平田広明
平田 広明(ひらた ひろあき、1963年〈昭和38年〉8月7日 - )は、日本の声優、俳優。ひらたプロダクションジャパン所属。
代表作に『ER緊急救命室』(ジョン・カーターの吹き替え)、『ONE PIECE』(サンジ)、『パイレーツ・オブ・カリビアン』(ジャック・スパロウの吹き替え)、『宇宙兄弟』(南波六太)がある。
経歴[編集]
中学時代、2年ほど愛知県名古屋市に暮らしていた。
中学時代、2年ほど必修クラブで演劇をしていた。高校3年生になっても、なかなか進路が決まらず、教師から「何がやりたいんだ?」と聞かれ、「特別やりたい事はないんですけど……中学時代にお芝居をしたのが楽しかった!!」と言っていた。ちょうど同じ国語課の教師に福田恆存の知り合いがおり、「劇団昴に行ってみないか」と言われ、これが芝居との、出会いだったという。
東京都立豊島高等学校卒業後、昴演劇学校を経て劇団昴に所属する。初舞台は1986年『夏の夜の夢』。舞台俳優として活動していたころに、当時のマネージャーから「声優に興味があるか」と誘われ、1989年の『7月4日に生まれて』のVHS収録用の日本語吹き替え版のトム・クルーズの吹替声優を決めるオーディションを受けたのが声優業をはじめるきっかけとなった。以後、数多くの洋画の吹き替えやアニメなどで活動している。
2011年にアニメ『TIGER & BUNNY』で主人公鏑木・T・虎徹を演じ、第11回東京アニメアワード個人部門声優賞、第6回声優アワード主演男優賞 を受賞。同年、27年間在籍した劇団昴を離れ、新たにひらたプロダクションジャパンを立ち上げた。
2017年1月9日、テレビ朝日にて放映された『人気声優200人が本気で選んだ!声優総選挙!3時間SP』で第25位に選ばれる。
人物・特色[編集]
数多くの洋画作品で吹き替えを担当しており、主な担当俳優には専属(フィックス)であるジョニー・デップ(本人公認)をはじめ、マット・デイモンやノア・ワイリー、マット・ルブランク、ジュード・ロウ、エドワード・ノートン、ジョシュ・ハートネット、ユアン・マクレガー、ホアキン・フェニックスなどが挙げられる。過去にはチャウ・シンチーやアンディ・ラウ、ブラッド・ピット、ロバート・ダウニー・Jrなどの吹き替えも担当していた。
平田自身は「自分だったらこう演じたい」と意思の乗せられる、セリフの少ない役者を吹き替えるのが好きであると公言している。また、目標としている声優は小池朝雄で、彼の演じた『刑事コロンボ』が吹替を務める上での目標であると語っている。
2015年には、『チャーリー・モルデカイ 華麗なる名画の秘密』のPRの為に来日したジョニー・デップと対面を果たし、デップ本人も公認する専属声優となった。また、ジャパンプレミアで対面した際、ジョニー・デップ自身は平田から花束を渡された際に「僕の方が彼に花束を渡すべきです。自分の声を20年も担当してくれたことが本当に光栄に思う」と語っている。
かつて声優業を行うことに抵抗のある者から「吹き替えなんかやるな、セリフがアテレコ調になる」と言われ、自分でもそう思ったこともあったが、自身が敬愛し、声優業を行っていた小池朝雄の演技を見て芸が荒れているとは到底思えず、「アテレコやってたおかげで芝居の幅が広がるということはあっても、それが舞台での芝居の足を引っ張ることは一切あり得ない」という確信を持つようになったという。