日立 世界・ふしぎ発見!
『日立 世界・ふしぎ発見!』(ひたち せかい・ふしぎはっけん、英語: Discovery of the World's Mysteries)は、1986年(昭和61年)4月19日から2024年(令和6年)3月まで、TBS系列で毎週土曜21:00 - 21:54(JST)に放送される、世界各国をテーマにした教養クイズ番組。略称は『ふしぎ発見!』。TBSとテレビマンユニオンの共同製作で日立製作所、日立グループ一社提供番組。
概要[編集]
世界各地の歴史、風土、文化などの不思議、謎、ミステリーについて、現地取材のレポートをスタジオで総合司会者と解答者がクイズやトーク形式で紹介する。この形式のクイズ番組は前例が無かった事から初期の番組宣伝や第1回放送冒頭の草野仁の挨拶では「トーク&クイズショー」と銘打っていた。1986年4月19日より放送開始され、30年以上に渡って放送されている長寿番組である。
各国の遺跡や自然遺産などをテレビ番組として初取材することも多く、日本のテレビメディアでは初めて2007年にエジプトのミイラ発掘現場で棺引き上げ作業を取材している。取材対象国は、日本、アメリカ、中国、フランス、イギリス、イタリア、エジプト、インド、ペルー、ドイツ、メキシコの順で各国に亘る。2000年代以降は、直近の公開予定映画とタイアップした企画が放送されることも多い。
2020年から2022年にかけては新型コロナウイルスの世界的流行の影響で海外でのロケに制約が発生していることに伴い、日本国内を題材にした回を例年より多くしたり、国外を取り上げる際も現地在住者をリポーターに起用するなどして対応した。2022年7月ごろから徐々に従来の海外ロケを再開している。
番組趣旨は当初から一貫しているが、番組構成やルールは時代ごとに変えながら続けている。また演出面でもシンキングタイムの割愛や画面上部の状況説明・番組ロゴのテロップ、VTR中のワイプの導入、開始当初から行われていた冒頭の司会者挨拶の撤廃、問題の間のCM挿入タイミング変更など、その時代ごとの主流演出が取り入れられている。
JNN28局で放送する日立グループの単独スポンサー番組で、1997年9月以前は日立製作所の一社提供番組だが、10月以後は「日立グループ」各社の提供である。番組枠を越える企業名宣伝を回避するため、前番組『日立テレビシティ』時代と同様に番組表への記載とCMや前番組終了後のジャンクションでは「日立」を省き「世界・ふしぎ発見!」をタイトルに用いている(詳細は後述)。『世界遺産』とは異なり、日本国内が取材対象の場合も地元系列は制作協力に加わらない(ただし地元系列局向けに当該回の番宣CMを制作することはある)。
2006年4月8日からはハイビジョン化されており、2005年10月よりステレオとなる。
2020年5月9日は、本番組がコロナ禍であることを理由に海外に渡航してロケをすることが困難であることを理由に、『新・情報7days ニュースキャスター』(本番組の直後にTBS放送センターAスタジオから放送される生放送番組)の拡大版を急遽編成したため、休止となった。
2022年7月9日は、前日(7月8日)に起こった第90代・第96代 - 第98代内閣総理大臣・安倍晋三が奈良県奈良市内で演説中に銃撃され死亡した事件関連のニュースのためこちらも同様に、『Nキャス』の拡大版を放送するため放送休止となった。
2023年4月15日より、石井亮次(中京地区のネット局である中部日本放送→CBCテレビ出身のフリーアナウンサー)が2代目の総合司会に就任。番組開始時から司会を務めてきた草野仁は「クイズマスター」という肩書きで石井のアシスタントに移り、引き続き番組に出演。さらに、スタジオでアシスタントを務めてきた出水麻衣は「ミステリーハンター」に移動し、VTRで不定期に出演。
番組開始時には「アタマもはしゃぐサタデーナイト」というキャッチコピーが存在した。
2023年10月6日、当番組が2024年3月にレギュラー放送を終了することを発表した。これにより38年の歴史に幕を下ろす予定。TBSは今後不定期特番で継続するとしている。
受賞[編集]
- 「親が子どもに見せたい番組」のアンケート調査で第4位を獲得したことがある。
- 「優良放送番組クイズ番組部門」第1位。2008年9月に自然や文化に対する興味を呼び起こし日本人の海外旅行に対する憧れを常に刺激し続けてきたことから、日本旅行業協会が旅行業の発展に寄与した政府観光局やメディアに対して贈る「ツーリズム大賞」を受賞している。
- 2018年、第34回ATP賞特別賞を受賞。
出演者[編集]
MC[編集]
- 石井亮次(フリーアナウンサー、元CBCアナウンサー)(2代目)(2023年4月15日よりMCに就任)
レギュラー解答者[編集]
現在[編集]
- 黒柳徹子:初回から出演。本番組では、ほぼ毎回着物で出演する。
- 野々村真:初回から出演しているが、最初期は準レギュラーで回によっては出演していなかった。1991年4月27日放送分からレギュラー出演。2021年8月21日、9月18日放送分は自身が新型コロナウイルスに感染していたことに伴い、欠席している。
- 岡田圭右(ますだおかだ):最初は準レギュラー解答者として出演していたが、2019年1月19日放送の『1500回スペシャル』に『SPアシスタント』として単発担当。その後同年6月15日放送分より正式にアシスタントに就任し、以降2022年度まで毎週レギュラー出演。番組から公式なアナウンスはされなかったが、2023年4月22日放送分以降は自身と出水が担っていた役割を石井が担うため、岡田は従来の準レギュラー解答者としての役回りに戻る事となった。石井が同じく司会を務める『ゴゴスマ -GO GO!Smile!-』でもレギュラーコメンテーターとして共演している。
クイズマスター[編集]
- 草野仁(元NHKアナウンサー)
- 番組開始(当時はTBS専属契約)から2005年3月までは単独でMCを担当。アシスタント(TBS所属の女性アナウンサー)が加わった2005年4月から2013年7月6日放送分までは「スーパークイズマスター」という肩書きで出演していた。放送開始当初から2023年3月まで総合司会を務め、2022年4月に『パネルクイズ アタック25』で放送開始当初から36年間総合司会を務めた児玉清が持つ、日本におけるクイズ番組史上最長の司会記録を更新した。また、番組開始当初からほとんどの回で「ではまた来週不思議の世界でお会いしましょう、さよなら!」と言って番組を締めくくるのが定番だった。2023年1月28日、2月4日の回は新型コロナウイルスに感染して欠席。2022年度分をもって『MC』を勇退し、2023年4月15日放送分以降は『クイズマスター』(名前テロップにおける表記は「QUIZ MASTER」)という肩書きで、アシスタントを兼ねて引き続き出演。
過去のアシスタント[編集]
2005年度から2022年度まで設けられていた出演者ポジション。当初はTBSの女性アナウンサーが単独で担当していたが、2019年6月15日放送分から2022年度までは岡田と2人体制となっていた。
いずれも出演当時、TBSアナウンサー。
- 小林麻耶:2005年度から2008年度まで出演。TBS退社と同時に番組を降板。
- 小林悠:出水が欠席時の代理。
- 出水麻衣(TBSアナウンサー):2009年度から2022年度まで出演。歴代最長の14年間出演していたが、2023年4月以後はミステリーハンターとして不定期出演。
過去の解答者[編集]
- 和田アキ子:最初期にレギュラー出演していた。番組最初期のルールにおいてガリンペイロ(後述)の無謀な賭けを繰り返して2回もマイナス10個になったにもかかわらず、一度も罰ゲームを受けなかった。
- 板東英二:最初期の約3か月間は準レギュラー。その後長らくレギュラー出演するが、2012年12月に自身の所得隠し問題が報じられた影響で、12月22日放送分を最後に出演を自粛し、2013年2月9日付で正式に降板した。
- 吉村作治
- 浅野ゆう子
- 中尾ミエ
- 城戸真亜子
- うじきつよし
- 井上順
- 山咲千里
- 森川由加里
- 秋野暢子
- 池田満寿夫
- 羽仁進
- 中村吉右衛門
- 川口浩
第1回放送の解答者は黒柳、野々村、和田、井上順、板東で、板東が1回目では5枠席に、逆に黒柳が1枠席、野々村は2枠席に着席していた(和田は3枠席、井上順は4枠席)。暫くして席順が見直され、板東が1枠席、野々村が3枠席、黒柳が5枠席、2枠席と4枠席にはゲストや準レギュラーが入る形で長年定着していた。
1997年8月9日と8月16日、1998年7月25日と8月1日の4回は、一般公募による視聴者(いずれも社会科教師)が参加した。
常連出演者[編集]
- ももいろクローバーZ:不定期出演。ゲスト解答者の中で扱うことが多い。そのメンバーがミステリーハンターとしてVTRで出演する場合もあるが、リニューアル後は出演していない。
ミステリーハンター[編集]
番組独自のリポーターの「ミステリーハンター」が海外取材して出題し、スタジオで進行する草野仁との対比で主に劇団などに所属する女優やタレント、モデル、アナウンサーなどの女性が務めているが、内容によっては男性が務めるケースもある。第1回の初代ミステリーハンターは黒田福美で、最多出演は竹内海南江である。
- 1992年の放送第300回、2002年の第800回、2013年の第1300回を記念してミステリーハンターを一般公募した。第300回は2人、1992年5月9日の第301回は2人がエジプトを取材した。第800回も2人がそれぞれペルーとルーマニアを取材し2003年1月4日のスペシャルで放送され、第300回の1人と第800回の2人は後に数回出演している。第1300回は3人がそれぞれセネガル、インド、メキシコを取材して2013年12月14日のスペシャル回で放送された。
- 2014年度も一般公募から6人が選ばれ、2014年12月20日の第1342回に前編としてモンゴル、イタリア、グアテマラを担当した3人、2015年1月17日の第1343回に後編としてコスタリカ、タイ、インドを担当した3人が、それぞれが放送された。
- 2010年10月23日の2時間スペシャルは通常のミステリーハンターのほかに、司会を含むレギュラー出演者とゲスト出演者が現地へ赴き取材した(詳細は後述)。
- ミステリーハンターは原則スタジオへ登場する事は無い(例外として1989年7月29日の「ラップランド四季物語」のようにスタジオ出演したケースはごく稀にある)。
歴代ミステリーハンター[編集]
- 竹内海南江(1987年11月から出演しており、最多回数も保持している。提供読みも担当)
- 坂本三佳
- 浜島直子
- 宮地眞理子
- 水沢螢
- 吉本多香美
- 石井麻理
- 諸岡なほ子
- 長田江身子
- 川幡由佳
- 岡田薫
- 瀬戸カトリーヌ(瀬戸たかの)
- 白石みき
- 村田香織
- 三浦聡子
- 鉢嶺杏奈
- 中田あすみ
- 比嘉バービィ
- 末吉里花
- 今井陽子
- 日記
- 五島悦子(五島静)
- 中村英子
- 岡田茉奈
- 野々すみ花
- 大杉亜依里
- 望月理恵
- 阿部まりな
- 依吹怜
- NANAKI(ななきさとえ)
- 華恵
- 傳谷英里香
- 野口絵子
- 篠原かをり
- 出水麻衣
- 北村優衣
ゲストミステリーハンター[編集]
- 相原勇(第669回)(当時Yasuko)
- 秋元真夏(当時乃木坂46)(第1506回)
- 浅田真央(第1322回)
- 浅野ゆう子(第371回、第415回、第456回)
- いしのようこ(第546回、第601回)
- 城戸真亜子(第587回、第644回)
- 工藤綾乃(第1535回)
- 古村比呂(第77回)
- 斎藤ちはる(当時乃木坂46)(第1441回)
- 島崎和歌子(第490回)
- ジュリー・ドレフュス(第244回、第283回、第307回、第359回、第428回、第486回、第535回、第617回)
- 高樹澪(第38回)
- 高田万由子(第564回)
- 松井玲奈(当時SKE48)(第1285回)
- マルシア(第342回)
- 森口瑤子(第577回、第598回、第640回、第664回、第700回)
- 山口智子(第322回)
男性ミステリーハンター[編集]
- 阿部力(第1297回)
- 安東弘樹(当時TBSアナウンサー)(第838回)
- 今井翼(第1279回)
- うじきつよし(第407回、第457回、第508回、第573回、第605回、第676回)
- 越前屋俵太(第452回、第543回、第631回、第686回)
- 大槻ケンヂ(第628回、第654回)
- 筧晃司(第59回)
- グローバー(第1280回、第1293回)
- 春風亭昇太(第233回、第251回、第273回)
- 春風亭柏枝(第251回)
- 杉浦太陽(第933回)
- 武井壮(第1300回)
- 竹井輝彦(第262回)
- 立川志の輔(第1367回):ミステリーハンターの宮地眞理子と共に出演。
- 辰巳琢郎(第565回、第597回)
- ダニエル・カール(第663回)
- 玉置宏(第283回、第342回)
- チャック・ウィルソン(第347回)
- 東儀秀樹(第646回)
- 中村莟玉(第1636回)
- 野々村真(1989年10月14日のスペシャル(第175回)、2012年12月15日のスペシャル、2018年5月19日)
- 羽仁進(第175回、第607回)
- 濱田岳(第926回)
- 林家正蔵(第296回)(当時:林家こぶ平)
- 原田龍二(第746回)
- 前川泰之(第1303回)
- 村井国夫(第584回)
- 村雨辰剛(第1595回)
- ユージ(2012年12月15日のスペシャル)
- 安田顕(第1674回)
- 渡部陽一(第1242回、第1287回)
- ハリー杉山
- 副島淳
第300回記念一般公募ミステリーハンター[編集]
- 足利うづめ
- 山下陽子
第800回記念一般公募ミステリーハンター[編集]
- 石川紗彩
- 松田小百合
第1300回記念一般公募ミステリーハンター[編集]
- 大倉未沙都
- 武市萌実
- 宝城カイリ
ミステリーハンター大募集2014一般公募[編集]
- 伊藤文
- 神威アンジェラ
- 佐々木有美
- 藤川尚樹
- 前田悠利
- 山崎理美