バックパッカー
バックパッカー(英語: backpacker)とは、低予算で個人旅行する旅行者のこと。バックパック(リュックサック)を背負って移動する者が多いことから、この名が付けられた。日本語では「パッカー」「バッパー」と略すこともある。こうした旅行(バックパッキング、英語: backpacking)はまた、自由旅行や低予算旅行(英語: budget travel)とも呼ばれる。
一般的な旅行者との違いとして、世間的な休暇よりも長い期間に亘ること、バックパックを使うこと、移動にバスや電車などの公共交通機関を利用すること、高級なホテルではなく、ユースホステルや安宿を利用すること、観光地を見るだけでなく、地元の住人と出会うことにも興味があることなどが挙げられる。
概要[編集]
様々な文化や地域からの旅行者が加わり、これからも加わり続けるであろうため、バックパッカーの定義を厳密に定めるのは難しい。最近の調査によると、「バックパッカーたちは自身の旅行経験に結び付いた行動原理や意義の多様性を反映して、不均質なグループを形成した。バックパッカーたちは、制度化されていない旅行の形式への共通の傾倒を見せ、それがバックパッカーとしての中心的な自己定義となっている」。
1960年代から欧米で流行しはじめ、航空券の低価格化とともに、世界の若者の旅装の代表となった。2000年代にはライフスタイルとしての、またビジネスとしてのバックパッキングが大きな成長を見せた。格安航空会社はもとより、世界の各所にあるユースホステル・ゲストハウス・ドミトリーなどの安宿、インターネット上のブログ・電子掲示板・SNSなど、デジタルなコミュニケーション手段や情報資源により、バックパッカーが長期の旅行を計画し、実行し、継続することは以前よりも容易になっている。ただ節約するのではなく、ホテル泊まりで賓客として扱われるパックツアーでは見ることのできない市井の人々の生の暮らしに触れるのも、また大きな目的である。