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江戸川乱歩賞

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江戸川乱歩賞(えどがわらんぽしょう、通称:乱歩賞、英称:Edogawa Ranpo Award)は、1954年、江戸川乱歩の寄付を基金として、日本推理作家協会(旧:日本探偵作家クラブ)により、探偵小説を奨励するために制定された文学賞。

概要[編集]

第3回以降は、長編小説を公募し、優秀作品に与えられることになった。現在では推理作家への登竜門として知られている。

正賞として江戸川乱歩像が、副賞として1000万円が贈呈される。また、受賞作は講談社から出版される。1992年の第38回からはフジテレビが後援に加わり、受賞作が同局にて単発ドラマ化、あるいは、映画化されるようになった。

正賞として与えられる像は、第48回までは「シャーロック・ホームズ像」であったが、第49回からは「江戸川乱歩像」に変更された。

受賞作は講談社文庫に収録されるが、近年では絶版入手不能となるものも増えてきたため、1989年9月より講談社文庫から江戸川乱歩賞全集が刊行され、受賞作および全選評を収録することとなった。2006年9月時点で18巻までが刊行されている。しかし刊行当初には全受賞作を収録する予定であったが、一部受賞作については著者の了解が得られなかったとして収録されていない作品もある。

2004年4月には、乱歩賞作家が執筆した中篇を集めた単行本『乱歩賞作家 赤の謎』が刊行された。その後、1か月ごとに『白の謎』『黒の謎』『青の謎』の計4冊が刊行された。

受賞者は第2作発表の場も含め、講談社の強いバックアップによって育成されていくという慣行がある。そのため、新人賞としてものちのち活躍していく作家の率が非常に高い。岡嶋二人は受賞後、編集者に「直木賞を受けて消えた作家はいても、乱歩賞を受けて消えた作家はいない」(消えた、の定義にもよるが、実際はゼロではない)と言われたという。

第68回より、江戸川乱歩ゆかりの豊島区とパートナーシップを結び、贈呈式を一般公開する。併せて賞金を500万円に減額することが発表された。

贈呈式の一般公開に踏み切った経緯は、非公開は明確な理由が無く慣例だったことや、「社会派ミステリに限定」「大人向け」「プロフィールで判断される」などの噂が広まったことで、応募のハードルが高いと思われている賞をオープンにしたいという理由である。

受賞作一覧[編集]

回(年度) 応募総数 受賞作 著者 初刊 文庫化
第1回(1955年度) 受賞 探偵小説辞典 中島河太郎
第2回(1956年度) 受賞 ハヤカワ・ポケット・ミステリ

の出版

早川書房
第3回(1957年度) 96編 受賞 猫は知っていた 仁木悦子 1957年12月 1975年1月
候補 背徳の街 飛鳥高 1958年10月
お天狗様の歌 土屋隆夫 1958年6月 1975年8月
第4回(1958年度) 107編 受賞 濡れた心 多岐川恭 1958年11月 1977年3月
候補 哀傷日記 志保田泰子
黒百合はなぜ咲いた 朝吹賢司
天に代りて不義を討つ 佐世保太郎
第5回(1959年度) 113編 受賞 危険な関係 新章文子 1959年10月 1978年9月
候補 招かざる客 笹沢佐保 1960年3月 1971年8月
罠をさがせ 松尾糸子
当選させたのは誰だ 大雅寛生
第6回(1960年度) 受賞作なし
候補 すれ違った死 五十嵐静子
北大東島 宇治千介
醜聞 黒川俊介
白い廃園 膳哲之助
ハイムダールの誘惑 藤井礼子
第7回(1961年度) 86編 受賞 枯草の根 陳舜臣 1961年10月 1975年6月
候補 紙の墓碑 垂水堅二郎 1962年10月
紙の爪痕 花屋治 1962年1月
土のハンター 松尾糸子
重い影 谷達郎
第8回(1962年度) 96編 受賞 大いなる幻影 戸川昌子 1962年9月 1978年8月
華やかな死体 佐賀潜 1962年9月 1978年10月
候補 山の唄 内田正
道楽のすすめ 谷達郎
陽気な容疑者たち 天藤真 1963年4月 1980年8月
虚無への供物 塔晶夫 1964年2月 1974年3月
第9回(1963年度) 168編 受賞 孤独なアスファルト 藤村正太 1963年8月 1976年6月
候補 愛と血の復活 斎藤栄
妻よねむれ 朝倉三郎
第10回(1964年度) 158編 受賞 蟻の木の下で 西東登 1964年8月 1976年7月
候補 茶木良介の即興的な犯罪 加津珊
未亡人の見積書 伏見丘太郎
夜の審判 雄谷鶏一

第11回から第20回[編集]

回(年度) 応募総数 受賞作 著者 初刊 文庫化
第11回(1965年度) 174編 受賞 事件の核心 西村京太郎 1965年8月 1976年5月
候補 愛と血の港 斎藤栄 1968年5月
東海岸への道 瀬戸彦三
第12回(1966年度) 118編 受賞 王将に児あり 斎藤栄 1966年8月 1975年3月
候補 不毛の愛 内田正
四つのギター 大谷一夫
雪の扇 松尾糸子
接点 石沢英太郎
第13回(1967年度) 136編 受賞 伯林 一八八八年 海渡英祐 1967年8月 1975年6月
候補 失われた街 草野唯雄 1988年9月
野望の接点 黒木曜之助 1967年 1977年9月
美談の報酬 大谷羊太郎 1972年 1986年1月
第14回(1968年度) 102編 受賞作なし
候補 日本女性史 志保田泰子
奴隷船 川奈完
転石止まるを知らず 草野唯雄 1969年 1974年
火山脈 緒方晶彦
有罪と無罪の間 和久一
第15回(1969年度) 110編 受賞 高層の死角 森村誠一 1969年8月 1974年4月
候補 鮮血のパプテスマ 永井ばく
虚妄の残影 大谷羊太郎 1972年5月 1981年9月
明かりのない部屋 愛里収
天使が消えてゆく 夏樹静子 1970年2月 1975年6月
第16回(1970年度) 82編 受賞 殺意の演奏 大谷羊太郎 1970年8月 1975年4月
候補 ベネトナーシュの矢 幾瀬勝彬 1971年3月
赫の盲点 里生香志
私の虚像 愛里収
京城の死 山村美紗 1984年9月
第17回(1971年度) 112編 受賞作なし
候補 フィルムの葬列 小林久三
テロリストへの挽歌 福田洋志
藤大夫谷の毒 藤本泉 1974年 1982年1月
幻の罠 金井貴一
そして死が訪れる 中町信 1973年6月 1987年2月
第18回(1972年度) 136編 受賞 仮面法廷 和久峻三 1972年8月 1975年9月
候補 ジャン・シーズの冒険 皆川博子
怒りの道 井口泰子 1973年
空白の近景 中町信 1974年 1987年8月
死の立体交差 山村美紗 1976年12月 1980年8月
第19回(1973年度) 124編 受賞 アルキメデスは手を汚さない 小峰元 1973年8月 1974年10月
候補 『禿鷹城』の惨劇 高柳芳夫 1974年1月 1984年6月
いきものの挽歌 金井貴一
蒼白の盛装 笠原卓 1973年11月 産報
ゆらぐ海溝 山村美紗 1974年1月 1978年6月
第20回(1974年度) 110編 受賞 暗黒告知 小林久三 1974年9月 1977年9月
候補 金右衛門の死 嵯峨崎遊
悪夢の中のあなた 木村嘉孝
豚走また豚走 古賀敦

第21回から第30回[編集]

回(年度) 応募総数 受賞作 著者 初刊 文庫化
第21回(1975年度) 138編 受賞 蝶たちは今… 日下圭介 1975年8月 1978年7月
候補 仕手株殺人事件 多賀親
倒錯の報復 井沢元彦
虹の叛旗 福田洋志
蒔く如く穫りとらん 余志宏 1977年3月
第22回(1976年度) 162編 受賞 五十万年の死角 伴野朗 1976年9月 1979年10月
候補 ライン河の舞姫 高柳芳夫 1977年3月 1984年1月
殉死の設計 嵯峨崎遊
魔性の石 川奈寛
虎の目は青かった 余志宏
第23回(1977年度) 168編 受賞 時をきざむ潮 藤本泉 1977年9月 1980年9月
透明な季節 梶龍雄 1977年9月 1980年9月
候補 推理小説・国定忠治 嵯峨崎遊
幽霊要塞 玉塚久純 1979年9月
タジ・マハールの再会 水島圭三郎
第24回(1978年度) 196編 受賞 ぼくらの時代 栗本薫 1978年9月 1980年9月
候補 盲執の人 二瓶寛
狙撃 福田洋 1979年2月 1982年6月
タリア 樽谷新 1995年7月
バイキング号の遺産 帰山六郎
第25回(1979年度) 216編 受賞 プラハからの道化たち 高柳芳夫 1979年9月 1983年7月
候補 波切の怪 久司十三 1980年10月
ショケラ 宮田亜佐
六方晶系の女 霜月信二郎
教習所殺人事件 中町信 1980年2月 1980年2月
第26回(1980年度) 198編 受賞 猿丸幻視行 井沢元彦 1980年9月 1983年8月
候補 占星術殺人事件 島田荘司 1981年12月 1987年7月
北溟の鷹 関口甫四郎 1991年3月
M8以前 長井彬 1983年1月 1990年9月
第27回(1981年度) 142編 受賞 原子炉の蟹 長井彬 1981年9月 1984年8月
候補 あした天気にしておくれ 岡嶋二人 1983年10月 1986年8月
未来の詩人たちのメッセージ 高橋孝夫
ショパンの告発 林芳輝 1982年11月
第28回(1982年度) 232編 受賞 焦茶色のパステル 岡嶋二人 1982年9月 1984年8月
黄金流砂 中津文彦 1982年9月 1984年8月
候補 長い愛の手紙 須郷英三
ローウェル城の密室 高沢則子 1995年9月 1998年5月
ミスターXを捜しましょう 雪吹学
ハーメルンの笛を聴け 深谷忠記 1989年5月 1995年8月
第29回(1983年度) 262編 受賞 写楽殺人事件 高橋克彦 1983年9月 1986年7月
候補 トワイライト 鳥井加南子 1985年10月
港名コード・531 大須賀祥浩
星狩人(コメット・ハンター) 矢島誠
消えた添乗員 有馬秀治
第30回(1984年度) 280編 受賞 天女の末裔 鳥井加南子 1984年9月 1987年7月
候補 黄金艦隊の海 the Caribbean Sea 大須賀祥浩 1985年11月
魔球 東野圭吾 1988年7月 1991年6月
G線上の悪魔 邦城紀男

第31回から第40回[編集]

回(年度) 応募総数 受賞作 著者 初刊 文庫化
第31回(1985年度) 272編 受賞 放課後 東野圭吾 1985年9月 1988年7月
モーツァルトは子守唄を歌わない 森雅裕 1985年9月 1988年7月
候補 風燈 玉塚久純
極秘新薬殺人事件 池上敏也
阿片戦争殺人事件 大須賀祥浩
第32回(1986年度) 320編 受賞 花園の迷宮 山崎洋子 1986年9月 1989年7月
候補 軍艦旗北へ 玉塚久純
鳩は死んだ 池上敏也
大河の殺意 高橋幸春
ブラック・バード 石井敏弘
第33回(1987年度) 349編 受賞 風のターン・ロード 石井敏弘 1987年9月 1990年7月
候補 土喰霊(つちくれ) 三谷海幸
再生バレンブルク 樽谷新
上海カタストロフ 柏木智光 1996年7月
象が食った完全犯罪 余志宏
第34回(1988年度) 369編 受賞 白色の残像 坂本光一 1988年9月
候補 倒錯のロンド 折原一 1989年7月 1992年8月
衛星作戦の女 池上敏也
鬼火列車 吉岡道夫 1990年7月
第35回(1989年度) 287編 受賞 浅草エノケン一座の嵐 長坂秀佳 1989年9月 1992年7月
候補 クレムリンの道化師 阿部陽一
メビウスの魔魚 吉岡道夫 1990年2月 1994年6月
泣き顔のクピド 花木深 1997年3月
第36回(1990年度) 289編 受賞 剣の道殺人事件 鳥羽亮 1990年9月 1993年7月
フェニックスの弔鐘 阿部陽一 1990年9月 1993年7月
候補 ツール・ド・みちのくが狙われる 広瀬光朗
200メガバイトを追え! 梅原克文
代償 真保裕一 2002年11月 2005年11月
第37回(1991年度) 261編 受賞 ナイト・ダンサー 鳴海章 1991年9月 1994年7月
連鎖 真保裕一 1991年9月 1994年7月
候補 地獄のウェーブ 竹本みやこ
ロボットは、ためらいなく殺す 梅原克文
かぐや姫殺人事件 瑞木晶子
第38回(1992年度) 279編 受賞 白く長い廊下 川田弥一郎 1992年9月 1995年7月
候補 ヘルン先生行状記 千葉良
村正殺人事件 松本豊 1993年1月 2000年2月
夏の果て 若竹七海 1993年1月 1998年7月
至福のとき 森健次郎
第39回(1993年度) 286編 受賞 顔に降りかかる雨 桐野夏生 1993年9月 1996年7月
候補 リセット 桃河和行
零れる闇 有明游
河童が人を殺した話 村井貞之
夜間検証 森健次郎 1996年5月
慟哭の錨

関門海峡シージャック事件

阿部智 1994年6月
第40回(1994年度) 296編 受賞 検察捜査 中嶋博行 1994年9月 1997年7月
候補 AV-BLUES 霧島皐
神々の砂漠 園田幸夫
白き煉獄 三宅彰
川沿いの町 釣巻礼公 1997年4月

第41回から第50回[編集]

回(年度) 応募総数 受賞作 著者 初刊 文庫化
第41回(1995年度) 291編 受賞 テロリストのパラソル 藤原伊織 1995年9月 1998年7月
候補 ヒポクラテスの柩 ヘンリー川邊 2004年6月
あなたに夢印 小林仁美
北緯35度の灼熱 野沢尚
流石 渡辺牡丹 1999年10月 2003年1月
第42回(1996年度) 293編 受賞 左手に告げるなかれ 渡辺容子 1996年9月 1999年7月
候補 閻魔のいるミートパイ 桃河和行
魔笛 野沢尚 2002年9月 2004年9月
サンキュウ・デール 山瀬球平
ペトロバグ 高嶋哲夫 2001年5月 2002年5月
第43回(1997年度) 308編 受賞 破線のマリス 野沢尚 1997年9月 2000年7月
候補 神が殺す 青井祐
川の深さは 福井晴敏 2000年8月 2003年8月
トルーマン・レター 高嶋哲夫 2001年5月 2004年7月
榧と柘植の迷宮 釣巻礼公 1999年2月
第44回(1998年度) 299編 受賞 果つる底なき 池井戸潤 1998年9月 2001年6月
Twelve Y. O. 福井晴敏 1998年9月 2001年6月
候補 ビッグタウン 賀芳文吾
カマクラ動乱 犬神鳴海
天馬誕生 中野順市
第45回(1999年度) 289編 受賞 八月のマルクス 新野剛志 1999年9月 2002年6月
候補 そして、僕はいなくなった。 木村千歌
うじ虫の災厄 首藤瓜於
落日の使徒 奈津慎吾
ダブル・トラブル 堂場瞬一
第46回(2000年度) 364編 受賞 脳男 首藤瓜於 2000年9月 2003年6月
候補 escape エスケープ 大司海
フェンス 松浦茂史
カーティス・クリークの畔で 三浦明博
鋼の使命 宮崎連
第47回(2001年度) 325編 受賞 13階段 高野和明 2001年8月 2004年8月
候補 きみは嘘を詠う 新井吾土
グッバイ、ジャズ・ライン 瀬戸信也 2004年5月
接続 匠勇人
機械室 白石泉
第48回(2002年度) 330編 受賞 滅びのモノクローム 三浦明博 2002年8月 2005年8月
候補 境界 永見功平
Lost Moment 佐藤仁
ボッサ・ファミリア 瀬戸信也 2004年5月
未還 萩原昇
第49回(2003年度) 356編 受賞 マッチメイク 不知火京介 2003年8月 2006年8月
翳りゆく夏 赤井三尋 2003年8月 2006年8月
候補 Shift 佐藤仁
犯意 櫻木そら
パドックにて 税所隆介
第50回(2004年度) 308編 受賞 カタコンベ 神山裕右 2004年8月 2007年8月
候補 ばら撒け! 藤井貴裕
裏金街 大久保権八 2009年4月
ゴドルフィンの末裔 永橋流介 2009年6月 2009年10月
孤独な巡礼者 井川衆行

第51回から第60回[編集]

回(年度) 応募総数 受賞作 著者 初刊 文庫化
第51回(2005年度) 334編 受賞 天使のナイフ 薬丸岳 2005年8月 2008年8月
候補 通過人の31 早瀬乱
ダンスフロア 柳瀬勇介
領事代理の密使 光月涼那
かしわでヘイルメリー 須藤靖貴
第52回(2006年度) 323編 受賞 東京ダモイ 鏑木蓮 2006年8月 2009年8月
三年坂 火の夢 早瀬乱 2006年8月 2009年8月
候補 オクタゴンの密室 井川衆行
メッセージ 松浦茂史
ライダーズ・ハイ 横関大
第53回(2007年度) 343編 受賞 沈底魚 曽根圭介 2007年8月 2010年8月
候補 聖クレーマーの憂鬱 横席大
暗き情熱のアレーナ 下村淳史
ロスト・ソルジャー 松浦茂史
ゼロ・ゼロ 及川孝男
第54回(2008年度) 331編 受賞 誘拐児 翔田寛 2008年8月 2011年8月
訣別の森 末浦広海 2008年8月 2011年8月
候補 止まり木 新城利之
ハーネス 横関大
贖罪に鳴る鐘

サグラダ・ファミリア

下村敦史
第55回(2009年度) 398編 受賞 プリズン・トリック 遠藤武文 2009年8月 2012年1月
候補 七年誘拐 伊兼源太郎
謀略の翼 長瀬遼
オルドリンの無念 直原冬明
二度目の満月 伊予原新
第56回(2010年度) 387編 受賞 再会 横関大 2010年8月 2012年8月
候補 ヘブン・ノウズ 川瀬七緒
ベタ記事 伊兼源太郎
警察と戦うという選択 藤井貴裕
ルカの方舟 伊予原新 2013年6月
第57回(2011年度) 324編 受賞 よろずのことに気をつけよ 川瀬七緒 2011年8月 2013年8月
完盗オンサイト 玖村まゆみ 2011年8月 2013年8月
候補 卒業試合 伊兼源太郎
牙を剥く大地 下村敦史
放獣区 森岡英貴
第58回(2012年度) 367編 受賞 カラマーゾフの兄妹 高野史緒 2012年8月 2014年8月
候補 宙返りの途中 香川伸夫
希望の地は、はるか遠く 下村敦史
焼け跡のジハード 長瀬遼
南の島の鋼鉄平原 一ツ木佑輔
第59回(2013年度) 397編 受賞 襲名犯 竹吉優輔 2013年8月 2015年8月
候補 運命の箱舟 長瀬遼
人外領域 高原英理
家鴨たちの運動会 香川伸夫
番外、ヨーソロー 牧本圭太
第60回(2014年度) 349編 受賞 闇に香る嘘 下村敦史 2014年8月 2016年8月
候補 極星クラブ 檎克比朗
ダンテの教え 新木利之
国会の迷宮 木山穣二
変節の森 牧本圭太

第61回から[編集]

回(年度) 応募総数 受賞作 著者 初刊 文庫化
第61回(2015年度) 316編 受賞 道徳の時間 呉勝浩 2015年8月 2017年8月
候補 強き者よ、汝の名は女なり 春畑行成
反魂 和久井清水
セイレーンの慟哭 一ツ木佑輔
白碑 拓見享
第62回(2016年度) 338編 受賞 QJKJQ 佐藤究 2016年8月 2018年9月
候補 (仮)ヴィラ・アーク 設計主旨

VILLA ARC (tentative)

家原英生 2017年3月
ラリックの天球儀 光月涼那
キャパの遺言 十河進
第63回(2017年度) 326編 受賞作なし
候補 バイオスフィア3 栁沼庸介
タンポポの種は蒔いてはいけない 竹原千尋
夜のトリケラトプス 山田風太
古傷同志 牧本圭太
アップルピッキング 光月涼那
第64回(2018年度) 348編 受賞 到達不能極 斉藤詠一 2018年9月 2020年12月
候補 魔境の墓堀人 碧井行隆
あかね町の隣人 倉井眉介
狩人たちの原罪 寺田剛
第65回(2019年度) 354編 受賞 ノワールをまとう女 神護かずみ 2019年9月 2021年9月
候補 日陰蝶 小林しゅんすけ
消尽屋 小林宗矢
歌舞伎町 ON THE RUN 箕輪尊文
シャドウワーク 佐野広実
第66回(2020年度) 387編 受賞 わたしが消える 佐野広実 2020年9月 2022年9月
候補 ブルー オン ブラック 井上雷雨
エスカレーションラダー 小塚原旬
インディゴ・ラッシュ 桃ノ雑派
第67回(2021年度) 386編 受賞 北緯43度のコールドケース 伏尾美紀 2021年10月
老虎残夢 桃ノ雑派 2021年9月
候補 キッドナップ・ショウ 日野瑛太郎
ドロップトキシン 水谷朔也
夜が明けたら 箕輪尊文
第68回(2022年度) 385編 受賞 此の世の果ての殺人 荒木あかね 2022年9月
候補 神様の盤上 才川真澄
二〇四五年 日野瑛太郎
円卓会議に参加せよ 宮ヶ瀬水
あなたの人生の謎解きゲーム 八木十五
第69回(2023年度) 390編 受賞 蒼天の鳥 三上幸四郎 2023年8月
候補 ホルスの左眼 竹鶴銀
籠城オンエア 日野瑛太郎
おしこもり 八木十五

選考委員[編集]

  • 第1回 - 江戸川乱歩、荒正人、大下宇陀児、長沼弘毅
  • 第2回
  • 第3 - 9回 - 江戸川乱歩、荒正人、大下宇陀児、木々高太郎、長沼弘毅
  • 第10回 - 江戸川乱歩、荒正人、大下宇陀児、木々高太郎、長沼弘毅、中島河太郎
  • 第11回 - 荒正人、大下宇陀児、木々高太郎、長沼弘毅、中島河太郎
  • 第12・13回 - 荒正人、木々高太郎、長沼弘毅、中島河太郎、角田喜久雄、松本清張
  • 第14 - 17回 - 高木彬光、中島河太郎、角田喜久雄、仁木悦子、横溝正史
  • 第18・19回 - 角田喜久雄、中島河太郎、松本清張、島田一男、多岐川恭、南条範夫
  • 第20回 - 角田喜久雄、中島河太郎、松本清張、多岐川恭、南条範夫、佐野洋
  • 第21回 - 南条範夫、佐野洋、島田一男、都筑道夫、三好徹
  • 第22回 - 佐野洋、都筑道夫、三好徹、菊村到、笹沢佐保
  • 第23回 - 佐野洋、菊村到、笹沢佐保、仁木悦子、陳舜臣
  • 第24回 - 佐野洋、仁木悦子、陳舜臣、権田萬治、半村良
  • 第25回 - 佐野洋、権田萬治、半村良、海渡英祐、斎藤栄
  • 第26回 - 海渡英祐、斎藤栄、南條範夫、三好徹、五木寛之
  • 第27回 - 南條範夫、三好徹、五木寛之、多岐川恭、都筑道夫
  • 第28回 - 多岐川恭、都筑道夫、生島治郎、西村京太郎、山村正夫
  • 第29回 - 生島治郎、西村京太郎、山村正夫、大谷羊太郎、早乙女貢
  • 第30回 - 山村正夫・大谷羊太郎、早乙女貢、小林久三、土屋隆夫
  • 第31回 - 山村正夫、小林久三、土屋隆夫、河野典生、伴野朗
  • 第32回 - 河野典生、中島河太郎、赤川次郎、石川喬司
  • 第33回 - 中島河太郎、赤川次郎、石川喬司、海渡英祐、和久峻三
  • 第34回 - 中島河太郎、海渡英祐、和久峻三、北方謙三、日下圭介
  • 第35回 - 中島河太郎、北方謙三、日下圭介、笹沢左保、武蔵野次郎
  • 第36回 - 笹沢左保、武蔵野次郎、生島治郎、逢坂剛、梶龍雄
  • 第37回 - 生島治郎、逢坂剛、五木寛之、阿刀田高
  • 第38 - 40回 - 生島治郎、五木寛之、阿刀田高、井沢元彦、西木正明
  • 第41回 - 阿刀田高、井沢元彦、西木正明、北方謙三、高橋克彦
  • 第42 - 44回 - 阿刀田高、北方謙三、高橋克彦、大沢在昌、皆川博子
  • 第45回 - 北方謙三、大沢在昌、皆川博子、赤川次郎、宮部みゆき
  • 第46 - 48回 - 北方謙三、赤川次郎、宮部みゆき、逢坂剛、北村薫
  • 第49回 - 北方謙三、大沢在昌、皆川博子、井上夢人、乃南アサ
  • 第50 - 52回 - 井上夢人、乃南アサ、逢坂剛、綾辻行人、真保裕一
  • 第53回 - 綾辻行人、真保裕一、大沢在昌、恩田陸、天童荒太
  • 第54・55回 - 大沢在昌、恩田陸、天童荒太、内田康夫、東野圭吾
  • 第56回 - 恩田陸、天童荒太、内田康夫、東野圭吾、今野敏
  • 第57回 - 内田康夫、東野圭吾、今野敏、京極夏彦、桐野夏生
  • 第58・59回 - 東野圭吾、今野敏、京極夏彦、桐野夏生、石田衣良
  • 第60回 - 今野敏、京極夏彦、桐野夏生、石田衣良、有栖川有栖
  • 第61回 - 有栖川有栖、池井戸潤、石田衣良、今野敏、辻村深月
  • 第62・63回 - 有栖川有栖、池井戸潤、今野敏、辻村深月、湊かなえ
  • 第64回 - 池井戸潤、今野敏、辻村深月、貫井徳郎、湊かなえ
  • 第65回 - 新井素子、京極夏彦、月村了衛、貫井徳郎、湊かなえ
  • 第66・67回 - 綾辻行人、新井素子、京極夏彦、月村了衛、貫井徳郎
  • 第68回 - 綾辻行人、新井素子、京極夏彦、月村了衛、柴田よしき

主な落選作一覧[編集]

過去、落選した作者がその後活躍する例があるのが乱歩賞の特色の一つである。また、後に受賞作よりも高く評価された作品もある。しかしながら公刊されている落選作はほとんど加筆や修正があると明記されており、選考に問題があったか否かは測りがたい。そのうちの主な作者・作品について以下に記す。()内は現行の名義及び題名。

  • 第3回(1957年) - 土屋隆夫『お天狗様の歌(天狗の面)』
  • 第5回(1959年) - 笹沢左保『招かざる客(招かれざる客)』
  • 第8回(1962年) - 天藤真『陽気な容疑者たち』、塔晶夫(中井英夫)『虚無への供物』
  • 第15回(1969年) - 夏樹静子『天使が消えていく』
  • 第16回(1970年) - 山村美紗『京城の死(愛の海峡殺人事件)』
  • 第17回(1971年) - 藤本泉『藤太夫谷の毒(地図にない谷)』
  • 第19回(1973年) - 山村美紗『ゆらぐ海溝(マラッカの海に消えた)』
  • 第24回(1978年)- 田内康(内田康夫)『霜崩の館(死者の木霊)』※一次選考通過
  • 第25回(1979年) - 中町信『自動車教習所殺人事件』
  • 第26回(1980年) - 島田荘司『占星術のマジック(占星術殺人事件)』
  • 第27回(1981年) - 岡嶋二人『あした天気にしておくれ』
  • 第28回(1982年) - 高沢則子(小森健太朗)『ローウェル城の密室』※小森健太朗は応募時16歳
  • 第30回(1984年) - 綾辻行人『追悼の島―十角館殺人事件―(十角館の殺人)』※一次選考通過
  • 第34回(1988年) - 折原一『倒錯のロンド』、法月綸太郎『密閉教室』※一次選考通過
  • 第43回(1997年) - 福井晴敏『川の深さは』
  • 第56回(2010年) - 伊与原新『ルカの方舟』

受賞者によるアンソロジー[編集]

  • 乱歩賞作家 赤の謎(長坂秀佳、真保裕一、川田弥一郎、新野剛志、高野和明) ISBN 4062121670、文庫版:ISBN 4062753839
  • 乱歩賞作家 白の謎(鳥羽亮、中嶋博行、福井晴敏、首藤瓜於) ISBN 4062121689、文庫版:ISBN 4062754371
  • 乱歩賞作家 黒の謎(鳴海章、桐野夏生、野沢尚、三浦明博、赤井三尋) ISBN 4062121697、文庫版:ISBN 4062754630
  • 乱歩賞作家 青の謎(阿部陽一、藤原伊織、渡辺容子、池井戸潤、不知火京介) ISBN 4062121700、文庫版:ISBN 9784062754903


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