函館市
函館市(はこだてし)は、北海道南部(道南地方)に位置し、渡島総合振興局に属する市。 北海道南端の渡島半島南東部で天然の良港である函館港によって北海道と本州を結ぶ交通結節点、道南地域の中心都市として発展してきた。振興局所在地であり、札幌市・旭川市に次ぐ北海道第3位の人口(約24万人)を有する中核市である。
概要[編集]
毎年500万人以上の観光客が訪れる観光都市となっており、市町村の魅力度ランキング調査では2019年までに6回全国で1位となる等、常に上位にランクインする都市になっている。
フランスのタイヤメーカー、ミシュランが発行する旅行ガイド『ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン』では一つ星以上の星が付いている観光地が函館市内に20以上ある。本市を中心とする函館都市圏は観光業の他に、水産業や食品関連産業、医療福祉を主要産業としてきたが、一方で人口減少が著しく、2014年(平成26年)4月1日から市域のすべてが「過疎地域」に指定されていたが、2021年の新過疎法施行に伴い旧市域が指定解除された。
前述の通り、魅力度ランキング調査で上位ではあるものの、別の民間調査会社の調査による幸福度ランキングでは全国の中核市の中でも下位の評価となっており、2016年には魅力度ランキング1位、幸福度ランキング最下位という正反対の結果となった。
地名の由来[編集]
室町時代の享徳3年(1454年)、津軽の豪族河野政通が函館山の北斜面にあたる宇須岸(うすけし、由来はアイヌ語で「入江の端」・「湾内の端」を意味する「ウスケシ」・「ウショロケシ」)に館を築き、形が箱に似ていることから「箱館」と呼ばれるようになった。このほか、アイヌ語の「ハクチャシ」(浅い・砦)に由来する説もある。
明治2年(1869年)に蝦夷地が北海道となり箱館も「函館」と改称された。一説には北海道開拓使の長官に着任した東久世通禧が漢字に造詣が深く「箱」の字を気に入らず「函」に改めたという。ただし、箱館を函館と改めた時期について『函館市史』では、1876年(明治9年)に至っても太政官日誌が箱館と函館を混用しているので、明治2年(1869年)に改名したとの説は論外であるとしている。
地理[編集]
市街地は陸繋島となった函館山(臥牛山)から函館平野や亀田半島に繋がる砂州にあり、函館港は形が巴状になっていることから別名「巴の港」とも言われ、市章に採用している。東部地域は恵山道立自然公園になっている。
地形[編集]
山地[編集]
- 主な山
- 函館山(334 m)
- 恵山(618 m、活火山)
- 恵山丸山(691 m)
- 毛無山(630 m)
- 三森山(842 m)
- 袴腰岳(1,108 m)
- 泣面山(835 m)
河川[編集]
- 主な川
- 亀田川水系(亀田川・笹流川・赤井川・黒井川)
- 常盤川水系(常盤川・石川・小田島川)
- 松倉川水系(松倉川・湯の川・湯の沢川・鮫川・深堀川)
- 汐泊川水系(汐泊川・温川)
- 戸井川
- 原木川
- 古武井川
- 矢尻川
- 八木川
- 川汲川
- 精進川
- 大船川
- 磯谷川
湖沼[編集]
- 主な池
- 笹流貯水池(笹流ダム、ダム湖百選)
- 新中野貯水池(新中野ダム)
- 矢別貯水池(矢別ダム)
海岸[編集]
- 主な岬
- 立待岬
- 汐首岬
- 恵山岬
- 銚子岬
- 黒鷲岬
- 弁天岬
- 主な海岸
- 穴澗海岸
- 大森浜
- 恵山日ノ浜海岸