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名古屋大学

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名古屋大学(なごやだいがく、英語: Nagoya University)は、愛知県名古屋市千種区不老町1番に本部を置く日本の国立大学である。1939年創立、1939年大学設置。略称は名大(めいだい)。国内の旧帝国大学7校の1つであり、文部科学省が実施しているスーパーグローバル大学事業のトップ型指定校ならびに指定国立大学法人に指定されている。

概観[編集]

大学全体[編集]

名古屋大学は、1939年に創設された名古屋帝国大学を直接の母体とする国立大学である。前身の名古屋帝国大学は9番目(内地では7番目)に設立され、内地・外地を通じて「最後の帝国大学」であった。名古屋帝国大学創設当初は医学部と理工学部の2学部を設置し、1942年には理工学部を理学部と工学部に分離した。第二次世界大戦後の旧制学制残滓期間内に、法経学部と文学部の2学部を設置した。新制名古屋大学となった後も教育学部、農学部、情報文化学部等の学部や大学院研究科および附属研究教育施設を順次設置し続け、2018年時点、9学部・13研究科・3附置研究所を擁している。

大学の略称[編集]

大学の略称は「名大」であり、「めいだい」と発音する。この「名大」という略称は商標登録(登録商標日本第4861457号ほか)もされている。明治大学の略称である明大(めいだい)と発音が同じである等の理由から、一部では「なだい」や「なごだい(ナゴ大、名古大)」と発音する人もいるが、商標登録第4861457号の参考情報として付随している称呼が「メーダイ」である点からも窺えるように、公式には「めいだい」が正しい読みとされている。なお、明治大学の方は、東海地方周辺において「明治」または「明治大」あるいは明治大学(正式名)と呼ばれ、区別される場合がある。

創立・創基[編集]

名古屋大学の正式な創立年は、直接の母体である名古屋帝国大学が設置された1939年(昭和14年)である。

2009年(平成21年)には、名古屋県仮病院・仮医学校が設置された1871年(明治4年)を名古屋大学の「創基」とすることが創立70周年記念行事委員会において検討され、現在では「創立」とは別の概念として「創基」という言葉が用いられている。そのため、2019年(令和元年)は創立80周年、2021年(令和3年)は創基150周年として位置付けられていた。

創基という概念は北海道大学や山口大学、筑波大学など他の教育機関でも見られるが、その位置付けは各教育機関ごとに異なる。北海道大学は、前身の北海道帝国大学時代から創基という概念を使用しているが、同大学における創基は他大学における「開学」や「創立」と同じ概念である。一方で、大阪大学のように、創基と創立を分ける例も見受けられる。

ノーベル賞[編集]

関係者に7名のノーベル賞受賞者がいる。そのうち、名古屋大学を主たる研究教育の場として授与された者が3名(野依良治、赤﨑勇、天野浩)、名古屋大学より学士号が授与された卒業生は3名(小林誠、益川敏英、天野浩)。名古屋大学より博士号が授与され、後年ノーベル賞を受賞した者は5名(下村脩、小林誠、益川敏英、赤﨑勇、天野浩)である。2021年、真鍋淑郎元名大特別招へい教授が、ノーベル物理学賞を受賞した。

ランキング[編集]

上海世界大学学術ランキング (ARWU) では、2019年は第90位、国内第3位である。

クアクアレリ・シモンズ社によるQS世界大学ランキング2020(2019年)では、第115位、国内6位である。

英誌『タイムズ・ハイアー・エデュケーション』によるTHE世界大学ランキング2022-2023では、世界ランク第301-350位、アジア同点47位、国内同点5位(東京工業大学と同順位)である。

学術憲章[編集]

創立時に「建学の精神」などは明確に定められなかったものの、2000年に名古屋大学の基本理念の概要を示す『名古屋大学学術憲章』が定められた。この憲章において、自発性・創造性・先進性・国際性などの重視が示されており、「勇気ある知識人を育てる」ことが目標に掲げられている。なお、「勇気ある知識人」は国立大学法人名古屋大学によって商標登録(登録商標日本第4967427号)されている。

学風および特色[編集]

現在は、「自由・闊達・進取」を学風・特色としている。名古屋帝国大学が出来たばかりの頃は、初代総長が十七条憲法の一節で、自身の座右の銘であった「以和為貴」を大学全体の基本精神としていた。現在は『名古屋大学学術憲章』を定め、それを基に「3つの方針に基づく大学教育の質の向上」を公表している。

沿革[編集]

(沿革節の主要な出典は公式サイト)また、刊行物としては、名古屋大学史編集委員会編『名古屋大学五十年史』 通史1・2 (ISBN 481580270X); 部局史1・2 (ISBN 4815801266)名古屋大学出版会、 1989年-1995年 および 名古屋大学編『名古屋大学の歴史 1871~2019』上(ISBN 9784815810634)・下(ISBN 9784815810641) 名古屋大学出版会、2022年を参照。 なお、後者は2023年度以降、全学教育科目「現代教養科目」中の講義科目「名古屋大学の歴史」の公式テキストと位置づけられている。

略歴[編集]

尾張藩種痘所取締であった伊藤圭介・石井隆庵ら3名が、版籍奉還後の名古屋藩庁に提出した建議書を基に廃藩置県直後の1871年8月9日、「仮病院・仮医学校」が開設された。以後仮病院・仮医学校は名古屋県の行政運営上の事情や財政難から廃止・復興の繰り返しの後、公立病院・医学講習所という形で存続。その後1903年の専門学校令に基づき愛知県立医学専門学校となり、1920年には大学令に基づき大学に昇格し、県立愛知医科大学と改称する。1931年には国へ移管され官立名古屋医科大学となった。この官立大学誕生を契機として、同医科大の前身学校時代から既に同学校内および愛知県政財界を中心に展開されていた帝大誘致・設立運動が結実、1939年に官立名古屋医科大学を吸収させる形で名古屋帝国大学が創設される。同時に官立名古屋医科大学は名古屋帝国大学医学部へ改組された。ただし名古屋帝国大学の創設資金900万円(当時)は、地元愛知県が国庫へ全額寄付するという形での設立となった。こうした創設経緯から、名古屋帝国大学は創設時には文科系学部は存在せず、理工学部と医学部のみの学部編成であった。

第二次世界大戦後、まず帝国大学令等の旧制度廃止直前の1948年に「(旧制)名古屋(帝国)大学」の下、法経・文の2学部が設置されたことで、文科系理科系の両系統学部群が揃うこととなった。その上で、教育制度改革に伴う高等教育機関の一本化という行政施策に伴って、愛知県各地域に散在していた旧制官立学校が新制名古屋大学へ包括されて合流する。名古屋高等商業学校は法経学部経済経営両学科、第八高等学校および岡崎高等師範学校は旧教養部、それぞれ設立母体となった。

大学院は、名古屋帝国大学各学部に大学令に基づいた研究科が置かれた時点からの歴史がある。第二次世界大戦後、学校教育法に基づき新制大学院制度が発足すると1953年から1955年にかけて理学、工学、法学、経済学、文学、教育学、医学、農学の8研究科が設置される。しかし大学への予算配分や教官配置の基礎は学部内の講座 (chair) 制に置かれていた。1991年に当時の文部省が示した大学設置基準の大綱化を基に大学院の部局化を本格化する。これは事実上の大学院重点化であった。具体的には独立大学院の設置と教養部廃止を前提に大学院研究科を大学における研究・教育の基軸として再編するという2つの施策を実施している。前者は、1991年の国際開発研究科、1992年人間情報学研究科(後述する教養部改組措置を兼ねた研究科として誕生)、1995年の多元数理科学研究科、1998年の国際言語文化研究科の各研究科設置という形で実現した。また、後者は教養部を改組の上、前述した人間情報学研究科と情報文化学部(1993年)を創設、1993年に教養部を廃止すると全学一貫教育体制に移行した上で1996年に理、1997年に工、1999年に法、医、生命農学、2000年文、教、経済と各学問分野において大学院重点化を完了させることで実現している。

2001年に表明された文部科学省の方針に基づき、2004年に国立大学法人名古屋大学が発足し、名古屋大学は同法人が設置する大学となる。また同年、法科大学院として法学研究科に実務法曹養成専攻を設置している。

21世紀以降の通信手段の発達に伴い、情報・文化を包括的にとらえるため、2017年、情報文化学部、工学部電気電子・情報工学科を改組し、情報学部を設置。情報科学研究科を改組し、情報学研究科を設置。文学研究科、国際言語文化研究科などを統合し人文学研究科を設置した。

2018年3月、指定国立大学法人に指定される。

先の「大学(国立大学)の構造改革の方針」公表後、2002年9月に名古屋大学は評議会で豊橋技術科学大学と統合を前提とした協議の開始を決定したこと、および愛知教育大学からの統合の要請に対する協議の開始を各部局で検討するとの報道があった。2008年2月18日の名古屋大学役員会では「豊橋技術科学大学との再編・統合に関する協議について」が議題に挙がったが、豊橋技術科学大学との統合は実現しなかった。2018年12月には国立大学法人名古屋大学と国立大学法人岐阜大学が国立大学法人東海国立大学機構の設立に向けて合意し、2020年4月1日に東海国立大学機構が発足した。

年表[編集]

  • 1869年 - 1870年頃(詳細年月日不明):尾張藩元奥医師等、「洋学医庠」設立建議書を名古屋藩庁に提出。
  • 1871年8月9日:仮病院(名古屋県)・仮医学校開設。
  • 1878年(明治11年):公立医学校となる。
  • 1881年:愛知医学校となる。
  • 1901年:愛知県立医学校となる。
  • 1903年:専門学校令に基づき愛知県立医学専門学校となる。
  • 1908年:高等学校令に基づき第八高等学校が設立される。
  • 1920年(大正9年):大学令に基づき、愛知県立医学専門学校愛知医科大学となり3年制の予科を創設。専門学校令に基づき名古屋高等商業学校が設立される。
  • 1922年:愛知医科大学本科を設置。
  • 1931年(昭和6年)5月1日:愛知医科大学が官立移管され名古屋医科大学と改称。
  • 1939年4月1日:帝国大学令および名古屋帝国大学官制に基づいた名古屋帝国大学が創設され、名古屋医科大学を名古屋帝国大学医学部に改組。
  • 1940年:理工学部を新設。
  • 1942年:理工学部を理学部と工学部に分離。
  • 1943年:航空医学研究所を附置。大学院特別研究生制度実施。
  • 1945年:師範教育令に基づき官立岡崎高等師範学校が設立される。航空医学研究所を廃止。
  • 1946年:環境医学研究所を附置。
  • 1947年:帝国大学令は国立総合大学令に改称され、大学名も名古屋大学と改称される。
  • 1948年:法経学部、文学部を設置。
  • 1949年:国立学校設置法に基づき旧制名古屋大学、同大学付属医学専門部、第八高等学校、名古屋経済専門学校(名古屋高等商業学校の後身)、岡崎高等師範学校を包括、教育学部を増設した新制名古屋大学が誕生する。空電研究所を附置。教養部を設置(学内措置)。
  • 1950年:法経学部を法学部と経済学部に分離。
  • 1951年:農学部を設置。
  • 1953年:新制大学院発足。文学、教育学、法学、経済学、理学、工学の各研究科を設置。
  • 1955年:医学研究科、農学研究科を設置。
  • 1961年:プラズマ研究所を附置。
  • 1963年:教養部を正式に設置。
  • 1966年:農学部移転で、安城キャンパスから東山キャンパスへの統合移転完了。
  • 1969年:学生運動が激化。9月17日には学長が拉致監禁される。また、翌日から11月末にかけて学生により教養部が封鎖、授業が中止される。
  • 1971年:大型計算機センターを設置。
  • 1973年:水圏科学研究所を附置。
  • 1977年:医学部附属の看護学校等を改組、医療技術短期大学部を設置。
  • 1987年:2月5日全構成員(学生・院生・教職員・生協職員・病院医員)約15000名の過半数を超え、8500名に達する批准署名が実現し、名古屋大学平和憲章が制定される。
  • 1989年(昭和64年/平成元年):プラズマ研究所を核融合科学研究所に改組し、大学共同利用機関に移行。
  • 1990年:空電研究所と理学部附属宇宙線望遠鏡研究施設を統合改組し、太陽地球環境研究所を附置。
  • 1991年:国際開発研究科を設置。
  • 1992年:人間情報学研究科を設置(教養部の改組措置)。
  • 1993年:情報文化学部を設置(教養部の改組措置)。教養部を廃止。水圏科学研究所を改組し、大気水圏科学研究所を附置。
  • 1995年:多元数理科学研究科を設置。
  • 1997年:農学研究科を生命農学研究科と改称。
  • 1998年:医療技術短期大学部を改組し、医学部保健学科を設置。国際言語文化研究科を設置。
  • 2000年:教育学研究科を教育発達科学研究科と改称。
  • 2001年:大気水圏科学研究所を廃止。環境学研究科、地球水循環研究センターを設置。
  • 2002年:医学研究科を医学系研究科と改称。大型計算機センターおよび関連施設を改組し、情報連携基盤センターを設置。
  • 2003年:人間情報学研究科と工学研究科情報工学専攻を統合改組して情報科学研究科を設置。
  • 2004年:国立大学法人法に基づき国立大学法人名古屋大学が設置する大学となる。法科大学院、エコトピア科学研究機構を設置。
  • 2005年:エコトピア科学研究機構を改組し、エコトピア科学研究所を設置(学内措置)。
  • 2006年:エコトピア科学研究所を正式に附置。
  • 2009年:情報基盤センターを設置。
  • 2010年:素粒子宇宙起源研究機構を設置。
  • 2012年:創薬科学研究科を設置。
  • 2013年:トランスフォーマティブ生命分子研究所を設置。
  • 2014年:未来社会創造機構を設置。
  • 2015年
    • 4月:環境医学研究所附属近未来環境シミュレーションセンターを次世代創薬研究センターに改称。
    • 10月:太陽地球環境研究所、地球水循環研究センター、年代測定総合研究センターを統合・改組して宇宙地球環境研究所が発足。エコトピア科学研究所を未来材料・システム研究所に改組。
  • 2017年:情報文化学部、工学部電気電子・情報工学科を改組し、情報学部を設置。情報科学研究科を改組し、情報学研究科を設置。文学研究科、国際言語文化研究科などを統合し人文学研究科を設置。理学研究科附属ニューロサイエンス研究センターを設置。アジア共創教育研究機構を設置。
  • 2018年
    • 3月20日:指定国立大学法人に指定される。
    • 4月:工学研究科附属フライト総合工学教育研究センターを設置。
    • 11月:未来社会創造機構にマテリアルイノベーション研究所を設置。
  • 2019年
    • 5月17日:国会において国立大学法人法の一部改正を規定する「学校教育法等の一部を改正する法律」が成立したことにより、2020年4月1日をもって岐阜大学を設置する国立大学法人岐阜大学と統合し、国立大学法人東海国立大学機構を設立することを発表。
  • 2020年
    • 4月1日:東海国立大学機構が発足し、同機構が設置する国立大学となる。
    • 7月1日:「富岳」型 次世代スーパーコンピュータ「不老」運用開始。

基礎データ[編集]

所在地[編集]

  • 東山キャンパス(愛知県名古屋市千種区)
  • 鶴舞キャンパス(愛知県名古屋市昭和区)
  • 山手キャンパス(愛知県名古屋市昭和区)
  • 大幸キャンパス(愛知県名古屋市東区)
  • 豊川キャンパス(愛知県豊川市穂ノ原)


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