日本映画批評家大賞
日本映画批評家大賞(にほんえいがひひょうかたいしょう、Japan Movie Critics Award)は、日本の映画賞。主催は一般社団法人日本映画批評家大賞機構。
概要[編集]
ニューヨーク映画批評家協会賞、ロサンゼルス映画批評家協会賞、全米映画批評家協会賞などに倣い、映画界を励ます目的のもと、映画評論家のみを選考委員にむかえた映画の賞。
発起人は映画評論家の水野晴郎が務め、淀川長治、小森和子ら、当時第一線で活躍していた現役の映画批評家たちの提唱により誕生した。水野の没後、映画界・演劇界に功績を残した人物をたたえる「ゴールデン・グローリー賞」に「水野晴郎賞」の副名称、また「ダイヤモンド賞」に「淀川長治大賞」の名称が冠されている。
2017年開催の第26回(2016年度)をもって代表理事を務めていた西田和昭が運営から降りる。運営体制が一新された翌年の第27回(2017年度)は授賞式会場として小さな会場しか抑えられなかったことなどから授賞式が中止され(トロフィーは各受賞者に贈られた)、同賞の存続が危ぶまれたが、2018年5月14日に公式サイトがリニューアルされ、第28回(2018年度)の開催が告知された。なお、第29回(2019年度)も新型コロナウイルス感染防止の観点から、授賞式を中止して、トロフィーと受賞証書の郵送のみにとどまっている。
コンセプトは「批評家による批評家だけの目で選んだ他に類を見ない賞」。それゆえに、受賞作品・受賞者が被るケースも多い国内の他映画賞と比較すると、独自の傾向があり、映画ファンからも一定の支持も受けている。
年度ごとを対象として、その年度終わりの3月下旬に各賞を発表、4月~5月に授賞式が行われる。第28回は5月に各賞の発表が行われ、同月末に授賞式が行われた。
受賞一覧[編集]
第33回(2023年度)[編集]
- 作品賞 - 『ほかげ』
- 主演男優賞 - 東出昌大(『Winny』)
- 主演女優賞 - 筒井真理子(『波紋』)
- 助演男優賞 - 磯村勇斗(『月』)
- 助演女優賞 - 新垣結衣(『正欲』)
- 監督賞 - 荻上直子(『波紋』)
- 新人男優賞(南俊子賞)
- アフロ(『さよなら ほやマン』)
- 黒崎煌代(『さよなら ほやマン』)
- 新人女優賞(小森和子賞)
- 花瀬琴音(『遠いところ』)
- 新人監督賞
- 金子由里奈『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』
- 工藤将亮『遠いところ』
- 編集賞(浦岡敬一賞) - 今井大介『#マンホール』
- 脚本賞 - 上田誠『リバー、流れないでよ』
- 撮影賞 - 芦澤明子『スイート・マイホーム』
- 特別賞(松永文庫賞) - 八丁座
- ドキュメンタリー賞 - 『ライフ・イズ・クライミング!』
- アニメーション作品賞 - 『窓ぎわのトットちゃん』
- ゴールデン・グローリー賞(水野晴郎賞) - 木野花(『バカ塗りの娘』)
- ダイヤモンド大賞(淀川長治賞) - 小林薫(『バカ塗りの娘』)