ヨルダン
ヨルダン・ハシミテ王国(ヨルダン・ハシミテおうこく、アラビア語: المملكة الأردنيّة الهاشميّة:英語名 Hashemite Kingdom of Jordan)、通称ヨルダンは、中東・西アジアに位置する立憲君主制国家である。首都はアンマン。イスラエル、パレスチナ暫定自治区、サウジアラビア、イラク、シリアと隣接する。イスラエル・パレスチナ暫定自治区とはヨルダン川と死海が国境である。
立憲君主制をとる王国である。イスラームの預言者ムハンマドの従弟アリーとムハンマドの娘ファーティマの夫妻に遡るハーシム家出身の国王が世襲統治する。
国民の半数余りは中東戦争によってイスラエルに占有されたパレスチナから難民として流入した人々(パレスチナ難民)とその子孫である。
2020年時点人口:1020万3000人。
国名[編集]
アラビア語の正式名称は 、المملكة الأردنيّة الهاشميّة(ラテン文字転写: al-Mamlakah al-Urdunniyyah Al-Hāshimiyyah; 実際の原語発音:アル=マムラカ(トゥ)・ル=ウルドゥンニーヤ(トゥ)・ル=ハーシミーヤ、分かち書きカタカナ表記:アル=マムラカ・アル=ウルドゥンニーヤ・アル=ハーシミーヤ)。通称 الأردن(文語発音:al-Urdunn, アル=ウルドゥンヌ、口語発音:al-Urdun; アル=ウルドゥン)。
公式の英語表記は、Hashemite Kingdom of Jordan。通称 Jordan。Hashemiteがアラビア語のハーシミーヤ、Kingdomがマムラカ、Jordanがウルドゥンニーヤ部分に対応している。
ハーシミーヤは、預言者ムハンマドの曽祖父ハーシムの子孫の家系であるハーシム家にちなむことを表す形容詞「ハーシム家の」。
ヨルダンの名称は、国土の西を流れるヨルダン川の名に由来する。ヨルダン川は、ヘブライ語起源の河川名で、聖書に名が現われる。アラビア語ではウルドゥン、ヨーロッパ諸言語ではヨルダンあるいはジョルダンとなる。ヨルダン川の名前が国名となったのは、この国が第一次世界大戦後に成立したイギリスの委任統治領トランスヨルダン(「ヨルダン川の向こう」の意)を前身とするためである。
日本語への転写では表記のゆらぎがあり、日本の外務省では、従来英語寄りに「ジョルダン・ハシェミット王国」と表記していたが、2003年の改正で、「ヨルダン・ハシェミット王国」とした。「ヨルダン・ハシミテ王国」の表記は、2005年日本国際博覧会(愛知万博)へのヨルダン政府による出展の際に用いられている。他に、「ヨルダン・ハーシム王国」などと表記されることもある。