You can edit almost every page by Creating an account. Otherwise, see the FAQ.

携帯電話

提供:EverybodyWiki Bios & Wiki
移動先:案内検索

携帯電話(けいたいでんわ、英: mobile phone、英: cell phone)とは、無線通信により、携帯することが可能となった電話機である。また、電話機を携帯する形の移動体通信システム、電気通信役務。端末を「携帯」(けいたい)あるいは「ケータイ」(この場合は、スマートフォンではなくフィーチャーフォンを指すことが多い)と略称することがある。

携帯電話は無線機の一種であるため、その設計は各国の電波法により規制されている。日本国内で一般に流通している携帯電話は、電波法令により規定されている技術基準に適合していることを示すマーク(技適マーク)が刻印されている。

本稿では説明しないが、鉄道設備や構内で使う(鉄道電話)携帯可能な端末を「携帯電話」と呼ぶ。技術的には固定電話と全く同じ構造であり、設備内のモジュラージャックやロゼットに接続して通話をする。

定義[編集]

世界的に狭義の「携帯電話」の範疇に入るものとしては、iDENなどの第二世代携帯電話以降の規格を使っているデジタルMCA無線などの移動体通信携帯端末や、無線免許を要しないUnlicensed Personal Communications Services(UPCS)やPHS、DECTなどのいわゆる小電力無線局の携帯端末などがある。

歴史[編集]

構想時代[編集]

携帯電話の構想は、電話機が考案されてまもないころからあった。電波を使用して無線で通信でき、かつ人間同士が音声にて会話することが夢として描かれていた。モールス符号を用いる無線電信機は携帯電話の元になる技術だが、実用化されても爆発的に普及するようになるものだとはこの時点では考えられていなかった。

また、携帯できる電話を開発する具体的な研究は古くから行われてきたが、電波のノイズの問題やバッテリーの問題、また通信速度などの多くの問題により電話機が非常に大型になってしまうため、実現は難しかった。

トランシーバーから車載電話機[編集]

携帯電話の前身は、第二次世界大戦中にアメリカ軍が使用した、モトローラ製のトランシーバー「Walkie Talkie」(SCR-536)である。

戦後1946年には、アメリカのベル・システム(AT&Tの子会社)は無線の電話回線サービスである移動電話サービス(英語版)を開始した。これは、トランシーバーなどの無線電話が専用の無線回線を用いるのに対し、公衆の電話回線を用いることで、無線通信を一般向けのサービスにまで広げた。こうして、民間でも固定通信に加えて移動体通信サービスが利用可能となった。ただし、当時は人が日常的に携帯できるサイズの電話は技術的に実用化されておらず、車載電話機として設置できるものが小型化の限界であった。アメリカに続いて、ヨーロッパ各国でも同様のサービスが次々と始まった。この無線電話回線サービスは後に、より新しい携帯電話回線サービス(1G - 5G)と対比して、0Gと呼ばれるようになった(レトロニム)。

接続が完全自動化された無線電話回線サービスは、スウェーデンのモバイルテレフォニーシステムD(英語版)と呼ばれるもので、1956年にサービスが開始された。これらのサービスは実用性の面で一般に広く普及することは難しかったが、1971年にフィンランドで開始されたオートラジオテレフォン(英語版)という0Gサービスは、移動体通信ネットワークをはりめぐらせ、電波のカバレッジに途切れなく国中で使用でき、ユーザーに広く利用された最初の成功例となった。

1960年 - 1970年代:端末小型化への努力[編集]

それ以前は車やバイク、その他の乗り物へ設置できるが、人が持ち運ぶには非実用的なサイズであった。1960年代になると、両手で持ちながら会話できる程度まで小さくすることが可能となったが、短時間の通話でも疲れてしまうほどに重かった。1970年代になると頑張れば片手で持てる程度の大きさまで小型化した。

1970年に大阪府で開催された日本万国博覧会では、ワイヤレスホンとして後年で言うところのコードレスフォンが出展された。これは数メートル程度しか電波が飛ばず、会場内で端末同士が通話できる機器であり、厳密には公衆の電話回線を利用する電話とは異なるものであった。

1973年4月3日、モトローラのエンジニアであるMartin Cooperは実際の無線電話回線につなげて電話をかけることのできる世界で初めての手持ち可能な携帯電話を試作し、デモンストレーションを行った。このとき、彼は携帯電話開発のライバルであったベル・システム社のen:Joel S. Engelへと電話をかけた。この電話はコードレスで、重さ1.1キロ、大きさ23×13×4.5センチであり、一度の充電で30分間会話ができたが、再充電には10時間が必要であった。

1970年代後半 - 1980年代前半:実用化時代(車載電話)[編集]

1979年には、日本において第1世代移動通信システム(1G)を採用したサービスが世界で初めて実用化された。これは上述の0Gよりも、速度やカバレッジが改良された新しい技術であった。ただし、これは0Gと同じく車載電話機を使った自動車電話サービスで、人が携帯するための携帯電話はまだ実現されていなかった。1981年にはバーレーンとスカンディナヴィア地域でもサービスを開始した。

なお、アメリカ合衆国では1978年にAT&Tとモトローラに対して1G実用化実験の許可が出ていたが、すぐには実現に至らなかった。遅れをとった同国はモトローラによる当時のロナルド・レーガン大統領への直訴も功を奏し、1981年に実用化がなされた。

1980年前後から事業として成立するようになり、一部の先進国で車載電話機(自動車電話)として携帯電話機の販売やサービスが開始された。当時は固定電話機と比較すると導入価格や通信費用はともに数十倍であるうえ、通信エリアも都市部に限定されていたため、ごく一部の限られたユーザーが導入するのみであった。

1980年代半ばごろ:実用化時代(ポータブルタイプ)[編集]

車載型ではないポータブルタイプとして、1983年にモトローラより発売されたMotorola DynaTACが世界初の市販の手持ちできる携帯電話である。

日本では、1985年にNTTが「ショルダーホン」を発売している。肩にかけて持ち運ぶもので、重量は3キロだった。携帯電話と称したものは1987年にNTTから発売されており、体積は500cc、重量は900グラムだった。

1990年代:デジタル化・多機能化[編集]

1990年代になると端末の普及が進み、本体に液晶ディスプレイが搭載され始めた。また、1991年にフィンランドを皮切りに、日本でも1990年代半ばより第2世代移動通信システム(2G)サービスが始まり、通信方式がアナログからデジタルへと移行した。通信規格として、ヨーロッパのGSMとアメリカのCDMAがあった。これによって、着信音に好みの音楽が設定できる着信メロディや、ポケットベルと連帯したメッセージサービスを利用できるようになった。

1999年にはiモードが日本でスタートし、インターネット網への接続が可能となり、通信速度が向上し、画像やJavaを使用したゲームなどの利用が可能となった。

2001年以降:3G時代(インターネットとの融合)[編集]

2000年代に入ると第3世代携帯電話(3G)が登場する。2001年に世界に先駆け日本で3G(W-CDMA)の商用サービスが始まった。テレビ電話が可能となったほか、パソコンと接続して高速なデータ通信が行えるようになった。また、ラストワンマイルの問題が解決しやすいことから発展途上国でも爆発的に普及し始め、英調査会社 “Informa Telecoms & Media” の2007年11月29日(英国時間)の発表によれば、世界全体での普及率が5割に達した。ことアフリカにおいては、固定インフラの整備が停滞している一方で携帯電話の普及率や潜在市場は膨大なものが予測されており、市場の急成長が注目を集めているが、その一方で電力インフラの整備が追いついていない地域では、携帯電話の利用に必須な電源として自動車のバッテリーからや人力発電による「充電屋」のような商売も勃興している。

携帯電話は、その発展の歴史において、初期には小型化・軽量化に主眼が置かれていた。しかし、この頃にはある程度手軽な形状が実現したため、東アジアなどの地域では多機能化が進められた。こうした地域では、カメラやインターネット閲覧、モバイル決済、防水、太陽充電、ラジオ・テレビチューナーといった付加機能が製品差別化の要素となった(詳細については日本における携帯電話#端末も参照)。

携帯電話業界の競争激化とともに、ユーザーへの大きな吸引力となる端末のデザイン・機能開発について各メーカーがしのぎを削った。しかし、手に持つ・テンキーで電話をかけるといった機能を維持する共通条件のもとで、その差別化は容易ではなく、タッチパネルやジャイロセンサーの採用など現代最先端の技術を用いていった。こうした多機能化の動きは、後にスマートフォンに継承され世界的に一般化した。

フィーチャーフォンはおおむね「ストレート式」「折りたたみ式」「スライド式」の3種の形状に大別できる。主流ではないが、「フリップ式」「2軸ヒンジ式」「回転式」なども存在した。

ストレート式
携帯電話の基本形。操作部と表示画面がひとかたまりの延べ棒状になっている。表示画面がそのまま外に露出しているため傷つきやすい。また、表示画面の大型化に伴って肥大化しつつあり、コンパクト化が難しい。
折り畳み式
携帯電話が多機能化するに従い表示画面が大型化し、ストレート式では平面形も大きくなりがちであること、また、操作部と表示画面を未使用時に保護する観点から、本体中ほどにヒンジを設け二つ折りにできるようにしたものである。ストレート式より厚くなる傾向だったが、のちの技術革新により、二つ折りでも非常に薄い製品が登場した。
折り畳み式は画面や操作部を保護できる反面、ヒンジや折り畳みの支点で双方の情報をやり取りするケーブルがストレスを受けるため断線しやすく、折り畳みの可動範囲を超えて強く曲げると折れる可能性がある。また、閉じた状態だと電話やメールの着信時に発信者をひと目で確認できないことや、開閉動作が必要なため操作を素早く開始できない、短時間で頻繁に使用していると開閉が煩わしいなどの欠点がある。
これらの欠点を改良するため、背面にサブディスプレイを備えた機種や、両手を使って液晶を開かなくても側面のボタンを押すとばねの力で液晶が開く機構を搭載した機種などが登場した。
スライド式
レールによって直線状に水平スライドする開閉方式。本体が上層の液晶部と下層の操作部の二層に分かれており、液晶部をスライドさせることで操作部内側にある操作キーを露出させる。折り畳み式と違い表示部が表面に露出しており、スライドしなくても基本機能が使えるものが多い。
ストレート式や折り畳み式よりも表示部が大きく設計できる、しかもコンパクトにできる、折り畳み式と異なり片手で容易に開閉できるなどの利点がある。反面、ストレート式と同様表示部が傷つきやすく、スライド機構のスペース分下層部のボタンが小さくなることが多い。また、スライドさせるときにボタンを押してしまい、意図しない動作をさせてしまうこともある。
十字キー/メニューキーなどが液晶部に、テンキーが操作部に別れて搭載されている機種と、下層の操作部にすべてのキーが搭載されている機種がある。
前者は、閉じていても基本操作ができる、折り畳み式と同じ大きさのキーにできる利点がある。反面、スライド時に意図しない動作を招きやすい。後者は、より薄型にできる、十字キー/メニューキーとテンキーが同一面に並んでいるため、十字キーとテンキーの間で指の行き来がしやすい利点がある。反面、スライド機構の分だけ操作部の面積が狭いためキーが小さく、正確なキー操作が必要になる欠点がある。
きわめて少数ではあるが、横長で短辺が上下にスライドし、テンキーより文字入力に適しているQWERTY配列のボタンを搭載した機種もあり、インターネット閲覧やメールなどのヘビーユーザをターゲットにしている。
フリップ式
ストレート式の派生型として、操作キー部分だけが折りたたみ式カバーで覆われ、使用時にはカバーを開ける「フリップ式」と呼ばれるタイプもあるが、折り畳み式の普及以降、そうした製品は少ない。第2世代までの三菱電機製の端末に多く見られた。
2軸ヒンジ式
折り畳み式の派生型として、回転軸を2軸にして、縦方向に開くだけでなく横方向への回転も可能にしたのが「2軸ヒンジ式」である。画面を横向きに回転できるのは、ワンセグや動画の視聴時の快適性や、カメラ撮影時にデジカメのような操作性の実現を狙ったものである。縦、横、利用シーンに適した開き方を選択できる。
回転式
スライド式同様に水平面内でスライドする。スライド式のような上下方向の直線的なスライドではなく、テンキー部上部の軸を中心に水平回転するのが「回転式」。SO505i(docomo、SONY)やA5305K(au、京セラ)などで採用されている。SONYでは、「180°スタイル(ワン・エイティ スタイル)」、京セラでは「リボルバースタイル」と呼称された。
スライド+回転式
回転式よりさらにマイナーな形状として、縦方向の直線的スライドと、水平回転を組み合わせた方式も存在した。docomo F-09Aで採用されている。

2007年以降:スマートフォン時代[編集]

折りたたみ式スマートフォン

2007年からは携帯情報端末(PDA)がさらに進化し、パソコンとの差異が処理能力などの差だけとなった、スマートフォンが普及している。

1999年の頃から、一定の処理機能を備えたPDAに移動体端末の機能を複合させた延長的な製品は散発的に発売されいくつか存在していた。そして2007年に発売されたiPhoneをきっかけに、スマートフォンに注目が集まった(日本では2008年発売のiPhone 3Gが初)。

その後、IPhone・iOSのApple、GoogleおよびOpen Handset Allianceが開発したAndroid系スマホメーカー各社、マイクロソフトが開発するWindows Mobile・Windows Phoneスマホメーカー各社、独自OSを採用するNokia等の勢力が一時入り乱れる。当初のスマートフォンは、通信費用がより多くかかり、バッテリーの持ちが悪い傾向にあったが、改良が進み、2010年代初頭からAndroidが世界的シェアを一気に広げ、スマホが世界中で急速に普及した。

2010年代には、3Gの発展形でさらに高速となった第4世代携帯電話(4G)サービスが始まった。WiMAX方式はアメリカで、LTE方式はスカンジナビアで最初に利用可能となった。

2018年から2019年には、第5世代携帯電話(5G)サービスの運用が局所的に始まった。



Read or create/edit this page in another language[編集]