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日本貨物鉄道

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日本貨物鉄道株式会社(にっぽんかもつてつどう、英: Japan Freight Railway Company)は、旅客鉄道株式会社及び日本貨物鉄道株式会社に関する法律(JR会社法)に基づき、鉄道貨物輸送事業等を運営する日本の特殊会社たる鉄道事業者。1987年4月1日の国鉄分割民営化に伴い日本国有鉄道(国鉄)から鉄道事業を引き継いだJRグループの企業の一つ。通称はJR貨物(ジェイアールかもつ)、英語通称はJR Freight。コーポレートカラーは「コンテナブルー」(青22号)。

社章であるJRグループ共通のJRロゴのほか、独自のサービスマーク「JRF」ロゴも使用していたが知名度が低く、2017年にブランドイメージ統一の一環で掲示類・車両・コンテナに表示するのは社章に統一される事となり、以後公式には使用されなくなった。またロゴの色も19A形以降のコンテナに使用されているJRFレッド(ワインレッド)が用いられる場合がある。四国旅客鉄道(JR四国)以外のJR各社と同様に、ロゴの「鉄」の字は、金を失うという意味を避けるため「金偏に矢」という「鉃」の文字を使って、「日本貨物道株式会社」としているが、正式な商号は常用漢字の「鉄」である。

単独の鉄道事業者としてはJRグループで唯一日本の主要四島(北海道、本州、四国、九州)全てを営業地域としている。全国で貨物列車を運行しており、その範囲は他社線への乗り入れを含めて75線区(営業キロ7954.6 km)、貨物取扱駅241駅に及ぶ(2021年4月1日時点)。そのほか、遊休地となった操車場跡地を利用しての不動産賃貸業や社宅跡地を利用してのマンション分譲も行っており、デベロッパーとしての側面もある。

概説[編集]

国鉄のJRグループへの移行に際し、全国6つの会社に分割された旅客事業とは異なり、貨物事業は全国規模での営業を続けることとなり設立された、JR会社法に拠る特殊会社である。一方で北海道旅客鉄道(JR北海道)、四国旅客鉄道(JR四国)と同様、経営基盤が弱いことから、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構国鉄清算事業本部(発足当初は日本国有鉄道清算事業団)が全株式を保有しており、現在までのところ株式上場の目途は立っていない。

設立の際、JR貨物自身が第一種鉄道事業者として保有する路線は必要最小限に抑えられた。JR貨物が第一種鉄道事業者となっている区間は2021年4月1日時点では8線区の35.3kmである。一部の貨物路線はJR貨物が所有しているが、両端が旅客線に接続する貨物線や、旅客化する計画のある路線、廃止が決定している路線は、その地域を管轄する旅客鉄道会社が保有することとされた。そのため、JR貨物が列車を運行する路線のほとんどは、鉄道施設を保有する旅客鉄道会社の路線や、JR路線を転換した第三セクター鉄道路線の第二種鉄道事業者となっており、それらの会社に線路使用料を払って貨物列車を運行している。旅客鉄道会社への使用料は「アボイダブルコスト」によって決められている。新幹線開業に伴う並行在来線区間の第三セクター鉄道会社への使用料は移行前に比べ上昇しており、その差分について鉄道建設・運輸施設整備支援機構から補填を受けている。

貨物列車の運行については、基本的に自社の乗務員や機関車を使って行っているが、路線によっては旅客会社の乗務員や機関車で運行する場合もある。また、以前は逆にJR貨物の乗務員や機関車で旅客列車を運行する場合も多数あった。旅客会社の客車をJR貨物の機関車が牽引していた例として、客車時代の夜行急行「ちくま」の名古屋駅 - 長野駅間や、「かいもん」の門司港駅 - 西鹿児島駅間、磐越西線、筑豊本線などがある。しかし、少数の夜行寝台列車(ブルートレイン)を除き、客車による定期旅客列車が消滅した後は、一部の臨時列車や車両故障時の救援で運行される程度である。なお、関門トンネルを潜る下関駅 - 門司駅間を走行する客車列車の牽引をJR九州から受託しており、同社所属の機関車EF81形400番台の2両もJR貨物の門司機関区に常駐し、この区所が唯一定期運転でJR貨物の乗務員が旅客列車に乗務する運転区所となっていたが、対九州直通客車列車の廃止以後は団体臨時列車のみの運用となっている。

一方、貨物輸送量は、高速道路整備による大型トラックや、空港整備による航空機での貨物輸送の増加、さらには国鉄時代のスト権ストによる国鉄貨物への信頼失墜などの影響を受けて、年々減少を続けていた。かつて会長を務めた伊藤直彦は、日本において本来鉄道が得意とする500km以上の遠距離輸送においても鉄道貨物が衰退していった理由を幾つか列挙した際、その一つに、このストによる信頼失墜を挙げている。一旦荷主が離れた鉄道貨物の復権は容易ではなく、大阪のある大手メーカーには当時「もう二度と鉄道は使わない」とまで言われたエピソードも残っている。しかし近年は環境に負荷をかけないモーダルシフト政策や、深刻になっているトラック運転手不足問題から、鉄道貨物減少に歯止めがかかり、僅かながら増加に転じた。

しかし2020年度は、新型コロナウイルス感染症による影響で2699万トンと会社発足以来の最低となった。

JR貨物では、貨物列車の増発や速度向上、IT-FRENS&TRACEシステムの導入、貨物駅のE&S方式への改良、M250系貨物電車の運行など、ソフト面・ハード面の充実でサービスアップを目指している。また中国の最大手海運企業である中国遠洋海運集団 (COSCO) と提携を行って、「航空機より安く、コンテナ船より速い」をコンセプトにした国際複合一貫輸送「SEA&RAILサービス」を2006年3月から開始するなど、海外への事業進出も活発である。

歴史[編集]

  • 1987年(昭和62年)
    • 4月1日:国鉄が分割民営化され、日本貨物鉄道発足。JR貨物グループは25社。
    • 9月10日:旅行代理店「エフ・ツーリスト」営業開始。
    • 10月1日:30フィートの鉄道コンテナ輸送開始。
  • 1988年(昭和63年)
    • 3月1日:ジェイアールエフ・リース(現在のジェイアールエフ商事)を設立。
    • 3月13日:ダイヤ改正。津軽海峡線が開業。
    • 4月10日:本四備讃線(瀬戸大橋線)が開業。
    • 8月4日:ジェイアールエフ・パトロールズを設立。
    • 10月1日:福岡貨物ターミナル駅と札幌貨物ターミナル駅間を結ぶ「日本海縦貫ライナー」を新設。北海道鉄道荷物(現在の北海道ジェイアール物流)に資本参加。
  • 1989年(平成元年)
    • 3月11日:ダイヤ改正。
    • 3月23日:芦別駅(三井芦別鉄道)・赤平駅発送の石炭輸送がこの日限りで終了。これにより、JR貨物の国産炭輸送が全て廃止された。
    • 4月16日:東京貨物ターミナル駅と横浜本牧駅(神奈川臨海鉄道)間を結ぶ海上コンテナ専用列車が運行開始。
  • 1990年(平成2年)
    • 2月21日:中国フレートサービス(現在のジェイアール貨物・山陽ロジスティクス)を設立。
    • 3月10日:ダイヤ改正、26両(1300トン)の長編成コンテナ列車を新設。秋田貨物駅や新潟貨物ターミナル駅が整備された。
  • 1991年(平成3年)
    • 3月16日:ダイヤ改正。
  • 1992年(平成4年)
    • 3月3日:タンクローリーを輸送するピギーバック輸送を開始。
    • 3月14日:ダイヤ改正。
    • 7月1日:EF200形電気機関車が営業運転開始。
    • 11月26日:敦賀ターミナルを設立。
  • 1993年(平成5年)
    • 3月10日:DF200形ディーゼル機関車が営業運転開始。
    • 3月18日:ダイヤ改正。
    • 4月19日:サービスマーク「JRF」を制定。
    • 10月29日:オー・エル・エスを設立。
  • 1994年(平成6年)
    • 11月10日:山陽フレートサービス(現在のジェイアール貨物・山陽ロジスティクス)を設立。
    • 12月3日:ダイヤ改正。
    • 12月9日:ジェイアールエフ・エンジニアリングを設立。
    • 12月21日:ジェイアール貨物・不動産開発を設立。
  • 1995年(平成7年)
    • 2月14日:東北フレートサービス(現在のジェイアール貨物・東北ロジスティクス)を設立。
    • 3月6日:カーラックコンテナで自動車を輸送するカーラックシステムが営業開始。
    • 10月6日:クリーンかわさき号運行開始。
  • 1996年(平成8年)
    • 3月16日:ダイヤ改正。タキ1000形を使用した高速石油輸送列車を新設、一部区間のコンテナ輸送をトラック輸送で代行する自動車代行駅制度を開始。
    • 4月3日:ジェイアールエフ・ホテルを設立。
    • 12月25日:国際鉄道システムを設立。
  • 1997年(平成9年)
    • 3月22日:ダイヤ改正。車扱貨物輸送が削減され、飯田町駅も休止された。
    • 12月5日:EF210形電気機関車が営業運転開始。
  • 1998年(平成10年)
    • 2月1日:「ホテルメッツ田端」が営業開始。
    • 7月6日:ジェイアール貨物・リサーチセンターを設立。
    • 10月3日:ダイヤ改正。
  • 1999年(平成11年)
    • 5月31日:本社ビルが飯田町駅跡地に移転。
    • 7月16日:ダイヤ改正、北海道 - 本州間で輸送改善。
  • 2000年(平成12年)
    • 3月11日:ダイヤ改正。
    • 3月31日:この日限りでピギーバック輸送を終了。国鉄時代の1986年11月から続いたピギーバック輸送が全廃された。
    • 10月10日:初のオフレールステーションである羽生オフレールステーションが開業。
    • 12月2日:ダイヤ改正、武蔵野線東部および京葉線で貨物列車の運行を開始。
  • 2002年(平成14年)
    • 3月23日:ダイヤ改正、北九州貨物ターミナル駅が開業。
  • 2003年(平成15年)
    • 10月1日:ダイヤ改正。
    • 12月1日:神戸貨物ターミナル駅が開業。
  • 2004年(平成16年)
    • 3月13日:ダイヤ改正、鹿児島貨物ターミナル駅が開業。M250系電車「スーパーレールカーゴ」運転開始。
  • 2005年(平成17年)
    • 3月1日:ダイヤ改正。
  • 2006年(平成18年)
    • 3月18日:ダイヤ改正、鳥栖貨物ターミナル駅が開業。
    • 4月1日:定期貨物列車の発着がない32駅を一斉に廃止。
    • 10月17日: 社歌『春夏秋冬』を制定。
    • 11月15日:「TOYOTA LONGPASS EXPRESS」運行開始。
  • 2007年(平成19年)
    • 3月18日:ダイヤ改正。
  • 2008年(平成20年)
    • 3月:GPSを使用した運転支援システムを導入。
    • 3月15日:ダイヤ改正。
    • 3月27日:国鉄労働組合(国労)との昇進、配転、手当等を巡る労使紛争について中央労働委員会で和解が成立。
  • 2009年(平成21年)
    • 3月14日:ダイヤ改正。
    • 11月:鉄道コンテナ輸送50周年記念イベント開催。
  • 2011年(平成23年)
    • 2月14日:本社が飯田橋から千駄ヶ谷へ移転。
    • 3月12日:ダイヤ改正。全国8駅で駅名改称(釧路貨物駅、帯広貨物駅、苫小牧貨物駅、函館貨物駅、仙台貨物ターミナル駅、田端信号場駅、新小岩信号場駅、京都貨物駅)。
  • 2012年(平成24年)
    • 3月17日:ダイヤ改正。岳南鉄道(現・岳南電車)への紙輸送から撤退、ワム80000形式の運行も終了した。
  • 2013年(平成25年)
    • 3月16日:ダイヤ改正。吹田貨物ターミナル駅が開業。百済駅を百済貨物ターミナル駅に改称。
    • 4月1日:梅田駅が廃止される。
  • 2014年(平成26年)
    • 3月15日:ダイヤ改正。
  • 2016年(平成28年)
    • 3月16日:子会社の日本フレートライナーがジェイアール貨物・インターナショナルを吸収合併。
    • 4月1日:子会社のジェイアール貨物・山陽ロジスティクスがジェイアール貨物・関西ロジスティクスを吸収合併し、ジェイアール貨物・西日本ロジスティクに改称。
  • 2018年(平成30年)
    • 1月1日:子会社の日本オイルターミナルがオー・エル・エスを吸収合併。
  • 2019年(平成31年)
    • 4月1日:北陸線貨物支線(敦賀港線)敦賀駅 - 敦賀港駅間が廃止。


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