夏休み
夏休み(なつやすみ)、夏季休暇(かききゅうか)は、教育機関や企業などで夏の期間、授業や業務を休みにする休暇のことである。北半球では主に7月下旬から8月の終わり頃までの、長期休業である。
各国の夏休み[編集]
日本[編集]
日本の教育機関の場合、正式名称は「夏季休業」という。校舎などに冷房設備がない場合が多く、太平洋高気圧支配下での授業が暑熱により困難なので、その間を休業とするためとされる。そして、その期間に期待される教育効果の主たるものは、普段学校では体験することの出来ないことへの児童・生徒の挑戦とされる。
幼稚園・小学校・中学校・高等学校の夏休み期間は全国一律ではなく、その土地の気候や風土により期間の長短がある。公立小学校・公立中学校の場合、学校教育法施行令第29条に基づき、日数は原則として学校を管轄する市町村の教育委員会が定めている。大学の場合は、カリキュラムや前期試験・中間試験の時期により異なる。
1939年以降の戦時下においては、夏休みの呼称が廃止され、心身鍛錬の期間とされていた。
幼稚園・小学校・中学校・高等学校[編集]
夏休みの期間は、日本では、一般的には7月中頃(7月16日)から8月下旬までである。
幼稚園・小学校・中学校・高等学校における例外措置について[編集]
2020年(令和2年)の夏休みについては、新型コロナウイルス感染防止のための臨時休校の実施などの影響を踏まえ、例外措置が取られた。文部科学省における「新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた公立学校における学習指導等に関する状況について」の調査内容公表によると、全体の95%が長期休業期間の短縮を予定する。夏休み期間は公立幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、中等教育学校、特別支援学校では16日間、高等学校では23日間が最も多い。最短は公立幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、中等教育学校、特別支援学校が9日間、高等学校が4日間であった。休業期間を短縮しない学校も、中等教育学校以外では見られた。ただし、令和2年7月豪雨発生前の調査のため、数値が変動する可能性もある。
企業[編集]
労働法においては特別休暇(非法定休暇)に分類される。日本では月遅れ盆に合わせ8月15日前後に夏期休暇を設ける企業が多い。休業の形態は、全社的もしくは事業所単位での一斉休業の場合と、従業員ごとの交代制をとる場合とがある。官公庁、金融機関、病院などはお盆の期間でも暦通りの勤務となるため、後者のほうに該当する。企業によっては連続休暇とせず、ある一定の日数を7月から8月の間に断続的に取得させる形態もある。4勤2休などの交代勤務が導入されている製造部門などでは夏休みが無いことが多い。その一方で、夏季の電力需要を抑えるため操業調整を行い、お盆休みとは別の休みを取る所もある(夏季電力休暇)。土曜日や祝日の一部を勤務日に変更し、その分の休日を夏期休暇に充当して大型連休にする所もある。
近年、夏期休暇を旅行などの目的で取得する人を中心に、旅行料金の下がる8月下旬 - 9月に休暇をとる人が増えている。
一方で鉄道・バスなどの運輸事業、旅行会社や飲食店などのサービス業では、この時期はむしろ書き入れ時なので、夏期休暇を別日(6月下旬 - 7月もしくは8月下旬 - 9月)に交代で取ることが多い。全く無いという企業もある。