく、小劇団出身者を多く配していることが特徴である。松本基弘は「舞台出身の実力派が多いだけに短時間の出演でも強いインパクトを残してくれる」とコメントしている。
他にも“トリオ・ザ・捜一”の一人・伊丹役の川原和久は『相棒』の成功の要因にこうしたキャスティングを理由に挙げており、「出番が少なかったり、出てこないことがあっても、右京と薫やゲストの話を中心に濃密な構成が出来る」とコメントし、「失敗しているドラマは有名な俳優を多く配置し、それぞれの見せ場を見せている内に話が細くなるのに対し、『相棒』は幹の太い話を展開できる」とも分析している。
亀山役の寺脇が降板した際、一部では水谷との不仲説が噂されていたが、製作関係者が 「そもそも寺脇さんの卒業は不仲説ではなく、水谷さんが〝独り立ち〟して欲しいという思いから背中を押しただけ。関係は良好ですよ」と否定しており、season21では相棒として14年ぶりに復帰。後述のように本作の世界の中でのリアリティを理由に薫を卒業させたのに対して、捜査一課らの面子が変わらないことについて松本は、「相棒としてドラマを背負っている薫と違い、ドラマを背負ったわけではなく、例えば角田のポジションを別の演者がやっても面白くならないかもしれないリスクを冒してまで変更する必要はない」と語っている。ただし、演者の降板や急逝など、やむを得ない事情により主要な登場人物を入れ替えたり代役を立てることもある。
ゲスト[編集][編集]
一度ゲストで登場した俳優が同じ役で再出演しており、月本幸子役の鈴木杏樹や青木年男役の浅利陽介がゲスト出演からレギュラーに昇格した例がある。また、反対にゲストとして別役として登場していた俳優がメインキャストとして再登場することもあり、例として三浦信輔役の大谷亮介(PS1では室谷警部補役)、米沢守役の六角精児(PS1では監察医の米沢役)、芹沢慶二役の山中崇史(S1-1ではスナイパー役)、衣笠藤治役の大杉漣(S2-6では菅原英人役)、杉本哲太(S5-11では五十嵐哲夫役)、先述の青木年男役の浅利陽介(S6-10では安藤博貴役)らがいる。
その他の常連ゲストとしては菅原大吉(計6回。うち2回は同じ役の山崎哲雄役)、山本道子(計5回。うち2回は同じ役の江波和江役)、迫田孝也(計4回)、西田健(計3回)、笹野高史(計3回)らがいる。その中でも前沢保美は唯一同じ役である遠山ちず役を含め、計8回と役を替えての最多出演を果たした。
カメオ出演[編集]
これ以外の出演者としては、2011年1月1日放送のseason9 第10話「聖戦」で、本作ファンの漫画家・青山剛昌がカメオ出演(取材の誘いを受けて、現場を訪れたことが出演のきっかけだという)、2012年2月15日放送のseason10 第16話「宣誓」で、映画監督の三池崇史が特別出演 した。三池と交流のある和泉聖治監督からのオファーによるもの。
その他にも元プロ野球選手の広沢好輝が2000年6月3日放送のpre season 第1話「刑事が警官を殺した!?」に警視庁記者クラブ記者・広沢役、フリーアナウンサーの羽鳥慎一が2015年1月1日放送のseason13 第10話「ストレイシープ」にリポーター役、ホストのROLANDが2016年10月26日放送のseason15 第3話「人生のお会計」にホスト役、プロゴルファーの原江里菜が2022年3月23日のseason20 最終話「冠城亘最後の事件―特命係との別離」に女医役でそれぞれカメオ出演している。
「相棒」の変遷[編集]
設定上は亀山薫の前にも6人の特命係員がおり、また薫が辞職してから神戸尊が着任するまで右京と組んで仕事をする人物がいたが、彼らは代数には含まれておらず、右京曰く最短で1日、最長でも1週間足らずで離脱していたとのこと。
- 亀山薫
- 初代相棒として亀山薫を演じる寺脇康文がpre season 第1話からseason7 第9話までの長きにわたり務めたが、設定上は組織に不要な人間を右京の下に就けて自ら辞めさせる様に仕向ける部署であった筈の特命係に8年にも渡って居続けているというリアリティの欠如や、亀山薫という人間のリアルを考えた時に「ずっとこのままでいい」とは思わないだろうという思いと、ドラマ上とは言え、薫と言う人間の人生を曖昧にしたくないと言う思いから、season7を以て薫を「卒業」させるという展開を迎えることになった。なお、こうした考えはseason4の時点で構想され、本作の撮影で約7か月間拘束されている寺脇の今後の俳優生活の将来を思った上での措置でもあったという。
- season21より14年ぶりに5代目相棒として特命係に復帰した。
- 神戸尊
- 2代目相棒の神戸尊役として、一度はゲストとしての起用を考えられ、映画『日本沈没』で無精ひげを生やした潜水艦乗りを自然に演じている様子から、ニュートラルに芝居に臨めること、なおかつどういうふうになるか読めないキャラであることが決め手となり、及川光博がseason7 最終話より演じることとなり、season10 最終話で卒業した。
- 甲斐享
- 3代目相棒の甲斐享役としてseason11より成宮寛貴が起用された。元々は2年の約束だったものを水谷や制作陣の申し出により1年延長してもらい、season13 最終話をもって卒業した。
- 冠城亘
- 4代目相棒の冠城亘役としてseason14からは、反町隆史が起用されることになり、亘は警視庁へ出向してきた法務省キャリア官僚という設定であり、歴代の中で異例の経歴を持つ相棒となった。当初、オファーを受けた反町は出演するかどうかを相当に悩んだと言い、「歴史の長いドラマに果たして自分がどこまで貢献していけるのか、どれだけの事が出来るのか。」と迷っていたが、相談していた所属事務所の同僚や妻から「やった方が良いと思う。」と言う後押しを受け、出演する事を決めたと言う。
- 2021年11月24日、season20 最終話をもって卒業することが発表された。また、同日放送のseason20 第7話をもって歴代相棒の中で最多の出演本数となった。これについて反町は「3年目に入る頃までは無我夢中で挑んでいましたが、4年目からは冠城亘としての立ち位置や居場所が出来たと手応えを感じられました。その上で僕自身が『相棒』に貢献できることは何か、冠城亘として何を残せるのか?そう考えた時に目標の1つとして思ったのが、最多の出演回数を達成する事でした。」と語っており、同時に目標達成に近付くにつれて「これからの相棒に向けて新しい風が必要なのではないか?」と感じたことからseason19の時点で水谷に卒業の意向を直接的に伝えて了承を得た上での事だったと言う。
沿革[編集]
和泉聖治の参加以降制作が開始され、2000年6月から2001年11月まで土曜ワイド劇場枠で『相棒・警視庁ふたりだけの特命係』として単発の2時間ドラマで3回放送。3作全てが好評だったことから連続ドラマ化が決定した。
連続ドラマの第1弾となるseason1が2002年10月から水曜21時刑事ドラマ枠で1クールで放送。翌2003年10月以降からは同枠で2クールで放送。さらにこのseason2から「相棒」とタイトルが簡略化。以降10月開始・3月終了のサイクルでシーズンを重ねている。
また、season4(2005年 - 2006年)以降は元日(1月1日)夜9時から2時間超の長編特番「相棒〜元日スペシャル」が放送されており、これ以降曜日に関係なく毎年元日にスペシャルとして放送されている。単独完結作の性質上、元日スペシャルは、所属するテレビシリーズとは外伝としての扱いで、話数調整の対象外となっているため、系列外局への遅れネットは任意となっている。
2008年には初映画化されるなどし、ドラマ自体とともに複数の賞を受けた(#受賞)が、2008年12月17日放送のseason7 第9話「レベル4〜後篇・薫最後の事件」を最後に寺脇康文が降板(降板はseason7の放送開始前にテレビ朝日が公表する異例の形態が取られた)し、亀山薫が特命係を去った直後は右京単独行動もしくは、ゲストキャストやメインキャストと一時的な相棒を組んだりする形を取っていた。
そして、翌2009年3月18日放送のseason7 最終話「特命」から2012年3月21日放送のseason10 最終話「罪と罰」まで及川光博演じる神戸尊が2代目相棒を務め、2012年10月10日放送のseason11 第1話「聖域」から2015年3月18日放送のseason13 最終話「ダークナイト」まで成宮寛貴演じる甲斐享が3代目相棒を務めた。
2015年10月14日放送のseason14 第1話「フランケンシュタインの告白」からは反町隆史演じる冠城亘が4代目相棒を務めており、11月24日放送のseason20 第7話「かわおとこ」をもって、寺脇の出演回数を更新し、歴代相棒の中で最多の出演回数となった。同日、テレビ朝日からseason20限りでの反町のシリーズ卒業が発表され、2022年3月23日放送のseason20 最終話「冠城亘最後の事件―特命係との別離」をもって特命係を去った。そして、10月12日放送のseason21 第1話「ペルソナ・ノン・グラータ〜殺人招待状」からは寺脇演じる亀山薫が5代目相棒として復帰した。
また、相棒の産みの親であり、シリーズ初期から監督を務めた和泉聖治はseason14 最終回「ラストケース」をもって卒業。season15以降は、season2から相棒の制作にかかわっている橋本一監督が主体となって制作が進められている。
受賞[編集]
2007年にseason5 第11話の「バベルの塔」が日本民間放送連盟賞 テレビドラマ番組部門 優秀賞を受賞した。
2008年には本作での演技が評価され水谷と寺脇が第16回橋田賞を受賞。また映画『相棒 -劇場版- 絶体絶命! 42.195km 東京ビッグシティマラソン』でも複数の賞を受けている。
season7放送後の『ザテレビジョン』主催の「第60回ザテレビジョンドラマアカデミー賞」では亀山卒業後も右京単独で活躍させた取り組みなどが評価され、ザテレビジョン特別賞を受賞した。
2011年には多彩なキャラクターの魅力、硬派なテーマを扱う一方で遊び心もうまく取り混ぜるシリーズ構成、脚本の完成度の高さ、人気に甘えないチャレンジ精神などが評価され、第48回ギャラクシー賞テレビ部門特別賞を受賞した。同じく2011年にはseason9第8話の「ボーダーライン」が派遣労働者の貧困を扱ったことが評価され、貧困ジャーナリズム大賞2011を受賞している。受賞の対象は主演の水谷と脚本担当の櫻井武晴。
大和ネクスト銀行が調査した、シニア層(50歳から79歳)が選ぶ2014年の面白かったドラマに、season12が第2位、season13が第3位にランクインした。
2015年、season13が第41回放送文化基金賞・テレビドラマ番組部門の最優秀賞を受賞。
2022年に行われ150人が投票に参加した「期待度が高い2022年秋ドラマランキングベスト13」では、season21が見事1位に輝いた。
登場人物[編集]
- 警視庁特命係
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- 杉下右京(すぎした うきょう)
- 演 - 水谷豊
- 本作の主人公。警部補→警部。
- 警察庁キャリア。博学者であり、卓越した推理力と洞察力の持ち主だが、ある事件を機に警視庁「特命係」に異動となった。以後は主に特命係にて自分が関わった事件の解決に尽力している。高々と紅茶を入れるシーンが印象的特徴。
- 亀山薫(かめやま かおる)
- 演 - 寺脇康文
- 右京の初代相棒であり、5代目相棒。巡査長→巡査部長→嘱託職員→巡査部長。
- pre season 第1話 - season7 第9話まで在籍。season21 第2話より特命係に嘱託職員として復帰し、第11話より正式に警察官として再任用される。
- 当初は捜査一課刑事だったが、ある事件で失態を犯したことで特命係へ行くこととなる。
- 長らく右京の相棒を務めたが、ボランティア活動に従事する親友が殺害されたことを切っ掛けに、その意思を継ぐべく警視庁を退職し、東南アジアのサルウィン共和国に旅立った。
- サルウィンに旅立ってから約14年後、同国の親善使節団のメンバーとして日本に帰国し、右京と再会した。しかし親善使節団の歓迎パーティー会場で事件が発生し、再び右京の相棒として捜査に当たる。
- 事件解決後、サルウィン政府から国外退去処分の勧告を受け、妻の美和子共々日本に帰国した後は、元同僚の伊丹が峯秋に直訴した事で嘱託職員として警視庁に復帰、約14年振りに特命係に帰還した。
- その後、衆議院議員・袴田茂昭の口利きにより、特例を以て警察官としての復帰が正式に決定した。
- 神戸尊(かんべ たける)
- 演 - 及川光博
- 右京の2代目相棒。警視→警部補→警視。
- season7 最終話 - season10 最終話まで在籍。season15 第13話、第14話、season17 第10話、season21 第20話、最終話にも登場。
- ノンキャリアとして警視庁に入庁後、“推薦組”扱いで警察庁に採用。警察庁警備局警備企画課・課長補佐(警視)として順調に準キャリア並の出世をしていたが、右京を監視、観察するために表向きは不祥事を起こしたとして二階級降格の上でスパイとして特命係へ移る。
- ある事件を切っ掛けに特命係を去り、警察庁長官官房付として警察庁に異動した。異動後も右京との交流は健在であり、度々事件捜査において協力し合う事がある。また、右京の元を去った相棒の中で唯一警察官の職を辞していない人物である。
- 甲斐享(かい とおる)
- 演 - 成宮寛貴
- 右京の3代目相棒。巡査部長。
- season11 第1話 - season13 最終話まで在籍。
- ある事件を通して右京と知り合い、解決後に右京に所轄署から引き抜かれる形で特命係へ。右京らからは「カイトくん」と呼ばれている。
- 特命係に在籍中、親友の妹が殺害された事件を期に、法で裁けない人間を影で制裁する「ダークナイト」としての活動を始めるが、その事実を右京に突き止められて逮捕。特命係を去ると同時に警視庁を懲戒免職となる。
- 冠城亘(かぶらぎ わたる)
- 演 - 反町隆史
- 右京の4代目相棒。警視庁警務部付(法務省より出向) →巡査。
- season14 第1話 - season20 最終話まで在籍。season20終了時点で右京の相棒としては出演回数が亀山の124回を上回る138回の最多記録を持っていたが、2023年2月1日放送のseason21 第15話で亀山演じる寺脇の出演回数が139回に達することになり、最多記録の座を譲る形となった。
- 警視庁に出向していた法務省のキャリア官僚。ある事件で右京と知り合い、解決後もそのまま特命係へ残る事に。その後、ある事件を機に法務省を退官し、警視庁警察官として正式に警視庁警察学校に入校。
- 研修を終えた後、巡査として本庁総務部広報課に配属。上司である社と交渉して特命係への異動が認められ、右京の元へ再びやって来る。
- 元上司の日下部法務事務次官からスカウトされる形で、公安調査庁へ契約職員の形で転職すると同時に警視庁を退職し、特命係を去る。その際に右京から歴代の相棒や特命係配属職員としては初めて引き留める言葉をかけられている。
- 花の里
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- 宮部たまき(みやべ たまき)
- 演 - 益戸育江
- 右京の元妻。「花の里」の初代女将。pre season 第1話 - season10 第1話まで。
- 右京の理解者の一人で、右京だけに留まらず、その相棒や関係者との交流も深い。長らく「花の里」を切り盛りしていたが、閉店して世界放浪の旅に出る。
- 月本幸子(つきもと さちこ)
- 演 - 鈴木杏樹
- 「花の里」の2代目女将。season4 第19話、season6 第11話、第12話、seaon10 第12話はゲストとして登場し、season10 第13話以降からはメインキャストとなり、season17 第19話まで登場。
- 自他共に認める「ついてない女」であり、かつて殺人未遂事件を起こし、特命係に逮捕される。その後は服役中に事件に巻き込まれた影響で服役期間が延び、出所後は特命係とトリオ・ザ・捜一等を巻き込んだ騒動を経て「花の里」の女将に就任する。ある事件を機に、新たな目標を目指すために女将を退き、花の里を去る。
- ゲストキャストから、メインキャストに昇格した初の人物となる。
- 家庭料理店 こてまり
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- 小出茉梨(こいで まり)
- 演 - 森口瑤子
- 家庭料理店「こてまり」の女将。season18 最終話でゲストとして登場し、season19 第1話よりメインキャストとして登場している。
- 店名の由来となる「小手鞠」という芸名で赤坂の芸者をしており、政治家や各界の著名人に贔屓にされていたが、season18の最終話でのラストシーンで家庭料理店の女将に就任し、season19 第1話でレギュラーに昇格した。
- 特命係と縁のある女性
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- 奥寺美和子(おくでら みわこ) → 亀山美和子(かめやま みわこ)
- 演 - 鈴木砂羽
- 亀山薫の恋人→妻。pre season 第1話 - season7 第9話まで登場し、season21よりシリーズに復帰を果たす。
- 帝都新聞社会部記者だったがフリージャーナリストへ転身。自身の浮気により彼と破局し一時期別居していた事もあったが、後に復縁し紆余曲折を経て夫婦となる。その後、友人の死を切っ掛けに警視庁を退職した薫と共にサルウィンへと旅立った。
- サルウィンに移住してから約14年後、日本に帰国。帰国時に彼やサルウィン使節団のメンバーより遅れて飛行機に搭乗したため事件に巻き込まれるも難を逃れた。事件解決後、薫共々サルウィンから国外退去処分となり、再び日本での暮らしを始めることとなった。
- 笛吹悦子(うすい えつこ)
- 演 - 真飛聖
- 甲斐享の恋人。season11 第1話 - season13 最終話まで。season22 第10話にも登場。
- 日本国際航空 (NIA) の客室乗務員。彼とは長らく同棲しており結婚も考えていたが、父・峯秋との不仲を理由に保留。その後妊娠が発覚したが、同時に白血病を発症。現在は治療のため入院中。
- 風間楓子(かざま ふうこ)
- 演 - 芦名星
- season15-最終話 - season19 第2話まで。
- 葉林社「週刊フォトス」編集部に所属する記者。恋人からの依頼で社の「隠し子疑惑」を記事にした(S15-最終話)事が切っ掛けで特命係と交流を持つようになり、以後は度々情報提供などもして間接的に事件解決に手を貸すこともある。警察の不祥事を度々記事にすることもあり、衣笠副総監はじめ警察上層部からは睨まれており、衣笠の思惑を受けた青木年男によって階段から突き落とされたこともあるなど、危険な目に遭うこともある(S16-最終話)。
- 関西の広域指定暴力団銀龍組傘下「風間燦王会」組長の実娘という出自を持ち(S16-最終話)、また雛子や社とも繋がりがあるなどその人脈は幅広い。Season15 最終話の初登場からSeason16 最終話の初登場まではゲストとして出演していたが、次のSeason17 1話以降はメインキャストとして出演している。
- 警視庁
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- 内村完爾(うちむら かんじ)
- 演 - 片桐竜次
- 警視庁刑事部長。警視長。pre season 第1話より登場。刑事部のトップ。特命係を最も毛嫌いする。season19 第10話で半グレ集団に頭部を殴打されてからは人格が変貌、正義感に篤い人物となり、特命係にも寛大な態度を取るようになった。しかし、season22 第9話でとある事件を切っ掛けに再び元の人格に戻ってしまい、再度特命係を邪険に扱うようになった。
- 中園照生(なかぞの てるお)
- 演 - 小野了
- 警視庁刑事部参事官。警視正。pre season 第1話より登場。内村刑事部長の腰巾着。内村同様特命係を毛嫌いするが、その反面、右京の能力を評価しており、時に情報を提供し捜査協力させる等の役回りを担う。
- 伊丹憲一(いたみ けんいち)
- 演 - 川原和久
- 警視庁 捜査一課刑事。巡査部長。pre season 第1話より登場。
- トリオ・ザ・捜一のリーダー格。強面だが正義感が強い熱血刑事。それゆえ取り調べは荒っぽく暴力的なところがある。何かと事件の捜査に首を突っ込んでくる特命係を毛嫌いしており、右京が現れると落胆、イヤミったらしく慇懃無礼に「警部殿」と呼んで邪険にしている。特に亀山とは反りが合わず敵対している。しかし事件解決のための協力は惜しまない。一方「正義より警察のメンツ」を重んじる組織の不条理を憎んでおり、時には上司にあたる内村刑事部長らに食ってかかる事もある。
- 三浦信輔(みうら しんすけ)
- 演 - 大谷亮介
- 元警視庁 捜査一課刑事。巡査部長→捜査一課7係長(警部補)。pre season 第2話 - season12 第1話まで。後にseason14 第10話にも登場した。
- 元トリオ・ザ・捜一の最年長刑事。伊丹のなだめ役でもある。特命係を疎ましく思うが、実力は認めている。昇任試験をパスして警部補になったが、ある事件で足に重傷を負った影響による後遺症が切っ掛けで警視庁を依願退職した。退職後、season14時点では日本各地を旅して回っている。
- 芹沢慶二(せりざわ けいじ)
- 演 - 山中崇史
- 警視庁 捜査一課刑事。巡査→巡査部長。season2 第4話より登場。
- トリオ・ザ・捜一。伊丹や亀山や三浦の後輩にあたり、かつ甲斐、冠城、青木、出雲の先輩にあたる刑事。三浦の依願退職後は、伊丹の相棒としての立ち回りを担っており、従来の若手刑事から中堅刑事へという立ち回りとなった。
- 出雲麗音(いずも れおん)
- 演 - 篠原ゆき子
- 警視庁 交通機動隊白バイ隊員→警視庁 捜査一課の若手刑事。巡査部長。season19 第1話より登場し、Season19 第2話よりメインキャストとして出演している。
- トリオ・ザ・捜一。とある狙撃事件で負傷し、後遺症の影響で交通機動隊の現場から離れることとなった。その後は社元広報課長や衣笠副総監ら警視庁幹部の配慮により、捜査一課に配属される異例の人事となった。
- 陣川公平(じんかわ こうへい)
- 演 - 原田龍二
- 警視庁 捜査一課経理担当→警視庁 捜査二課刑事。警部補。season3 第6話より登場。
- 特命係に一時的に左遷された事がある「特命係第3の男」。人当たりは良く真面目だが、思い込みの激しい性格が災いし、何かとトラブルを巻き起こす傾向にあるが、時には活躍を見せて特命係を助ける事もある。現在は警視庁捜査二課へ異動している。
- 米沢守(よねざわ まもる)
- 演 - 六角精児
- 警視庁 鑑識課→警察学校教官。巡査部長→警部補。pre season 第2話からseason14 最終話まで。season15 第13話、第14話、season16 第5話、season20 第17話、season21 第20話、最終話にも登場。
- 右京とは趣味がよく合い、その相棒とも基本的には良好な関係を築く事が多いが、冠城とはそりが合わない節がある。異動辞令が下り、鑑識課から警察学校教官の職務に異動する。以降は鑑識の現場復帰を強く望んでいるため、特命係に協力することは極力避けようとするも、右京から頼まれると断れずにいる。異動後も自分の周囲で事件が起こると特命係を呼び出すことがある。時の経過とともに一時険悪であった右京だけでなく冠城とも友好的に接する様になっている。
- 益子桑栄(ましこ そうえい)
- 演 - 田中隆三
- 警視庁 鑑識課。巡査部長。season15 第1話より登場。。
- 米沢の警察学校転任後に登場した職人気質の鑑識課員。亀山や伊丹、大木や小松の警察学校の同期である。口が悪くぶっきらぼうな性格だが、鑑識員としての腕前は高く、伊丹からの信頼も厚い。最近では特命係の個人的な捜査にも割と協力的。ネコ好きという意外な一面を持つ。
- 角田六郎(かくた ろくろう)
- 演 - 山西惇
- 警視庁 生活安全部薬物対策課長→組織犯罪対策部組織犯罪対策第5課長→組織犯罪対策部薬物銃器対策課長。警視。pre season 第2話より登場。
- 米沢と並ぶ、特命係の協力者。職場が隣同士と言う事もあり、普段からちょくちょく、「暇か?」と言って特命係にコーヒーを飲みにやって来る。一見温和そうだが、暴力団に対しては容赦しない剛直な性格。度々特命係に情報をもたらしている。
- 大木長十郎(おおき ちょうじゅうろう)
- 演 - 志水正義
- 警視庁 生活安全部薬物対策課→組織犯罪対策部組織犯罪対策第5課→組織犯罪対策部薬物銃器対策課。巡査部長。角田課長の部下。pre season 第1話 - season17第3話まで。後にseason17 第8話にも登場。
- 小松真琴(こまつ まこと)
- 演 - 久保田龍吉
- 警視庁 生活安全部薬物対策課→組織犯罪対策部組織犯罪対策第5課→組織犯罪対策部薬物銃器対策課。巡査部長。角田課長の部下。pre season 第1話 - Season17 最終話まで登場。
- 大河内春樹(おおこうち はるき)
- 演 - 神保悟志
- 警視庁警務部首席監察官。警視→警視正。season2 第1話より登場。
- 特命係の理解者の一人。職務に忠実で、不祥事による処分対象に相当する場合は私見や階級に捕らわれず容赦なく接する。神戸とは旧知の仲であり、度々交流がある。ストレスを感じると、ビンに入れたラムネを食べている。
- 社美彌子(やしろ みやこ)
- 演 - 仲間由紀恵
- 警視庁総務部広報課課長。警視正。season13 第1話より登場。
- ロシア人スパイのヤロポロク・アレンスキーに関わる連続殺人事件で特命係と面識を持ったキャリアウーマン。事件の全貌にいち早く辿り着いた右京の捜査能力を高く評価しているが、「私の趣味ではない」と苦言を呈している。また、ヤロポロクと密かに関係を持ちその間に「マリア」という子を儲けているが、その情報が表ざたになり上層部に問い詰められると「強姦されて産まれた子供」と語る。
- 内閣府へ情報調査室総務部門主幹として出向していたが、内閣情報調査室長の天野の逮捕に伴い総務部広報課に人事異動した。峯秋から秘密裏に調査を依頼される。東京大学時代の恩師である鮎川が画策した監禁事件に右京共々巻き込まれるが、特命係に協力して解決。警察学校での研修を終えた冠城が広報課に配属され上司となったが、冠城が社の身辺調査を行なっていると白状し、「別れた方がお互いのため」という彼からの提案を飲み、峯秋に冠城が特命係に配属されるよう根回しを依頼する。その後は、内閣官房長官の鶴田翁助が用意した内閣情報官のポストに就任、以後も警察組織内で更にのし上がろうと様々な思惑を巡らせ、暗躍している。
- 青木年男(あおき としお)
- 演 - 浅利陽介
- 警視庁サイバーセキュリティ対策本部 特別捜査官。巡査部長。season14 第15話にてゲストとして登場し、メインキャストとしてseason15 第1話からseason20 最終話まで登場。season22 第1話、第2話にも登場。
- 警視庁サイバーセキュリティ対策本部の特別捜査官だったが、season16 最終話の事件が切っ掛けとなり特命係に配属され、season17 第10話でサイバーセキュリティ対策本部に復帰した。月本幸子以来のゲストからメインになった人物でもある。
- コンピューターの専門的な知識と彼の父親と旧知の仲である衣笠副総監のコネにより役所から採用されたが、本人はそれを認めていない。極度の警察嫌いで、自らが絡んだ事件では一切協力せずに右京と冠城にはめられたため、2人に対して根に持っている様子。それでも職業柄、現場から離れた米沢に代わり特命係に事件の情報提供を頻繁に行わされている。それでも恩着せがましく「それも調べておいてあげましたよ」と余分なことまでも調べる協力的な存在。
- S20-最終話をもって内調(内閣情報調査室)に異動する事になり、警視庁を去る。
- 衣笠藤治(きぬがさ とうじ)
- 演 - 大杉漣(S15-1〜S16-13) → 杉本哲太(S16-20〜)
- 警視庁副総監。階級は警視監。season15 第1話より登場。
- 権力に固執する典型的な官僚だが、サイバーセキュリティ対策本部の発足に携わるなど警察組織の改革にも意欲的に取り組んでいる野心家。
- 法務省を追われた冠城に対する「捜査部門への配属は認めない」という報復人事に関わって総務部広報課へ異動させたが、峯秋の依頼により冠城を特命係に配属させた(S15-1)。峯秋とは対立関係にある。娘の里奈が目撃者となった殺人事件により特命係を「警視庁の負の遺産」として危険視するようになったのを機に(S15-11)、峯秋に対し特命係の指揮監督役への就任を打診したり(S16-1)、特命係による違法捜査の立件をあえて見送らせる(S16-2)など、特命係を政敵の峯秋もろとも葬り去ろうと様々な陰謀をめぐらせるようになる。また、娘が特命係と関わることも良しとしておらず、遠ざけさせている。
- 警察庁
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- 小野田公顕(おのだ こうけん/きみあき)
- 演 - 岸部一徳
- 警察庁長官官房室長。警視監。右京と因縁のある人物。season1 第1話 - season8 最終話、season9 第9話、最終話まで。
- 特命係の創設に大きく関与し、右京が特命係に追いやられる切っ掛けを作った人物。普段は飄々とし腹の内を見せない人柄であるが、その実度々特命係の命運を左右するほどの影響を及ぼしている他、政財界との太い人脈を持つほどの実力者でもある。基本的に特命係には協力的だが、警察組織のあり方に対する信条や理念の違いから対立することもある。劇場版IIにてある事件を切っ掛けに警察幹部に刺殺された。後に小野田の従兄弟が登場し、右京たちに本当の名前の読みを教えている。また、死後もその影響力は大きく残しており、特命係や警察組織に大きな影響を与える事件が度々起こっている。
- 甲斐峯秋(かい みねあき)
- 演 - 石坂浩二
- 警察庁次長→警察庁長官官房付。警視監。享の父親。season11 第1話より登場。
- 警察組織に重きを置いており、組織を守るためなら手段を選ばない一面もある。右京に対しては辟易しながらも実力を高く評価しており、右京の窮地を自らの立場を利用して何度か救っているが、場合によっては妨害し利用する。息子の享とは折り合いが悪く、一貫して苦々しく思っている。彼の不祥事により降格処分になったものの組織内の影響力は衰えておらず、season16 第2話からは特命係もろとも自身を葬り去ろうと目論む衣笠副総監からの提案をあえて承諾し、特命係の名目上の上司となっている。
- 法務省
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- 日下部彌彦(くさかべ やひこ)
- 演 - 榎木孝明
- 法務事務次官。season14 第1話より登場。season17 第10話での登場後は冠城が特命係を去る、season20 最終話まで出演はない。法務省に勤めていた頃の冠城の上司である。
- 検事の資格を持たないものの、前任者が急逝し次へのつなぎとして例外的に法務事務次官に任命された影響で、検事総長を頂点とする通例の出世コースからは外れており、それ故にあらゆる圧力にも動じることなく、自らの思うままに行動している。また、元部下である冠城には非常に目を掛けており、冠城の要請にも臨機応変に対応するなどの度量を見せる一方で、冠城が右京と行動を共にすることへの危機感から、峯秋を通じて間接的に右京に冠城と付き合うことについて苦言を呈している。特命係には協力的で積極的に手を貸していたが、右京のある行為が切っ掛けで冠城共々、敵対する姿勢に変わってしまう。しかし長らく登場しない期間があったり、久々の登場となったS20-19,最終話では冠城と以前の様に接し、公安調査庁にスカウトしているため現在も敵対姿勢を抱いているかは不明である。