ブッダゴーサ
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ブッダゴーサ(巴: Buddhaghosa、仏陀瞿沙)、仏音((ぶっとん)、覚音、覚鳴とは、5世紀前半頃の上座部仏教の代表的な注釈者であり、仏教学者。
バラモンの家に生まれるが、仏教に帰依し、三蔵研究のためにセイロン島(スリランカ)に渡る。アヌラーダプラ・マハーヴィハーラ寺に所属した。
三蔵(パーリ語経典)の全般に亘るパーリ語の注釈(アッタカター)を書いた。また清浄道論(Visuddhimagga、ヴィスッディマッガ)という著書も残している。
著書と訳書・日本語訳[編集]
ブッダゴーサは、パーリ経典の大部分を翻訳しシンハラ語で解説する大プロジェクトを使命としていた。著書清浄道論(Visuddhimagga)は、今日も読まれ研究されている、上座部仏教の包括的教科書である マハーワンサにおいては、非常に多くの本をブッダゴーサに帰しているが、そのうちのいくつかは彼の仕事ではないと考えられ、後で作って彼に帰したとされている
以下の表は、ブッダゴーサによるとされているパーリ経典アッタカターのリストである。
三蔵 | ブッダゴーサの注釈書 | ||
---|---|---|---|
律蔵
(Vinaya Pitaka) |
ヴィナヤ (Vinaya) | Samantapasadika | |
波羅提木叉 (Patimokkha) | Kankhavitarani | ||
経蔵
(Sutta Pitaka) |
長部 (Digha Nikaya) | Sumangalavilasini | |
中部 (Majjhima Nikaya) | Papañcasudani | ||
相応部 (Samyutta Nikaya) | Saratthappakasini | ||
増支部 (Anguttara Nikaya) | Manorathapurani | ||
小部
(Khuddaka Nikaya) |
小誦経 (Khuddakapatha) | Paramatthajotika (I) | |
法句経 (Dhammapada) | Dhammapada-atthakatha | ||
スッタニパータ (Sutta Nipata) | Paramatthajotika (II),
Suttanipata-atthakatha | ||
ジャータカ (Jataka) | Jatakatthavannana,
Jataka-atthakatha | ||
論蔵
(Abhidhamma Pitaka) |
法集論 (Dhammasangani) | Atthasālinī | |
分別論 (Vibhanga) | Sammohavinodani | ||
界論 (Dhatukatha) | Pañcappakaranatthakatha | ||
人施設論 (Puggalapaññatti) | |||
論事 (Kathavatthu) | |||
双論 (Yamaka) | |||
発趣論 (Patthana) |
- 日本語訳は以下
- 『仏のことば註 パラマッタ・ジョーティカー』全4巻、村上真完・及川真介訳註、春秋社、2009年
- 『仏の真理のことば註 ダンマパダ・アッタカター』全4巻、及川真介訳註、春秋社、2015-2018年
- 『真理のことばの物語集 ダンマパダ・アッタヴァンナナー』全4巻、松村淳子訳、国書刊行会、2021年