町田市
町田市(まちだし)は、東京都の多摩地域南部(南多摩地域)に位置する市。保健所政令市に指定されている。立川市や八王子市とともに多摩地域随一の商業都市である。
概要[編集]
東京都島嶼部を除いた東京都の本州側では最南部に位置する。東京都南多摩地域5市のひとつであるが、他の4市(八王子市・日野市・多摩市・稲城市)とは多摩丘陵で隔てられ(加えて日野市・稲城市とは隣接していない)、東京都内の自治体で唯一相模野台地に範囲が及んでいる。当市域が神奈川県側に突き出している現在の都県境(1943年の東京都制施行以前は府県境)は、1893年の三多摩移管によるものである。日本の自治体で唯一政令指定都市3市に隣接しているが、北東は川崎市(麻生区)、南東は横浜市(青葉区・緑区・瀬谷区)、南西は相模原市(全ての区)と、3市とも神奈川県内の自治体となっている。
東京都区部(東京23区)を除いた東京都内の市では八王子市に次いで2番目に人口が多く、南多摩地域や神奈川県県央地域の中心都市であり、相模原市や八王子市とは生活圏・経済圏を共有しているほか、総務省の「多様な広域連携促進事業」にもこれら2市と連携した取り組みが採択されている。
小田急線とJR横浜線が交差する町田駅は多摩地域随一の利用者数を誇るターミナル駅であり、駅周辺は百貨店やファッションビルなどの大型商業施設や多数の飲食店などが集積する首都圏有数の一大商業都市・繁華街として発展している。その賑わいと若者向け商業施設が集積することから、町田駅周辺は俗に「西の渋谷」と称されることもある。1960年代以降東京のベッドタウンとして発達したが、現在も市内各所で農業が行われている。バブル経済期以後には、東京都区部からの私立大学の転入が進み、市内には現在も私立大学や一貫校が点在するなど、「若者の街」の色も見られる。
地名の由来[編集]
「町田」という地名の由来は諸説あり定かではないが、以下のようなものがある。
- 「町」とは田の区画のことであり、区画した田地のことから。
- 昔は「マチ」と「イチ」は同じ意味で使われ、町田では市が盛んだったことから。
- 市に「市の神(いちのかみ)」を祀るための費用を工面するための田んぼ「祭り田(まつりだ)」のことから。
地理[編集]
地形[編集]
境川左岸に位置する。上流側のごく一部が関東山地に含まれるが、大半を多摩丘陵が占め、下流側に相模野台地が広がる。最高地点は西端にある草戸山(標高364m)。低地は少なく、市域の南西端を流れる境川や、ほぼ中央を流れる鶴見川とその支流の恩田川沿いに限られる。ほぼ町田街道を分水嶺に、北側が多摩川水系および鶴見川水系、南側が境川水系である。
山地[編集]
- 関東山地
- 主な山
- 草戸山
丘陵[編集]
- 多摩丘陵
- 主な山
- 七国山
台地[編集]
- 相模野台地
河川[編集]
- 一級河川
- 鶴見川
- 真光寺川
- 恩田川
- 二級河川
- 境川