東急グループ
東急グループ(とうきゅうグループ)は、東急株式会社を中核とする日本の企業グループである。 鉄道を中心とした交通事業を基盤とした「街づくり」を事業の根幹に置き、鉄軌道事業、不動産、生活サービス、ホテル・リゾート事業などを展開している。
東急電鉄最大のターミナル駅である渋谷駅が所在する東京都渋谷区に本社を置く企業が多く、渋谷地区は東急グループの本拠地である。2017年4月3日現在、220社8法人で構成。2008年3月期の総売上高は2兆5,937億円。コーポレートスローガンは「美しい時代へ―東急グループ」。
概要[編集]
創業家である堤家一族が確立した旧西武グループや、根津家一族が経営に深く関わっている東武鉄道など、同じ電鉄系のほかの企業集団とは異なり同族経営とはしておらず、東急グループの五島家一族(五島慶太・五島昇など)は創業家ではなく、資本的な(株式)支配も希薄で純粋な『経営者』に徹した。 このことから、世襲の弊害を意識して実力主義を貫き、多角化が順調に進んだ。安定的な収益を生む鉄道を中核に、交通・不動産・リテール・レジャー・サービス・リゾート/ホテル等の各分野が一丸となっているのが強みである。また、東急の祖業は田園都市株式会社というデベロッパーであり、伝統的に不動産に強く東急不動産は東急グループの重要な第二の稼ぎ手となっている。
グループ規模に対して、トップシェアとなる分野がないことから、「御公家集団」と評されることもある。これは、グループ総帥・五島昇の「全国展開、あるいはナショナルブランド化は安易に進めてはならない。まず、偉大なローカルブランドとなることが出発点だ」という方針によるとされている。
五島昇亡き後[編集]
1989年に五島昇を失った影響は大きかった。五島亡き後、横田二郎を中心とする集団指導体制に移行したが、グループ各社のトップも年齢的に退く時期になり、やや求心力を欠いた経営をやっているように思われた。
だが、「東急グループ」の厳格なマネジメントは存在しておらず、拡大や成長とともに各社の自由な裁量で、グループ加盟会社毎に事業拡大・肥大化した。グループ各社で事業部門が重複し無秩序に増えていった結果、最大で500社を数えるまでに膨張。バブル崩壊後の縮小経済下では、そのスケールの巨大さはデメリットに転じ、1999年(平成11年)3月末の有利子負債はグループ全体で3兆円以上を抱えるなど業績不振に陥った。さらに、グローバル基準である連結決算重視の流れや減損会計の導入などを受けて、グループ大再編に踏み切った。
1990年代後半以降[編集]
1998年、東急グループ代表・清水仁の下、主要加盟社に対し「自立なき者は共創の輪に加わる事ができない」旨を通告したのを皮切りに、リストラを大胆に加速。磐石である『電鉄』に依存するのみで、「シナジー価値を創出していない」と判断された数百社をグループから離脱・独立させた。
そして、無秩序な全国拡張路線を改め、原則的に東急沿線や都市部に経営資源を集中させ、「東急の価値を共に高める総合力」が東急グループであると定義した。
重要なコア事業を担う子会社等は、本体、すなわち今の東急株(「東急株」とは旧東京急行電鉄を改称した東急株式会社の略称。なお「東急」との略称は東急電鉄を指す)にとってのポートフォリオ企業として監視を強める体制にした。加盟社数は大きく減少したが、業績は逆に好転し回復傾向にある。
主なグループ会社・法人[編集]
中核[編集]
- 東急株式会社
交通事業関連[編集]
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流通事業関連[編集]
- 東急百貨店 - 東急百貨店、専門店ビル(日吉東急avenue、港北東急、町田東急ツインズ)、直営食品売場(青葉台 東急フードショー、FOOD PATIO レ・シ・ピ町田)
- バンコク東急百貨店
- セントラルフーズ - 食肉類の加工・販売、冷凍食品の製造、輸入、販売等
- 東急タイム - 時計、貴金属、宝石の販売
- 渋谷地下街 - 不動産管理・賃貸業、写真業・画像情報業等
- ながの東急百貨店 - ながの東急百貨店
- 北長野ショッピングセンター- ながの東急ライフ
- 東急ストア - スーパーマーケット(とうきゅう、フレル、東急ストア、プレッセ、東急ストアフードステーション)、駅売店・コンビニ(toks、LAWSON+toks)、駅ナカ店舗(QBハウス、青山フラワーマーケット)
- 東光食品 - 豆腐、揚物、蒟蒻、麺、納豆、米飯、和菓子、ゼリーの製造ならびに仕入販売
- 東光食糧 - 米穀のとう精、卸売業、食品仕入れ、販売業
- 東光フローラ - 生花・観葉植物等の仕入、販売、花の専門店「とうきゅうフローラ」、「FLEUR KAREN」の経営
- ティーアール・フーズ - フランチャイズでコンビニエンスストア「ファミリーマート」、「TSUTAYA」の運営
- 東急モールズデベロップメント - 東急スクエア(青葉台、五反田、香林坊(金沢)、みなとみらい(横浜)、静岡)をはじめ、グランベリーパーク、たまプラーザテラス、港北 TOKYU S.C.等を運営
- SHIBUYA109エンタテイメント - 109(イチマルキュー)(渋谷、阿倍野、鹿児島、香港)、109MEN'S(渋谷、天神コア、4丁目プラザ)を運営
- 伊豆急物産 - 食堂、売店の経営・賃貸業、駅構内・車内における物品販売、水産物の加工・販売業務、和洋菓子・漬物類の製造・販売等
ホテル・リゾート事業関連[編集]
- 東急系
- 東急ホテルズ - ザ・キャピトルホテル東急、東急ホテル、エクセルホテル東急、東急REIホテル、東急イン、東急リゾート、ホテル東急ビズフォート、パン パシフィック 横浜ベイホテル東急
- 東急シェアリング - タイムシェア型会員制リゾートホテル「東急バケーションズ」の運営
- 上記2社は東急ホテルズ&リゾーツ株式会社として2023年4月1日合併。
- 東急リネン・サプライ - クリーニング、ユニフォームのレンタルなど
- 東急不動産系
- 東急リゾート - 別荘、土地、マンション、会員制リゾートホテル(東急ハーヴェストクラブ)の販売管理、ゴルフ会員権等、商品の売買仲介業と受託販売業
- 東急リゾーツ&ステイ - アパートメントホテル「東急ステイ」の経営、経営受託。会員制リゾートホテル(東急ハーヴェストクラブ)、リゾートホテル「ホテルハーヴェスト」、ゴルフ場、スキー場、別荘の運営受託、コンサルティング
- 伊豆急ホールディングス系
- 伊豆観光ホテル - ホテル伊豆急
- ルネッサ - ホテル・コテージの経営および経営受託、スポーツ施設の運営、料理飲食店の運営、研修セミナーなどの企画および運営
- 上田交通系
- 上田ステイ - アパートメントホテル
総合不動産・不動産事業関連[編集]
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建設事業関連[編集]
- 東急建設 - 総合建設業
- 東建産業 - 土木建築用資機材の製造加工、販売、整備および土木建築工事の設計・施工請負
- 東急リニューアル - 建物の増改築、改修に関する受託調査、企画、設計、監理、施工、家具の販売並びに施工
- チョウカンチャン・トウキュウ コンストラクション
- トウキュウ・コンストラクション・インドネシア
- 世紀東急工業 - 道路建設、スポーツレジャー施設、環境開発・整備事業
- 新世紀工業
- エス・ティ・サービス
- エスティ建材
- 水戸プロパティー
- 中外エンジニアリング
- やまびこ工業
- みちのく工業
- 石勝エクステリア - 環境技術、緑地管理、造園
- 石勝グリーンメンテナンス
- 東急グリーンシステム - ゴルフ場・造園・土木の企画・設計・監理・施工
- 東急設計コンサルタント - 企画開発、建築設計、土木設計およびコンサルタント
- 東急ジオックス - 建設用資材販売
- 伊豆急ハウジング - 建築、土木、造園、リフォーム
製造・整備事業関連[編集]
- 東急テクノシステム - 東急の鉄道・バス車両の車体更新工事および他社譲渡車両(鉄道車両・バス車両)の改造など(旧・東横車輌電設)
- 東急レールウェイサービス - 車両整備、東急田園都市線渋谷駅等の一部駅業務・駐輪場管理業務
- 東急軌道工業 - 軌道の保守管理
レジャー事業関連[編集]
- 東急レクリエーション - 映画館、109シネマズ(シネマコンプレックス)、映画配給、ボウリング場、フィットネスクラブ「AXIA」、フットボールコミュニティー、ランキンランキン等を運営
- 広島東急レクリエーション
- 熊本東急レクリエーション
- 東急レジャー - 加山雄三ミュージアム等の運営
- 堂ヶ島マリン - 遊覧船
- 東急スポーツオアシス(東急不動産出資) - フィットネスクラブ「東急スポーツオアシス」。2024年3月にルネサンスに売却し、グループを離脱予定。
- 東急スポーツシステム(東急出資) - フィットネスクラブ「アトリオあざみ野、アトリオドゥーエ碑文谷・二子玉川・武蔵小山・たまプラーザ・青葉台」、田園テニス倶楽部、東急あざみ野テニスガーデン、東急あざみ野ゴルフガーデン、スイング碑文谷、東急スイミングスクール、アディダスフットサルパーク渋谷・池袋・川崎・あざみ野・たまプラーザ・横浜金沢、J-フロンテッジフットボールスクール等を運営
サービス事業関連[編集]
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文化事業関連[編集]
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サポート部門関連[編集]
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廃止された主な事業など[編集]
提供番組[編集]
2020年現在
- 東急ジルベスターコンサート(テレビ東京)
- 環境クライシス(フジテレビ)
過去
- 斉藤由貴 ネコの手も借りたい(ニッポン放送)
- 東急ゴールデン・ヒットショー(NET)
- 東急ホームショー ゆかいな広場(NET)
- まんがはじめて物語(TBS・北海道放送) - ローカルセールスの番組で、この2局はスポンサードネットだった。また、随所に東急電車・バスの車両や東急百貨店のデパート・包装紙などが使われ、全面的なバックアップもなされていた。[要出典]
- サンデーモーニング(TBS) - 2013年頃まで9時台に関東ローカルで放映されていた。[要出典]
- 防災×365(MXテレビ、現在のTOKYO MX)※東京NEWSに包含される前の独立番組時代[要出典]
- バケモノの子渋谷ロケーションプロジェクト