広島東洋カープ
広島東洋カープ(ひろしまとうようカープ、英: Hiroshima Toyo Carp)は、日本のプロ野球球団。セントラル・リーグ(セ・リーグ)に所属している。通称は「広島」「カープ」「鯉」。
広島県を保護地域とし、広島市南区にあるMAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島を専用球場(本拠地)としている。また、二軍(ウエスタン・リーグ所属)の本拠地は山口県岩国市にある広島東洋カープ由宇練習場である。現存するセ・リーグ6球団では唯一、三大都市圏外に本拠地を置く球団である。
特定の親会社を持たない市民球団を源流としており、原爆に打ちひしがれた広島の街に希望の光を与えることを創設目的とするという、他球団と比較して特異な歴史を有する 。カープはお好み焼き、マツダ、広島電鉄などと共に広島の戦後復興の象徴として語られることが多い 。地域密着型プロスポーツの先駆けである。
地元・広島の自動車メーカーであるマツダが球団の3分の1以上の株式を保有する筆頭株主であり、球団名の「東洋」もマツダの旧社名「東洋工業」に由来する。ただし、マツダは広島東洋カープを「持分法を適用していない非連結子会社」と位置づけており、経営陣の派遣は行うものの、球団への資金提供(赤字補填など)といった積極的関与は行っていない。むしろ、マツダ創業家である松田家一族の所有株式のみを合計するだけで議決権ベースでは過半数に達する。歴代のオーナーも松田家から出ていることから、実質的には同家による同族経営であるとの見方もある。「市民が直接株式を保有する」という意味での市民球団ではないが「特定の企業に全面依存せずに経営を成り立たせている」という意味では今なお市民球団のイメージを有する。