ワーナーメディア
ワーナーメディア(WarnerMedia, LLC)は、かつてのアメリカ合衆国の多国籍マスメディア・エンターテイメント複合企業。アメリカ合衆国ニューヨークの30 ハドソン・ヤードに本社を置いていた。1990年にスティーヴ・ロスがタイムとオリジナルのワーナー・コミュニケーションズを合併して設立され、2022年にディスカバリーとの合併し、ワーナー・ブラザース・ディスカバリーとなった。1972年から1990年はワーナー・コミュニケーションズ(Warner Communications)、1990年から2001年はタイム=ワーナー(Time-Warner)、1992年から2001年はタイム・ワーナー・エンターテイメント(Time Warner Entertainment Company, L.P.、Time Warner Entertainment Inc.)、2001年から2003年はAOLタイム・ワーナー(AOL Time Warner)、2003年から2018年はタイム・ワーナー(Time Warner)として知られた。
映画、テレビ、ケーブル事業を展開し、その資産には、ワーナーメディア・スタジオ&ネットワーク(ターナー・エンターテイメント・ネットワークス、HBO、シネマックスのエンタテインメント資産、およびワーナー・ブラザース・エンターテイメント)、ワーナーメディア・ニュース&スポーツ(CNN、ターナースポーツ、AT&Tスポーツネット、ターナー・ブロードキャスティングのニュースおよびスポーツ関連資産)、ワーナーメディア・セールス・アンド・ディストリビューション(デジタルメディア会社オッター・メディア)、ワーナーメディア・ダイレクト(ストリーミングサービスHBO Max)などが含まれた。
歴史[編集]
- 1923年 - ワーナー・ブラザースが設立される。
- 1923年 - タイム誌が創刊される。
- 1967年 - セヴン・アーツ・プロダクションズがワーナー・ブラザースを買収。
- 1969年 - 駐車場・ビルディング・葬儀サービスの複合企業「キニー・サービス(英語版)」がワーナー・ブラザース=セヴン・アーツを買収。
- 1972年 - 駐車場での価格決定を伴う金融スキャンダルのため非エンターテインメント資産をナショナルキニーコーポレーション(英語版)として独立させ、キニー・サービスがワーナー・コミュニケーションズと改名。
- 1989年 - クオンタム・コンピューティング・サービス社がAOLサービスを開始。
- 1989年3月4日 - タイム社とワーナー・コミュニケーションズの合併を発表。
- 1990年1月10日 - タイム社とワーナー・コミュニケーションズの合併が完了し、タイム・ワーナーとなる[要出典]。
- 1991年 - クオンタム・コンピューティング・サービス社がアメリカ・オンラインと改名。
- 1996年10月10日 - タイム・ワーナーがテッド・ターナーがオーナーであるターナー・ブロードキャスティング・システム(TBS, Inc.)及びその傘下のCNN等を買収。
- 2000年 - AOLのM&Aによって、AOLとタイム・ワーナーが合併し、AOLタイム・ワーナーとなる。
- 2002年 - AOLのITバブル崩壊などの影響で、AOLとの合併を解消し、社名をタイム・ワーナーに戻す。
- 2008年5月21日 - タイム・ワーナーとタイム・ワーナー・ケーブル社が分離に同意。
- 2009年2月19日 - タイム・ワーナーがタイム・ワーナー・ケーブル社の分離・スピンオフを完了。
- 2009年5月 - タイム・ワーナーがAOL部門の分離・スピンオフを決定。
- 2009年12月9日 - AOLとの正式に合併を解消した。
- 2013年3月6日 - タイム・ワーナーが独立した株式公開企業としてタイム社の売却を発表。
- 2016年10月 - 米大手通信業者AT&Tがタイム・ワーナー社に850億ドル(約8兆5000億円)の合併提案。
- 2018年6月12日 - AT&Tによる買収完了。
- 2018年6月15日 - タイム・ワーナーが社名をワーナーメディアに変更した。
- 2019年3月4日 - AT&Tは、前年に買収したタイム・ワーナー(現・ワーナーメディア)の事業再編に正式に着手し、種類の異なるネットワーク網やエンターテインメント事業を統合した。
- 2020年5月27日 - 定額制動画配信サービスであるMaxのサービスを開始。
- 2022年4月8日 - スピンオフ制度を活用して、ディスカバリーチャンネルなどを運営している同業会社のディスカバリーと経営統合し、「ワーナー・ブラザース・ディスカバリー」を設立。これにより、ワーナーメディアは約4年でAT&Tグループから離れることになった。
主な子会社[編集]
ワーナーメディア・ダイレクト[編集]
- HBO Max
ワーナーメディア・スタジオ&ネットワーク[編集]
- ワーナー・ブラザース
- WB Studio Enterprises Inc. - ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ、ワーナー・ブラザース・テレビジョン・スタジオ、Warner Bros. Studio Facilitiesの事業部門を所有
- CWテレビジョンネットワーク(CBSエンターテイメント・グループ(パラマウント・グローバル)との合弁)
- ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ・グループ
- ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ
- ニュー・ライン・シネマ
- ワーナー・ブラザース・テレビジョン・グループ
- ワーナー・ブラザース・テレビジョン・スタジオ
- ワーナー・ブラザース グローバルキッズ、ヤングアダルト&クラシック
- カートゥーン ネットワーク
- アダルトスイム
- BOOMERANG
- ターナー・クラシック・ムービーズ
- ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント
- ワーナー・ブラザース・インタラクティブ・エンターテイメント(英語版)
- ワーナー・ブラザース グローバルブランド&フランシス
- DCエンターテインメント
- DCコミックス - コミック
- DCエンターテインメント
- ホーム・ボックス・オフィス
- HBO
- ターナー・エンターテイメント・ネットワークス
- TBS
- ターナー・ネットワーク・テレビジョン
- truTV
ワーナーメディア・ニュース&スポーツ[編集]
- CNNワールドワイド
- CNN
- ターナースポーツ(英語版)
- NBA TV
- AT&T Sports Networks, LLC
- AT&Tスポーツネット(英語版)
ワーナーメディア・インターナショナル[編集]
- ターナージャパン
- 海外アニメ! カートゥーン ネットワーク
- 旅チャンネル
- MONDO TV
ワーナーメディア・セールス・アンド・ディストリビューション[編集]
- オッター・メディア
手放した子会社[編集]
- アタリ → アタリゲームズ → タイムワーナーインタラクティブ - ウィリアムスに売却 → ミッドウェイゲームズ → 2009年に再びワーナーが買収
- テンゲン
- ワーナー・ミュージック・グループ - 音楽部門。2004年に投資家グループに売却。
- アトランタ・ブレーブス - MLB。2007年にリバティメディアに売却。
- タイム・ワーナー・ケーブル - 2015年にチャーター・コミュニケーションズへ売却。
- AOL(America Online)
- Netscape
- タイム
- 『タイム』
- 『スポーツ・イラストレイテッド』
- Crunchyroll - アニメ運営会社。AT&T運営当時はオッター・メディアの傘下だった。2021年8月にファニメーション(ソニーグループ)へ売却。
- TMZ - 2021年9月13日にフォックス・コーポレーションへ売却。
動画配信サービス[編集]
HBO Max[編集]
2019年7月9日(現地時間)、AT&Tの傘下でHBOの親会社であるワーナーメディアは定額制動画配信サービス「HBO Max」を2020年春に開始すると発表。2020年5月27日から同サービスの提供を開始した。HBOやTBS、カートゥーン ネットワークなどのワーナーメディアの各番組に加え、ワーナー・ブラザーズやニュー・ライン・シネマ、DCコミックスといった関連会社が制作した映画・ドラマ、本配信サービスのオリジナル番組などを配信する。