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ブロッコリー

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ブロッコリー(英: broccoli、学名: Brassica oleracea var. italica)は、アブラナ科アブラナ属の緑黄色野菜。花蕾を食用とするキャベツの一種がイタリアで品種改良され現在の姿になったとされる。和名はメハナヤサイ(芽花椰菜)、ミドリハナヤサイ(緑花椰菜)。カリフラワーとブロッコリーはキャベツ変種で生育初期の見分けは難しい。単位は「株」である。

地中海沿岸の原産。食用とするのは蕾の状態の花序と茎であり、収穫せずに栽培を続けると巨大になった花序に多数の黄色やクリーム色の花をつける。

名称[編集]

ブロッコリーは外来語で、英名ブロッコリー(broccoli)の語源は、「枯れた枝」という意味のイタリア語である brocco(ブロッコ)と、「上腕」の意であるラテン語の brachium(ブラーキウム)に由来する。フランス語名は英語より c のスペルが一つ少ない brocoli(ブロッコリィ)という男性名詞、イタリア語名は broccolo (ブロッコロ:単数形)、broccoli (ブロッコリ:複数形)である。

ブロッコリーの和名は、メハナヤサイ、ミドリハナヤサイであり、「ハナヤサイ」(花椰菜)とはカリフラワーのことである。カリフラワーと比べて茎が高く伸びるため、キダチハナヤサイ(木立花椰菜)とも呼ばれる。また、イタリアンブロッコリーや、イタリアカンランという別名もある。

漢字で表記する場合は木立花椰菜がよく当てられた。

歴史[編集]

原産地は地中海沿岸。原種はキャベツの原生種のヤセイカンラン(学名: Brassica oleracea)で、キャベツの野生種でケールに近い系統からできた野菜とみられ、カリフラワーの原型とされている。野生キャベツの変種であるブロッコリーの系統は、イタリアで改良されて発達した。キャベツのなかまのカイランを品種改良したものともいわれている。

日本へは、明治時代初期に観賞用に渡来したが、長く普及しなかった。第二次世界大戦後になって本格的に栽培が始まり消費が拡大して、昭和50年代になってから健康的な食生活に関心が集まり、栄養価が高いブロッコリーが注目されて食用として広まった。

2026年度より消費量が多く国民生活に重要な指定野菜として適応となる。

種類[編集]

ブロッコリーのなかまは、茎の先端部分に蕾をたくさんつける「頂花蕾型」や、茎から伸びた脇芽の先に小ぶりな蕾をつける「わき芽型」がある。

一般に市場でブロッコリーと呼ばれるものは「頂花蕾型」のもので、冬に多く出回る。品種としてはピクセル、エンデバー、グリーンベール、シャスター、パラグリーン、マーシャル、チャレンジャー、海嶺、雷鳴、緑炎、緑帝、緑笛、緑嶺などがある。花蕾の部分は濃緑色が一般的であるが、黄緑色、紫色、白色などの品種もある。蕾が濃緑色のものでも紫色を帯びているものもあるが、これは寒さが原因で色づいたものである。また、黄緑色、白色の品種はほとんど流通していない。

一般的なブロッコリーと比べて、茎の部分が長くて蕾が複数つく「わき芽型」系統は、「茎ブロッコリー」と呼ばれており、茎がやわらかく、甘みがあるのが特徴である。「スティックセニョール」などの品種がある。

近縁のカリフラワーとの交配種に、ロマネスコ(一般にカリフラワーの一種と扱われる)が知られる。

栽培[編集]

一年のうち、早春に種をまいて夏に収穫する方法と、夏に種をまいて冬に収穫する方法があり、種をまいて苗を作り、収穫するまで約3か月を要する。夏の暑さには弱く育苗が難しいため、日本では6月から9月に種を蒔き、苗を育成して、育成した苗を圃場(畑)に植えて収穫まで育てる。栽培難度はふつうであるが、多湿に弱い性質がある。他のアブラナ科作物同様、連作障害があり、2 - 4年は同じアブラナ科の野菜を作ることが不可とされる。栽培に適した土壌酸度は pH 6.0 - 6.5 で、生育適温は15 - 20℃、発芽適温が15 - 30℃とされる。10 - 20℃が生育に適しており、5℃を下回るような低温環境や25℃を上回るような高温環境では生育が抑制される。15℃以下の低温にあうと花蕾ができる。育て方は、キャベツとほぼ同様である。

ブロッコリーは多肥を好む性質で、用土は苦土石灰と有機質の元肥を多めにすき込んで耕した畑に畝を作る。種まきは、季節に合わせて発芽に適した温度管理を行い、育苗箱に種を筋まきして本葉が出始めたら、1、2本ずつ育苗ポットに植え替える。本葉が5 - 6枚になった苗を、畑に作った畝の中央に40 - 50 cm間隔で植え付け、植え付け直後はたっぷり水やりを行う。気温が涼しくなると、中央部に花蕾ができ始める。ただし、育成初期の葉数が少ないときに極端な低温に遭うと、早くに花芽ができてしまい花蕾が大きくならないボトニング(早期抽だい)現象が起こることがある。植え付け後は約10日から2週間おきに追肥と土寄せを行って育成し、頂部についた花蕾が直径15 - 20 cm程になったら収穫の適期となる。冬期の収穫では、花蕾が紫色になることがあるが、これは低温の影響でアントシアニン色素が生じたためで、食用には全く問題が無い。頂花蕾を収穫した後も、側芽(側花蕾)が出てくる品種もあり、これも収穫する目的で2週間おきに追肥と土寄せを欠かさず行えば、しばらくの間は直径5 cmほどに育った側花蕾の収穫も続けられる。

家庭で育てやすいのは、小型品種や、茎ブロッコリー(スティックセニョール)などで、コンテナで栽培することも出来る。

病虫害はアブラムシ、アオムシ、コナガ、ヨトウムシ、根こぶ病、軟腐病(なんぶびょう)、萎黄病(いおうびょう)などがあり、特に生育初期に害虫の被害に遭いやすい。対策として、レタスなどのコンパニオンプランツを混植したり、寒冷紗によるトンネル栽培などを利用して予防するほか、害虫を見つけたらすぐに取り除く。

生産・流通[編集]

日本での主産地は北海道(2012年収穫量:22,600t、栽培面積:2,440ha)、愛知県(同:15,700t、951ha)、埼玉県(同:14,900t、1,260ha)であり、市町村別では愛知県の田原市が全国で最も生産量が高い。

常温でも外見が変化しないカリフラワーに対し、ブロッコリーは収穫後ただちに低温保存しないと変色が進んでしまうことから、保存技術が未熟だったかつては、ブロッコリーの流通量は、カリフラワーに大きく水をあけられていた。しかし低温流通技術の開発や家庭における冷蔵庫の普及により、1980年代頃からブロッコリーの生産・流通が急速に拡大。現在、東京都中央卸売市場における取扱量では、ブロッコリーが約13万トン、カリフラワーは約2万トンと、かつての状況とは完全に逆転している。農林水産省は、35品目の「特定野菜」になっているブロッコリーを消費量が多く国民生活に重要な「指定野菜」にブロッコリーを追加すると発表した。新規の追加は1974年のバレイショ以来、半世紀ぶりになる。この措置は2026年度から適用される。



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