フランス信条
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フランス信条[編集]
フランス信条と呼ばれるものはガリカン信条、ユグノー信条、ラ・ロッシェール信条などと別名が付けられている。それはカルヴァンの手で起草され、その弟子、アントワーヌ・シャンディーユが手を加えたとも言われている[1]。この信条の起草者としてカルヴァンを含め、複数を用いて報告しているからである[2]。またこの信条は1,559年のものと、信条集に在るのはラ・ロッシェールのものだが、三十五箇条の1,559年のとそれの改訂修訂し採択された四十箇条の（ラ・ロッシェールの）1,571年のが在る。
修訂された四十箇条のものはフランス王に対する献辞に続いて八っつの部分に分けられる。「神と啓示」「人間とその罪」「イエス・キリスト」「救いの業」「教会、その性格」「教会、その組織」「聖礼典」「公共の権力」の八っつである。シャンディーユは最後にジュネーヴに赴きヘブル語教授となって1,591年二月二十三日に逝世された。
1,571年のものは第一スイス信条より時別啓示としての聖書がいっそう強調され、正典が重んじられ、全六十六巻の聖書の書名が挙げられている。改革教会はルターが聖書の中の一点から見た（ローマ書の信仰義認）のとは違い、聖書全体、正典全体を重んじる態度が見られる（それゆえ、ヤコブの手紙、エステル書などを軽視するような態度は見られなかった）[3]。
また[4]選びを人間論とキリストの間に、律法を聖化と教会論の間に置くもので、モーセの五書の律法もルターのような無意味なものではなく、実効性実用性があるものとして扱っていることも注目される[5]。
脚注[編集]
- ↑ アントワーヌ・シャンディーユは1,534年ブルグンディのシャポー城の裕福な貴族の家に生まれた。法律家になるためツール大学に学んだが、パリで改革信仰に転じ、ジュネーヴに学び1,554年按手を受け教職となった。パリの小さな改革教会の牧師となったが、逮捕され、脱出再び逮捕されたがブルボンのアントン（アンリ4世の父）に救出されポワーチェで働いた。'62年第3会オルレアン大会の議長となり、'71年のラ・ロッシェール大会においても指導的地位にあった。翌年起こったバーソロミュー虐殺には幸い難を逃れ家族とともにスイスに逃れ、ローザンヌで教鞭をとった。'78年ヨハン・カジミールのすすめに従ってフランクフルトの教会合同会議に出席したが成果をあげる事が出来なかった。再びフランスに帰り、後のアンリー4世であるナヴァルのアンリーの宮廷牧師となったが、最後にジュネーヴに赴きヘブル語教授となって………
- ↑ 或いはカルヴァン自身この内容に必ずしも全幅的に満足しなかったと伝えられる。べーズ（ベザ）のカルヴァン伝でこの信条のことは語っていない。
- ↑ ルターが聖書を馬小屋の馬槽にたとえ、全聖書を信仰による義認に看ようとしたが、改革教会はモーセの律法の一般道徳や神への務めなる、モーセの律法の有効性（信仰による義認であるのは言うまでも無いが：カトリックの正義化とも関連?!「義なる者はいよいよ正義に成るように、聖なる者はいよいよ聖なる者になるように!!」黙示録22:11!!モーセの契約は破棄されたがモーセの律法の精神は有効であると言う）や、全聖書正典全体を重要視したのである。
- ↑ ヤコブスが……実効性実用性（モーセの律法の箇条言質や儀式では無く、モーセの律法の精神：キリストに於いて明らかにされた律法の成就たる精神）としての御言葉の価値がある。
- ↑ 教会の秩序や組織に関しても、比較的に詳しく、具体的に述べられている。教会規約の必要性なども、適切な叙述があり、長老派制度の基本理念はすべて包含しているといってよい。1,559年のは赤木氏の訳があり、1,571年のは波木居氏の訳がある。
出典[編集]
以上、参照出版物、「改革教会信仰告白要覧」－－永井修：著。A.D.1,999年6/27初版発行。編集、全国連合長老会。発行者、全国連合長老会出版委員会。
ちなみに以下は四十箇条のラ・ロッシェールの信条（西暦、1,571年）である。
第一部。神と啓示。
1.神。
2.啓示。
3.聖書。
4.信仰の規準たる聖書の御言葉。
5.聖書の権威。
6.三位一体。
7.創造。
- 天使と悪魔。
8.摂理。
第二部。人間とその違反罪。
9.最初の純潔と人間の堕落。
- 自然宗教の不可能性。
- 恩寵の必要性。
10.原罪の遺伝。
11.原罪と罪の宣告と贖い。
- 原罪と罪の現在持続性。
第三部。イエス・キリスト。
12.イエスキリストに於けるわれわれの選び。
13.我々の救いに於けるキリストにあること。
14.イエス・キリストの神性と人性。
15.キリストの二性。
第四部。救いの御業。
16.キリストの死。
17.我々の和解。
18.無償の赦しと服従、従順。
19.祈り。
20.信仰による義。
21.信仰の賜物。
- 堅忍の賜物。
22.我々の再生。
23.律法と預言者たちの効力：新約の実体。
24.偽りの教理の拒否。
第五部。教会とその性格。
25.説教と聖礼典の務め。
26.教会とその唯一性。
27.真の教会。
28.偽りの教会。
- 教皇派。
第六部。教会とその組織。
29.職制。
30.牧師の平等性。
- 教会の平等性。
30.召命。
- 内的召命。
32.教会間の一致。
- 各個教会的用法。
33.規則と教会規定。
- 除名。
第七部。聖礼典。
34.聖礼典一般。
35.洗礼。
- 幼児洗礼。
36.聖夕食晩餐。
37.聖礼典の効果力。
38.礼典の必要性。
第八部。公共の権威力。
39.世俗に於ける政府の必要性の秩序。
- 官憲（剣）
- 権威を持つ者に払うべき尊敬。
40.官憲に服従の義務。
外部リンク[編集]
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