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松屋フーズ

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株式会社松屋フーズ(まつやフーズ、英称:Matsuya Foods Company, Limited)は、牛めし(牛丼)・カレー・定食などを販売する「松屋」などの飲食店をチェーン展開する企業。2018年(平成30年)から持株会社制へ移行した。本項では持株会社である株式会社松屋フーズホールディングスについても述べる。

また本項では主に、松屋フーズの主要業態である牛めしチェーン「松屋」について記述する。

概要[編集]

創業者の瓦葺利夫が、1966年(昭和41年)に東京都練馬区羽沢の住宅街に「中華飯店 松屋」を開業したのが始まりである。なお、この店は1969年(昭和44年)に閉店した。 この店がなかなか軌道に乗らなかったこと、商店街で商売を試してみたかったこと、専門誌で紹介されていた「何時屋」の「ぶっかけ」という牛丼に衝撃を受けたこと、そしてすでに牛丼のチェーン販売をしていた吉野家の味に感銘を受けたことなどにより、瓦葺は牛丼の研究を重ねて独自の味を完成させた。

そして1968年(昭和43年)6月、東京都練馬区栄町(江古田駅北口)に、牛めし・焼肉定食店「松屋」1号店として松屋江古田店を開店。この店舗は「松屋江古田店」として現存し、店内には「松屋1号店 江古田店 松屋の歴史はここから始まった」と書かれた掲示と、松屋の歴史を解説したパネルが展示されている。

同業の他社チェーンと比較し、牛めし以外のカレーライスや定食などの比率が高いのが特徴である。これは1号店の江古田店近辺が、大学などが多い学生街で昼間は学生で賑わい、ベッドタウンでもあることから夜は独身サラリーマンが帰ってくるという当時の土地柄を考慮し、学生層向けの牛めしだけではなく独身サラリーマン層向けに定食を提供するスタイルを採用。「牛めし」「定食」「カレー」の三本柱でメニューを構成することになり、その後の展開においてもこの方針を維持している。

ロゴマークは当初、社員の家族が考えた丼を持っている牛(通称:牛ちゃん)だった。会社が大きくなってきたのでデザイナーに依頼し、盆に乗せられた丼と味噌汁椀をモチーフとしたものになった。これは、丼・カレーに味噌汁が付く松屋の特色を表したものである。

2023年(令和5年)10月時点の未出店地域は鳥取県、島根県、高知県、佐賀県、長崎県である。このうち、長崎県・佐賀県の2県はかつて松屋が出店していたが、2014年から2015年にかけて相次いで撤退している。ただし、松屋フーズの公式サイト「物件情報募集」では、撤退後も引き続き佐賀・長崎・鹿児島県内の物件を募集している ため、再進出する可能性もある。また、2013年11月をもって熊本県からも一時撤退していたが、2017年10月に後述の「松のや」が出店、2019年8月には「松屋」が6年ぶりに再出店した。2020年には大分県、2021年には秋田県と鹿児島県(先行して2018年8月に松のやが出店済)、青森県(松のやとの併設)に、さらに2022年には宮崎県(松のやとの併設)に初出店した。また、2023年11月には高知県に初出店予定となっている。

海外では、中国・上海市と台湾・台北市のほか、ラーメン居酒屋や豚カツ専門店などを米国・ニューヨークで営業している。

2015年頃より「松屋」の出店数がほぼ横ばいとなっているのに対し、第二の主力業態としてとんかつ店「松乃家」「松のや」の出店を加速させている。低価格のとんかつ店チェーンは他に「かつや」(アークランドサービス)がある程度で競合が少ないことに加え、既存の「松屋」店舗の近所に好条件の物件が見つかった際に「同じブランドの店舗は出しにくい」という事情もあるという。沖縄県では先に「松のや」を出店させ、定着したところでのちに「松屋」を出店している。2023年現在は「松屋」「松のや」を中心に、一店舗で複数ブランドを提供する複合店も積極的に出店している。

2018年10月1日付で持株会社制へ移行し、株式会社松屋フーズ(初代)は株式会社松屋フーズホールディングスへ商号変更され、「松屋」事業は会社分割で設立された株式会社松屋フーズ(2代)が継承した。

沿革[編集]

  • 1966年(昭和41年)6月16日 - 創業者の瓦葺利夫が、東京都練馬区羽沢に中華飯店「松屋」を開店。
  • 1968年(昭和43年)6月 - 東京都練馬区栄町 に、牛めし・焼肉定食店「松屋」1号店として松屋江古田店を開店。
  • 1969年(昭和44年)1月 - 中華飯店「松屋」を閉店。
  • 1975年(昭和50年)10月14日 - 有限会社松屋商事を設立。
  • 1980年(昭和55年)1月16日 - 組織変更により株式会社松屋商事を設立、有限会社松屋商事の店舗・工場・社員を引き継ぐ。
  • 1988年(昭和63年)5月 - 東京都武蔵村山市にドライブスルー1号店の松屋武蔵村山店を開店。
  • 1989年(平成元年)6月 - 商号を株式会社松屋フーズに変更。
  • 1990年(平成2年)10月 - 店頭市場(JASDAQ、現・ジャスダック)公開。
  • 1999年(平成11年)12月 - 東京証券取引所市場第二部上場。
  • 2000年(平成12年)9月 - 同年8月に300店舗出店達成したことを記念し、牛めしの販売価格を値下げ(並390円→290円)。当初は期間限定の予定だったが、好評のため値下げ価格のまま継続販売となる(2004年2月まで)。
  • 2001年(平成13年)
    • 3月 - 東京証券取引所市場第一部上場。不動産管理の子会社・松屋フーズ開発株式会社ほか子会社2社を設立。
    • 4月16日 - 直営の新業態店として「チキン亭」高円寺店を東京都杉並区に開店。
  • 2002年(平成14年)
    • 4月 - 環境管理システムの国際規格「ISO 14001」の認証を取得。
    • 10月 - 品質管理システムの国際規格「ISO 9001」の認証を取得。
  • 2003年(平成15年)10月 - 優良フードサービス事業者表彰「環境配慮部門」で農林水産大臣賞を受賞。
  • 2004年(平成16年)
    • 2月 - BSE問題により牛めしの販売を休止。
    • 5月 - 外販事業を開始、第1弾商品として「冷凍個食パック」を発売。
    • 10月 - 牛めしを販売再開(中国産牛肉使用)。
    • 11月 - 中華人民共和国青島市に「青島松屋快餐有限公司」を設立、日本国外初進出となる青島ジャスコ1号店がオープン。
  • 2005年(平成17年)
    • 1月 - 1,000店舗体制を視野に入れ、静岡県富士宮市に富士山工場を開設。
    • 2月 - 米国発の世界的国民健康増進運動「ファイブ・ア・デイ(5 A DAY)協会」に加盟。
    • 3月 - 外販事業の本格的市場参入に向けて、アジア・環太平洋地域最大の食品トレードショー「FOODEX JAPAN 2005」に出展。
  • 2006年(平成18年)
    • 3月 - 株式会社コバヤシフーズインターナショナルより、回転寿司店舗12店舗(「すし丸」10店舗、「焼津丸」1店舗、「吉ェ門」1店舗)の営業を譲受。
    • 12月 - 本社を、東京都練馬区下石神井から東京都武蔵野市中町一丁目14番5号(三鷹駅前)へ移転。
  • 2007年(平成19年)3月 - 完全子会社の松屋フーズ開発株式会社を清算。
  • 2010年(平成22年)10月 - CMキャラクターに井ノ原快彦(20th Century)を起用。
  • 2011年(平成23年)5月 - CMキャラクターに溝端淳平を起用。
  • 2012年(平成24年)
    • 1月16日 - 15時より牛めしを280円に値下げし、豚めしの販売を終了。
    • 8月31日 - 松屋西日暮里店(東京都荒川区)の開店をもって、国内グループ総店舗数1,000店舗を達成。  
  • 2013年(平成25年)
    • 3月12日 - 松屋相模大野店(神奈川県相模原市)の開店をもって「松屋」の国内外総店舗数1,000店舗を達成。
    • 4月26日 - 横浜F・マリノスとスポンサー契約を締結。
  • 2014年(平成26年)7月22日 - 「プレミアム牛めし」を一部店舗で発売。
  • 2018年(平成30年)
    • 4月16日 - 取締役会で10月から持株会社制へ移行することを決議。
    • 4月24日 - 事業を継承する新会社として「株式会社松屋フーズ分割準備会社」を設立。
    • 10月1日 - 持株会社制へ移行。同時に「株式会社松屋フーズ」を「株式会社松屋フーズホールディングス」へ、「株式会社松屋フーズ分割準備会社」を「株式会社松屋フーズ」(2代)へ、それぞれ商号変更。
  • 2019年(令和元年)6月 - 北海道総合商事の子会社(現地法人)によるフランチャイズ運営でロシアの首都であるモスクワに松屋1号店が開店。牛丼チェーンとしては初めてロシアに進出したが、同年12月、売上不振を理由に閉店。半年でロシアから撤退した。
  • 2021年(令和3年)9月28日 - 14時より牛めしを380円に値上げし、「プレミアム牛めし」の販売を終了。
  • 2022年(令和4年)2月1日 - 10時より豚めしを再販。

メニュー[編集]

上述のように松屋では一般的な店で言うところの牛丼を牛めしと称している。また、豚丼を豚めし、あいがけをカレギュウ、サラダを生野菜と呼ぶ。

日本にて牛肉の輸入が自由化された後、松屋のメニューを牛めしに特化することも模索されたが、当時既に牛丼といえば吉野家というブランドイメージが出来上がっていた状況の中で、松屋が牛めしに特化しても良い結果を出すのは難しく、慣れている三本柱メニューでマーケットに訴えた方が良いということで却下された。

新メニューは上層部も関わって随時開発する方針を採っており、需要の低いメニューは終了して入れ替え、需要の高い既存メニューも適時改良している。

店内で食べる場合は、原則としてカレー等にまで無料で味噌汁が付く。一方で、持ち帰りの場合は別売り(有料)となっている。そのため、豚汁については、かつて店内飲食と持ち帰る場合で値段が異なっていたが、2021年現在は同一価格となっている。ちなみに、瓦葺会長の「日本の食卓といえば麹の味噌汁だ。」という意向により、松屋の味噌汁は麹入りとなっている。同社総務人事部によれば、注文が一番多いメニューは通年においては牛めしとなっているが、月によっては定食などの新メニューが一番注文されることもあり、客単価は大体480円位となっている(2009年(平成21年)時点)。

2014年7月22日より2021年9月28日まで、関東の1都4県の大半の店舗を中心に近畿圏・名古屋市などの一部店舗で「プレミアム牛めし」と称する牛めしを販売していた。従来の牛めしより価格を90円 - 130円高くし、従来の牛めしは冷凍牛肉を使用していたのに対しチルド牛肉を使用するなど高級路線に走った。一方で「プレミアム牛めし」販売店では従来の牛めしは販売終了したため「実質的な値上げ」との評価もある。

2019年11月27日夜頃、松屋は公式のTwitterアカウントにて【大切ならお知らせ 大事件】の見出しで人気商品でもあるオリジナルカレーの販売を12月1日から順次、全店で終了すると発表。これを受けてツイート数が急上昇したり、大手紙でも報じられるなどの反響があった。ところが28日午前10時には新商品のカレーを発表。実はカレー販売からの撤退ではなくリニューアルに関する告知だったため、オリジナルカレーとの別れを惜しむムードから一転、ファンは混乱に包まれた。SNS上では炎上商法ではないかとの批判や指摘の声もあったが、松屋はこれを否定している。なお、オリジナルカレーも引き続きネット通販にて販売していくとしている。

現在の主なメニュー[編集]

  • 牛めし
  • カレー
  • 定食
  • 朝定食(5時 - 11時のみ販売、持ち帰り不可)
  • サイドメニュー
  • トッピング
この他、期間限定メニューが随時登場している。

上記のメニュー以外にも店舗限定商品や一部外販弁当実施店舗などは独自のオリジナルメニューを導入している。

個食パック[編集]

セット販売されており、持ち帰りや電話・インターネットの通販で購入可能。一部のスーパーマーケットなどの店頭でも取り扱いがある。

  • 牛めし個食パック、豚めし個食パック
  • オリジナルカレー

食材[編集]

吉野家との関係[編集]

松屋の店舗が江古田のみだった黎明期、吉野家と肉などの材料の卸を共有していた時期がある。これは瓦葺社長が偶然立ち寄った吉野家の味に感激し、研究も兼ねて通い詰めるようになった結果、吉野家のスタッフと顔見知りになったことによる。当時の吉野家は築地の1店舗のみを経営していたが、新橋に2号店を出す際に瓦葺を役員として誘ったものの、瓦葺は「畏れ多い」として丁重に辞退。これを期に独自の味を探求するようになった。

米国産牛肉禁止による影響[編集]

2004年(平成16年)2月4日からBSE問題により米国産牛肉の輸入が禁止された際も、牛めし以外の比率が高かったことと、新メニューとして開発していた「豚めし」が日本でBSEが発覚した日に完成したという奇遇も追い風になり、主要チェーンでは最も遅い2004年(平成16年)2月14日まで牛めしを販売していた。その後は中国産の牛肉を使用した牛めしで販売復活を果たし、オーストラリア産とメキシコ産の牛肉をブレンドしたものを経て、米国産牛肉による牛めしを再度販売している。なお、豚めしの豚肉はデンマーク産である。

松屋では主要メニューの原産地情報を公開しているが、公開していないメニューもある。

接客[編集]

店員に直接注文せず、店入り口の近くにある自動券売機で食券を購入するシステムを採用している。現金を直接触らないように考えていることが理由で、強盗対策にも一役買っている。ただし、厨房内にもレジを設けており、店内で直接店員に申し出て代金を支払い追加注文することは可能である。また、後述する「松弁ネット」の場合は自動券売機が使えないため、レジでの支払いが必要(クレジットカード決済の場合を除く)。

ボタン式の食券販売機には「ライス」ボタンがなかったが、これは販売機にメニューを一通り載せたところ、「ライス」を置く位置がなくなってしまったためである。「ライス」は店員に直接注文すれば購入できる。タッチパネル式では「ライス」項目は内蔵されている。

ほぼすべての店舗で交通系ICカードに対応した食券自動販売機を導入している。2007年(平成19年)9月よりSuicaショッピングサービスを松屋三鷹店などにて先行導入、2008年(平成20年)5月より東京都のJR中央線沿いの36店舗などで導入、2009年(平成21年)4月よりJR東日本の営業エリアにある松屋237店舗に導入 と導入店舗を拡大している。また、2009年(平成21年)6月よりJR西日本の営業エリアにある松屋52店舗にICOCA電子マネーを導入した。ほかに九州地区の店舗ではSUGOCAに、北海道地区の一部店舗ではKitacaに、東海地区の一部店舗ではTOICAに対応している。これらの店舗では交通系ICカード全国相互利用サービスにより、Kitaca・Suica・PASMO・TOICA・manaca・ICOCA・SUGOCA・nimoca・はやかけんが相互利用可能である。

2015年以降、順次ボタン式交通系ICカード対応型食券自動販売機から、タッチパネル式QRコード読取対応型食券自動販売機(交通系ICカード対応)に置き換えられた。これにより、ほぼすべてのメニューが券売機で購入できるようになった。しかしタッチパネルに置き換えたことで使いにくくなる問題が生じたため、QRコードの読取機を活用した「松券セレクト」が導入された。「松券セレクト」は事前にパソコンやスマホで食べたいメニューを決めておき、スマホや紙に表示させたQRコードを券売機の読取機にかざすことで簡単に食券を買うことができるシステムである。このQRコードの読み取り機を利用して、2019年(平成30年)2月19日からQR・バーコード決済を導入し、PayPay、LINE Pay、楽天ペイ、微信支付、支付宝に対応している。

かつてモバイル端末向けに配布されていたクーポンは、使用時に券売機で食券を購入するのではなく、携帯電話の画面に表示されるクーポン(1画面で最大2名まで利用可、テイクアウト可)を従業員に提示し、直接従業員に現金を手渡して厨房内のレジで精算する方式だったため、クーポンと交通系電子マネーの併用は不可能だった(クーポンとジェフグルメカードの併用は可能だった)。新型券売機ではQRコードに対応するようになったため、新型券売機導入店舗ではクーポンのQRコードをかざし、券売機でクーポンの価格が適用された食券を買う方式に変更されたため、クーポンと交通系電子マネーの併用が可能になった。また携帯電話の画面に表示するタイプではなく、紙にQRコードを印字したアナログ式のクーポンが配布されるようになったが、使用時に紙のクーポンを従業員に回収されることはなく、モバイル端末向けのクーポンと同様に有効期間内であれば何度でも使用できるため、紙のクーポンは定期券と称して配布する場合もある。なお、2018年(平成30年)4月現在、松屋でのジェフグルメカードの利用はできなくなった。

券売機を2台以上設置している店舗では、最低1台は交通系電子マネーと高額紙幣の利用が可能である。入口が複数あり各入口ごとに1台ずつ券売機を設置している場合は、すべての券売機で交通系電子マネーと高額紙幣の利用が可能である。

牛めし等に付いてくる味噌汁は単品でも注文でき、差額料金を払うことにより豚汁への変更が可能である。その際に店員は「○○(例:牛めし)一丁、味噌変更一杯」とコールする。味噌汁は合わせ味噌を用いており、名古屋圏では地域性を反映して赤味噌だった時期があるが、顧客の要望により現在は他地域と同じ合わせ味噌になっている。

一定数以上を保有している株主を対象に贈呈される株主優待券は、他の牛丼チェーンが300円分などの金額式の優待であるのに対し、松屋フーズは1食分の食事券タイプの優待制度となっている。ただしライス特盛、W定食、ラージ定食は差額の精算が必要となるほか、一部の高額メニューは注文できない。

2016年には、ネット経由で持ち帰り弁当の事前予約が可能な「松弁ネット」のサービスを開始。2020年現在は予約注文から最短15分で弁当の持ち帰りが可能なほか、注文額に応じたポイント還元も行っている。さらに2020年8月には、店内飲食・持ち帰りの両方でクレジットカード決済が可能な「松屋モバイルオーダー」がスタートし、それに伴い「松弁ネット」もクレジットカード決済に対応した。2020年10月には「松弁ネット」でPayPay決済が利用可能になっている。

東日本と西日本でアルバイト(メンバー)の制服が異なる。

公式アプリ・モバイルサイト(携帯、iPhone、Android)を開設している。会員登録(入会金・年会費無料)をすると、メニュー、店舗検索、各種コンテンツのダウンロードの他、会員限定メニューや、各種割引サービスを受けられる。2011年(平成23年)3月現在、24時間利用できるようになっている。携帯会員限定メニューは、過去には公式メニューとなっていた「牛焼カレー」があった。

松屋(牛めし)以外の直営店[編集]

とんかつ事業[編集]

  • 松乃家(まつのや)・松のや - 2005年に「黒豚とんかつ&和定食の店 松乃家」として東京都新宿区(新宿大ガード)に1号店を開店。「松屋」または「マイカリー食堂」との併設業態として新規出店や既存店の改装リニューアルによって店舗数を増やしている。2016年に100店舗を達成したのを機に、本格的な海外展開に向けて「『松乃家』だと漢字ばかりのため中華料理店に間違えられやすい」との理由で屋号を「松のや」に変更。順次、「松乃家」名義の店舗が「松のや」名義へ変更されていった。2023年3月に300店舗を達成した。

カレー事業[編集]

  • マイカリー食堂 - 2013年9月、東京都渋谷区に1号店を開店(現存せず)。2020年頃から「松屋」または「松のや」との併設業態として新規出店や既存店の改装リニューアルによって店舗数を増やしている。2021年12月に100店舗を達成した。

寿司事業[編集]

  • すし松 - 寿司。2006年3月、株式会社コバヤシフーズインターナショナルより営業譲受。
  • 福松 - 寿司、割烹。2006年3月、株式会社コバヤシフーズインターナショナルより営業譲受。

ラーメン事業[編集]

  • 松軒中華食堂 - 2017年8月22日、千歳烏山駅北口(東京都世田谷区)に1号店を開店。ラーメンのほか、中華料理の定食メニューも提供している。

その他の事業[編集]

  • ステーキ屋松 - ステーキ。2019年3月、三鷹駅北口(東京都武蔵野市)に1号店を開店。
  • カフェ・テラス・ヴェルト - カフェ。2009年2月、三鷹駅北口(東京都武蔵野市)に開店。
  • 松弁KITCHEN - 弁当・惣菜販売。2021年9月、糀谷駅北口(東京都大田区)に1号店を開店。「松屋」との併設業態を取っている。

撤退した事業[編集]

  • 博多ラーメン きんしゃい - 1985年頃開店。東京都武蔵野市吉祥寺と東京都杉並区西荻窪に店舗があった。博多ラーメン(具は取り放題)・長崎ちゃんぽん・餃子・茶めしなどを提供。閉店時期不明。
  • チキン亭 - チキンカツ、から揚げ、カレーの専門チェーン。2001年4月、東京都杉並区高円寺に1号店を開店。末期は西新宿店(東京都新宿区)のみが存在し、「松のや」とほぼ同じメニューを提供していた。西新宿店も2020年1月30日に閉店し、「松のや」に転換された。
  • 青島餃子(ちんたおぎょうざ) - ラーメン、餃子。2004年6月16日、東京都国分寺市に開店。2007年4月15日閉店。
  • 甍亭(かわらてい) - 焼肉。開店・閉店時期不明。東京都杉並区高円寺に店舗があった。
  • REPINO(レピーノ) - トラットリア(イタリアンレストラン)。2005年5月、東京都杉並区高円寺に開店(「甍亭」からの転換)。2006年7月閉店。
  • すし丸、焼津丸、吉ェ門 - 寿司。2006年3月に「すし松」「福松」と同様に株式会社コバヤシフーズインターナショナルより営業譲受された店舗。2021年までに閉店、または「すし松」に屋号変更。
  • 松八(しょうはち) - とんかつ、カレー。2006年3月、東京都町田市に1号店を開店。順次「松乃家」へ屋号変更され、2014年2月頃までに「松八」名義の店舗が消滅。
  • 鉄菜(てっさい) - 鉄鍋ちゃんこめん、醤油ラーメン、餃子ほか。2006年3月、埼玉県川口市に開店。閉店時期不明。
  • 松屋グリル - 松屋のメニューに加えステーキやハンバーグなど洋食メニューを組み合わせ、ドリンクバーも設置した実験店。2006年7月、西台駅東口(東京都板橋区)に開店。2010年1月31日閉店。
  • 和定食の店「松乃家」 - 和食。2008年8月、東京都港区赤坂に開店。とんかつ事業の「松乃家」と同じ屋号だが、とんかつ以外にも手作りの和食を中心に提供していた。2012年3月に「松屋赤坂6丁目店」に転換(2020年2月閉店)。
  • 地蔵ラーメン - ラーメン。開店時期不明。千葉県市川市本八幡、東京都杉並区高円寺、東京都田無市などに店舗があった。本八幡店は2007年3月閉店。
  • 巣鴨柳麺 - ラーメン。開店・閉店時期不明。
  • 田無柳麺 - ラーメン。開店時期不明(「地蔵ラーメン」からの屋号変更)。2010年閉店、「セロリの花」へ屋号変更。
  • 麺Dining セロリの花 - ラーメン。2010年4月、東京都武蔵野市吉祥寺に1号店を開店。トマトスープ麺を主力としていた。吉祥寺店は2018年11月に「トマトの花」に屋号変更(後に閉店)。他の店舗も「トマトの花」「松軒中華食堂」に屋号変更した。
  • 学生食堂運営 - 2012年4月に開設した武蔵野大学有明キャンパス(東京都江東区)にて、「松屋武蔵野大学有明CP店」としてフードコート形式の学生食堂を運営していた。2022年3月に食堂のリニューアルにより運営終了。早稲田大学所沢キャンパス(埼玉県所沢市、2003年頃開店、2017年1月31日閉店)、関西学院大学(兵庫県西宮市、開店時期不明、2023年3月31日閉店)の学生食堂にも出店していた。
  • ヽ松(てんまつ) - 天ぷら。2016年10月、東京都立川市に開店。2019年4月7日閉店。神奈川県横浜市、東京都清瀬市にも店舗があった。
  • トマトの花 - ラーメン。2017年4月、東京都西多摩郡のイオンモール日の出内に1号店を開店。トマトスープ麺を主力としていた。イオンモール日の出店は2022年3月27日閉店。
  • 松そば - そば。2019年11月、東京都清瀬市に開店(「ヽ松」からの転換)。2022年7月20日に閉店。神奈川県横浜市にも店舗があった。
  • こめ松 - ライスバーガー。2021年4月、「松屋三鷹店」(東京都三鷹市)と「松屋青葉台駅前店」(神奈川県横浜市)の併設業態として1号店を開店。いわゆるゴーストレストランの形態をとり、出前館経由での注文のみ利用できた。閉店時期不明。
  • サプリメント販売 - 2022年4月より、公式オンラインショップと楽天市場でサプリメントを販売していた。

CM[編集]

2006年(平成18年)9月 - 10月頃に、TOKYO FMをはじめとするJFN系列各局にて同社のスポンサーによる時報CMが平日夜間の3回流されていた。これは、松屋未出店地域の系列局でも放送された。またTBSラジオのプロ野球中継番組「エキサイトベースボール」の番組スポンサーとなっていた。テレビ番組では現在は報道ステーション SUNDAY(テレビ朝日系列)の番組スポンサーとなっている。過去にはクイズ!ヘキサゴンII(フジテレビ系列)の番組スポンサーとなっていた。

2021年11月には、2011年以来10年ぶりとなるテレビCMを放映。俳優の松平健が自身のヒット曲である「マツケンサンバII」の替え歌「マツベンサンバ」に乗せて、スマホでオーダーして店舗で受け取る「松弁」をPRしている。

松屋が登場する作品[編集]

  • PlayStation 2のゲームソフト『龍が如く2』のゲーム中、神室町に松屋(架空店舗、モデルは松屋新宿歌舞伎町店)が登場し、主人公が牛めし等任意のメニューを飲食することにより体力が回復する。なお『龍が如く3』『龍が如く4』『龍が如く5』『クロヒョウ 龍が如く新章』『龍が如く OF THE END』でも同様に登場する。『龍が如く4』では正式に松屋とのタイアップが組まれ、実在の松屋の店舗やWebサイトでレトルトカレー『松屋×龍が如くオリジナルカレー』が数量限定で販売された。

関連項目[編集]

  • 吉野家
  • 牛丼太郎(株式会社深澤)- 創業者の深澤五郎は過去に松屋フーズで顧問を務めた。
  • 松屋うの - 女子プロレスラー。過去に松屋でアルバイト経験があるためリングネームに使用している。
  • 園崎未恵 - 店内放送と券売機のアナウンスを担当。
  • いわさききょうこ - 店内で流れるBGM(♪みんなの食卓でありたいー ま・つ・や)を作曲と歌唱。

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 原価高騰などを理由として、北海道では2022年8月より一時単品メニューには味噌汁が付かなくなったが、同年10月より再び味噌汁が全品に付くようになった。
  2. ^ 1都6県から群馬県・栃木県を除く。
  3. ^ 原文ママ。
  4. ^ 2022年4月より、前月の購入金額に応じた還元率スライド制を導入している。
  5. ^ 2001年に開店した「和定食の店 松屋」を屋号変更した。

出典[編集]

  1. ^ 会社概要 - 株式会社松屋フーズホールディングス
  2. ^ コーポレートガバナンス報告書 松屋フーズホールディングス、2021年1月6日閲覧
  3. ^ a b c d e f 株式会社松屋フーズ 第5期決算公告
  4. ^ a b 『シルシルミシル』2009年6月3日放送「テーマ1 松屋」 at the Wayback Machine (archived 2016年2月15日)
  5. ^ a b c d e f g h i 【練馬区】全国で人気の「松屋」の歴史はここから始まりました!!1968年7月、江古田に「松屋1号店」開店!! 号外NET 練馬区、本氣メディア株式会社、
  6. ^ a b ご存知ですか? 松屋1号店は江古田にあるのですよ / 1号店限定メニューはないが地域限定メニューを食べてみた ロケットニュース24、2012年3月20日
  7. ^ a b 松屋 江古田店 松屋フーズ
  8. ^ a b c “BSE騒動にも負けない松屋フーズの元気な経営 ~三ケ月にひとつの新メニュー開発で顧客の支持を得る~”. 富士通株式会社 (2004年5月17日). 2008年10月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年9月21日閲覧。
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