中京テレビ放送
中京テレビ放送株式会社(ちゅうきょうテレビほうそう、英: CHUKYO TV.BROADCASTING CO., LTD.)は、中京広域圏を放送対象地域とするテレビジョン放送の特定地上基幹放送事業者である。
通称は中京テレビ・CHUKYO TV、略称はCTV。
ステーション・キャッチコピーは「あなたの真ん中へ。」。
概要[編集]
日本テレビ放送網をキー局とするNNN・NNSの基幹局。コールサインはアナログ放送がJOCH-TV、音声多重放送がJOCH-TAM、デジタル放送がJOCH-DTV(名古屋 TV:下記、DTV:19ch / 3kW)。GCNコードは1571。旧社屋(名古屋市昭和区高峯町)の敷地内に、愛知県域のFM放送を送信する東山タワーがある。開局から2011年(平成23年)7月24日までは、ここからUHF波によるアナログ放送の電波を送信していた。
また、三大都市圏の広域放送局で唯一、アナログ波の親局がUHF波送信の民放テレビ局であった。同じくアナログ親局がUHF波送信であったテレビ愛知は、愛知県のみを放送対象エリアにしている県域放送局である。
2011年(平成23年)7月24日に停波したアナログ放送での親局チャンネルは35ch、デジタル放送でのリモコンキーIDは「4」。在名局では唯一キー局(当局の場合はキー局の日本テレビ)とIDが一致している。
主な株主は後述の通り。キー局・日本テレビの親密株主である株式会社読売新聞東京本社及び持株会社の読売新聞グループ本社は中京テレビの上位株主には名を列ねておらず(僅かな所有については不明)、ANN加盟局(テレビ朝日系)の名古屋テレビ放送(メ〜テレ)の上位株主となっている。
本社屋と事業本部の移転および一体化へ[編集]
中京テレビは2011年(平成23年)5月11日、名駅南・ささしまライブ駅(名古屋臨海高速鉄道西名古屋港線)近くのささしまライブ24地区(名古屋市中村区)東街区の土地7,120m2の権利を取得し、同所に新社屋を建設・移転する事を発表した。これは現社屋の老朽化に加えて、狭隘化の解消と、昭和区高峯町(現業部門他)と中区錦3丁目(栄本部、主に営業)に分散していた本社機能の統合・業務効率の向上を目的とするものである。
建設場所は2005年(平成17年)にデ・ラ・ファンタジアが開催された場所で、さらに昔は貨物専用駅である国鉄笹島駅があった場所である。
新社屋は2014年(平成26年)3月25日に着工し、2015年(平成27年)12月7日に竣工した。その後、放送設備の工事などを行い、2016年(平成28年)11月21日までに全面移転を完了した。新社屋は、在名局で初の免震構造を取り入れている。
高峯町にあった旧本社からの最後の番組は、2016年(平成28年)11月21日 1:05 - 1:35の『NNNドキュメント』であった。同番組の放送後には社屋移転特別クロージングを放送し、放送休止の間に、旧本社から新本社へのマスター(主調整室)の切り替え作業を行った。5:13 - 5:15の移転告知オープニングを放送した後、同日 5:15 - 5:20の『まんなかチュウキョ〜!』(ミニ番組)より新本社からの送出、さらに、5:58頃の『ZIP!』のローカル枠(磯貝初奈アナウンサーの進行による東海地方の天気予報)から新社屋からの生放送を開始した。なお、11月21日以降はすべての番組を新社屋のスタジオで収録しているが、一部の番組は先行的に新社屋での収録を行なっていた。
新社屋の1階は一部エリアを除き、一般人も入ることができる。名古屋駅からも近く、災害発生時のいわゆる「帰宅困難者」が出た場合にはこの1階部分が避難場所として使用される。
その後高峯町の旧本社は新社屋移転後に解体され、2019年(令和元年)6月26日に高峯町の旧本社跡地にフィールステージ八事店が開業した。
なお社屋の移転に合わせ、中京テレビでは新コーポレートマークと新たにブランドステートメントを発表、同時にコーポレートカラーとして「Chukyo Active Pink」も制定し、和文ロゴも一新した。これらは移転前の2016年(平成28年)4月1日から使用を開始し、キャラクターのチュウキョ〜くんについても使用を継続する。
社屋移転に伴い、『24時間テレビ 「愛は地球を救う」』のメイン会場も2018年(平成30年)からは従来の栄ではなく、本社横の公園、キャナルパークささしま(社屋と愛知大学名古屋キャンパスの間)での開催になった。しかし、イベント開催時間は短縮(番組放送時間内にイベント終了)されたので、名古屋地区での『サライ』の大合唱は2017年(平成29年)が最後となった。
所在地[編集]
- 本社:〒453-8704 愛知県名古屋市中村区平池町4丁目60番地の11
- 豊橋支局:〒440-0888 愛知県豊橋市駅前大通3丁目52番地 トヨハシセンタービル2階
- 岐阜支局:〒500-8844 岐阜県岐阜市吉野町6丁目6番地 リブラ21 3階
- 三重支局:〒514-0009 三重県津市羽所町700番地 アスト津8階
- 東京支社:〒100-0011 東京都千代田区内幸町1丁目2番2号 日比谷ダイビル17階
- 大阪支社:〒530-0003 大阪府大阪市北区堂島2丁目1番31号 京阪堂島ビル8階
沿革[編集]
- 1964年(昭和39年)3月1日 - 中京テレビ放送が名古屋民放テレビ4局目の免許申請を行った。VHF7chとUHFを併願したが、関西テレビ(KTV、フジテレビ系列・VHF8ch)と混信の恐れのあることがわかり、UHFで開局することになった。出願各社は最終的に中京テレビ放送に一本化し、1967年(昭和42年)11月1日に予備免許交付された。
- 1968年(昭和43年)3月1日 - 中京ユー・エッチ・エフテレビ放送株式会社設立。愛称を中京テレビ、略称をCTVとする。
- 1969年(昭和44年)
- 4月1日 - 日本テレビ系列とNETテレビ(株式会社 日本教育テレビ、現・テレビ朝日)系列のクロスネット局としてテレビ放送を開始。
- 同時にカラーテレビ放送を開始したが、同時開始は中京広域圏の民間放送初。全国では4番目。
- 当時のクロスネットについては、当該項を参照のこと。
- 10月1日 - 東京12チャンネル(現・テレビ東京)の番組ネットを開始。
- 4月1日 - 日本テレビ系列とNETテレビ(株式会社 日本教育テレビ、現・テレビ朝日)系列のクロスネット局としてテレビ放送を開始。
- 1970年(昭和45年)
- 1月1日 - この年に発足したANNに、名古屋放送(当時)と共に加盟。
- 4月1日 - 中京テレビ放送株式会社に社名変更。
- 1971年(昭和46年)4月 - 早朝の放送を開始。それ以前には、編成の都合で午前9時前後から放送されていた。
- 1973年(昭和48年)
- 4月1日 - ANNとのクロスネットを解消し、日本テレビ系列のフルネット局となる。ただし1983年(昭和58年)9月にテレビ愛知が開局するまでの間、一部東京12チャンネル→テレビ東京系番組の放送も続けていた。
- 同時にNNN・NNSに加盟。
- 同時に、大阪の系列局がYTVに統一。
- 8月10日 - 「日本テレビ系5社協定」が発効。中京テレビもその1社となり、日本テレビ系列における基幹局として位置づけられる。
- 1976年(昭和51年)4月11日 - 『お笑いマンガ道場』を放送開始( - 1994年(平成6年)3月末)。
- 1977年(昭和52年)- 2016年(平成28年)3月末まで使われたシンボルマークを制定。
- 1979年(昭和54年)6月15日 - 音声多重放送開始(在名局初)。
- 1999年(平成11年)11月 - 『NNN24』(現・日テレNEWS24)のフィラー放送を開始、それ以降は終夜放送に移行。
- 2000年(平成12年)4月 - 局の新しいマスコットキャラクターとしてチュウキョ〜くんが登場する。
- 2001年(平成13年)- 社名ロゴを、チュウキョ〜くんの絵柄が入ったピンク色のロゴに変更。
- 2003年(平成15年)12月1日 - 地上デジタル放送の本放送開始。同時に、アナログ・デジタル統合マスター(主調整室)に更新。(東芝製)
- 2005年(平成17年)秋 - フリーマガジン『チュッ!プレス』の発行を開始。
- 2006年(平成18年)4月1日 - 地上デジタル放送によるワンセグ開始。
- 2007年(平成19年)
- 3月21日 - 名鉄百貨店ヤング館1階に、中京テレビの番組グッズ取扱店・Chu!SHOPをオープン。
- 7月21日 - 新潟県中越沖地震の避難所(新潟県柏崎市)のテントに、「盗聴器と誤解されかねない無線集音マイク」を無断設置する不祥事を起こす。
- 2008年(平成20年)9月1日 - 著作権保護等の観点から、画面右上にチュウキョ〜くんと「中京テレビ」のロゴが入ったウォーターマークの表示を開始(2014年(平成26年)4月より「中京テレビ 45th」の表示に変更、2015年(平成27年)3月30日より別の表示に変更。2022年(令和4年)現在は、「CHUKYO TV」のロゴを表示)。これにより、全ての在名テレビ局でウォーターマークが表示されるようになった。
- 2011年(平成23年)
- 5月11日 - ささしまライブ24地区に新社屋を建設することを公表。2016年度の竣工を目指す。
- 7月1日 - 子会社の「株式会社 中京テレビ映像企画」と「中京ビデオセンター株式会社」が統合、「株式会社 CTV MID ENJIN」を設立。
- 7月24日 - この日正午をもって地上アナログ放送を終了。23時58分、地上アナログ放送終了に伴う特別エンディングが当時のアナウンス部長である佐藤啓のナレーションで放送され、その後完全停波。地上デジタル放送に完全移行。
- 2015年(平成27年)12月7日 - 新社屋竣工。
- 2016年(平成28年)
- 4月1日 - ロゴを現在のロゴに変更。Cを図案化したマークと「CHUKYO TV」に変更。ブランドステートメントとして「あなたの真ん中へ。」を制定。同時に、和文ロゴとウォーターマークも一新。社名は変更なし。
- 6月12日 - ドラマプロデューサーの小松伸生が日本テレビ出身者としては初めて社長に就任。
- 11月20日 - 旧本社からの最終放送日。
- 11月21日 - 現社屋に移転。
- 2017年(平成29年)1月23日 - データ放送を活用したゲームコンテンツ「チュウキョ〜くんランド」のサービスを開始。
- 2018年(平成30年)
- 7月19日 - アイデアクラウドと共同で、英語圏に向けたバイリンガルVTuberプロジェクト『Japanese HANJO! TV』を開始。同時にバイリンガルVTuberのキミノミヤがデビュー。
- 9月 - アイデアクラウドと共同で、VTuberアナウンサープロジェクトを開始。同時にVTuberアナウンサーの大蔦エルがデビュー。
- 10月1日 - アイデアクラウドとの共同出資によりXRエンターテインメント有限責任事業組合を設立。
- 10月 - ZIP-FMと大災害などの非常事態時の報道連携を発表。
- 2019年(平成31年・令和元年)
- 4月1日 - 開局50周年。
- 6月1日 - 元日本テレビ放送網専務執行役員の丸山公夫が社長に就任。
- 6月 - 岡崎支局閉鎖。
- 2020年(令和2年)3月27日 - 在名4局(東海テレビ放送、CBCテレビ、テレビ愛知)と共同で在名民放局共同配信サービス『Locipo』開始。
- 2022年(令和4年)
- 3月14日 - 「NNS標準営放システム」サービス提供開始。
- 7月1日 - 株式会社中京テレビサービスを存続会社として、株式会社中京テレビ事業を吸収合併。同時に株式会社中京テレビサービスの商号を株式会社中京テレビクリエイションへ変更。
- 10月1日 - 本社ビルの使用電力を完全に、CO2フリー電気へ切り替える。