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マツダ・ボンゴ

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ボンゴBONGO)とは、マツダが販売しているキャブオーバースタイルのワンボックス商用車ならびに派生車種の乗用車、およびトラックである。

概要[編集]

商用車用途をメインとしたキャブオーバースタイルのワンボックス車である。以前は乗用登録のワゴンも販売されていたが、現在はバン、トラックのみの販売となっている。また、後輪小径ダブルタイヤをこのクラスでは2016年のマイナーチェンジで廃止されるまで長らく設定していた。

初代は小型ワンボックスバンとして当時のベストセラーであり、ワンボックスカーの代名詞としてその名を広く浸透させた。かつて、自動車のスタイルの呼称である、ワンボックスカーという名称が一般に定着する以前は「ボンゴ型車」や「ボンゴ車」と呼ばれ、「○×(社名)が出したボンゴの名前は?」と言われたほどである。中国地方の中高年層は、ワンボックスカー全般を指して「ボンゴ」ということもある。しかもこの事象は日本だけではなく、起亜で現地生産されていた影響で韓国にもあるとされる。

日本国外ではマツダ・Eシリーズとして販売されていたが、現在では国内専売車種となっている。

3代目と同時に発売されたフォード・スペクトロンをはじめ、OEM供給による数多くの姉妹車(バッジエンジニアリング車)が国内外に存在する。過去には韓国の起亜自動車でノックダウン生産された。

トヨタ自動車が2007年(平成19年)7月にタウンエース・ライトエースの受注を一時中断し、同年12月にインドネシア製の新型が登場するまでの5か月間、このクラスの商用車(ワンボックスバン・トラック)は「ボンゴ3姉妹」のみとなり、生産もマツダ1社による独占状態となっていた時期があった。

2019年4月にはボンゴブローニイバンがトヨタ自動車からのOEM供給を受ける形で、約8年8ヶ月ぶりに復活。他社にOEMモデルとして供給されていたボンゴ自身がOEMとなるのは、同車の長い歴史上初であった。

2020年にマツダは商用車の自主開発・生産から完全撤退。これによりボンゴも「グランマックス4兄弟」の一つとなる形でフルモデルチェンジすることとなった。

近年[編集]

3代目 H20#M型(2019年- )[編集]

トヨタ・ハイエース > マツダ・ボンゴブローニイ

ガソリンモデル:TRH200M
ディーゼルモデル:GDH201M(2WD車)/GDH206M(4WD車)
2019年4月23日
販売終了から約8年8ヶ月ぶり(先代フルモデルチェンジからは約19年10ヶ月ぶり)に「ボンゴブローニイバン」が復活(5月13日発売)。
当代は10代目ファミリアバンに次いで2車種目となるトヨタ自動車からのOEM供給を受けるモデルとなり、5代目ハイエースバン及び2代目レジアスエースバン(H200系)がベースとなる。
ベース車同様に、プリクラッシュセーフティシステム(歩行者[昼]検知機能付衝突回避支援タイプ/ミリ波レーダー+単眼カメラ方式)、レーンディパーチャーアラート(車線逸脱警報)、オートマチックハイビームで構成された「衝突回避支援パッケージ」、横滑り防止装置「ダイナミック・スタビリティ・コントロールシステム(DSC)」、ヒルスタートアシストコントロールなどが標準装備され、ハイエースバン/レジアスエースバンでそれぞれオプション設定されている助手席SRSエアバッグが標準装備されるなど安全面が強化された。
エンジンは駆動方式によって異なり、2WD車は2.0 Lガソリンの1TR-FE型、4WD車は2.8 L直噴ディーゼルターボに尿素SCRシステムを組み合わせた1GD-FTV型をそれぞれ搭載。トランスミッションは全車電子制御式6速ATに統一され、シーケンシャルシフトマチック機能が新たに搭載された。環境性能が向上され、2WD車は「平成17年排出ガス基準50%低減レベル(☆☆☆)」、4WD車は「平成21年排出ガス基準10%低減レベル(低排出ガス車)」認定をそれぞれ取得しており、全車平成27年度燃費基準(2WD車は+10%、4WD車は+15%)を達成している。
仕様はロング・標準ボディ・標準ルーフ・低床フロア・3/6人乗り・5ドアのみの設定で、グレード体系は「DX(ハイエースバン/レジアスエースバン「DX」相当)」と「GL(同「DX"GLパッケージ"」相当)」の2種類が設定される。なお、自社製造時代と異なり、商用車モデルのみの設定となり、乗用車モデル(ワゴン)は設定されない。
外観はエンブレム類の変更程度となるが、バックドアの左側には2行で「BONGO BRAWNY」の車名ロゴデカールが装着される。なお、「Mazda Type」をMAZDA3(本車種発売の11日後に発売)に先駆けて採用している。装備内容がベース車と一部異なり、「DX」はフルホイールキャップが「GL」と同じハイグレードタイプを装備、「GL」はLEDヘッドランプ、4WD車は寒冷地仕様がそれぞれ標準装備されている。
ボディカラーは全グレード「ホワイト」と「シルバーマイカメタリック」の2色のみの設定となる。
2020年6月25日
一部改良された。
同年4月のハイエースバンの一部改良に伴うもので、駐車場内で前後の進行方向にある壁などの障害物を検知した場合、発進時にエンジン出力を抑制し、さらに距離が縮まると自動で被害軽減ブレーキを作動することで衝突抑制や被害軽減を図るインテリジェントクリアランスソナー[パーキングサポートブレーキ(静止物)]や、走行中周囲の明るさに応じてヘッドライトの点灯を自動で切り替えるオートライトシステムを全車に標準装備するとともに、運転席のメーター内に4.2インチ(TFTカラー)のマルチインフォメーションディスプレイが搭載された。
なお、ガソリンモデルはWLTCモードによる排出ガス・燃料消費率に対応(燃料消費率はJC08モードによる数値も併記)したが、排出ガスは「平成30年排出ガス規制適合」となり、ハイエースバン同様にバックドアウィンドウに装着されていた「低排出ガス車」と「燃費基準達成車」ステッカーが装着されなくなった。
2021年8月24日
一部商品改良された。
ディーゼルモデルがWLTCモードによる排出ガス・燃料消費率に対応(燃料消費率はJC08モードによる数値も併記、平成30年排出ガス規制適合)。併せて、2WDのディーゼルモデルが追加設定された。
2022年5月
一部商品改良された(仕様変更扱い)。
パーキングサポートブレーキ[前後方障害物]を全車に標準装備されたほか、ディーゼル車は燃料消費率が向上されたことで「平成27年度燃費基準+15%」を達成した。

車名の由来[編集]

  • アフリカに住む反芻獣のボンゴから名前がとられている。その堂々とした体躯に準えての命名。
  • ブローニイ(BRAWNY)とは、英語で「筋骨たくましい」、「強靭な」という意味で、ボンゴの上位(重積載)車種を表現したサブネーム。

姉妹車(OEM車)[編集]

マツダからの供給車種[編集]

マツダ内での販売チャンネル違い姉妹車を含む

  • フォード - スペクトロン、J80、J100、エコノバン
  • ユーノス - ユーノス・カーゴ
  • 三菱自動車 - デリカバン/デリカカーゴ
  • 起亜自動車 - ボンゴ、ベスタ(バン・ワゴン、1986~1995年)、プレジオ(バン・ワゴン、1995~2004年)、セレス(高床四輪駆動トラック、1983~2000年)
  • 日産 - バネット

マツダへの供給車種[編集]

  • トヨタ自動車 - ハイエース/レジアスエース
    • 2020年にハイエースに一本化。
  • ダイハツ工業 - グランマックス
    • トヨタ・タウンエース

販売店[編集]

  • マツダ店
  • マツダアンフィニ店(旧アンフィニ店・オート店)
  • マツダオートザム店


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