名古屋鉄道
名古屋鉄道株式会社(なごやてつどう、英: Nagoya Railroad Co.,Ltd.)は、東海地方の愛知県・岐阜県を基盤とする鉄道会社である。通称、名鉄(めいてつ、Meitetsu)。日本の大手私鉄の一つで、民営鉄道としては日本で3番目の歴史を持つ老舗企業である。
本社は愛知県名古屋市中村区名駅1丁目2番4号名鉄名古屋駅上に設けた名鉄バスターミナルビル(名鉄百貨店本店メンズ館ビル)内に置いている。中京圏(名古屋都市圏)では最大の444.2kmの路線規模を擁する。
概要[編集]
本業の鉄道業では、愛知・岐阜両県に総営業距離では近畿日本鉄道(近鉄)・東武鉄道(東武)に次いで日本の私鉄第3位(JRを除く)の444.2kmにおよぶ路線網、275駅を擁する(詳細は「路線」節を参照)、中京圏を本拠とする唯一の大手私鉄である。年間利用人員はおよそ2億9623万5000人(2020年度)、旅客車両数は1,076両(2021年3月31日時点)である。
コーポレート・スローガンは「ココロをつなぐ、あしたへはこぶ。」。
名古屋鉄道は東海銀行(現・三菱UFJ銀行)・中部電力・東邦瓦斯(東邦ガス)・松坂屋(現・大丸松坂屋百貨店)と共に名古屋経済界の中核名門企業、旧「名古屋五摂家」の1社に数えられる。東海地方を中心に数多くの不動産を所有する企業であり、これらの「開発事業」も経営の重要な柱となっている。レジャー・流通産業など関連事業を中心に多角的な企業展開を行っており、連結決算の対象・非対象あわせて200社以上のグループ企業を擁する名鉄グループの中核的企業である。
2005年(平成17年)に開港した中部国際空港(セントレア)に空港線を通じて空港連絡鉄道として乗り入れる唯一の鉄道会社である。
2022年(令和4年)現在、大手私鉄で唯一、女性専用車両を導入していない。
営業路線の詳細は「路線」の節を、その他の詳細は以下の各記事を参照。
- 「名古屋鉄道の車両形式」… 車両に関する記述
- 「名鉄特急」… 特急列車の変遷などに関する記述
- 「パノラマカー」… 前面展望車両の愛称に関する記述
- 「名鉄バス」… 分社化した路線バス(運営子会社)に関する記述
社章・シンボルマーク・コーポレートカラー[編集]
現在のシンボルマークは会社創立100周年に先立つ1992年(平成4年)4月より使用を開始している。これはCI導入計画の一環としてランドーアソシエイツによるデザイン開発により策定されたもので、同時にコーポレートカラーも制定されている。
シンボルマークは社名略称の英称「MEITETSU」をモチーフとし、特にM字型のマークはMEITETSU ウイングと呼ばれる。2色のコーポレートカラー(人や地球への優しさを表す「MEITETSU Blue」、知的さ、信頼性を表す「MEITETSU Green」)によって構成されるMEITETSU ウイングは名鉄が地域とともに躍進する姿を表現している。このほか、シンボルマークに準ずるものとしてMEITETSU Blue、MEITETSU Greenに赤を加えたアロー(スピードアロー)があり、マークパターンとしてシンボルマークの下にアローを配するタイプとMEITETSU ウイングの下にMEITETSU、アローを配するタイプが設定されている。
社章は中央に図案化した「名」を、鉄道の象徴である「工」を5つ円形に配置したものである。5つの「工」は五徳による社員の総親和を表すとともに、名古屋から放射状にのびる路線網も表現している。CI導入以降は掲示物などへの使用が全面的にシンボルマークへ切り替えられており、100系の前面飾り帯の装飾など現存箇所は少数に留まっている。