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水素

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水素(すいそ、英: hydrogen、羅: hydrogenium、仏: hydrogène、独: Wasserstoff)は、原子番号1の元素である。元素記号はH。原子量は1.00794。非金属元素のひとつである。

ただし、一般的に「水素」と言う場合、元素としての水素の他にも水素の単体である水素分子(水素ガス)H2、1個の陽子を含む原子核と1個の電子からなる水素原子、水素の原子核(ふつう1個の陽子、プロトン)などに言及している可能性があるため、文脈に基づいて判断する必要がある。

名称[編集]

1783年、ラヴォアジエが「イドロジェーヌ(hydrogène)」と命名した。ギリシア語の 「ὕδωρ=『水』」と 「γεννάν=『生む』『作り出す』」を合わせた語で、水を生むものを意味する。英語では「ハイドロジェン(hydrogen)」という。

日本語の「水素」は、オランダ語「ワーテルストフ(waterstof)」の意訳である。宇田川榕菴が書いた『舎密開宗』で初めて用いられた。ドイツ語の「ヴァッサーシュトフ(Wasserstoff)」も同じ構成の複合語である。朝鮮語でも同じく水素(ハングル:수소 https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/8/8a/Loudspeaker.svg/12px-Loudspeaker.svg.png 音声)と称する。

中国語ではその気体としての軽さから「軽」の旁を用いて「氫」(拼音: 音声)という字があてられている。

量子力学における役割[編集]

陽子1つと電子1つからなるシンプルな構造ゆえ、原子構造論の発展において水素原子は中心的な役割を果たしてきた。事実、量子力学の入門として、水素原子や水素様分子をまず取り扱う教科書がほとんどである。

分布[編集]

水素は宇宙でもっとも豊富に存在する元素であり、(ダークマターとダークエネルギーを除いた)宇宙の質量の4分の3を占め、総量数比では全原子の90 %以上となる。これらのほとんどは星間ガスや銀河間ガス、恒星あるいは木星型惑星の構成物として存在している。

水素原子は宇宙が誕生してから約38万年後に初めて生成したとされている。それまでは陽子と電子がバラバラのプラズマ状態で光は宇宙空間を直進できなかったが、電子と陽子が結合することにより宇宙空間に散乱されずに進めるようになった。これを「宇宙の晴れ上がり」という。

宇宙における主系列星のエネルギー放射のほとんどはプラズマとなった4個の水素原子核がヘリウムへ核融合する反応によるもので、比較的軽い星では陽子-陽子連鎖反応、重い星ではCNOサイクルという過程を経てエネルギーを発生させている。水素原子はいずれの核融合反応においてもこれを起こす担い手である。太陽の組成に占める水素の割合は約73 %である。

地球表面の元素数では酸素・珪素に次いで3番目に多いが、水素は質量が小さいため、質量パーセントで表すクラーク数では9番目となる[要出典]。地球表面の元素数ではほとんどは海水の状態で存在し、単体の水素分子状態では天然ガスの中にわずかに含まれる程度である[要出典]。海水における推定存在度は1 Lあたりに108 g、地球の地殻における推定存在度は1 kgあたり1.4 gであり、乾燥大気における構成比は0.55ppmである。宇宙空間に散逸する地球の大気は少ないが、それでも1秒あたり水素が3 kg、ヘリウムが50 gずつ放出されている。これは大気が薄く原子や分子の速度が減速されずに宇宙へ飛び出すジーンズエスケープ(英語版)や、イオン状態の荷電粒子が地球磁場に沿って脱出する現象がある。なお、加熱された粒子がまとまって流出するハイドロダイナミックエスケープ(英語版)や太陽風が持ち去るスパッタリングは現在の地球では起きていないが、地球誕生直後はこの作用によって水素が大量に散逸したと考えられる。

固有磁場を持たない金星は、現在でもハイドロダイナミックエスケープやスパッタリングが続き、地表には比較的重いため残った酸素や炭素が作る二酸化炭素が大気のほとんどを占め、水がない非常に乾燥した状態にある。火星も軽い水素を中心に散逸し、かろうじて氷となった水が極部分の土中に残るにとどまる。



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